2006年4月16日日曜日

老舗の実力 - 末廣誠&都民交響楽団の「薔薇の騎士」組曲

今日も肌寒い一日。昨夜半からの雨は続いており、リハビリテニスもお休み。ゆっくり寝坊して午後にアマオケを聴きに出かけました。

 貧乏なためお金の掛からないアマオケによく行きます。と言うのもアマオケはHP等で何かしら無料招待のサービスがあったりしますので。本日の都民響は老舗でかつ意欲的なプログラムが多く、常々聴きたいと思ってはいたのですが、eメールやインターネット全盛のこのご時勢に全席往復葉書での申込。まず郵便局へ行って往復葉書を購入することから始めなければいけないので、つい忘れて締切りを過ぎてしまい、これまで聴く機会に恵まれませんでした。よって今日が初めて。

4月16日(日) 東京文化会館
 末廣誠指揮都民交響楽団 R.シュトラウス 「薔薇の騎士」組曲、ストラヴィンスキー 火の鳥<全曲>
さすがパンフに「一般のアマオケとは違い、日本一のアマオケを目指す都民響」と書いているだけあって、かなりのレベル。弦セクションのソノリティの高さや各パートのソロなど、なかなか見事でした。前半のR.シュトラウス、アマオケではそれらしく聴かせるだけでもなかなか大変な曲ですが、時に優雅さすら感じさせる演奏でした。後半の「火の鳥」全曲も俄然聴きたくなったのですが、当初予定通りコンサート会場を脱走。

 文化会館を出ると雨もあがっておりこころもち暖かくなった印象。後ろ髪を引かれつつ、銀座のヤマハへ移動、インストアイベントで宇宿真紀子&直彰(「うすき」ではなくて「うすく」と読むらしい)よるピアノとチェロのデュオを聴きました。フランス在住のこの姉弟デュオ、そのHPを見て少し個性的なキャラかも、と興味が湧き、実物を見たくなった次第。(でも極めて普通の方でした。) フォーレやドビュッシーの名曲を中心に、とても柔らかい語り口の演奏を聴かせてくれました。

 都民響のパンフの曲目"快"説は指揮の末廣氏自らが筆を執っており、その饒舌な語り口は最高です。

2006年4月13日木曜日

コバケンの幻想、辰巳のレリオ - 小林研一郎&日フィルの幻想、レリオ

本日はこれからコバケン&日フィルの「幻想」、インターネット抽選で当たったチケットです。例によって帰りは遅くなるのでとりあえず記事のみ作成。

 ただいま14日のお昼、13日は雨は降らないまでも、湿度の高い一日、そのせいか深夜早朝でも15度近くありました。コバケンはほぼマーラーしか聴いたことが無いので、彼の「幻想」は初めて。またカップリングの「レリオ」は実演はおろか、録音ですら聴いたことの無い曲です。

4月13日(木) サントリーホール
 小林研一郎指揮日フィル ベルリオーズ 幻想Sym、レリオ
前半の幻想、コバケンらしいアクの強い表現に日フィルは慣れているのか、それなりに応えていました。随所で低弦にアクセントを効かすところが印象的。また、4、5楽章は期待した程爆発しなかったのが残念。ただ、舞台から3列目の左端、というバランスのさっぱり分からない席だったせいかもしれません。あと第3楽章冒頭、牧童の草笛の遠くから応える方(Ob)をステージや舞台裏では無く、2階後方のどこかで吹かせていたのも印象に残りました。
 そして後半のレリオ、幻想の終楽章クライマックスから始まって(これは独自演出?)幻想の続編であることを強調、そして辰巳琢郎が主人公を演じる独り芝居がスタート。芝居の合間に合唱・独唱を含む音楽が挟まれる形で、セリフも歌詞も日本語。コンサートというよりは舞台、という内容で全編1時間超、辰巳琢郎が完全にオケやコバケンを食ってしまっていました。さすがはプロの役者。そのせいか、クライマックス時の音楽の激しさもやや低めの印象。

 二晩続けて2時間半を超えるコンサートで帰りは午前様、感想は翌日となった次第。

2006年4月12日水曜日

飯森&トヨタ・マスター・プレーヤーズ&名古屋フィルのアルプスSym

 ボレロのパクリ音楽にのって昨晩始まった「ブ○の瞳に恋してる」は不美人が主人公という大胆なドラマ。よくこんな企画が通ったなあ、と思ったら案の定、関テレ製作でした。タイトルは忘れましたが、出征前夜の若い兵士達が夜の街に出て、ナンパして連れてきた女性の不美人度を競い合う、という鬼の様な話から始まってその後心温まる展開となる映画があったのを思い出しました。

