2008年7月12日土曜日

実話ベースの甘くて苦い青春ミステリー - 米澤穂信「氷菓」

夏到来! 地元も都心も33度超、練馬は猛暑日だったとか、この1週間で身体は夏仕様になったのか、朝から昼過ぎまでたっぷり練習しても快適至極、久我山のコート周りではセミがギンギン鳴いてました。

 練習後は遅めの昼飯代わりにグロ氷、3週連続です。食べ終わって店を出ると雷がドーン、一天にわかにかき曇り、って感じで雨がポツポツ、電車賃をケチって駒場東大前から渋谷まで歩いたら、渋谷に着く頃には激しいスコールに、かなり濡れました。

 本日は最近読んだ本から、著者の作品では声価の高い「いちごタルト」「トロピカルパフェ」をつい先に読んでしまったのですが、これが処女作です。

氷菓 米澤穂信
 やや斜に構えた主人公とその高校の古典部の仲間たちが所謂「日常の謎」に挑む、連作短編風の長編、実話がベースのためか、ミステリー部分に際立ったキレはありませんが、本格物の骨法は押さえています。タイトルの意味が余韻を残します。

 いま夜空には綺麗な半月が懸かっています。

2008年7月9日水曜日

ブリティッシュ・スタイル - エヴァンス&ナショナル・ユース・ブラスバンド・オブ・スコットランド、山本武雄&洗足学園音大ブリティッシュブラス

 あれまあ、こんなにウマくいって大丈夫? って感じの7連勝、プレーオフのマジックまで出ちゃいました。中日とのゲーム差12.5はパリーグ西武とロッテとの差を軽く凌駕します。
 
 昨日と同様怪しめの雲行き、気温は久々に25度に届きませんでした。

 今日はブリティッシュ・スタイルのブラスバンド、オンエアではよく耳にしており、妙にまろやかだけど迫力が無いなあという印象、実際に聴くのは初めてです。
 
7月9日(水) みなとみらい
 リチャード・エヴァンス指揮ナショナル・ユース・ブラスバンド・オブ・スコットランド、山本武雄指揮洗足学園音大ブリティッシュブラス ローエングリン、惑星、軽騎兵、展覧会の絵など
 第1部はゲストのスコットランドブラス、第2部は洗足音大のブラス、第3部は合同演奏、会場は大半が(たぶんバンドをやってる)中高生です。第2部は邦人作品、第1・3部は編曲ものに加えユーホ奏者スティーヴン・ミードも参加、彼をフィーチャーした作品ではセンチメンタル系の「ベネディクツ」とヴィルトゥオーゾ系の「ブラブーラ」が強烈な印象。
 まず編成に圧倒されます、Tb、ユーホ、チューバがそれぞれ10本程並ぶだけで圧巻、フレンチHrとTpは不在、その代わりに小さめのユーホみたいな楽器(たぶん昔テナーホルンとかバリトンホルンとか呼んでたやつ)が12本!コルネット族(小さいのからフリューゲルホルンまで)が何と29本!!パーカッションと併せ総勢70名程、しかし、そこから出てくるのは常にブレンドされたまろやかな響き、普通のブラスの突き刺す迫力とは無縁の異質のサウンドです。
 第2部の洗足音大もほぼ同じ編成ながらコルネットの音色がよりラッパっぽい響きで少し通常のブラス寄りでした。洗足音大にはこの編成のバンドが複数あるらしく、第2部とは別のバンドが第3部でスコットランド勢に合流、これだけで100名を軽く超えるのに、曲によっては第2部のバンドまで合流、Tbだけで26本!他も推して知るべしです。ステージに乗り切らないのでPブロックを使用、の予定が招待券のバラ撒き過ぎでお客さんを入れざるを得なくなり、ステージ脇で立っての演奏でした。でも150名を超す編成でも包み込むようなサウンドは相変わらず。アンコールはみんなでマーチを1曲。

 音から想像していたより遥かに大きな編成にただただ驚き、ブラスバンドと言うより寧ろ、大編成の弦楽合奏を思わせる音作りでした。
 
 スコットランド勢は男女半々位でしたが、国内勢はチューバを除いて男は探さなきゃいけない程の少数派、やはりそんな時代か。

 当日座席券引換えの招待券ゆえ、早めに会場入りして並んだのに3階席最後列、自分の後ろに並んでいる人を数えてみると概算で300人以上、しかもまだまだ列が延びていたのに…(涙)、ちょっと解せない割り振りでした。

