2014年12月28日日曜日

チェリばりマエストロのブルックナー8番 - 佐藤雄一&交響楽団CTK

 さっきの有馬記念、ジェンティルドンナの激走には感動しました。応援するゴールドシップじゃなかったけど、みんなが「ジェンティルは右回り、中山はダメ」って言うから、4-5番手に考えていたのに、やっぱ歴史に残る名馬です。

 朝の最低マイナス6.9度!と今季最低、そこそこの冬晴れなのにまたも練習相手おらず、職場に出て終日仕事、をした自分へのご褒美に夜はアマオケへ、と言っても事前に招待券GETするのを忘れ、友人が入手してくれたチケットに寄生しての参戦です。

 聴いたのは医科学生オケのコミュニティをベースに結成した新オケ、旗揚げ公演に演奏するはブルックナーの8番、たぶんこれが今年の聴き納めです。

 開演前、錦糸町から少し歩いた場所のとんこつラーメンへ、博多とんこつ系では今年2本目のヒットでした!

12月28日(日) すみだトリフォニー
 佐藤雄一&交響楽団CTK ブルックナー Sym8番
弦バスが左にくる対向配置の弦は各パート安定、ブラスはTpこそ4本でしたが、Hrが10本(うち4本ワーグナーチューバ持ち替え)、そしてTbが6本!と多く、その本数に相応しい轟然たる鳴り、あと女性のTpトップが存在感たっぷり、第2楽章後に音合わせ、初めて見る指揮の佐藤氏はテンポ遅く、特に第3楽章の遅さと中低弦の動きの強調は「チェリかよ!」と、時折の急テンポアップには「それとも上岡ですか?」と突っ込みたくなる程、で優に90分超コース!その重厚長大な棒に応えての豊満な響きに大満足でした。

 チケットやパンフがとってもお洒落でした。

2014年12月27日土曜日

ハイトーンびしりのブルックナー5番 - 冨平恭平&オーケストラ ハモン

 冬場れ、朝の最低マイナス4度、テニスの予定無く、ゆっくり東京に出てアマオケのブルックナー5番へ。

 開演前に連れと寄ったラーメン屋、店員さんがが可愛いくてGOODでした。

12月27日(土) 芸術劇場
 オーケストラ ハモン モーツァルト Sym35番、ブルックナー Sym5番
前半モーツァルトでは対向配置の弦がなかなかの響き、後半お目当てブルックナーは右奥にHr6本、ひな壇後列は右にTp4,左にTb4、Tuba(女性!)と左右逆の配置、その前のFgとClも左右逆、第1楽章はブラスやや抑えめ、テンポが速かった第2楽章後に音合わせ、終楽章はTpトップ(1箇所凄いハイトーンあり!)を筆頭にブラスが朗々とした鳴り、ただ指定席で芸劇外野席だった分、迫力はぼちぼち、アンコールは無し。

 明日もアマオケのブルックナー、次は8番です!

2014年12月25日木曜日

脚本の妙味やや低下の映画版 - 映画 鈴木先生

 「怪奇大作戦」のリメイク版をNHKで深夜やっていて数話観ましたが、完全新作なのかオリジナルをなぞっているのかが興味あるところ、また懐かしいオリジナルでは何と言っても「散歩する生首」が怖かったこと、あと「10人のインディアン」の子守唄版「10人の娘が旅をした♪」の陰鬱なメロディが子供心に強烈な印象でした。
(↑その後調べたところ、「散歩する生首」ではなくて「散歩する首」、そして子守唄のエピソードは「死神の子守歌」、しかも冒頭の歌詞は「十人の娘が旅に出た」で9人め以降が「旅をした」となるらしい。)

 本日はこの日記の日付の数日後(27日?)、年末年始に一挙に放送された際に観た映画から、テレ東の名作ドラマ「鈴木先生」の映画版です。

映画 鈴木先生 <'12 日>
 生徒会選挙を巡る騒動と学校で起こった立てこもり事件が描かれます。ドラマ版と比べてアクション・サスペンスを高めた分、本来の良さであるディスカッションの魅力は減った印象、いずれにせよ、元のドラマ版に馴染みがある人向き。

2014年12月22日月曜日

ミステリー度低くリンク度高い若葉の夏 - 森博嗣「四季 夏」

 実家から戻り録画で「ウィニング競馬」を見て植田萌子アナが次回で卒業、と知り大ショック!

 本日はこの帰省時に読んだ本から、四季シリーズ第2作です。

四季 夏 森博嗣
 「春」に次いで描かれるは真賀田四季13歳の頃、一つのハウダニットを除きミステリー度は低めながら、レギュラメンバとの更なる関わりと、「すべてがFになる」の背景がダイレクトに語られます。

 犀川&西之園シリーズおよび紅子シリーズを読んでいないと、半分は意味不明ではないかと思われます。

2014年12月21日日曜日

指揮者名を関したオケのシベリウス2番 - 金山隆夫&ゴルトベルク・フィルハーモニカー

 大雨だった北陸から上信越に入ると雪に変わる中、夜行バスは無事新宿着、さすがに表日本はそこそこの好天。

 昼過ぎまで無線LANの入るマックで時間をつぶし、午後はアマオケのシベリウスへ、上智大オケ出身者を中心に構成された楽団とのことで、その名前は常任指揮者に因んでます。

12月21日(日) めぐろパーシモン
 金山隆夫&ゴルトベルク・フィルハーモニカー ウェーバー 魔弾の射手、リスト ハンガリー狂詩曲第2番、シベリウス Sym2番
 前半はHr4,Tp2,Tb3、最初のウェ-バーではTpがナチュラルTpみたいな長くてバルブの無い楽器でビックリ!続くリストは弦の鳴りとClソロがまずまず、ラストの1発がビシッ。後半シベリウスはHrとTpが1本ずつ増えて5本と3本に、金山氏は基本穏健な棒、と思ったら第3楽章などかなりのスピード、時に躓きながらも最後はブラスがそこそこ鳴っての大団円、アンコールはクリスマスっぽくL.アンダーソン、"舞踏会の美女"を楽しく。

 休憩時、ホットの缶コーヒーが飲みたくなれど、パーシモン館内の自販機には飲みたい銘柄無く、公園敷地を出た所の自販機へ、4台並ぶマシンのうち、100円提供格安マシンに飲みたいものを発見、買ってみると(ホット表示なのに)つ、冷たい! 口惜しかったので、同じマシンで別の並びにあった第2希望の銘柄を購入(勿論ホット表記)、また冷たい! 意地になって3本目にトライ、しようと思っても、もうそのマシンに飲みたい銘柄無く、他のマシンにあった第3希望(但し110円)にトライ、漸くホット缶をGET、しかし、かなーり納得行きません。

 コンサート後はさっさと帰って大フィルのエアチェック、続いてもう年末恒例バイロイト、例年より放送開始が早い気がします。

2014年12月20日土曜日

真打登場、「栴檀は双葉より…」の幼少時 - 森博嗣「四季 春」

 雪は雨に転じ、積もる心配がなくなったので雪かき帰省は終了、これから夜行バスで関東復帰予定。

 本日はこの帰省時読んだ本から、秋の課題図書の流れで同著者の四季シリーズへ突入、犀川&西之園シリーズの陰の主役であり、紅子シリーズにすらその影を落としていたあの方が、遂に表舞台に立ちます。

 実は本作、「F」のドラマ版で真賀田四季を描く際にその内容がバラされちゃうかも、との懸念でVシリーズより先に読み始めたところ、(自分には)初見の人物が次々と意味ありげに登場するため、危険を感じて中断、発表順を確認し、先に書かれたVシリーズに着手した次第、いやぁ、そうしてよかったです、と言うか、そうしないと感興半減です。

四季 春 森博嗣
 真賀田四季の8歳頃が描かれます。殺人事件や透明人間などそこそこ謎はあり、ミステリー的語法で解き明かしてはくれますが、何より登場人物や話の流れがVシリーズ最終巻から直接繋がっていることが最大の驚きです。

 と言う訳でこのシリーズ、S&MシリーズおよびVシリーズを未読の人は読まない方が身のためです。

2014年12月19日金曜日

環が閉じるシリーズ最終作、種明かしは7-8割 - 森博嗣「赤緑黒白」

 大雪で予定の夜行バス運行停止、に見舞われながらも別のバスを直前に見つけて帰省、小松の雪は15cm程度と大したこと無し、とは言え午前中は雪かきに忙殺、それでも前回で身体が慣れたのか手にマメはできず。

 そこそこ晴れていて日中は3-6度と前回帰省時よりはやや暖かめ、ただ冬晴れの南茨城では最低マイナス4度台とのこと、自転車で移動して諸々の用事を首尾よく終了。

 本日はその帰省の往き返りで読んだ秋の課題図書、漸く第10作めにしてシリーズ最終作です。

赤緑黒白 森博嗣
 殺した上で現場を1色にペイントする謎の連続殺人に挑む紅子達の面々、ゾクゾクする設定の割にはファイダニット、ミッシングリンク的要素やトリックの妙味は希薄ですが、シリーズ全体を通しての謎に対する解答が8割方提示され、密接に関連する第1作を再読したくなります(ネタバレの項参照)。あとタイトルの意味(理系サイドの方)が明らかにされた瞬間の(小さな)カタルシスは「すべてがFになる」の時と同種の理系的興趣があります。
<< 以下本作および犀川&西之園シリーズのネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 「黒猫の三角」(ここで紅子は「名前は林、変わっているでしょ?」と言ってるらしい…)の主要人物が再登場するので、少なくともそれは読んでおかないと感興は激減、その意味犀川&西之園シリーズの第1作&最終作の図式と通ずるものがあります。

 本作では新たな展開も暗示されており、次は四季シリーズへと続きます。

2014年12月18日木曜日

シリーズ第9作で徐々に種明かし - 森博嗣「朽ちる散る落ちる」

 フジ深夜で秘宝館のドキュメンタリーを見て、秘宝館の歴史が1972年からと新しくてビックリ! 我が地元のハニベ岩窟院は秘宝館じゃないのね。

 地元と言えば、北陸秘宝館の設立が歴史上重要だった、との事実も驚き、自分が石川を出た頃に出来たらしいのでその存在すら知らず。

 今日も冬晴れで朝は連日のマイナス、秋の課題図書もあと2冊、Vシリーズ第9作は番外編の第8作を挟み、第7作から直接話は繋がっており、舞台も同じ研究所です。

朽ちる散る落ちる 森博嗣
 研究所の地下にあった完全な密室で発見された死体の謎、そこにスペースシャトルでの殺人?なる宇宙密室の謎も絡みます。ただ後者は真剣に取り組まない方がいいかも。メイントリックは好みが分かれそうだし、終盤の小ネタもやや不発気味とミステリーとしては小味、ですがスペースシャトルの立ち位置やその他諸々のヒントによりシリーズ全体の仕掛けである作中年代や人間関係が本作で徐々に明かされます。

 夜行バスでスポット帰省、の筈が上信越の大雪で運行中止(涙)、それでも動いている便を直前にGET、予定通り帰省の旅へ。

2014年12月16日火曜日

シリーズ第8作は夢の共演、たぶん牽制球 - 森博嗣「捩れ屋敷の利鈍」

 予報通り午後からはかなりの風雨、向かい風の帰り道、傘さし自転車ではずぶ濡れ(涙)。

 本日も秋の課題図書、Vシリーズ第8作、何と本シリーズのキャラと犀川&西之園がクロスオーバーします!

 何故か本作から組版(活字の段組)が粗くなってます(41字×27行から38字×26行へ、初版第1刷なので間違い無いところ、)。本作だけ枚数が少ない(笑)せい? それともたまたま講談社文庫がこの時期から組版を改めただけ?

捩れ屋敷の利鈍 森博嗣
 本シリーズで何度か問題になっていた秘宝を巡って起きた2つの(準)密室殺人に、レギュラメンバ保呂草と西之園萌絵が推理合戦を繰り広げる、ある意味番外編的な内容、コテージの密室のアイデアはなかなか独創的ながら、秘宝消失の謎は割れやすい、と読んでかまたまた蛇足的なオチも。
<< 以下ネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 このあたりまでくると大概の読者が本シリーズの登場人物と犀川&西之園シリーズの登場人物との関連についてある推測をすると思われるため、それに対する牽制球を投げたものと解釈出来ます。しかしビートル長持ちし過ぎ、それとも同じ車種に乗り換えてるのか?

2014年12月15日月曜日

シリーズ第7作はクローズドサークル、画期的な見取り図付き - 森博嗣「六人の超音波科学」

 昨夜のフジ、F1ダイジェストの第3回、最初にマーラー5番の冒頭が!

 最低-5.5度と今季初のマイナス5度割れ、霜柱ザックザク。

 本日も秋の課題図書、Vシリーズ第7作です。

六人の超音波科学者 森博嗣
 いつもの面々は怪しげな研究所を訪問、途中の橋が落ちて文字通り"嵐の山荘"的クローズドサークルとなる中で起きる殺人、加えてこれまでに無かった危機的状況も。やや無理がある部分もありますが、ファイダニットも兼ねたミステリー度もなかなか。

 なにより注目すべきは見取り図が付いた点、森作品では初めてなのでは? これまで氏の作品では舞台がイメージできず何度もイライラさせられてきただけに画期的! ま、見取り図の存在そのものが作者の罠、という説もありますが(笑)。

2014年12月14日日曜日

冬晴れのシベリウスとバレエ共演のチャイコフスキー

 連日の冬晴れ、朝の最低マイナス4.4度、午前中は練習場所無く、大人しく仕事、自分へのご褒美に午後は都会に出てアマオケへ。

 滅多に降りない本八幡、駅界隈で新規ラーメン店を開拓してから聴いたのは暑い時期数年に1度マーラーをやってくれるオケ(前回は十束との1番)、ただ本日のメインは昨日と同じくシベリウス、後半にチャイコもあり、開演前、舞台裏のウォームアップではTbがスラヴ行進曲を吹いてます。そして休憩時にはHrがシェエラザード第3楽章結尾のソロを!

12月14日(日) 市川市文化会館
 世川望&市川交響楽団 シベリウス Sym1番、チャイコフスキー 眠れる森の美女
 前半シベリウスはHr4,Tp4,Tb3、冒頭Clソロは棒を振らず自由に吹かせるスタイル、Hpに存在感があり、ティンパニの叩きっぷりが豪快、最後は雄大サウンドでフィニッシュ。後半チャイコはバレエ付き! オリジナルの進行通りに1時間程抜粋し、締めにアンコール代わりに有名な第1幕のワルツ?を置く構成、舞台近くで踊りに見惚れていたため余り聴いてませんでした(笑)が、序曲や第3幕パ・ド・ドゥなど要所では1本増えて5本になったTp(含むコルネット)がいい吹きっぷり、後者ではHrもなかなかの鳴り。

 このオケ、老舗なのにデフォルト無料なのが素敵です。

2014年12月13日土曜日

大野&都響のオールシベリウスプロ

 ゴールドのいないGPファイナルは淋しい…。

 昨夜のボケ老人:
ベルグルンド&BPOのショスタコ、ハイティンク&LPOのR.シュトラウスを録音しに早く帰宅、したのに前者は失敗して頭欠け、後者はそもそも帰った目的を途中で忘れて(←震災で壊れたアンプは音量を絞ってると音が消えるので…)落とす、と散々。

 早朝東京に出て午前練習、午後は池袋に行き大野&都響のオールシベリウスプロ、大野の振るシベリウスはたぶん初めて、特に5番に期待です。

12月13日(土) 芸術劇場
 大野和士&都響 シベリウス レミンカイネンの帰郷、VnC、Sym5番
1曲目と3曲目はHr4,Tp3,Tb3、最初のレミンカイネンは弦の刻みにシャープさが足りない感あり、席位置(3階席前方)のせいかも、続くVn協のソリストはやや線が細く少年っぽさの残る三浦文彰、アンコールにバッハのしみじみ系を(長かった…)。後半お目当て5番、基本はシャープで直截な音作りながら、時々テンポを揺らしたり、強弱の幅を大きく取ったりとそれなりのケレン味も、ただ半分は意図通りにいってない感じ、終楽章クライマックスの音場はぼちぼちのスケール感、ラスト6音はかなりパウゼを取ったので、拍手が起きないかとヒヤヒヤ。

2014年12月12日金曜日

キャラ集結、同窓会の第5作 - バイオハザード V

 D.フィッシャーの引退即ヘッドコーチ就任にビックリ!

 今日は昨日と同じく小雨がちで終日のプラス気温、ってことで昨日の記事から続けてもう1本、翌週に放送されたシリーズ第5作です。

バイオハザード V <'12 米>
 前作からアクションシーンがダイレクトに継続、と見るやパラレルワールドに放り込まれ、死んだ筈の過去キャラまで続々登場、その全てに整合的な説明を与えつつ、アリスは同志と共に世界の都市巡りをしつつ極寒の地での最終決戦へと臨みます。

 次作で完結とのこと。

2014年12月11日木曜日

プリズン・ブレイクの第4作 - バイオハザード IV

 小雨、朝の最低2.4度と6日振りのプラス気温、「五ヶ瀬ハイランドスキー場」のCMって初めて知ったんですが(「南ちゃん」の出る方)、スゴイですね!

 本日は先日TVでオンエアした映画から、ゲーム発のSFアクションシリーズの第4作、第1作はミラジョヴォのヌード目当てで観た気がするんですが、それ以降もなんだかんだ言ってオンエア時に毎回観てるのは、元の尺が短いせいで近年地上波では珍しいノーカット放送だから。

バイオハザード IV <'10 米>
 今や外国人にとって東京最大の観光スポットとなった渋谷のスクランブル交差点、からのオープニングアクションで掴みはOK!中盤以降はやや静かな展開となり"プリズン・ブレイク"のあの人が登場しその通り脱出作戦が主題に、「ポセイドン・アドベンチャー」へのオマージュもあり、そしてラストはまさかのto be continued。

 本来は3D映画らしいので、それで観ると3D映像の迫力だけで圧倒される演出が多いと思われます。

2014年12月10日水曜日

ジパング初体験

 午後は雲が出てきましたが、昨日来の冬晴れの影響で朝はマイナス3.6度、これで5日連続のマイナス。

 横浜での講義の帰りに荻窪で寄り道、ヤフオクで200円入手したトロンボーン・クァルテット・ジパングのリサイタルへ。

 (結成当初は同じオケだったかもしれませんが)今はN響、読響、日フィル、新日と異なる在京メジャーで活躍する奏者で構成されたTb四重奏団、コンサートホールで聴くのは(たぶん)初めて。

12月10日(水) 杉並公会堂
 トロンボーン・クァルテット・ジパング Vol.15
前半はゲストにTrombone Quartet Rise(東京音大ベース、コンクール優勝者)も交えてオリジナル曲と吹奏楽曲、中ではホルスト第1組曲の壮大さが印象的、後半はHpを加えてワルツやアリアを中心にオケ曲の編曲物、ここでは如何にもTb向きの「月の光」が印象的、アンコールはまずRiseと一緒に8重奏でXmasメドレー、こんなに知らない曲ばかりのメドレーは初めて(笑)、続いてHpと一緒にこれまたTb向きの"ジャンニ・スキッキ"「私のお父さん」でフィニッシュ。

 昨夜のMJOと違い、テナー3名はやはり皆ロータリーバルブ付きのテナーバスTb(←今もこう呼ぶのだろうか…)でした。

2014年12月9日火曜日

MJO初体験

 冬晴れ、そのため朝はマイナス3度弱と冷え込みました。

 夜は東京に出てマンハッタン・ジャズ・オーケストラ、奇特な方からの頂き物です。

 映画「グレン・ミラー物語」「ベニー・グッドマン物語」から入ってビッグバンドで育った世代としてはワクワク、何と言っても初めて自分のお金で買ったLPがグレン・ミラーですから。

 因みに初めて買ったレコード(シングル)はモリコーネ「荒野の用心棒/夕日のガンマン」、初めて買ったクラシックのLPはバーンスタイン&NYPのショスタコ5番、もち来日ライブじゃなくてスタジオ盤(来日よりだいぶ前のことですから…)。

12月9日(火) ティアラこうとう
 マンハッタン・ジャズ・オーケストラ
3段の雛壇に上段がTp4(女性1名!)、中段にTb4,Tuba、下段にSax3,Hr2、その左隣にドラムス、ベース、ピアノ(兼指揮)と少し変わった編成、ジャズのHrって初めてな気がします。マイクはSax中心に立っており、アドリブする奏者は最前列に出てきてそこにもマイク、全メンバー最低1度はアドリブソロあり。アレンジャーであり、ピアノと指揮も兼ねるデヴィッド・マシューズは(ベルリッツで学んだ?)上手な日本語で進行も担当、前半はスタンダード中心、後半はツァラ、ボレロ、運命などトランスクリプションものからXmasメドレーをへて「スイングしなけりゃ意味ないね」(メンバー全員がアドリブ!)で締め、アンコールに「シング・シング・シング」で大団円。

 とにかくTpはみなB管なのに連発するハイトーンを外す気配無く、その内ハイC、ハイDあたり高音と感じなくなってくる程。あとテナーTbが今やオケでは滅多に見かけないロータリーバルブ無しのクラシックなテナートロンボーンなのが渋くてカッコいいです。

 久々にビッグバンドのサウンドを満喫しました。

2014年12月8日月曜日

シリーズ第6作は偽のデュー警部? - 森博嗣「恋恋蓮歩の演習」

 高速バスで雪国の裏日本から冬晴れの表へ、そのまま高速バスを乗り継ぎ南茨城復帰、昨日石川は寒かったですが、こっちも今季最低マイナス4度台となかなかの寒さだった模様。

 夜行バスの車中でいびきがうるさいことはままありますが、昨夜はそんな人が複数いらっしゃってまさに鼾の競演!自然と眠りが浅くなったのか、夢は沢山見られました(笑)。

 本日も帰省の際に読んだ課題図書から、Vシリーズも第6作と後半戦に突入、前作と併せ、キャラ読みする人には色々と新たに人物像が定まってくる側面もあり。

恋恋蓮歩の演習 森博嗣
 いつもの面々が今回は豪華客船で謎の人間消失に遭遇、前作「魔剣天翔」の秘宝とも関連して話は繋がってます。ここまでの5作を読んでいると人間消失、絵画消失などの謎は判りやすい内容、ゆえか著者はそれを見込んで蛇足的なツイストを加えてます(以下ネタバレ参照)。
<< 以下ネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 と言うのも宮崎での寄港の際に警察が全ての物の出入りを監視している以上、当然郵便のチェックもしたと思われます。なので例えば「郵便物は次の寄港地香港からエアメールで」的な伏線でも仕込んでないと、おまけのオチは腑に落ちず余計な印象を受けます。

2014年12月7日日曜日

シリーズ第5作はワクワクする空中密室 - 森博嗣「魔剣天翔」

 夜行バスでスポット帰省、座席の連敗は継続中(涙)、こんな日に限って積雪20cm、裸足にサンダル、自転車で実家まで戻るのにもひと苦労、そして午前中は雪かきで手がマメだらけ。

 気温は終日0度から4度の間とかなりの低め安定、田舎の家ゆえ室内でも息が白くなる寒さ、5度くらいかも。

 本日はそんな帰省の際に読んだ秋の課題図書、漸くシリーズも半分の第5作に到達、主要キャラの役割分担も確立し、シリーズ後半へとつながる"秘宝"も登場します。

魔剣天翔 森博嗣
 いつものメンツが見に行った航空ショーで起きた殺人は何とコックピット内の完全な空中密室、この魅力的な謎と論理的な解答、そしてお遊び的な死体状況の謎も含めここまでのシリーズ最高の本格度、なのに、もう一つの殺人はやっつけ仕事的な内容で残念、と言うか意図的にミステリーとしての完成度を低くしている印象もあり、著者の企みは深過ぎて凡人には読めず、あと簡単とされている暗号すら解らず(涙)。
<< 以下ネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 ヒューズによるダイイング・メッセージって、もしかしてクイーンへのオマージュ?

2014年12月6日土曜日

シリーズ第4作は見事な駄洒落と仕掛け、でもちょっと反則 - 森博嗣「夢・出会い・魔性」

 早起きして東京に出て品川でテニス、そこに向かう途中、浜松町のホーム先頭(南端)では、小便小僧がサンタの服装になってます!

 本日はフェドセーエフ&旧モスクワ放響の発売日、今回はチャイコプロと必ずしも好みの演目ではないのですが、最安席4000円とちょっと前の価格を招聘元が維持してくれているので、その意気に応えるべく両日とも買わねば!との決意。

 ところが10時発売のところテニスも10時まで、だったのでネットに繋げたのは10時半近く、この時点で最安席はすっかり諦めていて、実際最初アクセスした時は4000円席はSOLDOUT、だったのに、何故かその後復活して2公演とも最安席GET!