 本日は雨。左ふくらはぎは順調に快復、勿論びっこをひいてはいますが、普通の速度で歩けるように。

 今夜は名フィルにVPOの奏者を加えた特別編成オケで「アルプス交響曲」。帰りが遅くなるので、例によって記事だけ作っときます。

 帰りが遅くなり、続きを書くのが翌朝になってます。

11月12日(水) 芸術劇場
 飯森範親指揮トヨタ・マスター・プレーヤーズ, ウィーン&名古屋フィル モーツァルト フィガロ、ポストホルンセレナードなど、R.シュトラウス アルプスSym
 前半はVPOやVSOなどウィーンの奏者で構成した20数名の室内オケによる、指揮者無しのモーツァルトプロ。これだけで1時間15分もあり、自分には正直キツかったです。後半はそのメンバーと名フィルが一緒になり、指揮に飯森氏を迎えてのアルプスSym。特別編成オケという事情のせいか、流れに任せて一気に持ってゆく感じの演奏で、かなり大雑把なところはあるにせよ、楽しい部分・物悲しい部分などの表情の描き分けも十分出来ていました。
 このイベント以外で名フィルを聴いたことはありませんので、外来メンバーのお陰なのどうかは分かりませんが、弦管ともに音が分厚く、頂上での迫力はかなりのもの。後半、嵐や日没の部分ではやや息切れした感はありましたが、回想シーンで(これはゲストの個人技で)もう一度ぐっと盛り上がったのが印象的。またTpトップ(シュー?)はソロやハイトーンなどビシッと決めてお見事でした。アンコールはポルカ「雷鳴と雷光(?)」、ウィンドマシーンやサンダーマシーンをフル活用してました。

 前半は森麻季さんの歌などもありましたが、3階最後列だったため、麗しいとの噂のルックスを拝むことは叶いませんでした(笑)。

2006年4月8日土曜日

ハーディング&東フィルのマーラー2番

 昨夜「Happy」ドラマ版を観て、これがテニスの話だということを初めて知りました。絵はよく見かけてはいたんですが。

 この週末、ここ南茨城は昨日の花冷え(終日10度以下)が効いて桜は大分残ってますが、都心はかなり散ってます。その桜吹雪が舞い散る中、午前中はテニス、そして午後はコンサートといつもの休日。ハーディングの指揮を実演で聴くのは初めてです。

4月8日(土) 文京シビックセンター
 ダニエル・ハーディング指揮東フィル マーラー Sym2番
所によっては妙に粘ったりもしますが、全体としてはやや速めのテンポでメリハリのはっきりした演奏。特に驚いたのは、それ程細かく棒で指示している感じでも無いのに、各声部がとても明晰に、しかもそれぞれが主張を持って響くところ。その意味室内楽的な透明感を感じました。また第1楽章や終楽章の金管を中心とした鳴りも迫力十分で、まずは満足の演奏でした。一番印象的だったのは第2楽章、棒を拍ごとでは無くてフレーズごとに振っており、そのせいでテンポは非常に速い割に旋律は起伏に富み、東フィルの弦から聴いたことの無い様な瀟洒な表情を引き出していました。

 まだ30歳くらいとのこと、恐ろしい才能です。

2006年4月2日日曜日

シベリウスオケの6番 - 新田ユリ&アイノラ交響楽団

 留守録してあったF1をさっき観ましたが、ルノーの強さは想像以上。ヨーロッパラウンドまで少し間があるので他チームの巻き返しに期待。野球の結果を見ちゃうとこれを書く気力が出なくなる虞があるので深夜までガマン。

 この週末、都心ではちょうど桜が満開。土曜は絶好の花見日和でしたが、今日も予報が外れて雨が夕方まで降らず、そこそこ花見で賑わったのでは。(その後お天気大荒れ) ただ昨日は花びら一つ落ちてなかった桜が、今日は桜吹雪と花びらの絨毯となってましたから、花の命は短し、です。

 昼過ぎまでテニス、午後はアマオケとよくある休日のパターン。シベリウスをやるために結成されたオケの第3回公演。今年はメインが6番と渋いプロ。特にシベリウス好きと言う訳でもないので迷いましたが、最近コンサートはご無沙汰なので行くことに。シベリウス好きには最高傑作とも言われる6番ですが、実演で聴くのはヴァンスカ&ラハティ響に続いて2度目。

