2008年3月14日金曜日

アルミンク&新日フィルのマーラー4番

 昨夜の「鹿男あをによし」、誰もが期待したセリフ「my鹿です」に快哉、また裏の「だいすき!!」ではベタと思いつついつも涙。

 朝から雨、最低気温も6度と4月並、今夜はマーラー4番、マーラーでも4番と「大地の歌」は苦手科目、よって4番の実演は数回、「大地の歌」に至っては実演ゼロ、しかもプロで聴いた4番はたった2度(チョン&東フィル大友&東響)で、どちらも「ソリストを見に」行ってます。

 またアルミンクのマーラーについても、3番と6番を聴いた限りでは、物足りなさを感じてます。しかしながら、諸事情あって参戦です。

3月14日(金) すみだトリフォニー
 クリスティアン・アルミンク指揮新日本フィル シベリウス Vn協奏曲、マーラー Sym4番
前半のシベリウスを激しく弾いたラクリンは拍手に応えアンコールにバッハ、らしくないしみじみ系の曲でした。そして後半のマーラー、以前と同じくアルミンクは大人しめの解釈でしたが、3番の頃に比べれば少しクセが出てきた気がします。Hrトップの活躍した第2楽章が印象的、第3楽章はもっと情緒豊かにやってもいいかな、という感じ。

 実際のところ、4番は余り聴かないのであやふやな感想です。初めて座ったトリフォニー1階最後列は、最安席としては音も眺めもいい席でした。

2008年3月13日木曜日

巨大暗黒館 - 綾辻行人「暗黒館の殺人」

 おえぇ、さっきまたFMライブ番組(ヴォルコフ&BBCスコットランド響)を録り忘れ(涙)、頭のエルガーしか要らなかったのに、気が付いたのは丁度それが終る頃、もうビョーキのレベルの記憶障害かも。

 思ったほど冷え込まず朝はプラス気温、日中は13度と平年より暖かで春の空気感、最低気温の平年値がマイナスからプラスに転じるのが、丁度この3月中旬です。

 この半月程はずっと同じ本を読んでました、綾辻行人が10数年振りに発表した館シリーズの集大成「暗黒館」、文庫4分冊の大部です。

暗黒館の殺人 綾辻行人
 王道通り嵐で孤立した「館」で起きる連続殺人、フーダニットは勿論ファイダニット的興味も。プロットやアイテムなど、著者の作品に親しんでいればニヤリとさせられる部分に満ちており、まさに集大成ですが、これを最初に手に取った場合、読み辛い文章と冗長な内容に投げ出しても仕方無いでしょう。本格と云うよりゴシックロマンの趣。この3分の1の長さなら評価しますが、この長さだと氏のトップに属する作とは思いません。
 
 これまで読んだミステリーの中では、二階堂黎人「人狼城の恐怖」の次に長かったです。ただ「人狼城」は最初の2巻など、その長さにある程度の必然性はありましたが、本作は意図的に長くしているようにも感じられ、その長さに必然性を感じませんでした。東野圭吾の「超長編小説殺人事件」(「超・殺人事件」所収)を思い出してしまいました(笑)。

 また初期作品と変わらず、紋切り型の文章で書かれている(わざと?)のは、島田御大の提言へのアヤツジ流の回答なんでしょうか。

 島田荘司と云えば、著作を継続的に読んできた人しかその最大のポイントを味わえない点(と長さに必然性を感じない点?)は「龍臥亭事件」を思い出しました。