 本日も秋の課題図書から、Vシリーズ4作めです。

夢・出会い・魔性 森博嗣
 タイトルは「封印再度」以来の見事な駄洒落、いつもの4人はTVに出演するべく上京し、TV局内で謎の殺人に遭遇、密室っぽい謎そのものは微妙ですが、それ以外の部分で爆弾が2つも炸裂!
<< 以下ネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 より大きい方の爆弾に関してはすぐにそれを疑い、記述を注意深く読んだのですが、それでも(と言うか、それだからこそ)騙されました。反則スレスレ、と言うか日本語の基本ルールからすると、ほぼ反則、第1作や各編のプロローグで暗示されている通り、本シリーズでは叙述系トリックが犀川&西之園シリーズと比べて俄然増えてます。

2014年12月5日金曜日

山あり谷ありマーラー1番

 がーん、ゴールド故障でGPファイナル辞退、ショックです…。

 そこそこの冬晴れ、夕方仕事を早めに抜け出し東京に出て聴いたのは大学オケのマーラー1番、年内にモーニングフィルやマーラー楽友協会オケの公演が無ければこれが今年のマーラー納めの予定。

12月5日(金) 芸術劇場
 森口真司&一橋大管弦楽団 ニールセン ヘリオス序曲、ドビュッシー 海、マーラー Sym1番
 ニールセンはHr4,Tp3,Tb3、冒頭Hrがシンドそう、ただ終段ではHrトップのソロは安定、ドビュッシーはHr4,Tp5,Tb3、終楽章で弦にTpを重ねない版、ドラが深くいいい響き、前半2曲のブラスの迫力は今一つ。
 後半マーラーはHr7本の後ろに補助のTpとTbが各1、そしてTp5,Tb3、やや発展途上のオケは森口氏の起伏激しい棒に何度か落ちたりしつつも、最後は楽譜通りHrと一緒に起立した(休養十分の)補助Tp、Tbがよく吹いてまずまずの迫力。アンコールは無し。

 いつも気にしている終楽章のミュート早業ファンファーレ、Tpはアシとの完全分業、Tbは単独でこなしてました。

 webの招待サービスで渡された席は3階中央前の方、でも響きに不満を感じ、後ろを振り返れば3階通路より後方はガラガラ(特に左半分は客ゼロ!)、ってことで後半マーラーは最後列に移動、やはり芸劇3階は後ろの方が響きがマトモな気がしました。

2014年12月3日水曜日

シリーズ第3作は○○○街? - 森博嗣「月は幽咽のデバイス」

 バキバキの冬型、快晴、朝の最低マイナス1.8度は11月19日に続き今季2度目のマイナス、この時期で零下がやっと2度とは例年より少なめ。

 本日は秋の課題図書の3冊め、Vシリーズ第3作です

月は幽咽のデバイス 森博嗣
 とある豪邸でまたまたレギュラメンバが出会う衆人環視の下での密室殺人、シンプルなストーリー展開でかつ好き嫌いの分かれそうなトリックゆえミステリー的には小ぶりですが、某古典へのオマージュにもなってます。

2014年12月1日月曜日

シリーズ第2作は広がりとヒネリ - 森博嗣「人形式モナリザ」

 昨日のJC、エピファネイアのぶっちぎりの強さに唖然、2着以降は想定内の争いだったのに…、でも4番人気だから、知ってる人は知ってたのね。

 昨日来の雨、今日から12月ですが最低10度弱と気温は高め。

 本日は秋の課題図書の2冊め、Vシリーズ第2作です。

人形式モナリザ 森博嗣 
 レギュラーメンバー、じゃなくてレギュラメンバ4人が旅先で不可能犯罪に遭遇、そこに過去の事件や絵画泥棒、そして紅子のプライベートが絡んで広がりをみせます。メイントリックは微妙ですが、サブトリックには見事に引っ掛かりました。ただラスト1行の意味がよく判らん(涙)(←ネット検索したら判りました、が腑に落ちない点多し…。)
<< 以下微妙にネタバレなので未読の方は飛ばして下さい!! >>
 「黒猫の三角」と同じ意味(逆の意味?)でこれがシリーズ第1作だったら引っ掛からなかったかも。

2014年11月30日日曜日

40周年記念のマーラー9番

 昨夜のNHK杯、アボット(とあと無良も)の点の出方に何となく大きな意思を感じてしまったのは、自分だけでしょうか…。あと、ゴールドは少し太りました(涙)。

 午前練習、午後アマオケ、と典型的休日、千葉駅よりも向こうまで遠征して聴いたのはマーラー9番、初めて訪れるホール(たぶん)に初めて聴く市民オケですが、歴史のあるオケのようで、創立40周年記念で大曲を採り上げたとのこと。

11月30日(日) 千葉県文化会館
 土田政昭&千葉市管弦楽団 マーラー Sym9番
Hr4,Tp4,Tb3のブラス陣ではTbがいい鳴り、Hrソロもまずまず、あとTpトップは第3楽章弱音ハイトーンの難所をmfで吹いて乗り切ってました。老舗だけあって各パートまずまずの安定感、ただコーダでは何度も危険な瞬間があってある意味スリリング、最後の1音が消えた後の黙祷は10秒程。

 このオケ、15周年で1番、20周年記念で2番、25周年記念で3番、第50回記念で5番、と節目でマーラーをやっているようです。もしかしたら以前に1、2度聴いていて、忘れてるだけかも。

2014年11月29日土曜日

旗揚げはイブニングドレスのカレリア

 小雨の中、早朝東京に出てテニス、帰り道に浅草に寄ってアマオケを聴きました。久々に雷門の前を通る頃、雨はすっかり本降りに。

 当初は「午後暇なのに行きたい演奏無いなー」と思ってたんですが、メインが苦手科目だったため目に入ってなかったこの演奏会、前座の「カレリア」をふと聴きたくなり、ほぼ帰り道だったこともあっての参戦。

 あともう1点、東京ではブランドの一つである女子学(JG)、そのJGオケのOG中心に結成された新オケの第1回演奏会、ってことで、見に行こう、と思った次第。

 一番町管弦楽"班"なるちょっと変わった名称はJGの所在地、および部活時の名称に因んだものとのこと。 

11月29日(土) 浅草公会堂
 安部克彦&一番町管弦楽班 スッペ "軽騎兵"序曲、シベリウス "カレリア"序曲
全員が華やかな色とりどりのイブニングドレス姿! ただ弦バスは皆男性(笑、たぶん客演)、Hr4,Tp3,Tb3(←舞台近くに座ったので推定)のブラスはスッペ、シベリウス共にぼちぼち程度の鳴り、お目当てカレリアではHrが第1曲難所のハイトーンを何とか搾り出していたのが印象的。

 後半、メインのベートーヴェン5番は苦手ゆえパス、して休憩時に会場を後にしました、ごめんなさい。

 ホールを出ると雨はすっかり上がり、少し青空も。明日は千葉でアマオケのマーラー9番です!

2014年11月28日金曜日

Vシリーズ第1作の大胆 - 森博嗣「黒猫の三角」

 「すべてがFになる」ドラマ版は音楽の月並みさにガッカリ、キャラが原作より丸くなってるのも残念、逆にその後の「素敵な選TAXI」は伏線の張り方・回収の仕方にバカリズムの才人ぶりを感じます。

 音楽も「選TAXI」の人が「F」を担当してくれればよかったのに…。

 本日から「すべてがFになる」ドラマ化記念で決めたこの秋の課題図書、瀬在丸紅子シリーズ全10作に取り掛かります。まずは開幕を告げる第1作、文庫化間も無い頃(10年以上前?)に読んでいるのですが、すっかり忘れてしまっているので改めて読むことに。

 「イイネ!」を「良いね」と表記し(自分だったら「好いね」)、「フリータの集まるスーパのコーナはクーラが効いていた」みたいな(個人的に)違和感のある文章を久々に浴びました(笑)。

黒猫の三角 森博嗣
 麻雀仲間4人がひょんなことから関わった密室殺人、それが過去から続く謎の連続殺人とのつながりを見せる中、新たな探偵役が怜悧に事件を解きほぐします。再読なのにそこはボケ老人、犯人と最初の密室は判るけれど動機と第2の犯罪の方法は判らず、と初読の時と全く同じ(涙)。ただ改めて読むと、ミステリー部分以外に色んな主張がこめられている印象。
<< 以下本作および犀川&西之園シリーズの微妙なネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 もしシリーズ第1作ではなくて第2作以降でこの仕掛けをやられたら犯人すら五里霧中だったと思います。あと年代や特定の人物名に言及しない点、麻雀や喫煙の認知度など、10年前の初読時には気付かなかった違和感がいっぱい!犀川&西之園シリーズの某作品を読んだ時の違和感に通じます。

2014年11月27日木曜日

結婚式と葬式 - フォー・ウェディング

 昨夜ヤフオク入手のDATが到着、ビクターXD-Z505、送料込みトータルコスト上限5000円で入札することひと月、10数連敗した後にGET、一応動いてます。

 本日は少し前に実家のBSでやったのを焼いてあって、最近やっと観た映画から、原題は"Four Weddings and a Funeral"、つまり「4つの結婚式と1つの葬式」です。

フォー・ウェディング <'94 米>
 4つの結婚式と1つの葬式を通して主人公達の恋愛が描かれるロマンティック・コメディー、思わず噴き出すセリフがいっぱい。葬式は誰の葬式なのか、そして4つ目の結婚式は誰と誰が結ばれるのか、という緊張感が後半に高まる構成が素晴らしく、しかも4つ目の顔ぶれが判っても緊張感が持続するのが憎い構成。ヒロインA.マクダウェルは苦手なんですが、ヒュ-・グラントがいい味、そしてMr.ビーンはここでもビーンでした。

 本作を観るまではすっかり"For Wedding"が原題でプロポーズとマリッジ・ブルーのお話なのかと思ってました。せめて「フォー・ウェディングズ」として欲しかった…。

2014年11月26日水曜日

衣替え

 今週から「僕の生きる道」「プロポーズ大作戦」再放送が一気にスタート、既にビデオに残してあるのに改めてBDで残そうとしている自分のコレクター癖が情けない…。しかし、両作とも退色したフィルムの如き色調(フィルムなんて使ってないのに…)、しかもややハレーション気味の画面になってるのは解せません、これって、海賊版DVDを作らせないための嫌がらせなの?フジさん。

 最高気温10度の予報に堪まらず衣替え、今季初の長ズボン、雨もこの2日間でかなり降ってます。

2014年11月24日月曜日

時任&武蔵野音大のオケコン、秋山&洗足音大の噴水と松

 「朝の雲は晴れて昼は3日連続の18度超」との予報は外れ、終日曇りで最高15度ちょっと、土日と比べるとやや寒々、東京に出て午前なごなご系テニス、午後コンサート。

 川崎に移動し大分ラーメンを経由して聴いたのはこの時季恒例音大フェスの2日目、オイシイことに今日は3つの大学の演奏会、でしたが1つは守備範囲外の曲のためうまみ霧消。

 例によって各大学の演奏の前に、別の大学によって学生作のファンファーレが奏されます。あと3校めの秋山&洗足音大は先日既にローマ3部作聴いちゃったので2度目です。

11月24日(月・祝) ミューザ川崎
 下野竜也&上野学園大学管弦楽団 ウェーベルン 管弦楽のための5つの小品、モーツァルト Sym35番
 冒頭ファンファーレは洗足音大で最前列に並んだTp3,Hr4,Tb3,Tubaによる鮮やかな鳴り。最初のウェーベルンは弦を含め各楽器1名ずつと変わった編成、ギターとマンドリンも加わりパーカッションは多め、何よりウェーベルンは短いのがいい所。次のモーツァルトは下野の指揮の手使いの柔らかさが印象的。
 時任康文&武蔵野音大管弦楽団 バルトーク 管弦楽のための協奏曲
ファンファーレは上野学園、指揮者付きで車座にTp4(ピッコロ1),Hr5,Tb4,Tuba2で内容は変化球。 本ステージのブラスはHr5,Tp3,Tb3、中でも全員女性のTp、特にトップが本日MVPの吹きっぷり、初めて見る時任康文の熱血型の指揮に応え、キレと芯のある響きを聴かせてくれました。
 秋山和慶&洗足学園音大管弦楽団 レスピーギ ローマの噴水、松
ファンファーレは武蔵野音大で舞台最前列に並ぶTp4,Tb4,Tubaによるオーソドックスな響き。前半の噴水はやや大人しめ、後半の松は本隊がHr5,Tp3,Tb4、バンダはオルガン手前にTp4,Tb2、アッピアのアングレソロが抜群の表情豊かさ(先日と同じ人?)、ブラスでは本隊のTbがいい吹きっぷりで、ラストの盛り上がりもまずまず。

2014年11月22日土曜日

小春日和にマーラー5番 - 児玉章裕&みなとみらい21交響楽団

 好天のテニス日和、早朝東京に出て午前練習、午後アマオケと典型的休日、予報通り20度に迫る陽気に午後は上着を脱いで半袖半ズボンに逆戻り。

 昼過ぎ久我山から渋谷に出て聴いたのはマーラー中心にやってくれるオケ(前回はアルプスSym、その前は3番)、今回は5番です。

11月22日(土) 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
 児玉章裕&みなとみらい21交響楽団 マーラー Sym5番
2ndVnとVlaを入れ替えただけの対向配置、Hr6,Tp4,Tb4、Tpソロは各所で見かける方でなかなかの美音、第2楽章後に音合わせ、新版譜とのことでその間に指揮者左脇へ出てきたソロHrもまずまず、やや小さめのホールのせいか、全体的にブラスの迫力がなかなか、一方やや不安定な弦セクションの中、1stVnのエッジの効いた表現が気を吐いて印象的でした。

2014年11月19日水曜日

青い裸身は少なめ続編 - ブルーラグーン

 遂に最低気温-0.4度と今季初のマイナス、最高も15度に届かず低め。

 本日はちょっと前に深夜枠で観た映画から、ミラ・ジョヴォヴィチ幻の?初主演作、そしてあの「青い珊瑚礁」のリメイク/続編となれば、もちろん当時15-6歳のミラジョヴォの青い裸身が目当ての視聴です。

ブルーラグーン <'91 米>
 原題は"Return to Blue Lagoon"つまりリメイクじゃなくて続編でした。前作の主人公たちの子供がまたも孤島に漂着して似た展開へ。音楽や製作総指揮など共通のスタッフがいる割には雰囲気は少し違う印象、お目当ての露出度は「パラダイス」のP.ケイツには遠く及ばず、前作「青い珊瑚礁」にも到底及びません。が、前作のB.シールズ本人(除くボディ・ダブル部分)には僅かに勝利してるかも。

2014年11月18日火曜日

真備シリーズ第3作は短編集、玉石、じゃなくて硬軟色々 - 道尾秀介「花と流れ星」

 6月に職場内で引越しがあり遠くなった通勤路は大通り沿いに南へ2km、その間信号は4つあり、それらのタイミングは同じ時間帯なら一致しており「この信号をこのタイミングで抜ければ次の信号はこのペースで抜けられる」と把握済、よって朝引っ掛かる信号は平均すると1つ。

 なのに今朝は信号のタイミングが全く違っていて、4つ全部引っ掛かりました(涙)、何故変わっちゃったの?

 数日来の寒さに今週から壁打ちは長パン着用(普段着はまだ半ズボン)、旧職場構内の紫ムクゲの花も遂に1つも見えなくなりました。

 本日も少し前に読んだ本から、「背の眼」「骸の爪」に続く真備シリーズの3作目にして初の短編集です。

花と流れ星 道尾秀介
 巻頭「流れ星のつくり方」の強烈なラスト、続く「モルグ街の奇術」のド直球本格、に感服しつつ読み進めると、それ以降の3編は軽めのテイストでした。

2014年11月17日月曜日

特殊環境におけるフーダニット⇒ファイダニット - 西澤保彦「神のロジック 人間のマジック」

 試合が遅めのラウンドだったので職場には夕方寄っただけ、本日はちょっと前に読んだ本から。

神のロジック 人間のマジック 西澤保彦
 とある隔離された施設というバリバリのクローズドサークルで起きる不可解な連続殺人、タイトルからガチガチの本格かと期待して読んだらまさかの変化球、諸々の伏線がどの程度効いていたのか再読しないと判然としませんが、個人的には共通する仕掛けのある某有名作と比べると感動レベルのオチでは無かったです。

2014埼玉オープン秋季クラシック

 そろそろ最低気温もマイナスになりそう、って寒い中、埼玉に行き久々に試合、予選1回戦4-8であえなく敗退、6ラウンド目だったので何より待ってる間が寒かった…。

 本日貰ったアドバイス:
粘るスタイルはいいけれど、もっとコンスタントに深く。

2014年11月16日日曜日

70回記念に念願のマーラー5番 - 田部井剛&府中市民交響楽団

 最低気温0.3度、マイナス気温がもう目の前、って寒い中東京に出て午前テニス、午後アマオケと典型的休日。

 昼過ぎ久我山から府中に出て、ラーメン屋を探訪してから聴いたのは初めてのオケによるマーラー5番、創立35周年にして70回目の定期の記念に同曲に初挑戦とのことです。

11月16日(日)
 田部井剛&府中市民交響楽団 ベートーヴェン エグモント、マーラー Sym5番
 最初のエグモントは冒頭の弦に厚み、休憩を挟まず(賛成!)マーラーへ、Tpトップは40年越しの念願叶ったソロが真っ直ぐで素晴らしい出来、4本のTpは全体でもいい吹きっぷり、5本!のTb、7本のHrも終楽章ではよく吹いてブラスバリバリの大団円、オケは発展途上ながら田部井氏の細かく揺らして表情を作る第4楽章や最後急激に煽る終楽章の棒にも食らい付いてました。

 今年5回以上は聴いている5番の中では2番目の感動度(No.1はコレ!)、技術的には1番未熟だったかもしれませんが関係無いってことですね。因みに感動度が1番低かったのは技術的には1番高かったオケでした。

2014年11月14日金曜日

インキネン&日フィルの7番

 高速バスを乗り継いで石川から茨城に復帰、よく晴れていはいましたが火曜以降ずっと20度に届いておらず寒々、日中職場に出るのも昼休み壁打ちするのも今週初めて。

 壁打ちで訪れる旧キャンパスのムクゲ、紫の花をまだ1輪残しています。

 夕方早めに職場を脱走してサントリーへ、聴いたのはインキネン&日フィルの7番、このコンビのマーラーは1番3番5番と聴いて感心した試し無く、もういいかな、と6番をパス、したらハンマーを3回叩いたとの噂を聞き、「意外とケレン味あるじゃん!」とまた7番に参戦を決意し安価入手作戦敢行、前座にシベリウスのレア曲を聴けるのもいい所。

 土曜(15日)公演を入手すれどその後別件入り、掲示板で金曜(14日)との交換を募るもレス無く、已む無くそれを人に譲り、改めてヤフオクで14日公演を入手、ただそのチケットの持ち主はその14日公演をヤフオクで手放して15日公演をヤフオク入手しており、もっと早くお互いを認識していたら交換するだけで済んだものを…。

11月14日(金) サントリーホール
 ピエタリ・インキネン&日フィル シベリウス 大洋の女神、マーラー Sym7番
 前半シベリウスは実演は初めて(たぶん)、3管の大編成でHpが2本、前半は3番を後半は5番や6番を想起させる曲調で、終盤盛り上がりでの弦とHrが雄大。後半マーラーはHr5,Tp3,Tb3でギターとマンドリンがTpの並び!冒頭ソロはユーホ(っぽい楽器)、女性の専業奏者で独特の歌い回し、メガネのHrトップが豪快、外人Tpトップはやや心許ない吹きっぷり、Tbトップが少し目立ち、ブラス全体では鳴りはぼちぼち、第2楽章後に弦だけ軽く音合わせ、インキネンは緩徐部で少し粘ったり、両端楽章は終盤でテンポの追い込みがあったりはするも基本あっさり系、終楽章など意図的に軽めにしている印象、その分アンサンブルが重要なのに、第2楽章の途中までやや雑な感あり、でしたが第2楽章終盤から少し持ち直してました。

 例によってラスト1音余韻の残るうち拍手がスタート、ブルックナーを聴く人の方がマーラー好きより行儀がいいのか、たまたまなのか。

 アンサンブルに関しては、インキネンが「明日はもっと良くなる」ってアフタートークで言ってました(笑)。

2014年11月12日水曜日

佐渡&東フィルのブルックナー4番

 昼過ぎまで雨、気温も最高13度台と今季最低、寒い中講義のため横浜へ、今週も帰りに寄り道してコンサート、うっかり安価入手した佐渡&東フィルのブルックナーです。

 佐渡はショスタコとマーラーしか聴いたことが無い(たぶん)ので、ブルックナーはイメージ出来ません、ただ会場は昨夜のパッパーノより埋まってます。

11月12日(水) サントリーホール
 佐渡裕&東フィル ハイドン Sym6番、ブルックナー Sym4番
前半ハイドン、佐渡は棒を使わず、入りの精妙な弱音が印象的。後半ブルックナーでは棒を使用、Hr4,Tp4,Tb3(←だったかな?もう忘れた…)、Hrソロは無難な吹きっぷり、ブラスは基本7分程度の吹きでやや抑え目感あるも要所のみ8-9分とまずまずの迫力、特に第2楽章の盛り上がりが雄大、一方弦は色んな部分で強弱激しい音作り、みな一所懸命に弾いてる感があって訴求力抜群のサウンドでした。

 最後の1音が鳴り渡り、その余韻が完全に静まってからの拍手スタート!最近では珍しく行儀のいい聴衆でした。

 親戚にまた不幸があり、コンサート後は夜行バスでまた帰省です。

2014年11月11日火曜日

パッパーノ&聖チェチーリア管のアルプスSym

 仙台での学会より帰還、微妙に寒かったです。向こうでラーメン5杯、よって体重1kg以上増加(涙)。

 帰りの新幹線、道中前半車内は暖かだったのに、後半空調が冷房に転じ、頭上から冷風が降ってきて発狂しそうになりました。

 その足でサントリーに向かいパッパーノ&聖チェチーリア管に参戦、同コンビ7年前の来日時(マーラー1番噴水、松)には4-5000円だった最安席が今や9000円、インフレ価格のせいか、かなり空席が目立ちます。

 メインはアルプスSym、そして前座に同曲(及びばらの騎士)の元ネタ?になってるブルッフVn協を持ってくる絶妙プロ、ありそうで無かった気がします、このパターン。

11月11日(火) サントリーホール
 パッパーノ&ローマ聖チェチーリア管 ロッシーニ セヴィリアの理髪師、ブルッフ VnC、R.シュトラウス アルプスSym
オケは対向配置、最初のロッシーニは弱音を殊更に抑えラストは超快速テンポ、続くブルッフのソリスト諏訪内晶子は紫のドレスで大胆な弾きっぷりでアンコールにはバッハのしみじみ系。後半アルプスSymはHr9(うちワーグナーチューナ持ち替え4),Tp4,Tb4,Tuba2、Tp2名とHr4名は舞台裏バンダ掛け持ち、夜明けはスローテンポでじっくり、それ以降はやや速めながら各動機に細かく抑揚を付け飽きさせず、頂上では弦中心でHrは余り吹かない音作り、TpトップはハイD含めソフト系の吹きっぷり、オルガンは奏者裏の席(Pブロック中央最後列)だったのに存在感薄く、「やはりサントリーのオルガンはパワー不足なの?と思ったらさにあらず、嵐になるとオルガンが強烈!オケがよく聴こえませんでした(笑)。アンコールは"ウィリアム・テル"から2曲、まず軽快な曲を快速テンポで、続いて拍手が鳴ってるうちにお約束の序曲後半がスタート、これも快速テンポ、例によって会場大興奮です。

 このオケ、前は「ローマ・サンタ・チェチーリア音楽院管弦楽団」と呼んでいたのにいつの間にか「ローマ・サンタ・チェチーリア国立(アカデミー)管弦楽団」と微妙に呼称が変わってます、こちらが正しい訳とのこと。

2014年11月9日日曜日

オケコンづくし - 橘直貴&ル スコアール管、ルトスワフスキとバルトーク

 昨日は実家から京都に日帰りで母の納骨、今年2度目の東本願寺、石川に戻り実家と8番ラーメンに寄ってから夜行バスに乗り関東復帰、ただ座席は30数連敗継続中(涙)。

 小雨降り終日気温がほぼ13-15度と肌寒い一日、新宿で無線LANの入るマックで時間を潰し、昼過ぎに錦糸町に行きアマオケへ、オケコン(ルトスワ&バルトーク)尽くしです。

 実は同じ時間帯に2団体、マーラーがあったんですが、「有料のマーラーより無料のバルトーク」って選択です。

11月9日(日) すみだトリフォニー
 橘直貴&ル スコアール管弦楽団 ルトスワフスキ 管弦楽のための協奏曲、バルトーク 管弦楽のための協奏曲
 前半ルトスワはHr,Tp,Tb全て4本ずつ、第2楽章後半のブラスの鳴りと、終楽章ラストがカッコよかったです。後半バルトーク、ブラスは少し減ってTp,Tbが各3本に、第1楽章中盤と終楽章ラストの吹きっぷりはまずまず、あと第2楽章中盤ブラスのコラール、通常スラーでやる箇所で一部"間"を入れていたのが印象的、アンコールは合わせるのが難しそうな舞曲、バルトークかな?(←終演後見てくるの忘れた…)

2014年11月5日水曜日

秋山&洗足音大管のローマ3部作

 終日の曇り、気温は連日20度に届かず寒々、横浜で講義をした帰り道、洗足音大に寄って秋山和慶指揮する洗足音大オケを聴きました。

 演目は大好物のローマ3部作、秋山はプロオケを指揮する時と比べ、ここの学生オケを振るときは明らかにケレン味が増して面白くなる傾向がある(ラフ2幻想など)ので楽しみ。

 数年振りに訪れた洗足音大、ゲートを入ったところに新しくドーム状の建物が聳えていてビックリ!

11月5日(水) 前田ホール
 秋山和慶&洗足学園音大管弦楽団 ローマの噴水、祭、松
噴水はHr5(全員女性!)、Tp3,Tb3、トリトンでの朗々Hrとトレヴィでの豪快バストロが印象的、1曲毎にコンミスと管の相当数が入れ替わって(Hrは入れ替わっても女性のみ!)祭はHr5,Tp4,Tb3、バンダはオルガン左脇バルコニーにTp3、弦の鳴りよく持続音の最後で少し持ち上げる表現が印象的、ブラスもよく鳴って全体で分厚い響き、主顕祭の後半では秋山は激烈なテンポの追い込み。
 休憩を挟んで松、本隊はHr5,Tp3,Tb3(うち男性はTp,Tb各1名のみ!)、カタコンブの頂点ラストでHrがベルアップして吼えたのが印象的、Tpソロは舞台裏左側、アッピアのバンダはオルガン右にTb2、左にTp4、後者の鋭角的な吹きっぷりが印象的(コルネットでソフトにやるケースが多いので)、ラストは本隊Tpがそれに負けず吹ききって大迫力、そして最後の1音は長めかつクレッシェンド、とケレン味たっぷり!

 秋山のケレン味は期待より低め、でしたが、要所ではそこそこ魅せてくれました。

2014年11月4日火曜日

ブラビンズ&都響のウォルトン1番

 よく晴れましたが、その分最低は5度台と低め、最高は20度に届かず、職場のサルスベリは完全に花が無くなり、紫ムクゲはかろうじて2、3残っている程度。

 夜は東京に出てブラビンズ&都響によるウォルトン週間第2夜、メインはカッコよくて大好きな1番です!