4月2日(日) 大田区民ホール アプリコ
 新田ユリ指揮アイノラ交響楽団 ステンハンマル 「歌」より間奏曲、シベリウス 春の歌、夜の騎行と日の出、Sym6番
 オケは対向配置、ただパーカッションを左脇に追いやって弦バスがひな壇の最後列にズラリ。確かアバド&BPOのマーラー9番もこんな感じでした。
 通常はオールシベリウスプロですが、今回は6番と関係の深いステンハンマルの小曲も採り上げています。管・弦ともアマオケでは上手な方で、要所で弦がよく鳴ってました。夜の騎行や6番など、弱音で弦が刻む部分は音程的にキビシい面はあるにせよ、全体的としては随所で美しい響きを聴かせてくれました。
 軽めのプロのせいかアンコールは2曲。1曲目に演奏した「春の歌」のより派手な別バーションと定番のアンダンテ・フェスティーヴォ。どちらも凛とした響きでした。

2006年3月19日日曜日

一丸のマーラー - 鎌田由紀夫&ニューシティオーケストラの5番

 いまヨドバシAkibaの無料ネットスペース。この花粉の季節、街行く人の美人度がぐっと増します。と言うのも、大き目のマスクをしてる人が多く、それを勝手な想像で補ってしまうため。

 さきほどミューザ川崎の特等席でアマオケを聴いてきましたが、お隣の女性2名もそんな「美人」でした。

3月19日(日) ミューザ川崎
 鎌田由紀夫指揮ニューシティオーケストラ ベートーヴェン エグモント、マーラー Sym5番
鎌田氏の解釈はあまり粘らず、メリハリはそれなりに付けるという印象。オケの実力からするとやや手に余る感じの大曲を、一丸となって最後まで破綻無くまとめていました。Hrセクションの全強奏時の頑張りとTuba奏者の見事な音が印象に残りました。

 コンサート開始時まではポカポカ陽気でしたが、夕方から冷え込んできました。家に帰ったら留守録したWBC、そして深夜にはF1が待っています。

<後記>
 その後秋葉原駅では、強風でつくばエクスプレスがストップ!との案内、帰るのに苦労しました(涙)。懸念されていた「武蔵野線症候群」が出始めたようです。

2006年3月10日金曜日

ソーシャル・エンジニアリング - ジェフリー・ディーヴァー「青い虚空」

 昨夜のレアル、冴えなかったです。有名選手を買い集める姿勢は感心しませんが、フィールド内の半数が我がブラジル代表となれば応援してしまいます。って、おい!ロビーニョとシシーニョ出てないじゃん。使わない(又はチームで機能しない)んなら取って来るなよぉ…。第2節、他の対戦結果はダイジェストを観るまで耳栓です。

 今日は小雨。ここ数年話題のJ.ディーヴァー、初めて読んだ作品「静寂の叫び」が面白かったので、古本屋で数冊購入。ノンシリーズものなので読んでも大丈夫と判断して手に取ったのがこれ。「ソーシャル・エンジニアリング」とは電脳界の俗語(?)で、ハッキング等の過程で他人になりすますことを指すそうです。

青い虚空 ジェフリー・ディーヴァー
 ゲーム感覚で殺人を犯す殺人鬼、それを追う過程でハッカーという存在が鍵となってくるサスペンス。相変わらず大小様々なヒネリが効いており、見事なストーリー展開に唸ります。筆致が映像的なのも相変わらずで、映画化もされている(進んでいる?)とのこと。ただ、いわゆるIT用語が連発するので、その手のものが苦手な人にはちょっと辛いかも。それを乗り切れば、逆に電脳世界に関する情報小説的な側面も大きいです。とにかく、これを読んでいると誰も彼もが「ソーシャル・エンジニアリング」してる気がして疑心暗鬼になってしまうのが一番凄いと感じました。
<<以下ネタバレ注意!>>
 1度も疑われることの無かった○○○がずっと「ショーン」の正体だと信じてました。思いっきり間違ってましたけれど。作者のレッド・へリングに見事にヤラレました。だって、電話ばかりしてるんだもん。あと「静寂の叫び」の登場人物とのクロスオーバーがあるのもお楽しみ。(←これは勘違いかも。)

2006年3月8日水曜日

アシュケナージ&N響のショスタコーヴィチ4番

 朝の冷え込みから日中はぐっと気温が上がって20度に迫る勢い、4月下旬並の陽気です。同僚や秘書さんは「花粉がヒドイ」とぼやいてます。

 これからアシュケナージ&N響で、今年2度目のショスタコーヴィチの4番。このコンビはFMでの8番を聴く限り、音に厳しさの欠けるショスタコでしたが、4番はどうでしょうか。

3月8日(水) サントリーホール
 ウラディーミル・アシュケナージ指揮NHK交響楽団 エルガー チェロ協奏曲、ショスタコーヴィチ Sym4番
さすがにサントリーで聴くN響の音は分厚かったです。4番に期待する怖いほどの響きには遠いですが、想像よりは峻烈なサウンド(特に終楽章クライマックス)でまずまずの演奏でした。1月の大野&新日の同曲と比べると、奏法の統一感とまとまりではそちらが上、響きのハードさでは今日のN響が上、という感じです。

