2005年5月19日木曜日

デプリースト&都響の2番

 交流戦サマサマで、阪神うっかり首位になってしまいました。本日は夏日のポカポカ陽気、今朝の最低気温18度は真夏並みです。都響の新しい常任指揮者、J.デプリーストの就任披露演奏会といった意味合いのコンサートに行ってきました。このコンビのマーラー「巨人」が見事な演奏だっただけに、否が応でも期待は高まります。

5月19日(木) 東京文化会館
 ジェイムズ・デプリースト指揮都響 マーラーSym2番
デプリーストの指揮は特に奇を衒うことが無いもので、一見面白みに欠けそうな気がしますが、一点一画もおろそかにせず、しっかりと音を刻んでゆくせいか、テンポやバランスをいじってマーラーの特異性を強調しなくても、自然とマーラー固有の響きがそこに生まれてくる感じです。彼の創り出す音には芯があって、何と言うか、強い求心力を感じます。特にクライマックスの強靭な響きは見事でした。ただ、一音一音しっかりと彫りこむ演奏では、オケの弱い部分もはっきり出てしまう難点があるのも事実です。また、曲が長いせいか、「巨人」の時に比べると、細部の造りこみが少し甘い部分がありました。その意味で明日はもっといい演奏になるのではないでしょうか。

 このコンビ、今日はまだ改善の余地はありましたが、かなり期待できることは確かだと思います。

2005年5月15日日曜日

曲の流行り - 新通&法政大響のラフマニノフ2番

 昨日終日テニスをやって脚の痛みが増したので、本日は休養して、アマオケを聴いてきました。

5月15日(日) 新宿文化センター
 新通英洋指揮法政大学交響楽団 エグモント、アルルの女、ラフマニノフSym2番
弦楽セクションの分厚い響きが印象的でした。ただ、金管群がややおとなしめで、ラフマニノフあたりもっとブカブカ吹いて欲しかったです。また、第3楽章の終結部がただならぬ緊張感で、マーラーの9番終楽章結尾を想起させる程だったのが強く印象に残っています。

 一昔前は滅多に聴けなかったラフマニノフのSym2番ですが、この4,5年はホントによく演奏されるようになりました。

2005年5月13日金曜日

盛り上げ上手 - 下野&読響の1番

 このところホントに寒いです。先週前半は半袖半ズボンで大丈夫、各所で冷房が入るくらいでしたが、本日はマフラーをしてる人もいて、夕方の電車には(有難い事に)暖房まで入るほどです。ほぼひと月ぶりにコンサートに行ってきました。

5月13日(金) 芸術劇場
 下野竜也指揮読売日響 モーツァルトSym29番、マーラーSym1番
前半のモーツァルトではよくコントロールされ、メリハリのある澄んだ響きが聴けましたが、マーラーでは特に叙情的なパートで指揮者の意図が演奏に十分に反映されていない、もどかしくも散漫な響きになってしまった部分が多かったです。そのせいでどんなマーラーをやりたいかが伝わってこない演奏になってしまいました。指揮棒と視線だけで初対面の奏者から自由自在に望みの音を引き出す、といったいわゆる天才系の指揮者とは対極の、職人肌を感じさせるタイプのように見えますので、リハ不足だとこうなってしまうのでしょうか。ただ、奏者に気持ちよく演奏させる、という才には長けている感じで、テンポのいい部分やクライマックスなどは、上手く盛り上がります。そのため、終楽章はまずまずの大団円でした。オケでは、分厚い響きのTbと切れ味の鋭さと柔らかさを併せ持った1stTpが見事でした。

2005年4月26日火曜日

若き日のメータ

 先日メータ&バイエルン州立Oのマーラー3番(2004年ライブ盤)がオンエアされているのを聴きました。同曲の3度目か、もしかしたら4度目の録音でしょうか。ここ10数年のメータは実演・録音ともに余り心に響いたことがありませんでしたが、この演奏はオケが弱いにも拘らず、なかなかに良かったです。特に最後の盛り上がりは立派でした。ロスフィル時代の、何と言うか、清々しい迫力、みたいなものを感じました。