2008年7月8日火曜日

ノヴェライズ風推理小説 - 秦建日子「推理小説」

 昨夜のK1MAXでは佐藤がプアカーオにKO勝ち!ちょっと信じられません、これで主催者の思惑通りの結果、まさか…、いやいや、沢村忠の頃じゃないんだし…。

 気温は平年並み、雲が多く、不安定そうな天気ながら、今のところ大きく崩れることは無し。

 一昨夜のフェデラーvs.ナダル世紀の一戦の徹夜観戦が響いたか、昨夜は夜1時過ぎに意識喪失、その後夜中に2度程意識は回復したのですが、結局4時スタートの「LOST」を逃してしまい痛恨。

 痛恨と言えば「SEX AND THE CITY」がテレ東でいつの間にか始まっていたのを今発見、今夜はもう第3話、既に2話終わってます(涙)、話題作だっただけにNHKがやると思って油断してました、タイトルが悪かったか…。

 今日は先日読んだ本から、筆者はこれがデビュー作ですが脚本家としてはキャリアがあり、三上博史の怪演とミステリー的仕掛けが印象的だった「共犯者」、秀逸なミッシングリンクの「ジョシデカ」、かなり泣かされた「ラストプレゼント」などなど。字面からは性別不明ですが、筆致からすると男性でしょう。

推理小説 秦建日子
 犯人の書く「推理小説」通りに起きる連続殺人をコワモテ女刑事が追います。つい脚本風になってしまうのを逆手に取ったのか、意識してそんな書き方になってます。TV版を先に観てしまっているので客観的な評価は難しいのですが、楽しく読めて、メタミステリー的味わいもあるけれど、本格ミステリー的な興趣は薄い、といった感じでしょうか。

 一番の驚きはこの原作の内容がTV版に当たる「アンフェア」では一部に過ぎなかったところです。

 明日はみなとみらいでブラスを聴いてきます。

2008年7月3日木曜日

ミステリー度ダウンの映画版 - アンフェア the movie

 おやまあ、また中日に勝ってしまいました、これで8.5ゲーム差、今日は負けてもいいでしょう。

 ほぼ曇りで湿度も高め、梅雨らしい夏日、前クールを消化しきらないうちに新ドラが始まってバタバタしています。

 テープ整理を兼ねて「私の頭の中の消しゴム」の逆輸入深キョン版を発掘視聴、脚本のせいか演出のせいか、パッとしませんでした。ただ、難病つながりで「神様、もう少しだけ」と同じキャスティング!(田中好子と深田恭子)というシャレだけで満足、また(演出上の要請とは思えない箇所で)共演者の二の腕や肩に自分の豊満な胸を押し付ける深キョンは相変わらず偉大です。

 「アンフェア」は、ここ数年のミステリードラマで最も驚かせてくれた作品で、続編としてTVスペシャル版と映画版が存在します。以前に観たスペシャル版を復習しつつ、映画版をveoh視聴しました。

アンフェア the movie <'07 日>
 今回は病院を舞台としたテロ事件、「24」や「ダイ・ハード」を意識した作りですが、映像的にもストーリー的にもややお手軽な感じで、本編はおろかスペシャル版より出来が悪い印象、また内容的には少なくともスペシャル版を観てないと要点が不明になります。続編を作れる展開にはなってますが、この出来では難しいかも。

 次は原作を読んでみます、先日1冊100円で大量購入した中にあるので。

2008年6月26日木曜日

ジュヴナイル+1 - 乙一「きみにしか聞こえない」

今週の「銭形海」、星野真里の「さよならみどりちゃん」内輪ネタで盛り上がってはいましたが、実は巧妙なフワイダニットでした。

 日中は予報ほどには雨は降らず曇り、気温はかなり低めで最高でも16度台、この季節にこの気温はかなり寒く感じます。

 先日は東北や北海道でも30度を超したそうですが、ここ南茨城では今年はまだ真夏日がありません、6月も終わるというのに。そのうち調べたいと思いますが、6月中に真夏日が来ないなんて滅多に無いことと思います。