<後記> その後、留守録されたFMオンエアをつまみ聴き(第1楽章冒頭と終楽章後半)したところ、8番同様、音に厳しさが感じられませんでした。当然ではありますが、録音と生ではだいぶ印象が変わるものですね。

2006年3月7日火曜日

チョン&LSOのマーラー5番

 昨日の高温の影響で今朝の最低は7度とかなり高め、ただ日中はそこから余り上がりそうにありません。

 夜はチョン&ロンドン響のマーラー、会場は9割程度の入り、ミューザがほぼ埋まっているのを見るのは柿落としの「千人」以来の気がします。昨年東フィルとのコンビでチョンのマーラーを3番4番と聴きましたが、マーラー独特の毒が無いけれどそれなりに劇的な表現をするという印象を持ってます。

3月7日(火) ミューザ川崎
 チョン・ミュンフン指揮ロンドン交響楽団 ショパン PC1番、マーラー Sym5番
オケは対向配置で弦バスは左手奥。ここ数回のコンサートは連続してこの配置です。チョンのマーラーはアクの無さは相変わらず。また東フィルとの時に感じた「速い部分はより速く」という傾向は余り感じられず、ある程度はオケ任せで無理にドライヴしない、という印象。そのせいか、表現の振幅は思ったより小さめでオケの鳴らしが少し足りない気がしました。ただ終楽章クライマックスはブラスをかなり開放してました。第2楽章終盤、金管のコラールで突然光が射す様に明るくなる部分の鮮やかな音色変化、第4楽章後半の主題が回帰する部分の美しさ、そして終楽章、フーガ部分ではアタックを強調し歯切れよく、4楽章主題の回想ではポルタメント気味に柔らかく、という対比が印象的でした。
 LSOは弦が以前より冴えない気はしましたが、ブラスはさすが。特にHrは凄い迫力でした。あとティンパニの打ち込みが強烈! ちなみに終楽章ソロHrのアタッカの入り、(たぶん)チョンは「自由に出ていい」と言ってあったらしいのに、Hr奏者は指示をずっと待ってて、音が完全に消えてからも出られず、数秒の危険な沈黙がありました。

 席からは死角になっていたTbセクションを覗くと、昔はデニス・ウィック(神)が座っていた場所に何と女性Tb奏者!(1stのアシかもしれませんけれど。) 時代の流れを感じます。明日は今年2度目のショスタコ4番です。

2006年3月5日日曜日

マーラーオケの3番 - 井上喜惟&ジャパン・グスタフ・マーラー・オーケストラ

 昨日観たPRIDE31、体重差がテーマだったらしく、ノゲイラvs.田村を筆頭として意義の感じられない対戦が多かったですが、アリスターにはまた驚かされました。ベウフォートに続き、何とハリトーノフまで食ってしまうとは…。末恐ろしい進化ぶりです。今夜のK1ニュージーランド大会も楽しみ。

 昨夜の「ER」2話連続放送の途中で意識を失い寝坊、折角のいい天気なのに予定の壁打ちを省略し、アマオケを聴きにみなとみらいへ。マーラーを演奏するために指揮者井上喜惟氏の下に結成された特別編成オケの第4回演奏会、今年は第3番です。

 さっき聴き終わって、今はヨドバシカメラ秋葉店のネットスペース。非常にテンポの遅い演奏でした。

3月5日(日) みなとみらいホール
 井上喜惟指揮ジャパン・グスタフ・マーラー・オーケストラ マーラー Sym3番
かなりテンポが遅く、第1楽章に40分、トータルで120分かかる(いずれも推定)演奏は初めてです。これが井上氏の解釈なのか、オケの技量に合わせてなのかは判りません。と言うのも、もともと遅い第4楽章や終楽章は普通のテンポだったので。ただそのテンポのおかげで推進力は殺がれましたが、マーラーが楽譜に書いた全てのパッセージが明らかになる感じで、極端な表現をせずともマーラーの個性が自然と前面に出でてくる演奏でした。プロ奏者も混じる(らしい)このオケの実力はアマオケとしてはかなりのもの。Tp,Tb,Hr,Ob各ソロ、そしてポストホルンソロもなかなかでした。内声を大切にしつつ、丹念に織物を織ってゆくように動機を積み重ねてゆく終楽章は印象的でしたが、個人的には強奏部でもっと爆発して欲しかった気もします。

 最後の一音、井上氏は大音響というよりむしろ、天空に消え入るように先細りに音が終結するのを狙ったようでしたが、その試みは音が鳴っているうちに拍手を始める人によって打ち砕かれていました。