 同コンビの秋の来日で同じ演目が予定されていますが、主催がNBSでチケットが高いこともあり、はなっから諦めていました。けれど、このCDを聴いて、最安席(それでも8000円!)程度で入手できれば行きたい!という気分になりました。バレンボイム&ベルリンシュターツカペレなど、過去のNBS主催公演の経験からすると、まあ、多分無理ですが…。

2005年4月25日月曜日

ワイルドなツイスト - ワイルドシングス <'98 米>

 先週観て、期待通りの目まぐるしいツイストだったのがこの作品です。

ワイルドシングス <'98 米>
 異才J.マクノートン監督のサスペンス映画。M.ディロン、K.ベーコン、N.キャンベルなど出演陣もB級っぽい豪華さです。またビル・マーレーがいい味を出してました。二転三転の展開にすっかりダマされましたが、少し腑に落ちない点もあるので、いつかもう一度観直してみたい気がします。お色気の面でも、N.キャンベルこそ出し惜しみしてましたが、デニス・リチャーズはしっかり魅せてくれたので合格点です。

2005年4月18日月曜日

ミスターSの芝居っ気 - スクロヴァチェフスキ&読響のブルックナー7番

 本日も一日試合、珍しく2試合勝ち残りました。とは言っても予選の予選で、次がやっと2次予選です。テニスの後はコンサート、奇特な知人からご馳走になったチケットです。

4月18日(月) サントリーホール
 スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮読売日響 ブルックナーSym7番など
スクロヴァと言うと「スコアの透けて見えるような分析的・解析的な演奏、ハッタリなどとは無縁」と(余り根拠の無い)先入観を持ってましたが、以前ザールブリュッケン響と来日した際の5番、そして今晩の7番を聴き、結構芝居っ気もある人だなあと感じました。3,4楽章にはかなり強烈なアッチェレランドもありました。もちろん、普段は聴き取れないパッセージが鮮明に聴こえる、という期待通りの部分もちらほら。第1楽章は弱音部などオケの音程が安定せず、今ひとつ乗り切れませんでしたが、第2楽章になると少し良くなり、弦楽器群の分厚くて伸びやかな音と相俟って聴き応えがありました。読響でこんな充実した弦の響きを聴いたのは初めてな気がしますが、単にいつもよりいい席で聴いたせいかもしれません。空いていたのをいいことにPブロックからRDブロックに移動(ごめんなさい)したもので。また要所では金管もかなり開放的に鳴らしており、クライマックスの音場の大きさは、2月のブロムシュテット&ゲヴァントハウスの名演を上回るくらいでした。まあ、完成度や響きの純度等、ちょっとゲヴァントハウス管には及びませんが、国内オケでこのくらい聴ければ満足、という演奏会でした。

2005年4月17日日曜日

豪快マタチッチ

 最高の日和で午前中はテニス、午後はアマオケに行こうかとも思ったのですが、何か大事な用事があった気がして帰りました。

 が、何だったか思い出せず日中は職場でごろごろ、夜にCSでマタチッチ&フランス国立管のブルックナー5番、79年ライブ盤を録音しに家に戻って気付きました。午後に注目のFMエアチェック(死語)があったことを!トホホ…、ヴァーレク&プラハ放響のタラス・ブーリバやガーディナー&チェコフィルのマーラー4番がおじゃんです。やはりボケが日々進行中。

 ショックでしばし茫然自失状態だったので(まあ、もともとブルックナーは余り聴かないのですが)、マタチッチ&フランス国立管のブルックナー5番に関してはクライマックスだけつまみ聴きしたのですが、金管の「鳴り」がハンパじゃなかったです。実演で聴けば鼻血が出そうになるんじゃないでしょうか。

 ナイーブレーベルの一連のフランス国立管のライブ盤はハイティンクとのマーラー6番もそうでしたが、ブラスが伸びやかでしかもウェットな音で録れていて、金管出身者にとっては血沸き肉踊るものが多い気がします。