11月4日(火) 芸術劇場
 マーティン・ブラビンズ&都響 R.V.ウィリアムズ ノーフォーク狂詩曲第2番、ディーリアス VnC、ウォルトン Sym1番
 前半はHr4,Tp2,Tb3、最初のRVWは未完作のS.ホッガーによる補完版で日本初演、1番と同様緩急緩の10分程、Hrソロの美しさが印象的、続くディーリアスはイメージより少しモダンな旋律、ややぽっちゃり系のソリスト、クロエ・ハンスリップはデカイ音でしたがやや不安定、アンコールにはマイナーっぽい短めの舞曲を。
 後半お待ちかねウォルトンではTpが倍の4本、ホールの違いなのかサントリーでは暖色系に感じた響きがやや寒色寄りに聞こえ、前回不満だったキレの悪さも解消されて第2楽章など鮮やか、Tbを筆頭にブラスもまずまず吹いて迫力十分、弦も分厚く終楽章の(しつこーい)クライマックスではブラスに消されず主張、激しいレベルにはならないにしても豊麗なサウンドを満喫しました。

 やっぱり芸劇の3階席は前方より最後方の方が音響がいいように感じます。

2014年11月3日月曜日

賞を獲った大映ドラマ的ミステリー - 中山七里「さよならドビュッシー」

 昨日の天皇賞、たたき合いならジェンティル行ける!と思ったんですが、まさか大外から来られるとは…。

 ぼちぼち晴れて、気温も連日の20度超え、本日は読了本から。

 ここ半月のメフィスト賞企画、次に読むのは西尾維新、と思ったんですが、世評高い彼の作品は初期作をまとめて、と他日を期すことにして、賞つながり、って訳ではありませんが、次に手に取ったのが本作、あの「連続殺人鬼 カエル男」の著者が同時に2009年度の「このミス」大賞に投じ、うっかりダブル入賞した作品、でこっちが大賞とのこと。

さよならドビュッシー 中山七里
 火事で大火傷を負ったピアニスト志望の少女が色々な障害を克服してコンクール優勝を目指すスポコン的ストーリーに犯罪の要素が絡むお話、最後に炸裂してタイトルの意味が明らかになる仕掛けは見事で、伏線もまずまず、ただミステリー部分以外は音楽の描写がやや俗に流れ過ぎの感があって乗れませんでした。

 ストーリーテリングよりもミステリー部分を重視して、個人的には「カエル男」に軍配を挙げます。

2014年11月2日日曜日

少し感動ラフマニノフ - 小西功祐&新宿フィルハーモニー管弦楽団

 未明に雨は上がり、日中は曇り時々晴れ、気温も3日振りに20度に到達、早起きして首都圏に出て午前練習、午後アマオケ、と典型的休日。

 この日の午後は聴きたいアマオケが2つあり、メインは幻想とラフ2と自分の好み的には同程度、よって前プロがシバの女王ベルキスと好物だった前者を希望していたんですが無料参戦叶わず、経済的理由によりこちらに参戦。

11月2日(日) 新宿文化センター
 小西功祐&新宿フィルハーモニー管弦楽団 シベリウス フィンランディア、グリーグ PC、ラフマニノフ Sym2番
 最初のシベリウスはHr4,Tp3,Tb3、発展途上のオケながらブラスがよく鳴ってました。続くグリーグでもソリスト石岡千弘の豪快なピアノに負けずブラスの鳴りよし。後半ラフマニノフではブラスが増え(Hr5,Tp4?)、各パート不安定ながら臆せず伸び伸びと音を出していて、第3楽章など少し感動、終楽章も重量感あるフィニッシュ。アンコールは定番の"ヴォカリーズ"をコンミスが起立して旋律を受け持つバージョンで。

2014年11月1日土曜日

コバケン&日フィルの2番

 さっき飲んだFire缶コーヒーの新製品の味が深煎りでかなーりがっかり。

 小雨の中、朝東京に出て教え子の団体戦の応援、ただ雨が強くなって昼頃にサスペンド、暇になったのでサントリーへ、目当てはコバケン&日フィルの2番。

 実はこの公演、掲示板で間違ってヤングシートを入手、「A席との差額5000円を払えば入場可」と言われても5000円は自分の国内オケ予算の2倍、ってことで諦めてました。

 でもどうせヒマだし、と"当日券売り場前をウロウロしてお金持ちから余りチケットを恵んで貰う"作戦を敢行し、首尾よく潜入に成功、このひと月で3度目の2番です。

 コバケンの2番は2-3度は聴いてる気がするんですが、日記の範囲には見当たらないのでここ10年程は無いらしい、と言うかコバケンのマーラー自体、東フィルとの5番以来5年振り、国内オケの料金が高くなり予算内入手が難しくなっているせいか。

 彼の振る2番は記憶の範囲ではアマオケ世田谷響との演奏が最も熱く感動的で、自分の"復活"体験でもトップクラスに位置します。

11月1日(土) サントリーホール
 小林研一郎&日フィル マーラー Sym2番
本隊はHr7,Tp7,Tb4、合唱は最初からP席にスタンバイし、終楽章前半盛り上がりの最初で起立する珍しいパターン(普通は前半の最後に起つので)、第1楽章はやや遅めで振幅大きい表現、低弦にメリハリを付けた表現が印象的、第1楽章後にソリストが指揮者脇に入場しても1分しか稼げず、コバケンは「マーラーが5分休めというので休みます、皆さんお楽に」と言って中座、2-3分後に戻りましたがそれでもトータル4分しか空かず、第2楽章は遅めでテンポを揺らしで表情たっぷり、あと第4楽章前半がかなり速め、終楽章前半、Tbソロがレガートで個性的(その後のTpソロは普通だったので個人裁量っぽい)、パーカッションのクレッシェンドは20数秒掛けて激烈、バンダは舞台裏左手、合唱加わる後半はかなり遅めテンポベースに、伸ばしとパウゼも多用し、芸風が確立してる感じの盛り上げ方、男声の"Was vergangen auferstehen"の後のTbコラールを目一杯吹かせたのが印象的、最後にTp4本が舞台右端弦バス後方に合流(ってことはたぶんブラインドサイドの左端にHrも数本合流したと思われ)し、なかなか壮大なクライマックス、特にコーダのHrの豪快な吹きっぷりが印象的、終演後恒例コバケンの口上は「勿論アンコールはありません(笑)」。

 今日もピッコロ担当、美人Fl奏者は可愛かったです。

 明日はアマオケで幻想かラフ2です!

2014年10月30日木曜日

パラレルワールド的眩暈とバカートリック - 黒田研二「ウェディング・ドレス」

 ああ、崖っぷち!負けは覚悟していたとは言え、負け方が悪い(涙)。

 とにかくシリーズ最終戦の応援に、早く帰らねば。

 とその前に本日も100円買い置きメフィスト賞作から、第16回受賞作です。

ウェディング・ドレス 黒田研二
 結婚を迎える男女の両視点で交互に語られる物語、それがどんどん齟齬を生じてゆき、やがて起きる決定的な違いから生まれるパラレルワールド的眩暈は泡坂妻夫や連城三紀彦を思わせます。それに加えて密室殺人や幽霊などカーを思わせる噴飯もののバカトリックまで、と本格魂が炸裂、巻末解説(村上貴史、講談社文庫版)の「バリンジャーとカーの融合」は言いえて妙です。

 4冊目にしてやっとメフィスト賞に期待するミステリー度の作品にヒットしました!

2014年10月29日水曜日

一見本格、その実伝奇○○ - 乾くるみ「Jの神話」

 あーあ、阪神もう夢から醒めて本来の姿(貧打)に、これで甲子園に戻れる確率は2-3割、いや、1割程度か(涙)。

 ともあれ、今夜も早く帰って応援!

 とその前に本日も最近読んだメフィスト賞作から、まだ回浅い第4回の受賞作はあの「イニシエーション・ラブ」の作者の出世作です!

Jの神話 乾くるみ
 全寮制の女子高で起きる怪死事件が新入学した主人公および捜査を依頼された女性探偵の視点で語られ、やがて奇想天外な真相へと突き進みます。ただミステリーとしては微妙です・・・、以下ネタバレ参照。
<< 以下ネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 本格ミステリーと思って読むとほぼアウトですが、伝奇SFとしてはいい発想だと思います。


 メフィスト賞って本格ミステリーの賞かと思っていたら、必ずしもそうじゃなかったんですね(笑)。

2014年10月27日月曜日

メータ&IPOのライトな5番

 うーん、甲子園で連勝出来んかったのは痛い、福岡で1試合は勝たんといかんのはシンドイし(予定では2勝→3敗→2勝だったので…)。

 25度まで上がる予報だったのに23度に届かず、それでも半袖半ズボンでOKな日和、今のキャンパスでは季節外れのタンポポが咲き、壁打ちで訪れた前のキャンパスでは今年もツツジが狂い咲きしています。

 夜は東京に出てメータ&IPO芸劇公演、当初は最安席が取れず、29日の苦手なNHKホール公演に参戦予定でしたが、直前にヤフオクGETしての急遽参戦。

 ただ都民劇場なので文化会館、の筈なのに改修工事?のためか芸劇、ってのが(こと貧民席で比較すると)残念なところ。

 このコンビのマーラーは6番、7番1番と聴いてきましたが、基本お上品で余り感心せず、また以前の6、7番の時の経験から前座はシューベルトだとばかり思ってたんですが(NHKホール公演ではそう)、ヴィヴァルディとモーツァルトだったので驚き! ま、「かなり苦手」から「凄く苦手」に変わっただけですが…。

10月27日(月) 芸術劇場
 ズービン・メータ&イスラエルPO ヴィヴァルディ 「調和の霊感」第10番、モーツァルト Sym36番、マーラー Sym5番
 最初はヴィヴァルディ、ソリスト4名とチェンバロが女性で、他は全員男性です。続くモーツァルト、オケは対向配置、文化会館の5階で聴くと潤いと艶のあるIPOの弦が芸劇の外野席で聴くと冷たくてシャープな響きに感じます。
 後半マーラーはHr7,Tp4,Tb3、Tpソロは過去最高に軽ーい吹きっぷり、髭のHrトップは激ウマ、だけど見せ場以外ではやや雑、Tbトップはまずまずの色気、メータの音作りもTpソロと同じく軽め、いつも通り弦を消さない範囲にブラスを抑え(と言うか今回はTbのffやsfの部分をmfで吹かせるなどやり過ぎの感あり)、時たま粘ったりもすれど基本はやや速めでどんどん流れます、弦の見せ場の第4楽章でも頑張って弾く気配無し、一方第3楽章や終楽章など弦の速いパッセージでの水際立ったサウンドはさすが、終楽章クライマックスのコラールで初めてブラスが8分程度に吹いて盛り上がりました、が(楽譜上はその箇所より吹かなければいけない)その一つ前の盛り上がりでは何と6分程度の吹き!アンコールは"カヴァレリア・ルスティカーナ"間奏曲で弦の美しさ満開、このオケの方向性を示し、かつ5番とライトモティーフ(タタタター)が共通する絶妙の選曲。

 まるでキャパ1000人程度の小さめホールでうるさくならない様に調整したサウンドみたいでした。

2014年10月26日日曜日

整然として豪快な祭典 - 十束尚宏&フィルハーモニア・エテルナのハルサイ

 阪神先勝! ン年前と違って甲子園から始められるのがデカイ、スタンリッジも恩を忘れてないらしい。

 練習予定無く朝少し仕事をしてから昼東京に出てアマオケへ、未知のオケによるシベ2と何度か聴いているオケによるハルサイ、どっちに行くか迷ったんですが、上手なオケであることが確実な後者にしました。

10月26日(日) すみだトリフォニー
 十束尚宏&フィルハーモニア・エテルナ 十束尚宏 Apokalypse、ドホナーニ VcとOrchのためのコンツェルトシュトゥック、ストラヴィンスキー 春の祭典
 冒頭は十束の新作世界初演、3管の大編成でHrは6本、表題的内容(爆発、戦争、軍隊、聖歌など)を持ち、今後交響曲の第1楽章となる激しい曲想の10数分。続くドホナーニは指揮者のドホナーニの祖父とのこと、小編成で20世紀初頭の割には古典的な響き、ソリストのシュテファン・コンツ(代役なのにBPOの奏者、凄いアマオケだ…)はアンコールにバッハを。後半はハルサイ、Hr8(うち2本ワーグナーチューバ持ち替え)、Tp6(うちピッコロ、バス各1)、Tb3,Tuba2、基本落ち着いて整然と進行しつつ要所では豪快に鳴る野太い演奏、ピッコロTpが吹きっぷりよく、Hrも各所で豪快、ティンパニの激しい打ち込みが印象的。

 明日はメータ&IPOの5番です! とその前に早く帰って阪神の応援!

2014年10月24日金曜日

ラザレフ&日フィルのショスタコーヴィチ4番

 中野で観劇の後、サントリーに移動して聴いたのはラザレフ&日フィル、期待のショスタコ4番です!

 ただ元の価格設定が高いこともあり、安価入手にはかなり苦労して、前日になってやっとの参戦決定でした。

10月24日(金) サントリーホール
 ラザレフ&日フィル チャイコフスキー 弦楽セレナーデ、ショスタコーヴィチ Sym4番
 最初はチャイコ、速い曲想で何箇所か通常やらない部分をテヌートでやらせていたのが印象的、第3楽章は情感たっぷり、快速テンポの終楽章はエキサイティング。後半ショスタコはHr8,Tp4,Tb3,Tuba2、Tubaが要所で豪快、Tbも結構吹いてましたが、軽い吹きっぷりの外人Tpトップを始めブラス全体の鳴りは期待度より低め、一方木管の吹きっぷりは豪快にして、パーカッションの打ち込みもまずまず、弦はぼちぼち、ただ第1楽章の高速フーガなど少々乱れる方が却って興奮度上昇、第2楽章結尾のチャコポコおよび終楽章終段弱音部でのHpの低弦を強調する表現が印象的、最後の音が消えてからもラザレフは20秒程手をひらひら、その後手を降ろして以降も10数秒の黙祷がありました。

 期待したほど凄絶な響きにはなりませんでしたが、それでもまずまずの豪演でした。このコンビ次回は11番とのこと、楽しみです(その次は8番だといいなぁ)。

遺体安置所とにんげん模様

 20度に届かないながらよく晴れて気持ちのいい陽気の下、夜はラザレフ&日フィルのショスタコ4番! とその前に、どうせ都心に出るなら、と仕事をかなり早めに上がって観劇、例によって奇特な方からの頂き物です。

 中野駅の南、少し歩いてやや奥まった所に小劇場が3つも軒を並べていてビックリ! 中野も隠れたメッカの一つなのかも。

 開演前に時間が少しあったので、更に少し足を伸ばしてとんこつラーメン店を訪問、かなり博多度が高くて満足、麺のかたさに「生」があります!

10月24日(金) 中野HOPE
 Cooch第2回公演 「みわたすかぎりのセカイ」
ショッピングセンター崩落事故の後、遺体安置所に集まった6つの遺体とそれを引き取りに来た8人の人々を巡るにんげん模様が過去と現在を行き来して紡がれる休憩無しの2時間弱、前半不審に感じた点が全て伏線となってオチへとつながる構成は見事でした。

 そこからサントリーへ、期待高まるラザレフのショスタコです!とそれは次の記事で。

2014年10月23日木曜日

狂気の中に潜む秀逸なファイダニット - 佐藤友哉「フリッカー式」

 うーん、阪神またドラフト1位くじに連敗してもうた…。

 本日も先日読んだメフィスト賞作から、第21回受賞作品です。

フリッカー式 佐藤友哉
 ある連続殺人事件を軸として、妹の復讐を図る主人公と犯人の映像が見える女性との2視点で進行し、終段は何でもありな展開へと疾走する狂気の物語、(ライトノベルに通じてない自分が勝手に想像する)ライノベにありがちな文章や舞城王太郎の真似(←「煙か土が食い物」は第19回と時期が近いのでただの偶然かも)などもあって個人的には読むのがややシンドかったですが、各所に散りばめた小ネタが判る人には面白いのでは、またミステリー部分は今ひとつながら、ファイダニットとしては秀逸な発想です。

 2作連続してメフィスト賞としては期待値を下回るミステリー度でした。

 明日は(うまく行けば)ラザレフのショスタコ4番です、豪演に期待!

2014年10月20日月曜日

ブラビンズ&都響のウォルトン2番

 日中は晴れて最高24度台となかなかの陽気、ただ10月も下旬となると新しい職場のサルスベリ、前の職場の紫のムクゲ、どちらの花も風前の灯火です。

 夜は東京に出て未知の指揮者ブラビンズによるイギリス週間、と言うかウォルトン週間第1夜、メインは2番、って聴いたことないんですが、1番がカッコよくて大好きなので期待してます。

10月20日(月) サントリーホール
 マーティン・ブラビンズ&都響 R.V.ウィリアムズ ノーフォーク狂詩曲第1番、ブリテン PC、ウォルトン Sym2番
前半はHr4,Tp2,Tb3、最初のRVWはいかにもイギリス音楽、って曲想の緩急緩10分余を暖色系サウンドで、続くブリテンはラヴェルPCを思わせる軽妙洒脱な曲想から最後はブラスが活躍する30分超、ソリストのスティーヴン・オズボーンはアンコールにドビュッシーのしみじみ系を。
 後半は少し編成が大きくなりHr5,Tp3,Tb3、ブラスがふんだんに活躍する3楽章30分弱、終楽章中間部にHrの弱音ハイトーンがあったのが印象的、両端楽章にもう少し鋭さと激しさが欲しい気はしましたが、緩徐楽章での頂点を含め、マイルドながら分厚いサウンドを楽しみました。

 夜になって少し雨が落ちてきた中、夜行バスでスポット帰省へ。

2014年10月19日日曜日

飯森&センチュリー響&山形響の2番

 いやあ、ホントに阪神勝っちゃいました、昨夜の日テレのお通夜の如き中継も最高、とは言えプレーオフ(CS)には大反対なので(日本シリーズは優勝チームが出るべき)複雑な気分、ともあれ、巨人の分も頑張らねば、相手が日ハムなら勝てる気がしてきました。

 この日は読響の1番、アマオケの2番とセンチュリー響の2番、とマーラーが3つも重なっており、色々と迷った挙句、センチュリー響の最安席が残っているとの情報を得、読響は17日公演を頑張って安価入手し、アマオケは諦め、こちらに参戦。

 開演前に飯森氏のプレトーク、自分の記憶では"大阪センチュリー響"だったのがいつの間にか"日本センチュリー響"と改名した経緯(大阪からの助成金の有無)を話してくれました。今日のオケは彼と縁が深い2楽団の合同オケです。

 彼のマーラーは東響とのコンビ中心に何度か聴いてますが、程々の歌心を持ちつつ基本的にはアク少なめのすっきり系との印象あり、2番に関しては前回は2006年

10月19日(日) サントリーホール
 飯森範親&日本センチュリー響&山形響 マーラー Sym2番
Hr6,Tp6,Tb4、海外から呼んだゲストコンミス率いる弦は対向配置、合唱は最初からPブロックにスタンバイし、終楽章前半クライマックスで立つ趣向、これまでと同様飯森は基本すっきり系でシンフォニックな音作り、第1楽章後に意図的に間を取ってはいましたがわずか1分、第2楽章後にソリストとオルガン奏者が入ってまた1分(だったら第1楽章後にすればもっと休憩を稼げたのに)、やや不安も感じたオケの中ではTbトップの色気ある音とハイトーンでもヴィブラートを忘れないTpトップの艶のある響きが印象的、舞台裏左手のバンダではTpソロが上手、ラストはバンダからHrが4本加わり10本に、合唱もまずまずの迫力でそれなりに壮大な音場でした。

 配布されたプログラムに何と有栖川有栖のエッセイが! さすが関西、と言うか、センチュリー響のプログラムにまいどアリスの小文が載ってるんやとしたら、羨ましい限りです。

2014年10月18日土曜日

設定は本格度高いサバイバルゲーム - 矢野龍王「極限推理コロシアム」

 阪神遂に3連勝!しかも勝ち方がイイ、こうなったら4タテスウィープといきましょう、流れが変わるとあっさりひっくり返されそうなので。

 ともあれ、これから応援に帰ります。

 とその前に本日は読了本から、先日からは数冊手元にあるメフィスト賞受賞作を読むことに、まずはこれ、第30回受賞作です。

極限推理コロシアム 矢野龍王
 何者かに幽閉された2箇所のクローズドサークルで起きる連続殺人とその解決を競わされる理不尽なゲーム、とマニアならゾクゾクする設定ながら、本格度は期待より低め、サスペンスとして読んでいれば落胆度も減るのでは。
<< 以下ネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 抜け道の存在と先方のアリバイが判明した時点で、100%交換殺人、そして勿論こっち側の犯人はヒロイン、と思ってました、まるっきり違ったけど(笑)。



 メフィスト賞にしてはちょっとミステリー度が低い感じ、貴志祐介による巻末解説(講談社文庫版)の褒め方(貶し方?)が微妙に上手。

 明日は飯森&センチュリー響"復活"です!

2014年10月17日金曜日

ヴロンスキー&読響の質実剛健1番

 阪神うっかり連勝! で今日がメッセで明日が能見、あれ? もしかして、勝っちゃうかも。

 日中は何とか20度を超えてますが、このところ朝晩の冷え込みが強くなり、最低が10度を割り始めました。

 夜はヴロンスキー&読響の1番に急遽参戦、このコンビのマーラーは震災の年に某指揮者の代役で振った5番以来、あの時と同様、質実剛健サウンドに期待です。

 サントリーへ向かう途中に乗った銀座線では「冷房を使用しています」の車内アナウンス、上下背広のサラリーマン以外はほぼ全員が薄手ながら防寒着を羽織ってる時節なのに…、間違ってます、この国。

10月17日(金) サントリーホール
 ペトル・ヴロンスキー&読響 スーク 弦楽セレナーデ、マーラー Sym1番
 前半はスーク弦セレ、たぶん実演は初めて、ヴロンスキーは曲想によって棒の有無を使い分け、指揮台を用いないため、使わない時棒を何処に置くの?と思ったら右脇のVla奏者の譜面台に挿してました。後半お目当てマーラー、デフォルメやアク少なく、テンポの揺れも流れを乱さない範囲、でも歌う所はそこそこ歌い、鳴らす所はがっつり鳴らして期待通りの剛健な響き、第1楽章最後にサウンドが一気に巨大化する部分のスケール感と終楽章コーダ前の下降音型でのスローダウンだけ大袈裟だったのが印象的、ブラスはTp5,Tb3,Hr6(+専業の補助Tb1)、美音のTpトップが高らかに吹き、ブラス全体でも分厚い鳴り、弦も重心低い響き、最後は楽譜通りHrと補助のTb、Tp(4thと兼業)が起立、豪快にフィニッシュ、事前放送の「拍手は棒を下してから」の影響か、拍手喝采が軽く起き、いったん静まって、また盛り上がる、と微妙な感じでした(笑)。

 マーラーでも第3楽章は棒を使わずVlaの譜面台に挿していて、「終楽章はアタッカなのにいつ回収するんだろう?」と気にはしていたんですが、そこはボケ老人、うっかり見逃して、気が付けば終楽章に入る前に手にしていました。

 毎回注目の終楽章ファンファーレの早業ミュート着脱、Tp,Tbとも単独でこなしていました。

2014年10月16日木曜日

シリーズ第3長編はドラマ度重視? - 東野圭吾「真夏の方程式」

 阪神先勝! 実は人生初のCSファイナルステージなのでドキドキ、先発はウチの方がコマがあるからこれで五分五分か。

 本日も先日読了した東野本から、次に手に取ったのは「聖女の救済」に続くガリレオシリーズ第3長編、本作はドラマ化作品では無くて映画化作品、とは言えドラマの延長としての映画ですけど。

真夏の方程式 東野圭吾
 海沿いのさびれた観光地で起きた不審死が偶々訪れていた湯川によって過去の事件との繋がりも含めて紐解かれます。ミステリーとしては今ひとつで、本格度もドラマ性も優れていた「容疑者X」のドラマ部分だけ残した感じかも。 

 この頃になると湯川先生のキャラが完全にドラマに沿って変貌しており、元は佐野史郎がモデルだったのにすっかり福山化しています。

 今日も早く帰って応援だ!と思ったら、何で地上波中継無いの?

2014年10月15日水曜日

東野流明るい復讐譚 - 東野圭吾「流星の絆」

 今クール個人的最注目は「すべてがFになる」の今更?のドラマ化、気になるキャスティング、犀川先生は違う気はしますが、共に出世作ともいえる「GOLD」のコンビと思えばシャレで許せます、注目の真賀田四季は香椎由宇あたり?と思ったら早見あかり!これはナイスかも。ともあれ、「ガリレオ」の2番煎じにならないことを祈るのみ、

 それに因んでこの秋の課題図書は森博嗣のVシリーズにします、クロネッカーデルタだけ読んでやめちゃったので。

 本日もドラマ化された東野作品から、ドラマ版はもう何年も前、脚本クドカンです!

流星の絆 東野圭吾
 子供の頃に両親を殺された3人兄妹が長じて後、あるきっかけからその犯人に迫るお話が暗くならずに描かれます。相変わらずストーリーテリングが実に巧み、そして本格テイストも一つまみ、しかも巧妙なやつ、惜しむらくは犯人同定の手掛かりが最後にならないと出てこない点ですが、著者は本格マニアの不興を買うのを承知の上で、物語性を優先したと思われます。

 ゲルギー&マリンスキーの豪華3大バレエが入手出来なかったので、今夜は早く帰って阪神の応援!

2014年10月14日火曜日

ゲルギエフ&マリンスキーの堅牢ショスタコーヴィチ8番

 台風一過の晴天、気温も最高27度といい感じ、外の荒れ具合から推察するに、茨城は懸念された程の風雨ではなかった感じ。

 夜はゲルギエフ&マリンスキーのショスタコ8番に参戦、このコンビのショスタコは7番、5番(3度、最新はここ)、15番1番&10番など、これまで余り感心したことがないのですが、彼を初めて認識したのが90年代前半にBPOを振った8番のライブ、そしてこのコンビを初めて認識した(当時はキーロフ歌劇場管)のもやはり90年代の8番のライブだった(共にFM中継)だけに、外せないコンサートです。

10月14日(火) サントリーホール
 ワレリー・ゲルギエフ&マリンスキー歌劇場管 ブラームス PC、ショスタコーヴィチ Sym8番
 前半は苦手科目ゆえ、自分には拷問レベルの長さ、ソリストのフレイレは拍手に応えてしみじみ系のアンコール(グルック"精霊の踊り"とのこと)、後半お待ちかねショスタコ、オケは対向配置、ブラスは全部右側でHr,Tp,Tb全て4本ずつ、ゲルギーは今回も爪楊枝を使用し、この曲に期待する凄絶さは感じないにせよ、各フレーズを丁寧に表情付けし、鳴らすべきところはしっかり鳴らす堅牢な音づくり、オケも弦は重心低く、木管は妙技を見せ、ブラスもほぼ完璧、第2,3楽章のテンポの追い込み、ピッコロやラッパのスリリングなソロも鮮やか、静かに沈潜して曲が終わった後の黙祷は30数秒、これでアンコールあるの?って状況で始まったのが"ローエングリン"第1幕の前奏! 精妙と言うより、一筆書きで盛り上げてゆくサウンドでした。

 終演は10時近く、しかも明日はストラヴィンスキーの3大バレエ、うち「火の鳥」が全曲版!と本日を上回る重量プロ、とこのコンビならではの精力、是非聴きたいけれど安価入手ならず、当日の出物に期待するのみ。

2014年10月12日日曜日

(ゴムじゃない)おまけ付き艶笑オムニバス

 錦糸町で元気のいいアマオケを満喫した後、上野に移動して感激、例によって奇特な方からの頂き物です。

 昨年好評だった舞台の再演とのことですが、今回は完全ダブルキャストのためタイトルの最後に"w"が付いてるとの由、自分が観たのは「宿泊チーム」。

 某ゴム製品メーカーとのタイアップらしく、各座席には「ゴムじゃないコン○ーム」が1個ずつ置かれています(笑)!