 本日は最近読んだ本から。

きみにしか聞こえない 乙一
 かなり薄い短編集、ジュヴナイルっぽい2編と普通っぽい1編の3編を収録、後者の「華歌」の仕掛けが印象的(でも読み返してみると相当あざとい)、他の2編もそれなりに切なさとミステリー的仕掛けとが同居してはいます。

 読んだのは角川スニーカー文庫版、少年少女向けの挿絵がふんだんに配されていて、電車で中年オヤジが読むのはかなり恥ずかしかったです。普通の文庫に再編されていると後で知ってかなり後悔、まあ、1冊100円だからいいんですけれど。

 筆致的にジュヴナイルと感じましたが、ライトノベルと呼称されるものらしく、この新ジャンルの定義を知らないのでよく分かりませんが、大まかにジュヴナイルは小学生向け、ライトノベルは中・高生向け?なんでしょうか。違いはそれだけでは無いとは思いますが…。

 今夜はスペインvs.ロシアなのでソワソワ、既に終わっているドイツvs.トルコの結果を目にしないよう頑張っていますが「決勝で○○と対戦するのは」とか言われちゃうだろうから空しい努力かも、と言うか、準決勝は2試合とも放送するでしょ、普通、ねえTBSさん、と言いたいところですが、前回の欧州選手権も片方しか放送しなかったので、多くを望んじゃいけないんでしょうねぇ、多分。

2008年6月21日土曜日

ザネッティ&N響の爽快な松&祭

 もう夏至なんだそうな。昨夜のTVでは森田さんが「必ず、しかも強く降る」と言ってましたが、早朝少し降っただけで夕方まで殆ど降らず、雨を見越して自由参加となった練習、行ってみたら無人のコートに水溜り、水掃きをして待つこと2時間、結局誰も来ませんでした。

 こういう時は携帯を持ってないとやや不便かも、まあ、本は1冊読めましたけど。
 
 午後はコンサート、自由席参加なので、早めに移動して開演1時間前に現地入り、自由席の中では前の方、でもやはり舞台が遠い…。双眼鏡を取り出しました。

6月21日(土) NHKホール
 マッシモ・ザネッティ指揮NHK交響楽団 ラヴェル スペイン狂詩曲、フォーレ ペレアスとメリザンド、レスピーギ ローマの松、ローマの祭
 前半2曲はエモーショナルにやりつつもまとまっていた印象、そして期待の「松」、ザネッティの棒は時に拍よりフレージング重視となる流動的なもの、その割には出てくる音はオーソドックスでした。舞台裏のソロTpが合流したバンダは美人トランペッターとトカレフさん?を含むTp4本とTb2本、舞台最後列に並び吹く時には起立、本隊のブラス陣と併せ、よく鳴っている感じでしたが、いかんせんNHKホールの外野席、推測の域を出ません(涙)。バンダのTpのうち1本が本隊に合流し3本が3階R前方通路に移動しての「祭」、曲想のせいか表情にメリハリが増した印象、ただクライマックスの音響は松よりやや落ちるかも。また主顕祭でのブラスの諧謔味は先週の読響に比べるとかなり低め。

 やはりHNKホールは自分には鬼門でした。あとホールがデカ過ぎて3階にバンダを置くと距離が遠く音のタイムラグが生じるため、合わせるのが難しそうでした。

 今夜は我がオランダの準々決勝、相手がガチガチのスウェーデンじゃなくて美しいサッカーをするロシアなのが嬉しいです。ヒディング・マジックは怖いですが、美しい撃ち合いをして4-3で勝ちたいところです。

2008年6月19日木曜日

金&読響の開放松

 先発の片山って、誰? まあ、ともあれノムさん有難うございます。平野が故障すれば代わりに関本が活躍、と阪神何故か上手く回ってます。ホントに優勝するチームみたい。

 梅雨の合間も6日目、夕方に少しぱらつきました。昨日までの梅雨入り前っぽい雰囲気と違い、今日は湿度も高く、梅雨の中休みに相応しい陽気。昨夜「週刊真木よう子」の途中で意識喪失、パンツ一丁で朝まで板の間に転がっていたため、快方に向かう筈だった風邪がまたぶり返した感じです。
 
