2014年3月21日金曜日

元選抜オケによる彫り深く見事なマーラー9番

 この日はマーラーのハシゴ、川崎でペトレンコ&オスロフィルによる颯爽とした1番を聴いた後、錦糸町に移動しての9番、初めて聴くオケですが、臨時に結成したユース選抜オケ(ジュネスみたいなもの?)の参加メンバーを母体に立ち上げたオケゆえ、上手との評判です。

3月21日(金・祝) すみだトリフォニー
 三河正典指揮ユーゲント・フィルハーモニカー マーラー Sym9番
弦は通常配置でブラスはHr5,Tp3,Tb3、オケは期待通りの上手さ、各パート安定しており、弦も全域で充実の響き、特にClセクションが全員思いっ切りよい吹きっぷりで、100回以上聴いてるこの曲で初めて聞こえたパッセージも、あとTbが男1女2なのにいい鳴り、全楽章でいろんな動機に光の当たる彫りの深い表現が聴けました。音合わせを挟んでの第3楽章、中盤のTpの難所ハイトーン弱音ソロを何と朗々とfで!解釈なのか、技術上の問題なのかは不明、またその第3楽章終了時、最後の音の余韻が消えて後も、たっぷり10秒以上の黙祷があったのも独特、三河氏は色々と拘りがありそう、終楽章クライマックスでTpを豪快に吹かせる解釈も久し振り、きっちり拍を振ってじっくり進行した結尾、最後の1音が消えた後の黙祷は約20秒、盛大な拍手に応えアンコールは第3楽章のラスト、Tp始めブラスは更に目一杯の吹きっぷり。

 オケの上手さは想定内でしたが、別の意味での驚きの多い演奏会でした。

 夜中地元に戻ると、東の地平線から昇りつつある橙色の半月が巨大でした。

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