10月12日(日) 上野ストアハウス
 「暗転セクロスw」
安ホテルの1室を舞台とし、タイトル通りセックスをテーマとして色々な愛を描き、大体はベッドイン&暗転へとなだれ込む6つのオムニバスストーリー、各編15-20分程で飽きさせず、エピソードを跨いで伏線を回収するオチもあって楽しめました。

 もう1つのキャストでも観てみたくなりました。

ザーッツ・エンタテイメント - 田部井剛&ザッツ管弦楽団のチャイコフスキー、シェエラザード

 うーん阪神、シャレならん貧打やな。

 曇り、日中20度に届かず、HDの空き作りのため午前中の練習をパスして体操の世界選手権女子個人総合を録画視聴、ヨルダケやムスタフィナなどヨーロッパ勢を応援してますが、バイルズの床にはグウの音も出ず、しかも、コモワ出とらんのか!

 午後は上京してウルバンスキ&東響のショスタコ7番、と行きたかったんですが安価入手叶わず(涙)、代償行為でアマオケのシェエラザードを聴くべく連日のトリフォニーへ、アンコール含め盛り上がりました。

10月12日(日) すみだトリフォニー
 田部井剛&ザッツ管弦楽団 チャイコフスキー スラブ行進曲、Sym4番、R=コルサコフ シェエラザード
 最初のスラブはHr4,Tp4,Tb3、頂点でのTpハイトーンばっちり!でここが本日の個人的白眉、ラスト3音をやたらタメたのが印象的。続いてシェエラザード、管は毎曲かなり入れ替わっており、Hrが1本増えてます、コンミスの美音とTbの吹きっぷりのよさが出色。
 後半はHrが更に1本増えて6本、ブラスはまずまずの鳴り、終楽章の快速テンポにも弦は付いてきて熱いクライマックス、アンコールはまずチャイコ弦セレ第3楽章をしみじみ、それから恒例、全員仮装(笑)しての演目は「ジュラシック・パーク」メインテーマ(恐竜の被り物まで!)、オルガン右脇にTb、左脇にTpが2本ずつ加わり、Tpのハイトーン連発の曲を豪快に吹ききっていました。

 このオケ、アンコール込みでいつも満足させてくれます。

 この後、夜は上野で観劇、それはまた次の記事で。

2014年10月11日土曜日

50回記念に豪華前プロと新趣向の2番 - 新田&オーケストラ・エレティール

 爽やかな晴れ、早起きして東京に出て、午前練習、午後コンサート、と典型的休日、ネットで阪神vs.広島のCSファーストステージをチェックしつつ、錦糸町で聴いたのはアマオケのマーラー。

 50回定期の節目として祝祭的な2番を採り上げたとのこと、指揮するはシベリウス指揮者の印象が強い新田女史、ですが実は半年前に同じコンビでマーラー4番を聴いてます。

10月11日(土) すみだトリフォニー
 新田ユリ&オーケストラ・エレティール "マイスタージンガー"より、マーラー Sym2番
 何と復活の前に後半出番のあるオルガンと合唱を活用し、マイスタージンガーから第1幕の前奏から合唱へと続く場面と、第3幕の大団円と併せて30分余の重量プロ、しかもオルガン両脇にTp3本ずつ(+左に太鼓)のバンダまで!本隊はHr4,Tp4,Tb3、ブラスはよく鳴り、弦もまずまず、そして合唱も大迫力、と前半だけでお腹いっぱいです。
 後半マーラーはHr6,Tp6,Tb4、合唱は最初からスタンバイし、ソリストは第1楽章後に入場、合唱は1クール目は座って、2クール目以降は立って歌う趣向、第4楽章前半、Tpを中心とするコラールをオルガン左に配したバンダ(Tp3,Hr4,Fg,コントラFg)にやらせる新機軸、あと荒野の呼び声やTpなどの舞台裏バンダを細かく左右に振り分けてます(楽譜通り?)、バンダからHr4本が終楽章前半と終盤に、Tp4本が終盤に合流、新田のアク少ない棒の下、特にHr、Tp共に10本となったクライマックスは合唱と併せ感動の大迫力でした。

 本日の私的MVPはトラ?の美人Tp奏者です!阪神も勝ったし。

 たぶん明日もアマオケです。

2014年10月10日金曜日

ナガノ&モントリオールの海、展覧会、そして感激アンコール

 爽やかに晴れた(旧)体育の日、新しい職場のゲート脇にあるサルスベリ並木の花がすっかり寂しくなり、近所の生垣では気の早いサザンカがもう咲いてます、が、昼休み1週間振りにセミの声が!まだまだ夏は終わりません。

 夜は東京に出てコンサート、聴いたのはナガノ&モントリオール響、このコンビは前回来日時にアルプスSymをがっつり演ってくれたのが好印象、今夜は展覧会に期待。

10月10日(金) 芸術劇場
 ケント・ナガノ&モントリオール響 ドビュッシー 海、ストラヴィンスキー VnC、ムソルグスキー 展覧会の絵
 最初のドビュッシーはTp5本(うちコルネット2)、Hr4,Tb3、各パート女性が1名ずつ!終盤弦のクレッシェンドにTpをかぶせるバージョン、全体に迫力ぼちぼち、色彩感薄めながら丁寧な演奏で細かいパートがよく聴こえるサウンド、続くストラヴィンスキーVnCは初めての曲、3管の大編成で「アゴン」を思わせる新古典風の曲想、ソリストは五嶋龍でアンコールは無し、ホッ。
 休憩時に聴こえてきたのはボレロのフレーズ、明々後日の練習?それともアンコールにやるの?だとすればこのオケデュトワとの来日時以来の大サービス!にワクワク、後半ムソルグスキーはHr5,Tp3,Tb3、Tpトップは指揮者入場時1人だけ席を立たず、すぐ自由にスタート、ビドロはTbトップがユーホ持ち替え、シュミイレはピッコロっぽい楽器使用、カタコンブのTbが朗々、キエフの大門はテンポ速めでややあっさり。
 で期待のアンコール、しかし!童謡など日本の歌を数曲あしらった大人しい曲がスタート、ボレロじゃないのか…、しかーし!その後Tpが1名ジョイン!お待ちかねボレロがスタート!最初のFlソロがゾクッとする巧さ、Sax奏者はテナーSax首に下げたままソプラノSaxで連続ソロ、Tbソロは(お疲れを考慮すると)まずまず、Tpトップはさっきのピッコロを活用、でも大人しめの吹きっぷり、コーダで初めて迫力を出してのフィニッシュ。

 全体にブラスが余り爆発しないサウンドがやや物足りなかったですが、アンコールに"ボレロ"をやってくれただけで大満足です。

 明日はアマオケで"復活"です!

2014年10月9日木曜日

ミステリー度やや減少、しのぶセンセのその後 - 東野圭吾「しのぶセンセにさよなら」

 昨日は茨城から横浜まで遠征して講義、その後月食を横目に見つつ移動して千歳烏山で宴会、南茨城に戻ったのは午前様、ふと点けたTV(フジ)で何と鯨統一郎の快作(怪作?)「邪馬台国はどこですか?」(「新・世界の七不思議」だったかも)のストーンヘンジ編の特番ドラマ化が! 静香さんのキャスティングがナイスでした。

 本日もドラマ化作品原作本から、「浪速少年探偵団」の続編にして副題は「浪速少年探偵団2」、'90年代前半に書かれています。

しのぶセンセにさよなら 東野圭吾
 しのぶセンセは留学したり別の学校に赴任したりと環境が変わり、かつての教え子も中学生、と少し状況が変化した中でお馴染みメンバーが遭遇する6つの事件、前作よりミステリー度が減少してキャラ依存度が上昇した感じ、「しのぶセンセの上京」の意外な真相が印象的。


 明日はナガノ&モントリオール響の海&展覧会です!

2014年10月7日火曜日

こてこての大阪下町ミステリー - 東野圭吾「浪速少年探偵団」

 本日は少し前に読んだ本から、懸案のボッシュ・シリーズも手持ちは消化したので、次はBD-REに積録状態となっているドラマのうち、ここ1年で100円入手した原作本を数冊読むことに、まずはこれ、実は80年代に書かれてるので、何故今頃ドラマ化?って感あり。

浪速少年探偵団 東野圭吾
 しのぶセンセとその教え子の小学生達が遭遇する事件を楽しく描くリーダビリティ高い5編、ミステリー度はぼちぼち、ダイイングメッセージからUFOまで飛び出して本格味の強かった「しのぶセンセのクリスマス」が印象的。

2014 小岩オープン

 阪神タナボタ2位!しかも昨日マエケンを使ってしまったので、CSも阪神に分が出てきたかも、と思ったら、CS週末まで始まらんのかっ!

 先日の凱旋門賞は世界の壁の厚さを痛感、冷静に振り返ればディープやオルフェでも叶わなかったんだし、これでこそ"悲願"と呼ぶに相応しい。

 昨日予定の試合が台風で1日延期され、台風一過と呼ぶには雲多めの晴天の中、午前中は仕事をサボって小岩OPに参戦、本選1回戦学生に2-6,1-6でサクッと負けて終了、本日のお小遣いは1700円。

 今日貰ったアドバイス: ラリーが続くとすぐ浅くなる、もっと深く。

2014年10月5日日曜日

台風接近中、現田&神奈フィルの8番

 巨大台風が接近中、台風の雲、と言うより台風に刺激された秋雨前線による雨で午前中の練習はキャンセル、職場で仕事をこなしてからコンサートのため都会へ。

 深夜零時に20度弱あった気温は日中になっても下がり続け、昼過ぎの14度弱が最低と逆三角形の推移、日中はほぼ14度台と寒々、そんな中、道中千代田線は空調(たぶん冷房じゃなくて除湿)が入っており寒くて地獄、一方京浜東北線(の1部の車両)には椅子にスチームが入っており温かくて極楽、ま、いまだに半袖短パンなのがいけないのか。

 目的地は神奈川県民ホール、NHKホールや神奈川県民ホールの様な巨大ホールは自分の耳の能力では全くオケのサウンドを感じられないので極力避けているのですが、この秋首都圏で8番が2公演あるのに第1希望のノット&東響は高くて手が出ず(昔は8番でも他の曲とほぼ同じ価格設定だったのに、最近は倍近い設定が流行りになった(涙)せい)、かと言って1度も聴けないのは口惜しい、と安価入手可能だったこちらに参戦。

 辛いカレーが売りのラーメン店?を経由し、アシュケナージ&EUユースオケ"復活"以来5-6年振りに訪れる県民ホール、悪天で外が暗いせいかガラス張りの外観が意外と綺麗。

 本公演はリニューアルおよび開館40周年記念公演とのこと、のせいか開演前に知事挨拶がありました。

10月5日(日) 神奈川県民ホール
 現田茂夫&神奈川フィル マーラー Sym8番
 オケの後方巨大な雛壇に500名余の大合唱団、その手前に独唱陣、電子オルガン使用、本隊ブラスはHr8,Tp4,Tb4、鳴りはぼちぼち、弦がソリッドな音色で3階後方まで届いてきたのが印象的、前半はソプラノの1人がオケに負けない声量、バンダと栄光の聖母は3階席からはブラインドサイド(残念、たぶん2階席左側)、第1部の後に何と20分休憩! 棒を持たない現田の指揮は堅実系でアク少なめ、合唱団は出番の無い第2部序盤も立たされてました、マリア崇拝の博士が"Jungfrau, rein ..."を思いっ切り落としたのはご愛嬌、ラストはまずまず程度の音響ながら、バンダの効果を考慮すると1階席なら結構良かったのでは。

 記憶よりマシな音響だった感あり、芸劇と同様、県民ホールの外野席(3階席)は中段より最後列の方が音が届くのかも。

 今夜は凱旋門賞、今年も地上波中継あるので今からワクワクドキドキです。そう言やこの天気で鈴鹿の日本GPはやったんだろうか?

2014年10月3日金曜日

アクション要素追加の映画版 - 闇金ウシジマくん

 最高気温30.4度とほぼひと月ぶりの真夏日! ただ10月に真夏日になったことより、9月に真夏日が1度しかなかったことの方が珍しいのでは。

 本日は少し前にTV深夜枠で観た映画から、今年2ndシリーズも作られた(一部では)人気ドラマの映画版、その第1作です。

闇金ウシジマくん <'12 日>
 サラ金を通じて堕ちてゆく人々を描く基本線は同じながら、サスペンスアクション的内容が追加、でもウシジマくん強過ぎ、終盤にTVシリーズのファンへのご褒美も。

2014年9月23日火曜日

お彼岸にアルプス登山 - 児玉章裕&みなとみらい21交響楽団

 千葉の僻地での試合の後、みなとみらいへ長距離移動してアマオケに参戦、聴いたのは旗揚げの9番以降、マーラーを軸に(自分の守備範囲である)後期ロマン派以降の大オーケストラ作品をやってくれるオケ、前回は3番でしたが今回は初のR.シュトラウスメイン。

 ただ試合と重なったため開演に間に合わず休憩後からの参戦、前半の伊福部作品はいいとして、オープニングのR.シュトラウス「ウィーンフィルのためのファンファーレ」はレア曲だけに聴きたかったです。

9月23日(火・祝) みなとみらいホール
 児玉章裕&みなとみらい21交響楽団 R.シュトラウス アルプスSym
ウィンドマシーンとサンダーマシーンを1組ずつ左右に配し、本隊ブラスはHr9(うち4本ワーグナーチューバ持ち替え)、Tp4、Tb4、Tuba2、バンダはPブロックRA側にTb2、中央左寄りにTp2、そしてLA側に何とHr12本! 頂上でのTpのハイDはバッチリ!下山と嵐はやや大人しめな気はしましたが、全体的には弦管合わせてまずまず分厚いサウンドを楽しみました。

 このオケ、次回は11月22日、マーラー5番です!

 夕方は茨城の職場に戻って仕事、というのも明日から名古屋で学会なのに例によって準備不足、今夜は徹夜か…。

秋季ロイヤルSCオープン 2014

 爽やかに晴れたお彼岸、気温は25度に届かず、「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが今年は秋の訪れ早く9月初頭に1度真夏日になったきり、お彼岸のずーっと前に涼しくなっちゃってます(涙)。

 朝は千葉に出てロイヤルSCオープンに参戦、例年は予選で敗退する大会なんですが今年はエントリー数不足で予選成立せず本選から、シード選手に0-6,0-6でボコられ終了、本日のお小遣いは4200円。

 今日貰ったアドバイス:
サーブ&ボレーをするならもっと1stの確率を。

 午後は聴きたいアマオケがあり、試合後ダッシュでみなとみらいへ、とは言えここは千葉の僻地、開演には間に合いそうもありません。続きは次の記事で。

2014年9月22日月曜日

マリン&ジャパン・ヴィルトゥオーゾ・シンフォニー・オケ、ツァラと展覧会

 連休の谷間は仕事を休んで試合、の予定が明日になり大人しく仕事、何とか25度を超えましたが、夏日になったのすらほぼ1週間振り、今年の夏は根性ありません。

 夜は東京に出てコンサート、聴いたのは国内オケの主要メンバーを集めたスーパーオケ、とは言え、は過去何度か聴いた感じ、メンバーの割には例年ぱっとしない演奏の印象、前回は1昨年、ジャッドによるシベ2でした。

 サントリーでは滅多に座れない良い席を、と開演1時間以上前に現地入りして交換、しかーし!渡されたのは1階席前から2列目の左端(涙)、これじゃあ音のバランスは悪いし、舞台上もほぼ見えません。

 最終的に2階席最後列は空いていたので、開演直前に交換すればそこに座れた可能性大、と言うか、後半はそこへ移動、と思えど、連れもいるので大人気ないことは出来ず(苦笑)。

 上記事情に付き、感想はざっくり、と言うか半ば推測です。

9月22日(月) サントリーホール
 イオン・マリン&ジャパン・ヴィルトゥオーゾ・シンフォニー・オーケストラ R.シュトラウス ツァラトゥストラはかく語りき、ムソルグスキー 展覧会の絵
 前半はツァラ、Hrトップは新日っぽい色気ある音色、Tpトップは中段のハイトーン軽やか、全体的に癖のない表現でソフト系サウンドながら中盤の盛り上がりはまずまず、最後の終わり方があっさりだったのが印象的。
 後半の展覧会はラヴェル編、冒頭のTpソロはまろやか、席位置のせいでビドロやシュミイレでのユーホやピッコロTpの使用不明、似たフレーズを繰り返す際は2度目を弱く、なるマリン独特の表現が印象的、カタコンブでのブラスの響きまずまず壮麗にして、キエフの大門クライマックスでの迫力はぼちぼち。アンコールはドヴォルザークのスラブ舞曲(かブラームスのハンガリー舞曲、区別付いてない…)を楽しく。

 明日はアマオケでアルプスSymです。一応R.シュトラウスイヤー。

2014年9月20日土曜日

第13作はボッシュ版24 - マイクル・コナリー「死角 オーバールック」

 原作者まで登場するテレ東深夜の「アラサーちゃん 無修正」は期待通りなかなかの面白さ。

 昨日あたりから宿舎前ではキンモクセイの甘い匂い、じゃなくて臭いが、夏の終わりを認めない人間には悲しい香りです。

 試合の予選と教え子の入れ替え戦のため空けていたこの週末、どちらもなくなったため暇に、とは言え来週の学会の準備がゼロのため、職場に出てせっせと仕事。

 その合間に先行発売でソヒエフ&トゥールーズの最安席をGET、ティーレマン&ドレスデン、ドゥダメル&ロスフィルと連戦連敗だっただけに少しだけ溜飲。

 本日も少し前に読んだ本から、ボッシュシリーズのやや番外編的な感じもする第13作です。

死角 オーバールック マイクル・コナリー
 核がらみのテロと思われる殺人&強奪事件にまたレイチェルと組んでボッシュが捜査に当たります。新聞に連載したものに加筆修正した作品のせいか、やや短めで展開は速め、24時間以内に事件が収束して浮かび上がる意外な真相はここ数作では最大のツイストかも。

 これで手持ちのボッシュシリーズはやっと全作読了、リンカーン弁護士など他シリーズはまた来年にします。

2014年9月16日火曜日

第12作で懸案解決? - マイクル・コナリー「エコー・パーク」

 昼休みに地震、震度4ながら震源が近いらしく縦揺れが大きく横揺れ少なめ、よって自宅のテープの山に崩れ無し、それより「茨城南部は地震の巣」報道にびっくり。

 本日も(昨秋の課題図書)ボッシュシリーズから、区切りの第12作にして、このミス2010年度第6位にランクイン。

エコー・パーク マイクル・コナリー
 過去に担当しずっと気に懸かっていた未解決事件と最近逮捕された連続殺人事件の容疑者との関連が浮かび上がってボッシュが担当、トラブルが発生してFBI捜査官レイチェルと再び共闘を組みます。相変わらずサプライズは初期作より少なめながら、前作より動きのある展開で手堅い出来、そしてジャズとの関連は深まる一方。

 当初ボッシュ物は12作で完結、との構想だったらしいのですが、13作目以降も出ている模様。

2014年9月15日月曜日

敬老の日に充実マーラー3番 - 井崎正浩&フライハイト交響楽団

 一昨日の深夜はブエルタ第20ステージ、アンカレス決戦をweb観戦して大興奮、色々ありましたが、終わってみれば総合順位通りの着順。

 そして昨夜も個人TTをweb観戦するべく無線スポットへ、でも12時を過ぎても出走せず、断念して帰宅、ま、大勢に影響無くってよかった。

 本日は敬老の日、そこそこ爽やかに晴れてはいましたが、気温は夏日にも届かず、テニスの予定無く、朝仕事をしてからにアマオケのマーラーを聴くべく川崎へ。

 お気に入りの大分ラーメン店が川崎にもオープン、ってことで連れとまずそこを訪問、してから聴いたのは、昨年の同時期に重厚長大こってり系の6番を聴かせてくれたオケ、しかも今回は大好きな3番、ただ指揮者は前回とは異なります。

9月15日(月・祝) ミューザ川崎
 井崎正浩&フライハイト交響楽団 マーラー Sym3番
オケは対向配置で弦バスは左脇、Hrがその隣に8本、Tp4,Tb4は反対側の右手奥、野太いTbソロが出色だった第1楽章後に音合わせ、4thTp奏者が前半は舞台裏左手へ、後半はより高い所(2階RA裏の廊下?)へ移動して吹いたポストHrソロも激ウマ、第3楽章後にも音合わせをしつつ女声合唱が舞台上正面奥と右手奥、少年合唱が左手奥、アルトが指揮者脇に入場、オケは全パート安定しており、上手なコンマス率いる弦もなかなか、アク強めではないにせよ、それなりに起伏ある井崎氏の棒の下、特に終楽章前半は情感たっぷり、クライマックス前のppコラール(でのハイトーン)を全体やや大きめの音量で乗り切った(難所を過ぎた後で落ちたのはご愛嬌)Tpトップは終盤の鳴りよし、そして最後の1音はかなーり長め、しかも消え入るように終わる、予定でしたが早めの拍手喝采で消されていました(苦笑)。

 昨年に引き続き、なかなか充実したマーラーを聴かせてくれるオケでした。

2014年9月13日土曜日

肉体の遊び - 伊藤郁女 les ballets C de la B "ASOBI"

 3連休初日、朝晩と雨ながら日中はほぼ晴れた夏日、朝早く東京に出て 午前は久我山で、午後は青山でテニス、夜は舞台があり、それまでの空き時間は青山のマックでネットーサーフィン。

 夜、初めて訪れるホールで観たのは演劇ではなくコンテンポラリーダンス、守備範囲外ではありますが、最近ネット視聴して「おーっ!」と思ったばかりのエロい演目、それがまさか日本で観られるとは思ってなかったため、発見した時は少し興奮、ほぼ定価で入手しての参戦となった次第、さすがエロは強し。

 去年までは「ダンストリエンナーレトーキョー」としてやっていた催しが装い新たに「Dance New Air」として再出発したものの中の1つ、もちろん日本初演です。

 あと全自由席ってのも参戦ポイントの一つ、よい席はお早めに!ってことで1時間前に会場入り、すれど、入場出来たのは開演15分前、しかも特に列を作る訳でもなく、三々五々入場、でもがっついてるのは自分含め数名だった(笑)ので特に混乱無く、座敷席の最前列、舞台から1mの位置に陣取りました。

9月13日(土) 青山スパイラルホール
 Dance New Air 2014公演 伊藤郁女 les ballets C de la B "ASOBI"
舞台背景は全面(可動式の)鏡張り、何故か冒頭は観客にスポットライト、つまり客は鏡に映る自分自身を見る訳で、それがこの舞台のコンセプト"のぞき"にも繋がるとの由、その後は個性的な音楽に乗せて男女2名ずつ4名による、時に愛欲を思わせる激しい舞踏が1時間弱、個人的注目のエロポイントは冒頭に鏡の側の半身だけ裸身をさらす静かな舞いがあり、その後は通常コスチュームとなって踊り狂った後、ラスト数分に皆全裸へ、という演出、圧倒される迫力でした。

 映像で観たのと同じキャスト、ほぼ同じ演出、しかも映像では半分曇っていた鏡が今回は全面クリヤー、と過激度も上昇していて満足でした。

 同様の意味でヤン・ファーブルとか、サーシャ・ウォルツなど日本でやってくれれば、必ず観たいと思ってます。

 そして深夜はブエルタweb観戦、いよいよ最終山岳決戦です!