 夜は読響の番組「TANTOクラシック!」の公開録画へ出陣、アナウンスされた演目はトータル30分とかなり短め、大好きな「松」を聴ければその方が早く帰れていいかも。金聖響の「松」はシエナ・ウインド・オーケストラで一度聴いてますが、物足りなかった印象があります。
 
 現地に着いてみると苦手科目の大曲が手前に加わってました、残念。

6月19日(木) すみだトリフォニー
 金聖響指揮読売日響 ラフマニノフ PC3番、ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ、レスピーギ ローマの松
 前半ラフマニノフのソロはニコライ・トカレフ、終楽章クライマックスではオケを開放的に鳴らしており、後半への期待上昇。次のラヴェルは好きな曲ながら実演は初めてかも、Hrソロは綺麗でした。そしてお待ちかねの松、金はオーソドックスで各パートを明瞭にした音作り、アッピアのバンダ(ブッキーナはTb)は何と1階席真ん中通路に登場!1階席前方の皆さん、おめでとうございます。ブラスは全開一歩手前ながらかなり開放的、特にTb(4人中女性が2人!)はカタコンブでもアッピアでもよく鳴ってました。アッピア最後の1音はかなり長め、全体でもかなりの音響で十分満足出来ました。

 初めて座ったトリフォニーの3階RB、思ったより音は良かったのですが、空調の風が当たってシンドかったです。よりによってジャニコロで咳が出そうになり、その我慢で死にそうになりました(笑)。

 今夜はW杯南米予選、ブラジルvs.アルゼンチンの大一番が中継されるので、今からドキドキ、TBSさま、有難うございます!

2008年6月17日火曜日

ネゼ=セガン&ロッテルダム・フィルの主情型ショスタコーヴィチ5番

これからみなとみらいでロッテルダム・フィルのショスタコーヴィチ、帰りは遅くなるので記事のみにて。深夜にユーロ中継もある(けれどオランダが主力を休ませて負ければ消化試合となる)ので、感想はたぶん明日以降。

<続き>
 戻りました。いやー、強烈に面白かったです。この指揮者、注目です。

 今日も晴れてはいましたが気温は20度ちょっとかなり低めで5月に戻った感じ。心当たりは無いのですが昨日から風邪気味、今朝起きると喉が痛く、午後からはくしゃみ連発、夕方のコンサートの頃になると鼻水ダラリ。

 今夜の指揮者ヤニク・ネゼ=セガンはゲルギエフの後任とのことですが、寡聞にしてその存在を知らず、外来オケ料金高騰の時流(&ソリスト人気)に乗っての強気の価格設定もあって今夜の公演はパスの予定でした。が、かなり売れ残ったせいか、招待券を濫発したせいかは不明ですが、直前になって格安チケットが多量に流通、そう言えばロッテルダムってオランダじゃん、ってことでユーロ優勝祈願で急遽参戦した次第。

6月17日(火) みなとみらいホール
 ヤニク・ネゼ=セガン指揮ロッテルダム・フィル ケッティング 到着、プロコフィエフ PC2番、ショスタコーヴィチ Sym5番
 小柄で短髪、若々しい感じのセガンはオレンジ軍団の中盤にいそうなタイプ(←でもカナダ人)。無窮動風の1曲目は現代曲にしては聴きやすかったですがやや長い印象(15分超?)、初めて聴くプロコPCも起伏があるにせよ長めの曲(カデンツァも長い!)、見かけによらずデカイ音を出していたユンディ・リはアンコールにお国もの(?)を披露。
 後半はお目当てショスタコ、前半では端整だったセガンの指揮が一転して激しく大仰に、遅めのテンポ基調にフレーズごとにテンポを揺らして大きく表情付けし、オケが時には乱れるのも委細構わず歌いまくり、こんなショスタコは初めてです。第2楽冒頭、重戦車の如き低弦に続く木管のしゃくり上げる表情など、マーラーかよ!とツッコミたくなるくらい。第3楽章の木管ソロは美しく、終楽章はゆっくり始まって強烈に加速、弦に激しく歌わせる緩徐部の後、コーダは遅いテンポを選択、上手い割には厚みの無いオケの特性もあってか、破壊的なレベルには至らなかったにせよ、十分な迫力の大団円。盛大な拍手に応えてのアンコールは「馬あぶ」から祝典っぽい曲、やる気満々のオケは次の楽譜を出してましたが、2曲目は無し、残念。