 明日は読響でブルックナーを聴いてきます。

2005年4月9日土曜日

YUI

 いま、大好きな「タモリ倶楽部」の空耳アワーを待つ間、ふと見たフジの「僕らの音楽」という番組でYUIさんという若手女性歌手をフィーチャーしてました。

 「不機嫌なジーン」のエンディングに使われていた「feel my soul」が気になっていたのですが、何とこれがデビュー曲とのこと。しかも、メジャーデビューを果たしたにも拘らず、地元の福岡に帰れば、彼女の原点であるストリートライブをいまだにやるそうで、スゴイと思います。心に沁みるヴォーカルでした。

2005年4月2日土曜日

英国の響き - 橘&東京楽友協会響のエニグマ変奏曲、R.V.ウィリアムズ2番

 午前中は杉並区でテニスをして、午後は江東区でアマオケを聴いてきました。移動の都営新宿線で爆睡し、オープニングのM.アーノルドの序曲を聴き逃したのが痛恨です。

4月2日(土) ティアラこうとう
 橘直貴指揮東京楽友協会交響楽団 エニグマ変奏曲、R.V.ウィリアムズ Sym2番など
アマオケとしては意欲的な英国プロ、メインのロンドン交響曲を実演で聴くのは初めてです。前半のエルガーは少し地味かなと思いましたが、後半のRVWはなかなかダイナミックな演奏でした。アンコールもこのプロなら絶対コレ、という威風堂々第1番!かなり満足の演奏会でした。

 アンコールではコンサートミストレスの方が涙しておられ、思わずもらい泣きしてしまいました。

2005年3月25日金曜日

ロシアンブラス - シモノフ&モスクワフィルのチャイコ5番、白鳥の湖

 今夜は月とお星さまがとても綺麗です。当日券でモスクワフィルを聴いてきました。これから日本-イラン戦を見に帰るので、感想は後でまた書きます。

 学会を挟み、かなり遅れての感想upとなります。ロシアのオケと云うと、往年のメロディアのミョーにバランスの悪い録音で聴いた、「このヒトたち、絶対おかしい」とすら思わせるバリバリにビブラートのかかったブラス群の殺人的な響きがまず思い浮かびます。ところが残念なことに、一再ならずロシア系のオケを聴いてはいますが、そのイメージ通りのブラスに実演でお目にかかったことはありません。ムラヴィンスキー&レニングラードとスヴェトラーノフ&ソヴィエト国立響の両強力コンビの実演に接していないのが痛いところです。実はモスクワフィルを聴くのは初めてで、ディスクの印象から「今度こそあの爆裂ブラスを」と意気込んで当日券3000円を買い求めました。

3月25日(金) 東京オペラシティ
 ユーリ・シモノフ指揮モスクワフィル チャイコフスキーSym5番、白鳥の湖
シモノフの指揮ぶりは非常に滑らかで流麗なもので、出てくる響きもそれに準ずる印象です。つまり、整ってはいるけれどビックリするようなところも少ない感じです。チャイコフスキーはそれ程聴く作曲家ではないので、自分の中に基準となる解釈や響きは無いのですが、標準的な解釈だったように思います。初めて聴くモスクワフィルは、弦と木管に関しては来日オケの標準レベルという印象です。ただ弦セクションは、後ろのプルトまで懸命に弾いていた昨秋のゲルギー&VPOとは対照的に、良く言えば余裕のある、悪く言えばビジネスライクに演奏をする、というスタイルでしたので、本当は底力があるのかもしれません。期待の金管はそれに比べるとさすがに力強いけれど、期待した程ではないかな、という感じで、5番の時は物足りませんでしたが、白鳥の湖では曲想のせいか、かなり迫力のある響きではありました。また後半の白鳥の湖は、何度も盛り上がりのある濃密な4,50分の挙句のコーダで、スヴェトラばりの延々と続くフォルテシモクレッシェンドがくる、という濃ーいものでした。
 アンコールもチャイコが1曲とドヴォルザークのスラブ舞曲から2曲の計3曲。特にドヴォルザークでは、弦も凄いんですよー、と言わんばかりの演出と、「ロシア訛り」を感じさせる一風変わった表現が聴けました。全体としては、演奏会としての満足度90%、ロシアンブラスへの期待に対する満足度は60%、って感じです。

 唖然としてしまうようなロシアンブラスを聴けるのは、いつの日か…。