2014年9月8日月曜日

第11作で職場復帰、安定感ある警察小説 - マイクル・コナリー「終結者たち」

 ブエルタ山岳3連戦を一昨日は屋外の無線LANスポットで、昨夜は実家のPCでweb観戦して大興奮、ただ今夜はこれから夜行バスに乗るので最大の山場であるクイーンステージを観られないのは残念。

 今回の帰省はお盆に死んだ母のもろもろの事後処理で役所巡り、往きは青春18切符の残りを活用し東海道回り、帰りは高速バス、但し座席指定(笑)。

 さっき自転車で最寄駅へ向かう時、稲刈りの直後の匂いが充満する田んぼ道、初夏には明るかった時間帯なのに真っ暗で、頭上には中秋の名月?が輝いてました。

 本日は少し前に読んだ本から、ボッシュシリーズも11作目です。

終結者たち マイクル・コナリー
 ボッシュは職場復帰、いわゆる「コールド・ケース」担当セクションで昔の仲間キズと当たるのが、人種問題を背景とした17年前の女子高生殺人事件、王道的な警察小説スタイルの展開に安定感、ただここ数作はそうですが、ややヒネリが足りない感あり。

 今回も邦題はいただけません。

2014年9月6日土曜日

第10作は集大成 - マイクル・コナリー「天使と罪の街」

 昨夜のロマゴンvs.八重樫、ロマゴンの涙にアルゲリョの魂を感じました。

 本日は先日に続きコナリー作品から、2006年度"このミス"第7位にランクインした本作は、ボッシュ物の第10作にして他のシリーズ作「ザ・ポエット」「わが心臓の痛み」「夜より暗き闇」とも繋がる、まさに集大成です。

天使と罪の街 マイクル・コナリー
 死んだと思われていた"詩人"が復活、FBI捜査官レイチェルとボッシュ、そして元捜査官マッケレイブがある意味手を組んで追う、オールスターキャストによる集大成的作品、伏線を含めヒネリ部分は物足りない気はしますが、最初にサプライズが待ってます。

 相変わらず邦題の付け方がイマイチなこのシリーズ、前作「暗く聖なる夜」は悪くは無かった(けれど原題"Lost Light"の方が良かった)気はしますが、本作は間違いなく原題"Narrows"の方がいいと思います。

 C.イーストウッドによる映画版「わが心臓の痛み」がよっぽど気に入らなかったのか、思いっきり作中で皮肉っているのが笑えます。

2014年9月4日木曜日

第9作で名実ともにハードボイルド - マイクル・コナリー「暗く聖なる夜」

 昨夜は今季初めて忘れずにブエルタをweb観戦、でも山頂ゴールの割には総合争いは勃発せず、ただキンターナがいないぞ、と思ったら、また落車して骨折&リタイヤとなったとの由、とっても残念。

 本日は少し前に読んだ本、ボッシュ物の第9作から、2005年度「このミス」2位とコナリー作品としては最上位にランクイン。

暗く聖なる夜 マイクル・コナリー
 私立探偵となったボッシュが、現役の頃担当し未解決だった殺人事件とそれと関連すると思われる現金強奪事件に、バッジを失った不自由に悩まされつつ挑みます。9.11テロの影響を濃く受ける内容で懐かしい顔も登場、本筋のヒネリは物足りない反面、別の角度からのサプライズが待っています。

 ずっとシリーズを読んできた人のみ味わえるラストの感動が上記のランキングを支えているのかも。

 私立探偵となり晴れて王道ハードボイルドとなったせいか(は判りませんが)、ボッシュ物としては初の1人称記述、ところが(以前も今も)会話では自分を「俺」と呼んでいるのに、地の文では「私」と表記する点に違和感があってなかなか馴染めませんでした。

 一際印象に残ったセリフ:
「この男はいつだって私立探偵なんだ。バッジを持っていたときもな」

2014年9月2日火曜日

カーペンターの"呪われた村" - 光る眼 <'95>

 昨日のボケ老人: 今再放送中の「ブザー・ビート」、第10話のあるシーンを録画したかったのに、HD残量足りず予約不可、でその箇所だけリアルタイムマニュアル録画しようとわざわざ一時帰宅、したのにHDの空き作りをしてる間に、件のシーンは過ぎていた…。
ま、ボケ老人というより、ただのアホ。

 実に11日振りの晴れ、ただ9日振りの真夏日、とはならず残念、ともあれ、やっと洗濯が出来ます。

 今年のサイトウキネンのオーケストラコンサートは"幻想"、小澤がキャンセルになって安く市場に出る→それをGETして参戦、との胸算用で青春18切符を1回分残してました。

 ところが予想に反して小澤は元気でキャンセル無し、それでも今日の最終日公演だけ直前に安くネットに出てきたので入手して急遽参戦!

 と思ったんですが、夜公演ゆえ終演後はどう時刻表をひねっても鈍行だけでその日のうちに松本からは戻れず、そうなると野宿しても翌日分の電車賃と合わせると予算の上限(トータルコスト1万円)を超えるため断念してスルー、でも小澤を聴く最後のチャンスだったのかも…。

 本日はちょっと前にテレ東でやっていた映画から、未見のJ.カーペンター作品となれば外せない、と録画視聴、確か古典作のリメイク、でもその元作品も未見(勿論原作のウィンダム"呪われた村"も)。

光る眼 <'95 米>
 一つの町で住民全員が失神する事件が起き、その後発生する不気味な現象を描くSFホラー、B級作にしては割と有名どころが出ている中、(落馬する直前の作品なのでそんな筈は無いのですが)C.リーヴが既に病に冒されていたかの様な顔貌だったのが印象的、オリジナルへのオマージュ?なのかわざと古臭く撮っている印象で、彼の作品の中ではイマイチの感。

 いま一つ真相が判らないままだったのは自分の理解力のせい、それとも意図通り?

2014年9月1日月曜日

家族の害虫駆除いたします - 天童荒太「家族狩り」

 例によって今クールのドラマも「ペテロの葬列」「家族狩り」と未読ミステリー原作ものが複数あって、"積ん録"は溜まる一方、幸い後者は100円本で買い揃えてあったので、手に取ることに。

 但しこの文庫版(5冊組)は初出の単行本版('95)から大幅に加筆修正されており、著者によると2004年版と考えて欲しいとのこと。

家族狩り 天童荒太
 子供が起こした一家心中(と思える)事件が連続して発生、それを軸とした様々な人間模様がそれぞれ家庭に問題を抱える中年の刑事、女性心理カウンセラー、青年教師の3人の視点から描かれ、やがて恐ろしい真相が浮かび上がるクライムノベル、オリジナル('95年版)と比べると残酷さが薄れ、作者の主張が増えているとのこと。

 本作は特に犯人を隠すようには書かれていないのですが、ドラマ版では新たにミスディレクションが追加され、ミステリー度が少し高まっている印象でした、原作者によると「家族狩り」2014年版と考えて欲しいとのこと。

2014 大磯オープン 秋

 昨夜のボケ老人: ブエルタ前半戦の山場、第9ステージの山頂ゴールのweb中継を観ようと深夜に外出し無線LANスポットへ、なのに本来の目的を失念、メールとヤフオクをチェックしただけで帰宅、今朝まで忘れたまんま(涙)。
コンタが仕掛けて熱かったらしいのに…。

 今日から9月、早起きして雨の中、都心を横断して大磯へ、青春18切符未消化分の有効活用も兼ねての試合参戦、先週は「月曜からは残暑が」との予報だったのに、ひと月早い秋雨と低温は以前継続中、こっちは半ズボンにアロハなのに、街では厚手のジャケットは勿論、マフラーの女性まで!

 1時間待ちで雨の間を縫って試合が出来てラッキー、とは言え、この土・日と練習はしました(昨日の練習後のトレーニングの影響で筋肉痛)が、ひと月以上マトモに練習しておらず、試合以前のレベル、本選1回戦、上位ランカーの若者に0-6,0-6で瞬殺終了、本日のお小遣いは2100円。


 本日貰ったアドバイス:
バックのスライスがいいので、それを常に深く。

2014年8月30日土曜日

パンチャス&アジアユースオケ、英雄の生涯と感動アンコール

 ここ1週間は秋雨の如く雨がち、しかも日中でも20度前後と異例の低温続き、久々に朝テニス、午後コンサートの典型的休日ながら、予報は午前中雨。

 しかし、先日亡くなった母の"晴れ女"度が継承されたか、その前後は降っていたのにテニスの時間帯だけ雨降らず、一瞬陽が射した程、久々にシングルス練習 。

 午後はアジアユースオケ、例年オペラシティだったのに、今年は何故か芸劇、しかもそれに気付いたのは前夜、危ない危ない。

 今年の公演はジャッド担当はメインがチャイコの5番でパンチャス担当が英雄の生涯、好みからすると後者ですが、こっちはダブルメインで、後半がベートーヴェン3番なのが辛いところ、でも例年ツアー最終日は感動のアンコールがあるので我慢することにしてこっちに参戦。

8月30日(土) 芸術劇場
 リチャード・パンチャス&アジアユースオーケストラ バーンスタイン "キャンディード"序曲、R.シュトラウス 英雄の生涯、ベートーヴェン Sym3番
 オケは弦バスが左脇に来る対向配置、最初のキャンディードはTp2,Tb3,Hr5でハジけず堅実系、パンチャスによる曲目解説(日本語も堪能なのに英語)を挟んでR.シュトラウス、Tp5、Tb3の脇にユーホ、右脇のHrは9本!コンマス(Vnソロ)はこのオケ出身で現サンフランシスコ響奏者に交替、中庸で堅実な棒の下、ブラスの爆発度はそこそこ程度ながら、弦は昨年同様PMFをも上回る鳴りで全体では分厚いサウンド、終盤のHrソロを珍しくもアシと分担していたのが印象的。
 後半ベートーヴェンはまたコンマス交替しHrは6本、第2-4楽章を棒を降ろさず演奏。そしてお待ちかねアンコール、Tp5,Tb4,Hr9など全員が舞台に上がり「6週間前に集まって最初に演奏したこの曲を最後に、明日はみな永遠に離れ離れになります」との口上で恒例のエニグマ"ニムロッド"、濃密な弦、ずっしり吹き込むブラス、いつ聴いても目頭が熱くなります。

 今年になって「英雄」「英雄の生涯」のカップリングを目にするのは何と3度目、ベートーヴェンなど王道を愛する人にとっても、自分の様なゲテモノ嗜好の人にとっても、この組み合わせって不幸な気がするのですが…。

2014年8月28日木曜日

公房の三角関係 - アロッタファジャイナ 「安部公房の冒険」

 終日の小雨、気温もほぼ20±1度と低め安定、夜は観劇で新国へ、例によって奇特な方からの頂き物です。

8月28日(木) 新国立劇場 小劇場
 アロッタファジャイナ第14回公演 「安部公房の冒険」
タイトルから安部公房の作品世界を取り入れた幻想的な内容かと思いきや、妻、愛人との三角関係を軸とし公房の生涯をストレートに描いた休憩無し90分、舞台はシンプルで登場人物も狂言回しを除けばその3人のみ、主役佐野史郎の手堅さと、愛人役縄田智子の初々しさが印象的。

 安部公房について知識のある人や、舞台に造詣の深い人(本作はチェーホフ「かもめ」のオマージュとの説あり)ならばより楽しめそうな作品かも、因みに愛人とは山口果林のことで昨年出版された彼女の回想記がベースとのこと、その意味で新しい真実が入っているのかも。

2014年8月27日水曜日

初のハードボイルド?は個性的仕上がり、犬は(ほぼ)出てきません - 米澤穂信「犬はどこだ」

 おえぇ、阪神、あの展開から負けるかぁ?

 ここ数年いつもそうですが、知らない間にブエルタ始まっちゃってます。予定通りのキンターナは勿論、コンタもフルームも出ていてゾクゾクするメンバー。

 自転車といえば一昨日、実家から最寄り駅へ向かう道中のこと、昼間の雨が上がって1-2時間、雲の切れ間から星空が、ってことで傘を持たず出発、したら小松の市街地に入ったあたりで突然の驟雨!

 激しく降ったのはものの2-3分だったかもしれませんが、あっという間にずぶ濡れ鼠、服を搾ったらボタボタ落ちるレベル、しかもその状態で高速バスへ(涙)、車内冷房もあってしばらく凍えました。

 本日はちょっと前に読んだ本から、「日常の謎」的本格が主戦場だった著者が初めて私立探偵物に挑み、これまた初めて「このミス」トップ10にランクイン(2005年度第8位)した作品。

犬はどこだ 米澤穂信
 犬探し専門として地方都市で開業した探偵が人探しをする羽目になり、その背後に潜む犯罪と直面します。私立探偵小説の王道たる1人称記述に新たな趣向を加えつつ、公明正大な伏線から浮かび上がる構図と、その結末の付け方は意外そのもの、「ボトルネック」と似た意味で強く印象に残ります。

2014年8月7日木曜日

立秋に佐渡&PMFのショスタコーヴィチ5番

 今再放送中の「1リットルの涙」、その後のエリカ様のご活躍を見るにつけ、あの時の涙を返せ! と言いたくなります(笑)、
が、改めて「病気は (吸気音) 病気は (吸気音) どうして私を選んだの?」のシーンでまた泣いてしまう自分が情けないです。

 今日は立秋、いい感じに真夏日は続いてますが、これまでコガネムシばかりだった宿舎玄関前の廊下(8階)に横たわる遺骸にアブラゼミが加わり始め、改めて夏の転換点を感じさせます。

 夜は東京に出てPMF、当初予定のマゼールはご存知の通り体調不良によりキャンセル、代役は佐渡、メインはショスタコ5番、彼の振る5番は1-2度聴いているので、マゼールで聴きたかった、けれど、死んじゃうとは思いもよらず。

8月7日(木) サントリーホール
 佐渡裕&PMFオーケストラ バーンスタイン "キャンディード"序曲、チャイコフスキー ロココの主題による変奏曲、ショスタコーヴィチ Sym5番
 キャンディードは最後のテンポアップと高揚感が素晴らしく、個人的には本日の白眉、続くロココ風のソリストはイケメンのセルゲイ・アントノフ、アンコールに終曲をもう1度。
 後半のショスタコはティンパニ2組(←そうだったっけ?)、ハープ2本、Tp5本にはトップ含め女性2名、Tb4本(女性1名)、HrはRAから見えず、佐渡は激しさほどほどなのは以前聴いた時と同じながら、所々に独自の表現が増えた感じ、終楽章緩徐部で弦をたっぷり鳴らし、コーダ前でスローダウンしたのが印象的、コーダは(バーンスタイン風ではなく)やや速め程度、全体的にブラスの鳴りもほどほど程度、アンコールは無し。

 アンコール無し、ってPMFでは初めて?って位珍しいのでは、と思って日記を読み返せば、2-3年前のルイージの時(マーラー1番アルプスSymチャイコ6番)、その前のMTTの時(マーラー5番)もアンコール無し、さすがはボケ老人、すっかり忘れてます。

2014年8月6日水曜日

アリスのノンシリーズ短編集その1 - 有栖川有栖「ジュリエットの悲鳴」

 連日の猛暑日!と思ったら今日は35度に0.2度届かず(涙)、とは言え昨日今日がこの夏のピークと判断し、この2日は昼休みを長めに取って壁打ち&日向ぼっこを満喫。

 ただ、今年最初のツクツクボウシの声が、うーん、本当にもう夏の折り返し点なのか(涙)、と思って調べると明日が立秋、やっぱり。

 本日は前回(か前々回)の帰省から戻る際手に取った作品から、2大シリーズキャラクターを持つ著者による、ノンシリーズ作品を集めた短編集、8つの短編と、4つのショートショートが収められてます。

ジュリエットの悲鳴 有栖川有栖
 軽いタッチの作品が多く気軽に楽しめるラインナップ、ショートショート「世紀のアリバイ」の切れ味が個人的には出色、あと「落とし穴」の正統的な倒叙味と、「登竜門が多すぎる」の東野圭吾「超読書機械殺人事件」(「超・殺人事件」所収)を思わせる自虐味(でも本作の方がずっと早い!)が印象的。

2014年8月5日火曜日

猛暑日にエッティンガー&東フィルのマーラー5番

 最高36度、今季最高値にして今年2度目の猛暑日、ただ前回は実家にいたので個人的には今年最初の猛暑日、熱気に心躍り、外に居ると生きてるって気がします。

 自室の温度も初めて32度に、実家の屋根裏部屋は梅雨半月前は34度、先日は38度で寝心地よく(38度は少し暑かったけど)、やっとその域に近づいてきました。

 夜はフェスタ・サマーミューザへ出陣、聴いたのはエッティンガー&東フィルの5番、このコンビのマーラーは1番以来久々です。

8月5日(火) ミューザ川崎
 ダン・エッティンガー&東フィル モーツァルト PC20番、マーラー Sym5番
 オケは弦バスが左奥にくる対向配置、前半のソリストは菊池洋子、マーラーの前座が彼女の弾くモーツァルト、ってパターンは3-4度目くらい(前回も5番でセゲルスタム&読響)、アンコールが無くてホッ。後半マーラーはTp4,Tb3,Hr7でHrは右奥、Tpソロは序盤手探り感あれど徐々に本調子になり途中からかなり朗々、Hrソロもまずまず、エッティンガーは随所に細部拡大型の表現が面白く、遅いテンポの第1楽章と揺れる表現の第4楽章が印象的、ただ全体ではリハ不足かオケも粗く統一感に欠ける感じ、ブラス陣ではバストロの鳴りよく、全体ではクライマックスの鳴りはぼちぼち、勿論最後は激しく強引なアッチェレで。

 弦の鳴りが悪い感じがしましたが、席位置(4階センター最前列)のせいかも、ミューザの4階は昔後方に座った時に思いのほか響きが遠くてずっと避けていたので。ただ最前列だと管楽器はバランスよく届いてました、でも弦、特に高音のハーモニックスが届かない感じ。

 明後日はPMFです!

2014年8月1日金曜日

密室度とバカ度?上昇、密室シリーズ短編集その2 - 貴志祐介「鍵のかかった部屋」

 昨夜テレ東深夜枠、復活なった麻美ゆまが闘病のことなど語っていて、手術日前後の日記とビデオには泣きました。

 あとテレ東と云えば、「美しい人に怒られたい」が何故か「吉木りさに怒られたい」にリニューアルされて復活、うーん、前の方がよかったなあ…、せめて「キャンパスナイターズに怒られたい」にして欲しかった。

 本日も先日読んだ本から、「硝子のハンマー」のコンビが活躍する短編集、「狐火の家」に続く第2作です。

鍵のかかった部屋 貴志祐介
 泥棒坊探偵と美人弁護士が挑む密室が4編、前作より更に密室に拘りつつ、バカミス系も脱力系も外さないあたりが細かいです。カーとロースンへの貴志流オマージュたる表題作が本格サイドからは最も魅力的。

 前作に続いて脱力系の1篇ではボクシングネタが更にパワーアップ! レナード、ハグラー、ハーンズ、デュラン、そしてジョー小泉まで!

2014年7月28日月曜日

愉しみ色々、密室シリーズ短編集その1 - 貴志祐介「狐火の家」

 うへぇ、甲子園の石川県予選、決勝で凄いことが!実家近くの大谷高校が9回表まで8-0と圧倒してたのに、それまで2安打沈黙していた星稜が9回裏、一気に9点取って逆転サヨナラ! やられた大谷が可哀想…。

 本日は最近読んだミステリーから、「硝子のハンマー」の主人公である防犯コンサルタントと女性美人弁護士のコンビが活躍する短編集、先日高速バスに置き忘れ、その後実家近くのブックオフに足繁く通い、改めて100円入手したもの。

狐火の家 貴志祐介
 ガチガチの本格ものから、バカミス系、脱力系(←ボクシングネタに爆笑!)まで様々なスタイルで広義の密室を扱った4編、仮説の提示&棄却をこの紙幅でブランド張りに繰り返す表題作が圧倒的、長編にすればよかったくらい。

2014年7月27日日曜日

鐘が主役?の爆演系ショスタコーヴィチ11番 - 森口真司&オーケストラ・ダヴァーイ

 この週末は実家に帰って母の様子を看る予定でしたが、姉と姪達がずっと看ていてくれることになったため、夜行バスをキャンセル、土曜は教え子の応援、日曜はアマオケ&テニス、と真夏日の休日を満喫。

 まず午後に錦糸町で聴いたのはいつも爆演が楽しみなロシア系アマオケ、ただ近年都合が合わず、前回は3年前のシェエラザードです。

 今回のプロは旗揚げ以来ずっと指揮を執る森口氏による選曲とのこと。

7月27日(日) すみだトリフォニー
 森口真司&オーケストラ・ダヴァーイ チャイコフスキー スラヴ行進曲、プロコフィエフ スキタイ組曲、ショスタコーヴィチ Sym11番
 チャイコフスキーはHr5,Tp4,Tb3、ケレン味たっぷり重厚な表現は過去聴いた同曲の中ではNo1の激しさ(とは言え、中1の時の自由曲だった割には実演は10指に満たず…)。続くプロコはHr8,Tp5,Tb4、ブラスの爆裂度はなかなか(でも期待値よりやや低め)、その代わり10人並んだパーカッションが大迫力! 休憩後のショスタコはHr6,Tp5,Tb3、ここでもブラスの爆発度より期待値を上回ったのはパーカッションの激烈度、特に鐘4つ!をオルガン前バルコニーに配し、3人の奏者でド派手にぶっ叩いたクライマックスが壮観、あとその少し前、アングレのモノローグとバスクラの疾走も印象的。

 ラストの鐘の余韻が「カーン」とこだます中、「ブラボー」の掛け声と拍手が勃発、しましたが、周囲の白い目により一旦沈静化(笑)、完全に余韻が消え、タクトが降ろされてから、改めての大喝采でした。

 トリフォニーを出るとかなり激しい通り雨直後の気配、実はテニスの時間(夕方5-7時)に夕立があるのを懸念してたんですが、それより早めに来たようでラッキー、喜んでコートへ行けど、まだ間歇的に雨が残っているせいか、誰も現れず(涙)。

 でもコート脇で30分程本を読んでいたら約1名登場、たっぷりシングルスが出来ました、が久々のテニスだった(らしい)相手には拷問だったかも(笑)。

2014年7月25日金曜日

本格からメタへと繋がる幻想 - 奥泉光「ノヴァーリスの引用」

 最近阪神意外といい調子、ただ先日、3タテ出来るかと思ったのに、完全アウトのタイミングの盗塁をタッチが下手で阻止出来ず、流れを逸してしまった…。

 毎週実家に帰っているため今年のツールはBSでやってるダイジェスト「まいにちツール」を録画して楽しんでました、が先日の帰省時に留守録セットを失念、天王山のピレネーステージは例年通り深夜のweb観戦、でも最後の頼みの綱「振り向けばバルベルデ」もあっさり千切る、ニーバリの圧倒的パフォーマンスには脱帽、こんなに凄かったっけ?それとも相対的なもの?

 本日はちょっと前読んだ本から、「シューマンの指」の著者の出世作ともいえる、2つの文学賞をダブル受賞した作品。

ノヴァーリスの引用 奥泉光
 学友4人が久々に集まったのを機に、10年前に起きた不可解な後輩の死亡事故の謎解きがスタート、衒学趣味たっぷりに議論を交わすうち、本格ミステリーからメタミステリーへと変容する異色作、とは言え、ミステリー畑から見れば異色ですが、筆者本来の純文学畑から見れば普通かも。

 シューマンはまだしも、マーラー"復活"の登場にはびっくり。

2014年7月20日日曜日

インバル&都響の10番全曲

 曇り時々雨、今日も真夏日に届かず(涙)、5日後にこれを書いてるのですが、ボケ老人ゆえこの日の午前中何をしてたか思い出せません(涙)。

 午後はアマオケによるマーラー7番、の筈だったんですが明日実家の母の様子を見に行くことになり、そうすると購入済の明日のインバル&都響の10番を聴けなくなる、という悲劇。

 挽回策としてアマオケ7番は断念、心優しい知人にインバル10番のチケットを20日⇔21日で交換して貰って、インバル&都響のチクルスの掉尾を飾る演奏会に無事参戦となった次第。

7月20日(日) サントリーホール
 エリアフ・インバル&都響 マーラー Sym10番 <クック版全曲>
 クック版の旧版と改訂版との折衷版とのこと、弦は音域順、ブラスはHr5,Tp5,Tb4と多め、テンポはほぼ標準、例によって唸り声を上げて弦中心に独特のアクセントを付けつつも、丁寧な音作りで粘りはやや少なめ、第1楽章ではVlaが存在感、両端楽章で現れる全奏不協和音の迫力はまずまず、特にTpハイAの叫びは(たぶん)ここだけ短めの管に持ち替えて安定した吹きっぷり、第2楽章は変拍子の食いつき悪し、その後に恒例のインバル中座を挟み第3楽章以降は続けて演奏、改めて聴くとHrトップが結構な負担、でも見事にこなしてました。終楽章冒頭、黒布を掛けたバスドラムの凄みまずまず、Flソロも適度な痛切さ、ブラスの爆発度は期待より低めながら、終盤に弦が全力で主題を再現する部分は団員の一所懸命さも伝わってなかなかの訴求力、ラスト往生際悪く弦が再度強奏する部分では先日の9番クライマックスと同様、ボウイングを合わせず各自激しく弓を上下させる独特の表現、音が消えてからの黙祷は6-7秒と短め。

 前半いま一つの感はありましたが、終楽章がまずまずだったので「終わりよければ」って感じでした。

 この後一旦家に帰り、留守録を目一杯セットし、再び東京に出て夜行バスで実家石川へ。

2014年7月19日土曜日

スラットキン&国立リヨン管のオルガン

 早朝から雨が降ったり止んだり、気温も終日ほぼ20度台前半とこの時期にしては低め、早起きして東京に出て青山墓地近くでテニス、その時間帯だけ降らずラッキー、その後無線の入る表参道マックで時間を潰し、原宿界隈ラーメン屋を新規開拓してから池袋へ。

 聴いたのはスラットキン&国立リヨン管、先日このコンビで幻想を聴いてるんですが、最安席3000円なのでつい2度目の参戦、去年あたりから同じ楽団(時として同じ演目)がサントリーと芸劇で最安席料金が倍違うパターンが出てきています。

7月19日(土) 芸術劇場
 レナード・スラットキン&国立リヨン管 ラヴェル マ・メール・ロワ、Pf協、サン=サーンス Sym3番
 前半はラヴェルが2曲、マ・メール・ロワは最後1音の弦の残し方が印象的、続くPCのソリストは個性的な衣装の小菅優(でも実はチラシ通り?)、アンコールにショパンのエチュード?後半サン=サーンスはHr4,Tp3,Tb3、テンポかなり遅めで弦をベースにじっくり(ただ芸劇外野席では半分しか伝わらず)、第1楽章後半(実質第2楽章)弦の掛け合い部分のVlaが印象的、後半はオルガンの重低音がズシリ、ブラスは全体抑えめながらラスト1音はまずまずの吹きっぷり、アンコールはまずフォーレ"パヴァーヌ"、そしてオッフェンバック"天国と地獄"フィナーレ?(フレンチカンカンの音楽)を観客に手拍子を要求しつつ楽しく、でも芸劇位のハコの大きさだと微妙に時差が出て拍手が上手く合いません(笑)。

 茨城に戻ると、激しい夕立でしばし立ち往生しました。

2014年7月18日金曜日

シリーズ8作目はスリーピングマーダー - マイクル・コナリー「シティ・オブ・ボーンズ」

 昨日に続き30度に届かず、引越し先のキャンパス正門前では合歓の木のピンクの花の隣で、それよりやや色の濃いサスルベリが咲き始めています。

 夜は研究室引越し祝いの宴会があり、さっき終わったところ。

 本日も少し前に読んだ本から、ボッシュ・シリーズの第8作、このシリーズの版元は前半が扶桑社、後半が講談社なんですが、本作だけ何故かハヤカワです。

シティ・オブ・ボーンズ マイクル・コナリー
 犬が拾ってきた骨から発覚した20年前の犯罪にボッシュのチームが挑みます。典型的警察小説の展開で本筋にヒネリが足りない気はしますが、意外な場所でサプライズが待っています。

 明日はスラットキン&リヨン管、明後日はインバル&都響の10番、と久々の連投です!