 グロッケンを手で扇いでヴィヴラートが綺麗にかかるのを初めて聴きました。あと第1楽章中盤のクライマックス、次のソロに備えてかHrのトップがずっと休んでおり不思議、Tpと同様アシ無しなのに。終楽章コーダの1stTpはハイトーンの前に休むよう楽譜が書かれてますが、この部分のHrもそうなってるのでしょうか? まあその甲斐あってその後のハイトーンは見事でした。
 
 さあ、これからイタリアvs.フランス、消化試合にならないことを祈りつつ。

2008年6月14日土曜日

ラザレフ&読響、ケレン味たっぷり豪快祭

 オランダやりました!フランスも撃破して決勝T進出! 故障中のロッベンとファンペルシも目処が立って嬉しい悲鳴です。

 昨夜の「Around 40」で肝に銘じようと思った言葉:「今日思ったことは、今日のうちに相手に伝える。」
それ以外にも「パズル」(基本のバリエーションながら今シーズンベストのトリック)や「キミ犯」(最終回!)もあって欧州選手権の前に仮眠など取る暇も無く、イタリアvs.ルーマニア戦後とオランダvs.フランス戦後に各30分の睡眠のみ、その後練習に東京へ。

 午前テニス、午後コンサートと典型的休日、今日もしっかり晴れた夏日でした。
 
 今終演後に芸劇近くのマックで電波を拾ったところ、夜の宴会までしばしの休息、ネットに接続して初めて東北で大地震があったことを知りました。ちょうど東京で京王線に乗っていた頃か。

6月14日(土) 芸術劇場
 アレクサンドル・ラザレフ指揮読売日響 ラフマニノフ 岩、パガニーニの主題による狂詩曲、レスピーギ ローマの祭
 実演は初めてだった1曲目は木管の指くるくると弦の厚い響きが印象的、2曲目で力強いピアノを聴かせたフランソワ=フレデリック・ギイはラフマニノフをもう1曲アンコール。後半はお目当てレスピーギ、舞台両端に配された2台のピアノが目を惹き、バンダは3階客席L側通路、マンドリンはオルガンと同じ正面高台左側でした。速めのテンポのチルチェンセスとテンポのオンオフの激しい主顕祭ではブラスとパーカッションは全開の迫力、50年祭でのTpのベタ吹きも見事、例によって指揮をしながら客席を向くパフォーマンスを交えたラザレフの解釈はケレン味たっぷり、これだけ節操無く暴れる祭を聴くのは初めてかも、楽しかったです。

2008年6月11日水曜日

死神は雨男 - 伊坂幸太郎「死神の精度」

 残念なニュース:水野晴郎さん死去
淀川さん、小森のおばちゃま、そして水野さんまで…、子供の頃に馴染んだ顔が皆さん故人になってしまいました。

 予報はまたも好い方に外れて雨は降らず、陽が射してきた夕方頃には25度を超しました。

 今日は一昨日試合会場で読んだ本から、日本推理作家協会賞短編賞を受賞した連作短編集です。

死神の精度 伊坂幸太郎
 死に値するかを判断すべく対象者と接触する死神を通して描く6つの人生、「しにがみのバラッド。」(2007/3/27)を想い出します。また死神のキャラはヴェンダース「ベルリン・天使の歌」(又はリメイクの「シティ・オブ・エンジェル」2008/1/25)を意識させるもの、ただ数多く出てくる映画の引用の出典は全く分からず。クローズドサークル物の「吹雪に死神」での設定を活かしたトリックと感動の予定調和を迎える最終話が印象に残りますが、全体としてはミステリー的仕掛けは少なめ、偶然でしょうけれど作中リンクのある「重力ピエロ」に近い印象です。
<以下ネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!!> ただ、第1話で既にDVDプレーヤーが存在していることから考えると、テクノロジーの進歩を低く見積もり過ぎでしょう。

 「恋愛で死神」でのセリフ:
「自分と他の人が同じことを考えたり、同じことを言ったりするのって、すごく幸せに感じるんですよ」
を読んで、テニス仲間の元カレを思い出しました。そいつ、仲良くなった、つまり彼女候補となった娘には好きなゴダールの映画を見せ、その感想を聞いてから付き合うかどうか決める、という、ある意味夢見がちでちょっとスノビッシュな奴でした。