2014年7月17日木曜日

シリーズ第7作、その実別シリーズの第2作 - マイクル・コナリー「夜より暗き闇」

 今日は今週に入って初めて30度に届かず(涙)、今年のセミは例年より1週間程早く鳴き始めましたが、ほぼセミニイニイゼミの声ばかり、アブラゼミすら余り聞こえません、と思っていた昨日、お昼休みにミンミンゼミの、そして夕方にはヒグラシの声も。

 因みに先週京都ではクマゼミがシュワンシュワン言ってました、コイツの声が1番夏っぽい。

 本日は少し前に読んだ本から、ボッシュ・シリーズの第7作にして、「わが心臓の痛み」の主人公マッケレイブの第2作にもなっており、しかも「ザ・ポエット」の主人公マカヴォイまで絡む豪華キャストです。

 講談社文庫版の装丁はプラド美術館のあの絵、これぞボッシュ!

夜より暗き闇 マイクル・コナリー
 マッケレイブが挑む猟奇殺人からは意外な容疑者が浮かび上がり、ボッシュは法廷でハリウッドっぽい殺人犯を追いつめます。ストーリーの軸はマッケレイブ側にあり、第3者から見るボッシュが描かれる点が面白いところ、2つの事件が交叉する妙味はなかなかです。

 実は本作の上巻を手に実家に帰った4月上旬、丁度父が亡くなって、そのドサクサで本を失くしてしまいました。その後いくら探しても見つからず、6月頃諦めて実家小松のブックオフの100円棚で買い直しました。すると案の定、マーフィーの法則?通り、あっさり元のが出てきました(笑)。

2014年7月15日火曜日

自作のリメイク? - ペイルライダー <'85>

 3位決定戦で、ドイツが強いんじゃなくて、セレソンが弱いってことを、思い知りました。

 決勝は、クライフが「ベスト4で唯一まともなチーム」と認めるドイツが勝って、よかったです。

 衝撃のニュース: コンタドール落車、骨折でリタイヤ
フルームに続いてコンタまで!ウィンブルドンとW杯で灰になった自分の支えは今やツールだけだったのに…。

 台風が過ぎて関東は一気に夏になり連日の真夏日、昨日帰宅した際、宿舎の玄関前に大きなカミキリムシがいました。

 あと先月引っ越してきた職場構内では身の丈2m以上はあるタカサゴユリ(雑草)が大きく白い花を咲かせています。

 本日も実家のBSでちょっと前に観た映画から、C.イーストウッド監督主演の西部劇、既視感漂う内容でした。

ペイルライダー <'85 米>
 鉱山主に立ち退きを迫られ嫌がらせを受ける山村に救世主として現れた牧師、実はガンマン、という正統派西部劇で最後の決闘は王道の醍醐味、「シェーン」など古典へのオマージュを散りばめつつ、内容的には自作「荒野のストレンジャー」<'72>のリメイク?って感じ、ジョーズ(リチャード・キール)が懐かしく、イーストウッドのロリコン趣味にはニヤリ。

2014年7月14日月曜日

2014 Masaオープンひまわり7月大会

 早朝W杯決勝、ドイツvsアルゼンチンを観戦(ゲッツェの美しいフィニッシュ!)してから、Masaオープンひまわり7月大会に参戦、本選1回戦格違いの相手に0-6,0-6で粉砕終了、本日のお小遣いは2100円。

 今日貰ったアドバイス:
ネットプレーを活かすため、そこまでのストロークのミスを少なく。

2014年7月10日木曜日

スラットキン&国立リヨン管の幻想

 大きなビルの6階だった研究室が引っ越した先は平屋で周りは草地、先日ふと窓の外を見ると何と茶色い野ウサギ!が草を食んでました。前のキャンパスでもキジの親子が平気で闊歩していて驚きましたが、さすが茨城は田舎です。

 月曜締切の原稿を3日遅れで提出し、台風近づく不穏な空気の中、川口に遠征してスラットキン&国立リヨン管を聴きました。

 このコンビは来週の芸劇公演も聴くので、同じ日のヤングヤマカズ&スイス・ロマンド"シェエラザード"にしたかったのですが、そっちを知ったのはこっちを入手した後で、挽回きかずそのまま出陣と相成りました。

 スラットキンと言えば(前にも書きましたが)かなり前、当時の手兵セントルイス響を率いて来日した際、メインの「巨人」よりもアンコールに奏されたバーバー「弦楽のためのアダージョ」の痛切な響きが印象に残っています。

 あと本日の国立リヨン管、ウィーンフィルやスカラフィルみたく、歌劇場の管弦楽団がコンサートをする時の名称であって先日の国立リヨン歌劇場管と同じメンバーだろう、と思っていたらさにあらず、何年も前に分離分割した別団体とのこと。

 ただHPによるとリヨン歌劇場管のメンバーは60名程しかいないので、今回の来日公演も含めリヨン管からサポートに行ってる気がする…。

7月10日(木) 川口リリア
 レナード・スラットキン&国立リヨン管 バーンスタイン "キャンディード"序曲、ラロ スペイン交響曲、ベルリオーズ 幻想Sym
 音合わせの仕方(後ろを向いて管楽セクションへ、右を向いて低弦へ、左を向いて高弦へ、と3段階)が歌劇場管と似てます。前半はHr4,Tp2,Tb3、最初のキャンディードは大人しめの演奏、続くラロ(実演は初めてかも)のソリストは五嶋龍、写真から少年かと思っていたらがっしり青年、アンコールはヴィルトゥオーゾ系の変奏曲をがっつり10分程、パガニーニかと思ったらヴィエニャフスキとのこと、いずれにせよヴァイオリニストっぽい曲。
 後半ベルリオーズではコルネット2本が加わってTp4、でも第2楽章は通常バージョン、スラットキンは基本穏当な表現ながら、第3楽章の細かい表情や終楽章前半のエッジの効いた表現など時折個性も、草笛は3階席右端、鐘は舞台裏、オケはコンミス率いる弦セクション、特に中低弦が雄弁ながら、ブラスは抑えめ、しっかり吹いたのは4楽章最後と終楽章中盤位でほんの一部、ラスト1音も抑えめで短め。アンコールはパパ・スラットキンによる"カルメン"ロデオ風編曲版、アメリカオケ?と思う程の楽しいノリでした。

 終演後は夜行バスで帰省の旅、少しだけ時間があり、滅多に降りない駅ゆえ、駅近くのラーメン屋(熊本とんこつ!)を探訪、してから新宿へ向かったところ、台風の影響で埼京線(湘南新宿ライン)が激しく遅延! 次善策として京浜東北線→山手線と遠回り、危うく乗り遅れるところでした。

2014年7月7日月曜日

80年代の青春 - セント・エルモス・ファイアー <'85>

 昨夜のウィンブルドン男子F、知らない間にエドバーグとベッカーの代理戦争になってます。

 第1セット見た感じフェデラーは往年に比べサーブに対する反応が(バックコートからの強打に対する反応も少々)衰えていて、まさかファイナルまで競るとは思いませんでした、さすがはレジェンド。

 それより、今のフェデラーがあの、コナーズを倒した時のA.アッシュより年上だなんて驚き、道具および肉体ケア技術の発達のお蔭か。

 驚きと言えばその前日、ファンハールのPK向け采配、さすがは名将!これで(スペイン以外は)ほぼ下馬評通りのベスト4、決勝の相手はにっくき宿敵アルゼンチンが第1希望、でしたが、今ならオランダを希望します。

 ウィンブルドンが終わったと思ったらツールが開幕、まだまだ寝る暇ありません。

 本日の実家のBSで観た映画から、以前観てる筈なんですが、全く内容を思い出せないので改めて視聴、後の日本のドラマに影響を与えた作品。

セント・エルモス・ファイアー <'85 米>
 大学の頃の仲間が社会に出てから出会う苦悩と挫折と愛を描く群像劇、80年代音楽をバックに当時の若手俳優のアンサンブルを楽しめます。別れた男の部屋から自分のLPを回収する際、スリラーとマーラーの9番、ってのがイイです。

2014年7月5日土曜日

カットバックの500日 - (500)日のサマー <'09>

 がーん、全仏同様ブシャールとのビジュアル対決を制して優勝、と思っていたシャラポワがその前に負けちゃっ(て応援に専念(笑)し)ただけでもショックなのに、ネイマールが骨折とは…(涙)。

 こうなったら、怪我でペレを途中で欠いたセレソン2度目の優勝の時(←勿論記憶には無し、自分が覚えてるのはペレ最後の年('70)以降)の再現を祈ります。

 ウィンブルドン(ジョコ)→W杯(因縁のドイツvsフランス)→ウィンブルドン(フェデラー)→W杯(漸く本気のカナリア軍団)とほぼ徹夜明けで東京に出てテニス、ずっと小雨だったせいか集まり悪く参加は2名、お蔭でシングルスが一杯出来ました。

 本日も帰省時に実家のBSで観た映画から。

(500)日のサマー <'09 米>
 ナイーブな青年が個性的な女性に振り回される500日間のラブストーリーをスタイリッシュな映像で、頻繁なカットバックはやり過ぎの感あれど、その度に日付と心象風景が入るのがやや救い、(ラストは蛇足と感じますが)結末の落とし所も自分好み、96分と短いところも素敵(ですがもう10分短く出来るかも)。まだブレイクする前?の"ヒット・ガール"クロエ・モレッツも登場!

 主人公を演じるジョセフ・ゴードン=レヴィット、どっかで見たことあるなー、とフィルモグラフィを調べても、いまいちピンと来ません、「リバー・ランズ・スルー・イット」か?

2014年7月1日火曜日

4人4色 - フォー・ルームス <'95>

 うう、W杯とウィンブルドンに集中していたら、気が付けば阪神Bクラス…。

 昨日のスポット帰省、石川にしてはよく晴れていて、自転車移動が快適、母の入っている施設の医師と面談、残念ながら"看取り"フェーズに入っているとのこと。

 夜行バスは新宿着、街には昨日来の雨の気配あれど、茨城に戻る高速バスに乗るうちみるみる晴れへ、行く先々晴れている感じで気分よし。

 研究室が引っ越しても昼休みは相変わらず1キロ離れた旧キャンパスへ行き壁打ち、新職場を出る時、玄関にはメタリックグリーンのカナブンが、旧構内に入ると今年最初のセミの声、そして紫フヨウ(ムクゲ)も咲き始め、どんどん夏になってます。

 実家はBSが入るため、留守録しておいて時々映画を視聴、本日もそんな1本。

フォー・ルームス <'95 米>
 大晦日のホテルを舞台にした4人の監督による4短編オムニバス、第1話の女性監督ならではのおっぱいサービス、第3話のカメラワ-ク、第4話(タランティーノ)の長回しが印象的、あら懐かしやジェニファー・ビールス、クレジットで初めて気付いたマリサ・トメイ、何故かクレジットの無かったブルース・ウィリスも、ただ個人的には狂言回しティム・ロスの演技が肌に合わず。

2014年6月29日日曜日

伊坂流ホームドラマはビートルズ? - 伊坂幸太郎「オー!ファーザー」

 昨夜のセレソンは完全な負け戦、チリの方が勝者に相応しいサッカーでした、がこんな所でブラジルが負けたら暴動が起きるかも、というチリの政治的配慮に感謝、ただフッキのゴールは認めて欲しかった…。

 深夜早朝こそ結構降りましたが、雨予報だった割には昼前には青空、練習予定無く、午後はアマオケと後輩のイベント(卒業写真撮影)とで迷いつつ、既に3日連続コンサートに行ってるので自重し、アイスの手土産持って後者へ。

 その後、依頼原稿の資料を探すべく八重洲ブックセンターへ、さっきまで晴れていたのに、地下鉄から地上に出ると激しいゲリラ豪雨にビックリ、小1時間後には上がりましたが、場所によっては停電したり電車が止まったりしたそう。

 一旦家に帰り、夜また東京に出て夜行バスでスポット帰省、母の調子が悪いのでその相談です。

 この所は母の様子を見に相変わらず週一ペースで帰省、本日はその行程で読んだ本から、映画化されて最近文庫になった伊坂作品、ですが初出は新聞の連載で結構前(2006-7年)です。

オー!ファーザー 伊坂幸太郎
 4人!の父を持つ高校生の日常と非日常を描くホームコメディ的な内容、個性的な父親達が喋る伊坂節がメインで、狙撃・詐欺・窃盗・日常の謎こそあれどミステリー度はかなり低め、色々な伏線が回収されるクライマックスも完成度とカタルシス度は低め、元が新聞連載で制約があったせいかも。

2014年6月28日土曜日

大野&国立リヨン歌劇場管のペトルーシュカ、展覧会

 雨時々曇り、午前の練習はキャンセルに、ただ夕方にもテニスの約束があり、道具を持ってコンサートへ。

 聴いたのは大野率いる手兵国立リヨン歌劇場管の横須賀公演、オール管弦楽曲の嬉しいプロ、このコンビは数年前、サン=サーンス3番を聴いてます。

 本日のボケ老人:
上りの電車(TX)に乗って気付いたのは、チケットを家に置き忘れてきたこと、次の駅で降りて引き返したら、開演には間に合いません(涙)。

 ただ、主催者から直接買ったチケットだったので、アキバに着いた時点でよこすか芸劇に電話、事情を話すと無事先方に購入データが残っていて、チケットレスでも入場出来ることとなりました、めでたし、めでたし。

6月28日(土) よこすか芸術劇場
 大野和士&国立リヨン歌劇場管 ルーセル "バッカスとアリアーヌ"第2組曲、ストラヴィンスキー ペトルーシュカ、ムソルグスキー 展覧会の絵
 弦は音域順、3曲ともブラスはTp4,Tb3,Hr4、音合わせの仕方が独特で、Ob奏者が後ろを向いてまず木管群に向けて音出し、続いて金管群へ、次に前方右を向いて低弦へ、更に左を向いて高弦へ、と4段階! 最初のルーセルは実演は初めてでよく判りませんが、最後はなかなか分厚い響き、続くペトルーシュカは細かい部分が表情豊か、管セクションはやや雑な印象あれどそれなりに達者、やや非力かと思っていた弦も謝肉祭クライマックスではいい鳴り、最後のTpはピッコロ使用、しかもミュート無しで朗々と。
 休憩後は展覧会、Tpソロはソフト系でスラー気味、その後の低弦しっかり、古城のSaxは専業、ビドロはTuba奏者が一回り小さいチューバで!シュミイレもピッコロTp、カタコンブのTbが最初から豪快で本日の白眉!キエフの大門ではブラスはぼちぼちながらラストの鐘がド派手。アンコールはまず"マ・メール・ロワ"妖精の園、終わると同時に次の楽譜を出してやる気満々、で始まったのが定番の"アルルの女"ファランドール、勿論最後は急加速。

 Tpトップとアシがクライマックスですら交互にしか吹かなかったのが興味深く、やや不満でした。

 小雨の中、ダッシュで麻布へ、でもコートに着いたのは丁度約束のテニスが終わる午後7時、しかも他のコートではプレーしてるのに、友人のグループは影も形も無く(涙)、すごすご帰宅。 

2014年6月27日金曜日

川賢&神奈フィルのダイナミック2番

 昨夜の「リアル脱出ゲームTV」最終回は画期的、しかしあれにリアルタイム正解する人が数千人もいるなんてスゴイ!

 梅雨の晴れ間、コンサート3連戦の第2夜は初めて接する若手者川瀬賢太郎の振る"復活"、神奈フィル300回記念定期とのこと、確か常任になったばかりです。

 実は今夜、インキネン&日フィルの6番と川賢&神奈フィルの2番、とマーラーが重なっていて、予算(2500円以内)を決めて入手出来た方、としたら後者になりました。

 明日は大野&リヨンが入っているので、インキネンの6番は震災で逃亡、いや延期になった時も含め、縁が無かったみたい。(←ハンマーを3発やったそうです!意外だ…。)

6月27日(金) みなとみらいホール
 川瀬賢太郎&神奈川フィル マーラー Sym2番
合唱は最初からPブロック、しかも座席数にぴったり合わせた人数、オケではHrが若くトップとそのアシ含め7人中4人が女性、Tp6,Tb4、第1楽章は遅いテンポをベースに、速い部分は速め、川賢は粘りやアクは少ない代わり、一つ一つの指示に気迫を込めた棒でメリハリたっぷり、再現部手前のff連打とコーダ最後の下降音型でやたらスローダウンしたのが印象的、第1楽章後は台から降りて小休止、ソリスト(舞台右奥へ)とオルガン奏者が入場、そして音合わせ、と時間を稼いでも2分半(指定の5分は遠い…)、第2楽章は(サマになっていなかったけれど)ポルタメントをやや強調し、中盤のピッツィカートは抱えて弾くスタイル、ティンパニの打ち込み激しく全体でも歯切れ良い表現だった第3楽章、時たまあるピッツィカートの合いの手を派手に強調したのが個性的、終楽章前半、ちょっとミスったけどTbソロが色気ある音色、盛り上がりではパーカッションのクレッシェンド壮絶ながら、ブラスはぼちぼち、寧ろ非力と思えた弦をそれに負けず鳴らしたのが印象的、後半の合唱は座って歌い始め徐々にライトアップ、最後の"Mit flugeln"の少し前に一斉に立つスタイル、荒野の呼び声担当のHr4本(こちらが古参団員?)が加わったクライマックス、やっとブラスもかなり吹いて合唱と併せまずまず豪快な音場でした。

 事前に放送があったとは言え、最後の1音の余韻が完全に消えて、川賢が棒を降ろし、それから少しするまで拍手が始まらず、神奈フィルのお客さんの行儀の良さにはびっくり!

 明日は大野&国立リヨン管でペトルーシュカ&展覧会と豪華プロです!

2014年6月26日木曜日

コバケン&ハンガリー国立フィルのチャイコフスキー6番

 ああ、わがブラジルの山が、南米選手権みたく、なってしまった…。

 シャラポワのウィンブルドン1回戦をダウンロード視聴、今年のウェアは胸元がイマイチながら、感心しない赤パンをやめただけでも昨年よりはマシか。

 研究室が1キロほど南に引っ越してはや3週間近く、新キャンパスの正面玄関前では合歓の木がピンクの花を咲かせています。

 夜はコバケン&ハンガリー国立フィル、このコンビは何度も聴いてます(前回は幻想)が、1番よかったのはマーラーじゃなくてレ・プレリュードとサン=サーンス3番をやった時、今回のプロは自分の守備範囲の真ん中からやや外れていて、Vnを弾く連れ向け、なのに彼はキャンセル(涙)。

 で余り券をFBで告知したら、何と中学時代のブラスの(しかもまだ音楽を続けている)先輩から連絡があり、ン10年振りの再会を楽しみました。

6月26日(木) サントリーホール
 小林研一郎&ハンガリー国立フィル グリンカ ルスランとリュドミラ、チャイコフスキー VnC、Sym6番
 最初はグリンカ、思った程煽らない進行ながらブラス(Hr4,Tp2,Tb3、悲愴も同じ)の吹きっぷりよし。続くコンチェルトのソリストは千住真理子、やや危なっかしい印象、第1楽章後には盛大な拍手(笑)。後半は"悲愴"、コバケンの6番はたぶん初めて、第1楽章第2主題?の入りの前の長ーいパウゼなど、5番と同様濃い表情、バスクラ使用で入った展開部では頂点でスローダウンし、Tbの吹きっぷり豪快、Hrも全体でいい鳴り、木管陣は大らかで味わいあり、第3楽章はパーカッションの打ち込み鋭いながら予想程の激しさはなく、大中シンバルの使い分けが不思議、第3楽章の終わりでブラボーが飛ぶも、コバケンは手振りで拍手を阻止して終楽章へ突入、ここでもテンポを大きく動かしつつ、弦の音の切り際で何度も見得を切る表現が印象的、アンコールはいつもの口上を交えつつ、ハンガリー舞曲の有名どころを2曲、濃い目の表情付けで。


 席位置(RA5列20番台)の具合でたまたま反射音が真っ直ぐ来るのか、3rdHrがやけにデカイ音で届きました。本当に彼だけバリ吹きしてたりして。

 明日は先輩がインキネン&日フィルのマーラー6番、自分は川賢&神奈フィルの2番、と別れます。

2014年6月25日水曜日

2014 茨城オープン 2日目

 母は熱も下がっていて一安心、夜行バスでスポット帰省から戻り、その足で茨城OPの2日目へ、ウォームアップの時に激しい雨で1時間中断、東京でひょうが数10cm降り積もるこのご時勢、雹じゃなかっただけラッキーかも、待ち時間で本が一杯読めました。


 さっきの雨が嘘の様な青空の下、学生に1-6,0-6で粉砕されて2回戦終了、本日のお小遣いは3700円。

 今日貰ったアドバイス:
ネットに出た時に簡単なボールのミスが多いので、それを少なくするだけでかなり違う。

2014年6月23日月曜日

2014 茨城オープン 1日目

 ベルギーvs.ロシアが思ったより低調で、途中意識喪失、目が覚めた今朝の全米女子OP、ミッシェル・ウィーの17番ホールにはシビれました。

 朝は唯一地元で開催される大会である茨城オープンに参戦、何と1回戦相手が来なくて不戦勝、2回戦は水曜とのこと。

 先週高熱を出していた母が心配なので、明日火曜は急遽休みを取りスポット帰省することに、ド平日だと夜行バスは片道3000円程度なので。

 でも往きのバスは席指定しなかったらまたも窓側、連敗記録継続中です(涙)。

2014年6月21日土曜日

美脚のパプリカ - 1st K2WALKプロジェクト 「パプリカな夜に ~逃亡者の館~」

 舞台ハシゴ企画第2弾は初台から品川のちょっと先、新馬場駅近くのホール、以前1度来たことがあります。

 こちらは例によって奇特な方からの頂き物、テレ東深夜「美の国のお茶会」のレギュラーの2人、SORAさんとALIさん主演と聞き、間近で見たくなっての出陣、お色気にもやや期待、となれば自由席ゆえ会場時間(開演30分前)には現地入りしたいところ、でしたが京急が乱れていて品川で少々スタック(涙)。

 とは言え、何とか開演20数分前に到着、でも最前列の真ん中は空いていてホッ、と言うか楽日の割には空いていて、開演直前になるまで中央ブロックの最前列が埋まることはありませんでした。

6月21日(土) 六行会ホール
 1st K2WALKプロジェクト 「パプリカな夜に ~逃亡者の館~」
スキャンダルから借金を背負わされた姉妹アイドルが逃げ込んだ先は、様々な事情を抱えた人々が集まる「逃亡者の館」、しかしそこにも追っ手の影が、というお話が軽めのタッチで描かれる休憩無しの2時間、ストーリーにもう少しヒネリが欲しかった気はしますが、何よりSORAさんの美脚が素晴らしく、あとTVでよくお見かけする団時朗さん(帰ってきたウルトラマン?)はさすがの存在感。

ジェイコブはヤコブ? - 十九歳のジェイコブ

 曇り時々晴れ、時々小雨、最高28度台と気温まずまず、朝東京に出て午前中はテニス、午後は舞台を連投、片方は例によって奇特な方からの頂き物、当初観劇はこちらだけの予定でした。

 テニス後まず急いで向かったのは初台、「新国攻めてる」「体当たりの演技」などの劇評を読んで「演出エロいのかなぁ」などと妄想を膨らませていた(笑)時、丁度テニスと夕方の観劇の間の空いている時間帯でかつ最前列が安値で掲示板に出ていたのを見て、うっかり発作的に前日入手したもの、原作は中上健次の傑作小説とのこと(ですが勉強不足で知りません)。

6月21日(土) 新国立劇場 小劇場
 十九歳のジェイコブ
ドラッグとセックスに明け暮れる若者の無軌道を描く不条理劇、休憩無しの2時間 高さの異なる傾いたベンチ?の配置を色々変えるだけのシンプルな舞台装置、メッセージ性強めのセリフはスクリーン投影する字幕を活用、レトロな赤電話がキーアイテム(っぽいんだけど自分にはよく判らず)、音楽(特にジャズ)がカッコよく、エロ度は期待より低め、しかもシーツを使った1番の体当たり演出は席位置(右端)の関係で余り見えず(涙)、現実と妄想が混然とする内容は映画「ジェイコブス・ラダー」を思い出しました。ジェイコブ役の無表情が個性なのか虚無感を表しているのか微妙。

 連想した"ヤコブの梯子"ならぬ、舞台のハシゴのためダッシュで次の会場へ、それは次の記事で。

2014年6月20日金曜日

シリーズ第5作、ややバカミス系 - 東川篤哉「ここに死体を捨てないでください!」

 昨朝弾丸帰省から戻り、録画しておいたブラジルvs.メキシコ(負けなくてよかった…)、スペインvs.チリ(シャビ起用せず、に衝撃!)を一気に観戦。

 そして今朝はイングランドvs.ウルグアイ、その後寝るかどうか迷いつつ、続けてギリシャvs.日本も。

 深夜に降った気配あれど日中はここ1週間大体晴れ、気温も真夏日に届かないながら20度台後半を堅持、梅雨入り以降、1週間降って、1週間晴れる、って感じ。

 一昨日の帰省時、例によって自転車で通る田んぼ道、麦畑だったところが水が張られて水田に、しかもふた月遅れで田植えがなされていて驚き。

 本日はちょっと前に読んだ本から、烏賊川市シリーズ現時点での最新長編、かな?

ここに死体を捨てないでください! 東川篤哉
 ある事情から死体を処理する羽目になった男女と、レギュラーメンバーが山間のペンションで鉢合わせ、例によってドタバタの中、更なる事件が発生し、その流れは怒涛の解決へと向かいます。死体消失やアリバイ崩しなどそこそこの謎はありますが、繰り出される大業はややバカミス系です。

2014年6月17日火曜日

飯守&東フィル、武骨なR.シュトラウス

 ここ数日は天気も安定、昨日と比べて雲多めながら、最高28度台と4日連続しての準真夏日。

 夜は東フィルを聴くべくサントリーへ、生誕150周年のせいなのかオールR.シュトラウスプロ、ただ指揮する飯守にR.シュトラウスのイメージはありません。

6月17日(火) サントリーホール
 飯守泰次郎&東フィル R.シュトラウス ドン・ファン、4つの最後の歌、"サロメ"7つのヴェールの踊り、"カプリッチョ"序奏と月光の音楽、"ばらの騎士"組曲
 最初ドンファンはHr6,Tp3,Tb3、Hrトップは2名がほぼ曲毎に交替、この時のHrセクションはなかなかの暴れっぷり、飯守の棒と音作りはこの曲独特の陶酔感や優雅さとは無縁で、縦の揃い悪くゴツゴツした感じ、続く歌曲での伴奏は響きに透明感無く時にやや大き過ぎ、ソリストは浜田理恵、休憩後7つのヴェールの踊りではHr5,Tp4,Tb4、ここでも官能性は極めて薄め、ただラストの迫力はがっつり、続くカプリッチョ序奏は指揮者無しでいきなりスタートしてビックリ!途中でやり直して2度ビックリ!(笑)、月光の音楽から飯守が復帰し、締めはばら組曲、Hr6,Tp3,Tb3、瀟洒さ優美さは感じられない反面、この組曲版(ロジンスキー編?)独特のくどーいラストの迫力は満点、会場を大いに沸かせてました。

 イメージ通り、R.シュトラウスは向いてないのでは。

 終演後、連れと六本木のラーメン屋を経由して新宿へ、夜行バスでスポット帰省です。

2014年6月15日日曜日

起伏たっぷりマーラー1番 - 井崎正浩&三菱東京UFJ管弦楽団

 すがすがしく晴れて最高29.7度と3日連続の準真夏日、朝イタリアvsイングランドを観てから東京に出て午前中は教え子の対抗戦の応援、コート近くの梅林公園では梅の実がポトポト落ちてます。

 情けない試合をする子達を尻目に午後コンサートへ、あろうことかアマオケのマーラーが2公演重なっており、一方はJMOによる10番のクック版全曲、他方は企業オケによる1番、曲の好みでは前者、なんですが有料の10番より無料の1番、ってことで経済的事情により大好きな10番全曲を断念して錦糸町へ。

6月15日(日) すみだトリフォニー
 井崎正浩&三菱東京UFJ管弦楽団 バルトーク ハンガリーの風景、リスト レ・プレリュード、マーラー Sym1番
 バルトークは2管編成でHrが2本とも女性、リストはHr5、Tp、Tb各3、パーカッションの打ち込み鋭くラストはなかなか壮大、休憩挟んでマーラーではコンマスからコンミスに交替し、Hr9(+補助Tb1名)、Tp5、Tb3、Hrはトップが美音で全体でもかなりのボリューム、Tpトップもそこそこ美音(ただ最後はややスタミナ切れ)、冒頭舞台裏Tpが妙に遠かったのが印象的、第2楽章後に音合わせ、オケは全パートそこそこ安定しており、井崎氏の雄弁な棒の下、起伏ある表現を聴かせてくれました。Hr9本と補助のTbが楽譜通り起立して高らかに吹いた終楽章結尾、激しいパーカッション勢のフィニッシングストロークもばっちり。止まない拍手に応えて、アンコールは終楽章結尾をもう1度、しかも最後のテンポアップは本番時より激しく。

 個人的注目の終楽章ミュート早業ファンファーレはTpもTbも単独でこなしてました!

 第12回定期、となってますが、三菱・東京・UFJが合併するたんびに"第1回"とリセットしてるんでしょうか。

2014年6月14日土曜日

ベートーヴェンの交響曲をピアノで? - 後藤泉さんのピアノ

 電車内も、ビル内も、冷房がしんどい季節になってまいりました(涙)。

 朝オランダvsスペインを観てから東京に出て昼過ぎまで練習、夜コンパ、空いた午後は渋谷タワレコのインストアイベントへ。

 聴いたのは後藤泉さんのピアノ、リスト編によるベートーヴェンの交響曲をシリーズでやっている(これまで5番、9番など)とのこと、今回リリースの4番、6番からお話を交えてたっぷり40分超、「田園」は嵐や鳥の鳴き声など描写音楽的な部分もあるので面白かったです。

 明日はアマオケのマーラー、10番全曲、と言いたいところですが、経済的理由により1番です!

2014年6月13日金曜日

微妙にトリッキー、ハードボイルド調警察小説 - 逢坂剛「百舌の叫ぶ夜」

 祝!セレソン初戦勝利!!
主催国特権がある?割には難しいグループなので、まず勝てて一安心、マンジュキッチの出場停止がデカかったかも。

 因みに阪神も久々勝利、しかも不必要に"ルーズベルト・ゲーム"にしちゃう展開。

 先週の梅雨入り以降1週間せっせと雨は降り、既に6月ひと月の平年値の倍近い雨量を記録、今日は久々にちゃんと晴れて気温も最高29度台と準真夏日、夜はこちらも久々お月さん、すっかり円くなってます。

 梅雨空の中、先週は研究室の引越しがあり、1km程自宅から遠ざかりました(涙)が、壁打ちも洗濯もまだ昔のキャンパスで実行中。

 今回研究室ごと入った新棟の玄関先では、背の高い夏椿が白い花をポトポト落としていて風情あり。

 今クールのドラマでは「百舌の叫ぶ夜」「BORDER」が重なる時間帯が個人的には悩ましく、前者は映像が凝っていて、後者はストーリーに新味あり、原作未読の「MOZU」を録画しつつ「BORDER」を観てました、特に最終回は渋かったです。

 で録画しておいた「MOZU」を消化すべく、原作を読むことに。ジャンル違いゆえ逢坂作品には接したことなく、最初に読むなら代表作「カディスの赤い星」か"本格ファンも唸る"と噂の「百舌」にしようと思ってました。

 ただちょっと前まで「百舌」は100円棚でよく見かけたのに、ドラマ化の影響か最近とんと見掛けなって入手にてこずり、結局しぶしぶ200円で購入、おまけに何作も続くシリーズでかつその前日譚(「裏切りの日日」)まであると知って驚き!TV版の原作が本作のみであることを祈ります。

百舌の叫ぶ夜 逢坂剛
 都心で起きた爆死事件を巡る陰謀を、公安との確執を含めた警察側や実行犯側?など多視点で描きつつ、時系列にも工夫を凝らして(上手くいってるかどうかは微妙)、クライマックスへと収束します。が最後はややバタバタ感があり、真犯人側の背景をもう少し書き込んだ方より説得力が出た気がします。あとトリッキーさは予想程ではなかった感じ。

 ドラマ版を半分ほど消化、読んでる時「新谷役は絶対綾野剛でしょ!」と思ったのに違ってました。

2014年6月8日日曜日

50回記念のマーラー5番 - 横島勝人&八王子フィルハーモニー管弦楽団

 祝!シャラポワ全仏優勝!!

 梅雨入り以降雨は3日間降り続き、トータル雨量は200ミリと梅雨末期を思わせる多さ、午前テニス、午後コンサートの予定が練習は当然中止、午前中に無線の入る場所で全仏決勝シャラポワvs.ハレプをダウンロードしてから東京へ、気が付けばそこここに紫陽花が咲いています。

 実は午後同じ時間帯に聴きたいアマオケが重なっており、メインはそれぞれツァラとマーラー5番、その比較で言えば後者なんですが、会場はトリフォニーに対し八王子!と後者が圧倒的不利、しかも以前に聴いた際のオケの安定度で言っても前者優勢、でしたが、悩んだ挙句やはりマーラーをチョイス、と言うのも八王子までの長旅の道中で全仏決勝を観戦出来るから。

 人生で2、3度目、久々に降りた八王子駅、"八王子ラーメン"と呼ばれるジャンルがあるらしいので、やや早めに現地入りし駅近くの代表的な店を訪問、刻みタマネギ以外は言われなければ分からない微妙な特色。

 八王子に根ざしたこのオケ、50回記念にマーラーを採り上げたとのこと、今回のコンビによるマーラーは1番をだいぶ前に聴いてます。が今日はその時と違うホール、初めて訪れるオリンパスホールは駅近、しかも綺麗でした。

6月8日(日) オリンパスホール八王子
 横島勝人指揮八王子フィルハーモニー管弦楽団 ワーグナー "トリスタンとイゾルデ"より前奏曲、愛の死、マーラー Sym5番
 ワーグナーではTp3,Tb3,Hr5、前奏曲は表情濃いめ、一方愛の死ではやや抑えめ、だったせいかソリスト小林由佳は豊かな声量でオケを制圧。休憩を挟みマーラーはTp5,Tb3,Hr7、Tp、Hr両トップはなかなかの美音、第1楽章結尾の難所、ミュートTp弱音ハイトーンをfでやった(安全のため?)のと、最後のピッツィカートを余韻たっぷりにやったのが印象的、(楽譜の新旧不明ながら)第3楽章のみトップを基点にHrパートは何故か席替え、その第3楽章後に音合わせ、横島氏はゆったりテンポで濃いめの表情を基本としつつ、やや発展途上で乱れがちなオケを棒で整える作業との妥協点、その意味乱れる心配の少ない第4楽章のねっとり表現が最も意図通りか、ブラスは要所で鳴りよく、終楽章クライマックスもTpとTbがしっかり吼えての大団円、アンコールは無し。

 帰り道、やっと雨が小降りに、コンサートの休憩時を含め、マメにシャラポワの決勝をノートPCで観戦しましたが、予想外の熱戦に観終わったのは自宅に戻ってからでした。

2014年6月3日火曜日

ネゼ=セガン&フィラデルフィア管のマーラー1番と鳥肌アンコール

 朝の最低19度台と真夏の値、日中の最高は26.5度とぼちぼち程度ながら、夜気は夏の感じ、先週末帰省する前は25度に届かなかった部屋の温度が、戻ってからはずっと26度前後を記録してます。

 宿舎の8階エレベーター前に差し渡し10㎝以上はある巨大な白い蛾が、(たぶんご遺体なのですが)大の苦手ゆえ、1m迂回しました。
(↑翌朝にはその隣に10㎝弱の茶色い蛾も参入、こっちはご存命だったらしく夕方には姿を消してました。)

 ボールが取れない場所に転がって5分で終了(涙)した昼休みの壁打ちを除き、本日もずっと研究室の引っ越し準備、ただ5時少し前、整理・梱包に追われる同僚を尻目に、大手を振って東京へ。

 久々に聴くフィラデルフィアサウンド、最安10000円と最近流行りのアホ価格設定に一時はやめようかと思ったのですが、心優しい知人から最安席を回してもらっての出陣です。

 フィラデルフィア管はオーマンディ、ムーティ、サヴァリッシュ、エッシェンバッハで聴いてますが、オーマンディは別格、と言うか別次元のサウンド()で、自分の中ではオーマンディとそれ以外、といった分類です。

 だってオーマンディ&フィラデルフィアは自分が聴いたオケでは音のデカさがNo1!しかも第2位のショルティ&シカゴは風圧を感じるが如き音の塊が耳を撃つのでむべなるかな、なのですが、オーマンディはふわーっとソフトな音に包まれているうちに、それが天井しらずでただひたすら巨大になってゆく感じ、上手く表現出来ませんが、"いいたい砲台"(旧サイト)でこのコンビに関する同じ印象を上手く書いておられます。

 敢えて他の指揮者の印象を言うと、オーマンディのソフトでひたすら巨大なサウンドと比べて、ムーティはやや原色ストレート、サヴァリッシュはこじんまり(家庭交響曲なのに!)、エッシェンバッハはこのオケを乱す程のドライブ、って感じ。

 会場のサントリーはかなりの空席、特に1階席と2階センターは半分も入ってません。

 前後半ステージとも団員は舞台に先乗りして賑やかに音出ししながら開演を待つスタイル、破産してメンバーがかなり入れ替わってるのでは、と思いましたが、古参のメンバーもそこそこいるように見えます。

6月3日(火) サントリーホール
 ヤニク・ネゼ=セガン&フィラデルフィア管 モーツァルト Sym41番、マーラー Sym1番
 前半は苦手モーツァルトに耐える30分(笑)、弦は音域順に並ぶ小編成でコンマスは東洋人、1stVnの艶と伸びはそこそこながら、2ndVnやVlaが同じ位チャーミングな点がこの楽団っぽい感じ、木管も調和してなかなかの響き、ネゼ=セガンは芝居がかった仕草で大袈裟な表情付け、モーツァルトに相応しいかどうかは知りませんが。
 後半お待たせマーラーではTp5、Tb4、そしてHrは横にズラッと8本、Hr1stアシとTubaが女性です!Hr、Tp両トップはさすがの上手さ、またHr全体は要所でよく鳴ってましたが、ブラス全般やや抑えめ、特にくすんだ楽器使用のTpトップは最後まで本気出さず、一方迫力ある低弦中心に弦の鳴りのよさが特筆もの、ネゼ=セガンは要所でアクセントを強調すれど粘りもテンポの揺らしもほどほど、テンポ遅めの緩徐部がなかなかの美しさ、ベルアップは各自任せなのかかなり適当、第3楽章冒頭の弦バスはソロ(賛成!)、終楽章の激しさも弦中心、Hrが起立してしっかり吹いたラスト、最後は猛然とスピードアップしてのフィニッシュ。
 アンコールは(伝)バッハの有名な小フーガ、弱音の木管から始まってオケ全体へとド派手に広がるストコフスキー編、ラスト弦が轟然と鳴り、ブラスがもわーっとかぶさる壮大なサウンドには鳥肌、これが今夜の(個人的)白眉。ディスクでは分からなかったストコのバッハ編曲モノの凄さを初めて思い知りました。

 Pブロックからはよく見えませんでしたが、個人的注目の終楽章ミュート早業ファンファーレはアシと完全分業だった感じ。

 サウンド的にはムーティ時代に近い印象、ただアンコールでの弦管のバランスはオーマンディに近いものも感じました。ストコ編曲モノに関してはスタイルが確立してるのかも。

2014年5月29日木曜日

広上&N響のマーラー4番

 まずまず晴れて最高28度台と真夏日に迫る陽気、夜は東京に出てコンサート、その足で夜行バスで帰省し、父の四十九日法要へ。

 サントリーで聴いたのは広上&N響のマーラー4番、心優しき知人からの頂き物です。

 とは言え4番は苦手科目なので普通は参戦しないのですが、まず広上淳一は以前から気になっているのに、聴くチャンスに恵まれなかった(たぶんマーラーはほぼ4番だけ、R.シュトラウスも前プロ向きの短い交響詩ばかり、だったから)ので、このチャンスに聴いておこう、ってのが第1点。

 そして参戦理由のもう1点は昨年最大の痛恨事および今年上半期最大の痛恨事が共に広上がらみだったこと、前者は色香に迷って逃したアマオケ"復活"が急な指揮者交替で何と広上に代わっていた!(彼が2番を振るのは珍しい)こと、後者は広上&京響の1番をスルーした(自分が京都に住んでいた頃は京響はかなりヘタだったので…)ら知人が「熱くていい演奏だった」と賞賛していたこと。

5月29日(木) サントリーホール
 広上淳一指揮N響 シューベルト Sym5番、マーラー Sym4番
前半のシューベルトって5番の頃ですらHr以外の金管を使わないとは驚き、しんどい30分でした(笑)、後半のマーラーはHr5、Tp3、初めて見る広上は踊るような指揮で指示は細かめ、そして激しい部分はより激しく、の傾向、ただ解釈は全般にマーラーっぽさ薄くアク少なめ、それでも第1楽章降下音型の後のティンパニ1発の激しさやコーダ入りの最初の3音の粘りなど、時に個性たっぷり、第3楽章が(緩徐楽章なのに)最も1音1音棒に気迫を込めていて本日の白眉、終楽章ソリストは赤いドレスのローザ・フェオラ、小柄な広上の1.5倍程のサイズありました(笑)。

2014年5月28日水曜日

石川オープン 2014 2日目

 快晴、最高29度台と真夏日に迫る陽気、といいコンディションながら、石川OP2回戦は名古屋から来た強者に0-6,0-6で惨敗、本日のお小遣いは11100円。

 今日貰ったアドバイス:
・サーブ&ボレーを増やすなど、もっとネットプレーを多く。
・フォアをもっと強く、特にクロスに強打してからバックでアプローチ、のパターンを。 

 1ゲームも取れず負けたため、自戒をこめて試合会場から最寄のJR駅まで歩くことに、途中で4層もあるお城、を見かけたので近くに寄ってみましたが、門構えは一般家庭の様に見え、謎。
(↑「松和城」という、個人が建てた資料館とのこと)

 ざっくり東(石川では山の方)に向かえば2kmほどで西金沢駅に着く、と思って歩き続けましたが、3km近く歩いても(歩数にして2500歩)辿り着かず、見つけたコンビニで地図を見て現在位置確認、何と野々市駅近くに来てました!

2014年5月27日火曜日

石川オープン 2014 初日

 昨日の雨から一転、さわやかな晴れ、気温も最低15度弱、最高25度弱と高め、ってことで朝イチ金沢に出て石川OPに参戦、早朝自転車で小松駅に向かう際、昨日見掛けなかった白鷺が水田に10羽程群れてました。

 相手は東京から来たベテラン仲間、以前勝っている相手、しかも風がかなり強く(コンディションが悪い方が自分に有利)と負けられない状況ゆえか、6-1,6-0で久々の1回戦突破、結果は地元の新聞に載るので、亡き父に見せたかった…。

 昼過ぎには小松に戻り銀行に寄ってから市役所へ、役所に着いた頃、低空を戦闘機が1機、2機、3機、…少なくとも5機は飛んできました。

 前回(高くて)払えなかった固定資産税(11万以上!)を払い、ブックオフと8番ラーメン(昼夜兼用)を経由して帰宅。

 洗濯しながら一風呂浴びて、母のいる施設へ、今日は母の80回目の誕生日、ハッピバースデーの歌を3回歌ったらやっと両目を開け、珍しく反応してくれました。

2014年5月25日日曜日

夏日に破天荒ブラスのマーラー5番 - 田代詞生&武蔵野市民交響楽団

 さっき武蔵野でマーラー5番参戦、ブラスは期待通りの破天荒な吹かせっぷり、これから夜行バスで帰省するので、記事のみにて。

<続き>
 ところで上記「破天荒」って言葉、今は(と言うか自分は)「型破り」って意味で使ってますが、この日JRの車内モニターでやってた豆知識によると、中国で科挙(国家試験)に誰も受からず「天荒」と呼ばれていた地方で、初めて合格者が出てその呼び名を「破った」故事に因むので、「前人未到の快挙」ってのが本来の意味なんだそう。

 晴れのち曇り、のち晴れ、最低16度台、最高26度台と高く3日振りの夏日復活、早起きして東京に出て午前テニス、午後コンサート、と典型的休日、練習前に多めにトレーニングしても筋肉痛にならない身体に戻りました。

 練習を早めに上がりアマオケへ、実はこの日同じ時間帯にマーラー、しかも同じ5番が2団体でかぶる悲劇が(涙)、どちらも無料(又は無料サービスあり)とコストは同じ。

 ただ一方の前プロは苦手なコンチェルト、しかも苦手なモーツァルトと2重苦、他方は好物のキャンディード、そして噴水!

 また前者の会場は武蔵野とややアクセス悪く、後者はサントリー!とくれば選択の余地無し、と後者の団体に行く積りでした。

 ところが、親切な方からの本館ブログへの書き込みで前者の公演で指揮をするのが10数年前激しく感動した5番を振った方だと教えていただいて心が動き、そして日記を読み返すとオケも1昨年ブラスバリバリのハーリ・ヤーノシュとシベ2を聴かせてくれた団体であることを知るに至って方針変更、一路三鷹へ。

 三鷹駅から結構の距離を歩く文化会館通り、後半500mは植え込みの名も知らぬ黄白色の花が満開、白檀の如き濃厚な香りを撒き散らしていて、息苦しい程でした。

 開演前のひと時、舞台裏から聴こえてくるTbのウォームアップがマーラー3番第1楽章、しかもソロパートじゃない部分です!

5月25日(日) 武蔵野市民文化会館
 田代詞生指揮武蔵野市民交響楽団 モーツァルト PC24番、マーラー Sym5番
 弦は音域順、モーツァルトはTp2名がともに女性、ソリスト遠藤志葉はアンコールにバッハ"主よ人の望み…"を。後半お目当てマーラー、Hr6、Tp4(前半と全入れ替え)、Tb3、Tpソロは朗々、Hrソロもそこそこ朗々、Hr全体では更に鳴りっぷりよく、100回以上聴いている曲なのに認識してなかったパッセージが耳に入った程、弦などやや苦しそうな箇所もありましたが、田代氏は委細構わずブラスを思い切り吹かせ、しかもかなりゆったりテンポ(トータル80分近く)なので響きは重厚壮麗、終楽章頂点のコラールの1クール目、Tpトップがリップスラーで下から持ち上げてハイトーンを吹いたのがカッコよく、ブラス全体でも輝かしく高らかに、期待に違わぬ大団円でした。

 帰り道の中央線、気になったのがエステの車内広告、ローラが出てるやつは700円で脇+Vライン、ドリンドルのはたった200円で脇、が何度でも永遠に処理出来る、となってます。が、な訳無いと思うので、どんな罠、いや、からくりが潜んでいるんでしょうか。

2014年5月24日土曜日

創立20周年記念のマーラー9番 - 野津如弘&中央区交響楽団

 爽やかな晴れ、ただ最低13.7度、最高24.4度と高めながら、予報の夏日には届かず、午前テニス、午後コンサートと典型的休日、と思ったら練習から対抗戦に変更になり、プレー出来ず観戦のみ。

 12時過ぎにコートを離れ川崎へ、初めて聴くオケで創立20周年を記念してのマーラーとのこと(10周年記念もマーラー、1番だったそう)、ただ中央区のオケなのに会場は何故かミューザです(笑)。(← 普段の本拠地は第一生命ホールとのこと。)

 前後半ステージ前に1度ずつ「曲が終わってもすぐに拍手しないで下さい」とのアナウンス(笑)、最近増えてきた「余韻を楽しんでから」「指揮者の棒が下りてから」よりも効果的な言い回しだと思います。

5月24日(土) ミューザ川崎
 野津如弘指揮中央区交響楽団 リスト レ・プレリュード、マーラー Sym9番
 オケは弦バスが左奥に来る対向配置、前半リストはHr4、Tp3、Tb3、バランス重視なのかブラスはかなーり抑えめ、でもティンパニの打ち込みは激しめ。休憩を挟んでマーラー、コンミスからコンマスに交替し、Hr6、Tp4に増加、そのHr、Tp両トップはなかなかの美音、野津氏は余り粘らず端正な棒でやや発展途上のオケからバランスよく整ったサウンドを構築、ここでもブラスはやはり抑えめ、ただ第3楽章ではそこそこの吹き、そして終楽章クライマックス、高弦が残って叫ぶ箇所の前、ブラスが爆発する部分では、TpとHrが派手にベルアップ!そうだったっけ?(←楽譜を確認したらちゃんと書いてありました、しかもHrとTpのみ、Tbは無し)、また結尾部に入る時のVcソロが秀逸、最後の音が静かに消えた後の黙祷は10秒程、更に拍手が始まるまで4-5秒程、アナウンスの効果ばっちりです!

 明日もアマオケでマーラー、5番です!しかもあろうことかアマの5番がバッティング、当初予定のサントリーじゃなくて、武蔵野に遠征する予定です。

 ただその前に今晩は本格山岳ステージに突入したジロのweb観戦、そしてC.リーグ決勝(アトレティコ応援)と寝る暇がありません(涙)。

2014年5月22日木曜日

普通になってしまった再映画化 - 櫻の園 <'08>


 この1、2年勝てる気がしない交流戦、昨日は初めて勝ったらしく一安心。

 昨夜は星空だったせいか朝の最低9度台と低く、風強めながらまずまず晴れた日中は最高25度台と夏日が復活、原因不明の風邪の症状は漸く終息へ。

 通勤途中の道端、雑草スペ-ス争いに勝利した2年目のマツバギクで埋め尽くされた場所に、僅かに小さく黄色い花が交じっていて健気、日没後、予報通り夕立があったらしいのですが、全く気付かず。

 本日も最近実家で観た映画から、同じ監督による同名作品<'90>のリメイク(?)、前作はつみきみほの存在感が際立ってました。

櫻の園 <'08 日>
 お嬢様学校に奔放な転校生が加わることで、禁じられていた「桜の園」上演に向けて動き始めるお話。まだ無名だった武井咲が抜群の可愛さ!あと口ひげなど杏が当時22歳とは思えない若々しさ。開演前の一瞬を切り取り一幕劇の如き独特さのあった前作と比べ、ずっと凡庸な仕上がりに感じました、がこっちの方が原作コミックに近いのか?

2014年5月21日水曜日

常夏の島でこそリピート可能な誕生日 - 50回目のファースト・キス <'04>

 昨日のボケ老人:
昨日の朝、うっかり落としたDATテープのシャッター部分が破損、貴重な音源なのに・・・(涙)。どうやって修復するかは置いといて、それが昨日最も大きな出来事、だったのに日記を書く夕方にはすっかり記憶から脱落(涙)。

 ほぼ終日の雨、特に朝はザーザー降り、トータルで50mmほど降ったのでは、気温も午前零時過ぎの19度弱が最高で、日中はほぼ15-18度と低く、半月振りに20度に届かず。

 本日もここひと月に実家で観た映画から、「ウェディング・シンガー」<'98>(←楽しい映画だったこと以外よく覚えてません…)のコンビ再共演のシチュエーション・ラブストーリーです。

50回目のファースト・キス <'04 米>
 寝ると前日のことは忘れてしまう短期記憶障害を患った女性に惚れた男の奮闘を描くラブコメディ、ある意味「恋はデジャ・ブ」を思い出す設定、舞台がハワイってのもミソ、A.サンドラーがモテモテのプレイボーイ、って設定に冒頭馴染めませんでしたが、それ以外はオチの付け方も含め十分楽しめました。ただ、D.バリモア年取ったなあ…。

 作中「シックス・センス」のネタバレがあるので要注意です!!

2014年5月20日火曜日

原作を大幅改変、新イリュージョン - プレステージ <'06>

 席指定出来る会社を択び通路側で気楽だった夜行バスは新宿着、東京も晴れ、東京駅から再び高速バスで茨城復帰、最低13度台、最高24度台とどちらもやや高め。

 職場には土曜付けのメールで明日締切の依頼がありその対応に難儀、昼休みの壁打ち時の頭上ではお陽様の周りにまあるくうっすらと日傘、お天気下り坂らしく夕方からは雲が出てきました。

 本日から帰省時に実家のBSで観た映画からいくつか感想を、まずは日本でも高評価だった幻想SF系ミステリー、クリストファー・プリースト「奇術師」の映画化作品、ただボケ老人ゆえ、原作はメインのプロットとトリック以外よく覚えてません。

プレステージ <'06 米>
 瞬間移動マジックを軸に2人のマジシャンの命を懸けた確執が描かれます。原作を大きく改変し、新たな趣向も。伏線の張り方が大胆にして、カットバックが効果的、でしたが、後者はもっと少なくした方が判りやすい気も。豪華な出演陣の中、どっかで見たことあるなあー、と感じるテスラ博士が、エンドタイトルでD.ボウイと知り仰天!

2014年5月17日土曜日

伊藤&新日の火の鳥

 昨夜のお月さん、ほぼ満月に近かったのに上がっている位置と高さに違和感、たぶん気のせいですが。

 朝風呂の後鼻をかんだらまた右から鼻血、思えば昨朝も起き抜けじゃなくて朝風呂後だったかも、だとすると風呂で血行がよくなったり、かさぶたが解けたりするだろうから納得。

 朝は最低10度強とやや低めながら、よく晴れた日中は最高25.2度と連日の夏日、早起きして午前テニス、午後コンサートと典型休日パターン、漸く身体が戻ってきたか、練習を筋トレから初めても筋肉痛にならなくなりました。

 練習を少し早めに上がり錦糸町へ、聴いたのは未知の指揮者伊藤翔の振る新日フィルでメインは火の鳥、S席がほぼ無料で手に入ったので、つい色気を出して2枚入手、全て30分以内で終わる曲、って点が初心者の連れ向け、と思ったら直前キャンセル(涙)、だったら自分の好みでニューシティ管の交響的舞曲&幻想の方にするんだった…。

5月17日(土) すみだトリフォニー
 伊藤翔指揮新日フィル ラヴェル マ・メール・ロワ、プーランク オルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲、ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲、ストラヴィンスキー 火の鳥
 当日渡された席は前から4列目と苦手位置(涙)、最初はラヴェル、小柄な伊藤翔は柔らかな棒で新日からソフトできめ細かい音色を抽出、終曲最後の1音はかなーり長め。続いてプーランク、は済みません、意識失ってました。オルガンの譜めくりしてた女性はテニスの後輩(テニスやめて芸大のオルガン科に入り直した)だったかも。
 後半はガラガラだった1階後方へ移動(ごめんなさい)、牧神は冒頭Flソロを奏者に自由に始めさせ、途中から棒を合わせるスタイル、吉永Hrソロがエロくて素敵、火の鳥は1919年版組曲、ここでもHrソロが見事、最後のファンファーレはやや抑え気味で進行し、コラール部分でやっと開放的に吹かせ、最後1音は長めでケレン味のクレッシェンド、アンコールは棒を使わず弦楽曲をしみじみと(「アルルの女」アダージエットとのこと)。

 帰りのTXで思い切り鼻をかんだらまた右から鼻血、全く同じ箇所なのでかさぶたが剥がれた模様、1-2分で止まりましたが、ティッシュ1枚真っ赤にしてるし、電車の中で鼻血出すのって、かなりの恥ずかしさ。

2014年5月15日木曜日

伊坂流システム論と近未来 - 伊坂幸太郎「モダンタイムス」

 今日感動したニュース映像:猫が猛犬に体当たり、飼い主の子ども救う
猫派、しかも子供の頃友達の犬にガブリとやられた経験を持つ身にとって、感動的とも言える動画でした。

 曇り時々小雨、朝の最低16度強、午後の最高20度強と気温変化少なめ、基本的に天気は快方ながら、昼を過ぎても思い出したように霧雨が舞い、やっと陽が射してきたのは夕方でした。

 本日も最近読んだ本から、ここ1-2年伊坂作品読んでないかも、と手に取った作品で、「ゴールデンスランバー」と同時期の作とのこと、また文庫化に際し、大幅に改稿されたらしく、結末も違うそうです。

モダンタイムス 伊坂幸太郎
 舞台は21世紀後半?内容的には「魔王」の50年後を描く続編、恐妻家の主人公があるプログラムの解析を進めるうち、得体の知れない陰謀に巻き込まれてゆくサスペンス、作家の井坂好太郎(笑)が登場するなど、伊坂節がたっぷり、それが難点とも魅力とも、またミステリー部分に関しては着想は面白いけれど、余りミステリー的にまとめる意思は無いのかその料理法は中途半端、エンターテイメント志向だった「ゴールデンスランバー」と比して、「魔王」と同様、メッセージ志向の作品となってます。

2014年5月14日水曜日

恋も2度目なら、驚きも小さめ - 乾くるみ「セカンド・ラブ」

 関東OP予選初コケし昼過ぎには地元に戻り、職場へ、道路脇はマツバギクのギラギラした赤紫ですっかり埋まってます。

 アフター5は同僚との週一テニス、午後3時頃には雲が出てきたので不安だったんですが、案の定軽い夕立に遭いました。

 半月程前からか、夕方となれば草むらからは(所謂)ミミズの鳴き声がジージー耳を刺します。

 本日も最近の度重なる帰省で読んだ本から、タイトルからすると「イニシエーション・ラブ」の姉妹編、あの衝撃よ再び、となるでしょうか。

セカンド・ラブ 乾くるみ
 タイトル通り80年代を舞台に、運命の出会いをした主人公の前に彼女と瓜二つの女性が現れ、それに翻弄されてゆく姿が描かれます。メインの謎に関しては早々にネタを割っているので、他にどんな仕掛けがあるの?と思っていたらしっかり最後にドカン!つい序章を読み返してしまいました。中森明菜に加えて宇多田ヒカルもネタにしたお遊びも楽しいです。

 ただ、一般読者にも薦められたa target='_blank' href="http://pic1025.blogspot.jp/2010/07/blog-post_29.html">「イニシエーション・ラブ」に比べると、破壊力も小さく、質的にもミステリーマニア向け、よってこのオチのためだけに、余り出来がいいとは言えない恋愛小説(もどき)を読め、とはマニア以外には言えないかも。

関東オープン 2014

 朝から晴れ、最低13度弱はやや高め程度ながら、日中どんどん上昇、予報より更に高い29度!と今季最高値、絶好のテニス日和、ってことで早起きして有明に行き関東OP参戦。

 予選1回戦、爽やかな慶應BOYに1-6,0-6と爽やかにKOされ1時間で終了、試合の日はダイエットチャンス、ってことでシャワーの後には朝昼兼用にシャビ乳を。

 本日貰ったアドバイス:
もっとネットに出ること、サーブ&ボレーも増やすべし。

2014年5月13日火曜日

人気シリーズ第1作、本格度はぼちぼち - 東川篤哉「謎解きはディナーのあとで」

 どこかで猫が大きな鼾をかいていて、実家の方々で寝ている野良猫を次々と起こしてゆく、という夢から覚めたら夜行バスの車中、鼾をかいてるのは前席の巨漢乗務員でした(笑)。

 その夜行バスは新宿着、外は本降り、雨と一緒に移動してきた感じ、このバス会社、+200円で席指定が出来るため最近よく使うんですが、停車場所が新宿駅まで500mはあるのが難点、ずぶ濡れに(涙)。

 本日のボケ老人:ここ2年程100円棚で探し続けた貴志祐介「狐火の家」、一昨日やっと小松のブックオフで発見、即読み始め、夜行バスに置き忘れる。
む、無念です…。

 例によって高速バスを乗り継ぎ、南茨城復帰、早朝の中央線内モニターでは「雨は朝には上がって、暑くなるよ」との予報だったので、雨が上がるのを待ってたら遅刻、と言うか、昼休みも降ってました!しかも最高気温も(漸く晴れてきた)午後4時過ぎてやっと22度台になった程度。
 
 風邪の症状は鼻水増加、喉の痛みと頭痛は漸減、午後に採用面接があったのをすっかり失念していて、昼休みに着替え&髭剃りに帰る羽目に。

 本日もこのひと月に読んだ本から、かなり本格志向の作風の著者が、何故か一般的読者をも獲得する起爆剤となった作品のよう。

 これもドラマ版が積ん録状態で消化したいのですが、第2短編集も原作になってるらしいので、そっちを100円棚で見つけるまで。まだまだお預けです(涙)。

謎解きはディナーのあとで 東川篤哉
 お嬢様刑事が持ち込んだ事件を、執事がサラリと解決する安楽椅子探偵物、短編6つとボーナストラック、出来不出来がありミステリー度は著者の平均よりやや落ちる気もします、がキャラ設定が一般受けの理由か。巧妙な手掛かりの「花嫁は密室の中でございます」が秀逸、あとロジックに拘った「綺麗な薔薇には殺意がございます」「二股にはお気をつけください」あたりが印象的。
<< 以下本作と「Yの悲劇」のネタバレを含みますので、未読の方は飛ばして下さい!! >>
 ネット上で目にした書評に「死者からの伝言をどうぞ」がクイーンへの、特に「Y」へのオマージュになっているとの主張があり、腑に落ちた感バリバリでした。

2014年5月10日土曜日

微妙に失敗?野心作 - 高木彬光「能面殺人事件」

 ううぅ、甲子園しかも能見で負けるとは…、痛い…、気が付けばこれで3連敗、遂に本調子か。

 最低6度台と低めながら最高は23度台と高め、風やや強くともしっかり晴れたテニス日和、ってことで午前中は東京に出てテニス、因みに謎の風邪の症状はやや増加。

 外に出ると、今季初めてあの青臭い匂い(2005/5/8)が萌え漂ってきました。

 夜はボストン響のマーラー5番、と言いたい所でしたが、最安13000円と呆れる設定に早々リタイヤ。

 していたんですが、指揮がマゼールからデュトワに変更、と聞いて「それなら要らない」と投げ売りする人が出るかも、と2週間程前からスタンバイ状態、本日の昼も都心のネットに繋がる場所でスクランブル態勢。

 しかし、ネット上に投げ売り情報が出ることも無く、午後2時頃には諦めてすごすごと撤収、口惜しいので途中北千住で下車、昼夜兼用で新規ラーメン店を開拓し、ブックオフで出物をGET、茨城に戻ってからは仕事を少しこなしました、月曜休むので。

 本日もこのひと月に読んだ本から、センセーショナルな処女作「刺青殺人事件」に続く著者の長編第2作、父の見舞い中、実家の書棚で見かけ、「そう言やまだ読んでないかも」と手に取ったもの。

能面殺人事件 高木彬光
 ある一族で起こる密室を含む連続殺人に作者自身も含め複数の探偵役が挑みます。事前に大風呂敷を広げるなど稚気に溢れ、また二重の手記スタイルを採り、意欲的な仕掛けを凝らしてますが、プレゼンの仕方はいま一つの感あり、密室などのトリックもいま一つ、と野心的な失敗作、といった印象、ただ発表年代から考えると凄い試みだし、正統的だった第1作からこれだけ趣向を変えた点も凄いかも。

 重要な注意!!
本作には「アクロイド」「グリーン家」「僧正」「Y」等々、古典名作のネタバレがあるので、マニア以外は読むのを避けた方がいいでしょう。

 これから新宿に出て、またまた夜行バスで帰省です。でもその前にしばしTVで阪神の応援!

2014年5月9日金曜日

ツイストそこそこ、初期サスペンス - ジェフリー・ディーヴァー「監禁」

 心当たりは無いんですが、昨日から軽い風邪の症状があり、朝起きた時も軽い喉の痛み、一方先日来の筋肉痛はかなり緩和。

 朝から快晴、最低12度弱とやや高め、25度近くまで上昇した昼休み、壁打ち時にはまだ青空、これでホントに予報通り嵐が来るの?

 と思ってたら1時少し前、まさに「一天俄かに掻き曇り」あっと云う間に大粒の雨、気温も一気に7-8度下がり、その後は雹まで交じる始末。

 ただ夕方5時頃にはまた雲ひとつ無い青空が復活、これで予定通り洗濯が出来ます。

 本日もこのひと月毎週の様に帰省した頃に読んだ本から、騙りのプロ、ディーヴァーによる「眠れぬイヴのために」「静寂の叫び」の間に書かれた作品。

監禁 ジェフリー・ディーヴァー
 狡知に長けた犯人に誘拐された少女とそれを追跡する両親を複数の視点から描くサスペンス、唖然とするサプライズこそありませんが、色んな部分に仕掛けられた中小のツイストがいかにもディーヴァー、犯人の造形も後の作品に繋がるものを感じます。

2014年5月8日木曜日

シリーズ第6作は因縁含み - マイクル・コナリー「エンジェルズ・フライト」

 夜行バスは予定より早く新宿に、降りた瞬間「暖かい」と感じたのはさすが都心、高速バスを乗り継いで茨城復帰、最低9度弱とこちらはやや寒め、朝風呂は省略し着替えただけで職場へ。

 職場へ向かう道端では多年草ゆえか雑草スペース争いに勝利した?マツバギクが咲き始め、職場構内では紫・白・黄色など色とりどりのアヤメ(ショウブ、カキツバタ?)が咲き誇り、

 まずは溜まったメールの処理、中では共同研究者の訃報にショック、先日亡くなった父と同い年、しかも誕生日が2日しか違わない方でした、ご冥福を祈ります。

 午後もまずまず晴れて最高22.7度と高め、夕方は同僚との週一テニス、風が強く、しかも舞ってます、一昨日からの内腿の筋肉痛がまだとれません。

 本日はちょっと前に読んだ本から、昨秋の課題図書だったボッシュ・シリーズ、その第6作にして、扶桑社では最終作です。

エンジェルズ・フライト マイクル・コナリー
 ロス暴動や人種問題を背景に、被害者が人権派黒人弁護士で容疑者は警察内部、という政治的に厄介な殺人事件をボッシュのチームが担当させられます。サプライズ度やミステリー度はぼちぼちながら、過去のシリーズ作を読んできた人なら味わい深い展開が待っています。

 本作執筆時にはまだ完成していなかった「わが心臓の痛み」の映画版「ブラッド・ワーク」(C.イーストウッド監督・主演)に関する言及があって笑います。

2014年5月6日火曜日

朝活オケの大地の歌、オケコン - 金山隆夫&モーニングフィル

 連休最終日は曇り時々雨、深夜零時に17度弱もあった気温は単調減少、午後にほぼ10-11度台で底、夕方以降に13度超と上昇する逆三角形型の推移、ただその後深夜に向かって再び下降して最低は深夜12時の8度。

 早起きして東京に出て、久々にトレーニングを含むちゃんとした練習、たぶん3月上旬以来2か月振り、しかもその時と同様、練習中の昼頃には内腿が筋肉痛に、たぶん練習前の筋トレの影響。

 帰省の準備があるため、午後少し早めに上がって一旦茨城に戻り、また夕方東京に出直して、まずはアマオケのコンサートへ。

 杉並で聴いたのはマーラーを中心に演奏する朝活オケ、旗揚げの9番以降、殆どの演奏会に参戦してきましたが、ここ2回(10番全曲、シェエラザード)はお正月や父の見舞いと重なって聴けておらず、ショスタコ12番以来半年振りの参戦、ただ名前に反し夜公演。

 メインは苦手の「大地の歌」ながら、ダブルメインにオケコンがあるので参戦、実演で「大地の歌」を聴くのはシナイスキー&N響に続いてたぶん人生で2度目。

5月6日(火・祝) 杉並公会堂
 金山隆夫指揮モーニングフィルハーモニー管 マーラー 大地の歌、バルトーク オケコン
両曲ともHr4,Tp3,Tb3、前半はまずマーラー、オケを気前よく鳴らしソリストの声は掻き消されがち(特にテノール)、恥ずかしながら第1楽章にTpの弱音ハイトーンの難所があるのを初めて知りました。第4楽章のTbの吹きっぷりが豪快、木管が安定しているため終楽章はそれなりの聴き応えがあり、特にFlソロが印象的、近年課題の弦セクションは上手なコンマスの下、全体でも少し盛り返した感じ。後半はお目当てバルトーク、ここでも木管が安定し、ブラスの鳴りもまずまずで、特にTbが安定、最後はTpもバッチリ決まって豪快なフィニッシュ。

 初めて「大地の歌」を(途中意識を失うことなく)通して聴いてやはり自分には合わないと確信、今後もお金を出して聴くことは無さそうです。

 荻窪駅前のブックオフを経由し、新宿に出て高速バスに乗りスポット帰省です。

2014年5月5日月曜日

50回記念、3度目のマーラー2番 - 齊藤栄一&水星交響楽団

 午前中、LFJ3日目を少し冷やかした後、錦糸町に移動して聴いたのは大曲志向ゆえ聴く機会の多いオケ、水響、50回記念で採り上げたのはこのオケ3度目の"復活"、マーラーの前にR.シュトラウス"祝典前奏曲"を聴けるのも嬉しいところ。

5月5日(月・祝) すみだトリフォニー
 齊藤栄一指揮水星交響楽団 R.シュトラウス 祝典前奏曲、マーラー Sym2番
まずR.シュトラウス、本隊はTp,Tb各4、Hr9、Tpトップの吹きっぷり豪快にして、ラストはバンダTpがオルガン両脇バルコニーに左右に3本ずつ加わりまさに壮大、この曲に自分が期待するサウンドが初めて目前に現出した思いです。
 休憩を挟んでマーラー、Tp6,Tb4,Hr8、標準かやや遅めのテンポでじっくり進行、第1楽章後にオケ後方雛壇に合唱約100名が入場し5分、じゃなくて3分の間、第3楽章後(第2楽章後だったかも、忘れた…)にはソリスト2名が合唱の前中央に入りオケが音合わせ、バンダは左方舞台裏で、HrもTpも本隊から2名ずつ加勢に行き、2名連れて戻るパターン、合唱はずっと座って歌い、最後の"アウフエルシュテーエン"で全員立つ(初めて見る)趣向、Tpは苦しみながらも(前半のトップ奏者は降り番?)最後まで頑張り、Hr10,Tp8となったラストは合唱、オルガンと併せブラス豪快、しかもVnがそれに消されない音を出しての大団円、ラスト1音はかなーり引き延ばしてジャン!

 次回はお盆特別公演の9番とのこと、事実上、2年前の"おとな"第9の再現か?

 明日もアマオケ、オケコンと大地の歌の予定です。

LFJ3日目少々 - 東京AMO合奏団、高橋なつ美さん(Fl)と有馬律子さん(Hp)のデュオ

 未明に地震、ここ南茨城では震度3でしたが、都心で5弱を記録したとのこと。

 曇り時々雨、朝の最低10.4度、最高19.5度とやや低く、5月に入って初めての20度割れ。

 本日のメインはアマオケのマーラー、ただその前にこの2日間と同様、LFJの無料イベントを冷やかしました。

 まず朝一マルキューブで聴いたのは東京AMO合奏団、1stVn,2ndVn,Vla,Vcそれぞれ2人ずつ、全員桐朋出身の弦楽合奏でアイネクライネナハトムジーク、チャイコ弦セレ、メンデルスゾーン弦楽八重奏曲などスタンダードを3曲。

 続いて駅前地下広場で高橋なつ美さんのFlと有馬律子さんのHp、共に現役藝大生とのこと、"アルルの女"メヌエット、フォーレ"ペレメリ"シシリエンヌなど定番小曲を6曲。

 その後錦糸町に移動して本日のメインディッシュ、アマオケのマーラー2番、これについては次の記事で。

2014年5月4日日曜日

高関&桐朋オケ、きっちりアメリカプロ

 LFJ2日目、タタルスタン国立響を聞き無料イベントを色々冷やかした後、国際フォーラム地下のイベント会場へ、ここは無料ながら有料チケットの半券が必要、で聴いたのは数年前にもここで聴いた高関&桐朋オケのコンビ。

5月4日(日) 東京国際フォーラム 展示ホール地下イベントスペース
 高関健指揮桐朋学園オーケストラ ガーシュイン パリのアメリカ人、バーンスタイン "ウエスト・サイド・ストーリー"よりシンフォニック・ダンス
 両曲とも弦管ともに安定しており、高関のシンプルな棒の下メリハリある表現、時折エロい表現のSax、地味ながら美しかったHrソロ、そしてVlaが印象的、"Somewhere"では少しウルウル、ナタリー・ウッドの映画版に思い入れがあるせいか。

スラドコフスキー&タタルスタン国立響初体験

 LFJ2日目、無料イベントを1つ冷やかした後、本日のメインディッシュにして、唯一の有料公演は謎のオケ(笑)タタルスタン国立響、そもそもタタルスタンがロシアの1部なのか独立国家なのかすら分かってません。

5月4日(日) 東京国際フォーラム ホールA
 アレクサンドル・スラドコフスキー指揮タタルスタン国立交響楽団 チャイコフスキー くるみ割り人形、ブラームス ハンガリー舞曲第1番、第2番
 このコンビは初来日、赤ちゃんの泣き声が響き渡る中での演奏は初めてらしく、指揮のスラドコフスキーは最初かなり困惑顔、Hrが5本と多め、Tp2,Tb3だった前半はくるみから8曲、昨日のウラルフィル同様大人しい曲のセレクト、遅めテンポ基調にたっぷり表情を付け、細かく強弱をコントロール、そのため弱音部は泣き声で聞こえません(笑)、チェレスタを弾いた女性がそのままHpも弾いたのには驚き。後半はハンガリー舞曲から有名なものと初めて聴くもの、ここでも表現の振幅は大きめ。

 普通のホールでもう1度聴いてみたいと思わせるオケでした。

LFJ2日目いろいろ - クァルテット・ソレイユ、TsukasaさんのVn、MeiさんのVn、Auraなど

 初夏の陽気はやや後退し、朝の最低7.7度と低く、それでも爽やかに晴れた日中は最高22.8度とやや高め、LFJ2日目、今日のメインは初来日のタタルスタン国立響の朝公演。

 その前に無料イベントを1つ冷やかし、新東京ビルTIC前にてクァルテット・ソレイユ、10年前藝大在学中に結成した弦楽四重奏とのこと、ドビュッシーとベートーヴェンの弦楽四重奏から2楽章ずつがっつり。

 続いて謎のオケ(笑)タタルスタン国立響、これについては次の記事で。

 タタルスタン国立響の後、朝昼兼用で新規ラーメン店を経由し、次の無料イベントはiiyo!!地下1F、TsukasaさんのVnと熊井麗音さんのキーボード、自作4-5曲とボレロ、ラプソディー・イン・ブルー(3度目!)、熊井さんは楽譜がiPad!あと楽譜を使わないTsukasaさん、ボレロの2パターン目のメロディがうろ覚えらしくリハで間違えて確認、本番でもあやふやだったのに、しっかり即興でまとめるのはさすがプロ!

 続いて昨日の私的MVP、Meiさんを間近で見たくなり、新丸ビル3Fアトリウムに早めに行き最前列で鑑賞(彼女のFBにうっかり後姿がフレームイン)、曲は昨日と同じ、ただ髪形もメイクも派手になってました。

 その後、国際フォーラム地下のイベント会場で聴いたのは高関&桐朋オケのコンビ、これについても別記事で。

 地下のイベントステージ、桐朋オケの次の公演はアカペラ5人組Aura(アウラ)、このLFJの4ステージでヴィヴァルディ"四季"を全曲やるとのことで今夜は"夏"、ただ1時間以上間があるし、確か去年もここで聴いてるし、と帰ることに、地上に出ると野外特設ステージでそのアウラが歌ってます!ってことで、沈む夕陽をバックに"春"を5声編曲したアクロバティックな歌唱を楽しんでから、帰途に就きました。

 明日はアマオケで"復活"です!

2014年5月3日土曜日

リス&ウラルフィル、喧騒の中のくるみと白鳥

 LFJ初日、前後に無料イベントを挟み(前の記事参照)、本日唯一の有料公演はリス&ウラルフィル、ただ"0歳からのコンサート"なので、会場内は泣き声で埋まり、巨大ホールゆえ音響も最悪です。

 ホール入りすると、2階席までほぼ埋まっているのには驚かされました。

5月3日(土・祝) 東京国際フォーラム ホールA
 ドミトリー・リス指揮ウラル・フィルハーモニー管 チャイコフスキー 白鳥の湖、くるみ割り人形
白鳥はHr4,Tp4,Tb3、くるみはTpが減って2本、それぞれ5曲ずつ、どちらも比較的大人しめの曲をチョイス、演奏も激し過ぎず、大人し過ぎず、中庸で穏当な印象でした。

LFJ初日いろいろ - 山本有紗さんのVn、武田早耶花さんのFl、大久保愛さんのPf、作田聖美さんのSax、MeiさんのVnなど

 最低12.1度、最高27.4度!と最高値を続伸し、すっかり初夏の陽気、ついこの間20度を超えたと思った部屋の温度がもう22度になってます。

 GW後半の4連休、大学構内で合宿があり朝から晩までみっちり練習、なんですが今日から3日間は練習をサボり、LFJを冷やかすことに。

 まずは午前中のリス&ウラルフィルに参戦、する前にパソナ水上ステージの無料イベントへ、聴いたのはまず方波見一真さんのSaxと丸山智代さんのPfで"亡き王女のためのパヴァーヌ"など小曲4つ、続いて山本有紗さんのVnと安岡菜緒さんのPfで"カルメン幻想曲"などVn名手(ハイフェッツ、パガニーニ、サラサーテ)の作・編曲物を3つ、山本さんが小顔でキュートでした。

 続いてリス&ウラルフィル、これについては次の記事で。

 ウラルフィルの後、品川に出て2時間軽くテニスをし、すぐLFJに復帰、また水上ステージで聴いたのはまずパソナの社員の演奏、素人かよ!と思ったらバリバリのプロ、武田早耶花さんのFlと大久保愛さんのPfでフォーレ、稲本知奈美さんのPfでカプースチン?中では大久保さんが印象的、続いて関谷茉莉子さんと田中美弥乃さんのPfデュオ、"くるみ割り"から数曲と"ラプソディー・イン・ブルー"。

 次に東京駅丸の内側地下広場で作田聖美さんのSaxと北方寛丈さんのPf、本日2度目の"ラプソディー・イン・ブルー"、後半からの参加ゆえ人垣の後ろから、遠目でも作田さんは素敵っぽい感じ。

 本日最後は丸ビル1階マルキューブにてMeiさんのVnと松岡美弥子さんのPf、「ベートーベン・ウィルス」でもフィーチャーされていた有名なソナタの両端楽章をがっつり、そしてガーシュインの小曲、演奏よりもハーフっぽいMeiさんの美貌に釘付け、疑いなく本日の私的MVPでした。

 地元に戻ると暮れたばかりの夜空では、三日月と木星がランデブー、明日もLFJ、個人的最大注目のタタルスタン国立響を聴く予定です!