2015年12月31日木曜日

2015年聴いた曲

 朝零度を少し割り、これで6日連続の冬日(マイナス気温)、そこそこ晴れた中、青春18切符による帰省鈍行の旅。

 熱海あたりを通る際、街のビル群の屋上より高い位置に彼方の水平線が、まあ、それだけ線路が高い位置を走ってるってことか…。

 でふと思ったのは、もし地球が球くなくて平坦だった場合、地平線や水平線の位置は今より少し上になります(完全に目と水平の高さ)が、それって気付かないレベルなのか、それともちょっと違った景色が見えるのか、ってこと、高い所に登ったら違いそう。

 長浜で途中下車、正月の食料(牛乳、シリアル、乾麺)を買い出し、米原を過ぎると天気がどんどん悪くなってきます。

 福井駅で途中下車し、8番らーめんへ、でも閉店直後でがっかり、晦日は早い。

 その福井駅、恐竜で町おこしなのか、恐竜を擬人化した等身大オブジェがホームなど駅の構内のベンチに何匹も座ってます。その分座れる旅客の数が減るんですけど…。

 朝7時に家を出て、実家に辿り着いたのは午後9時、小松駅からの道中のスーパーは全て早仕舞いで閉店、長浜で買い物しといて良かった。

 2015年の回顧企画第3弾は、例年通り実演で聴いた曲を集計してみました。

 今年行ったコンサートは115回!一昨年に続いてまた100回超、と言うか目標とする週1の倍以上(涙)、来年は自粛したいと思います。

 で今年3回以上聴いた曲を挙げると、

15回: マーラー1番
10回: 展覧会の絵
7回: シベリウス2番
5回: マーラー2番、マーラー3番、シベリウス5番、ラフマニノフ2番
4回: マーラー5番、マーラー9番、ショスタコーヴィチ5番、シベリウス7番、幻想Sym、英雄の生涯、シェエラザード、フィンランディア、ルスランとリュドミラ
3回: ショスタコーヴィチ8番、ショスタコーヴィチ10番、ブルックナー7番、ローマの松、ドン・ファン、祝典序曲、エン・サガ、禿山の一夜

となりました。

 マーラー1番は例年多いのですが、さすがに15回は新記録かも。あとマーラー1番、5番以外が10回に達するのは珍しく、逆にマーラー5番が5回に満たないのも珍しい。そしてシベリウス7番がランクインしてるのが異例、さすがはシベリウスイヤー!

 明日はそんな115回のコンサートの中、心に残ったものを回顧します。

2015年12月30日水曜日

聴き納めは夕方オケの9番 - 小柳英之&アーベント・フィルハーモニカー

 今朝も最低-3度弱と5日連続してのマイナス気温、やっと本来の気温か。

 職場で夕方まで残務をして、それが終わらないまま東京に出て今年の聴き納め。

 聴いたのは少ないリハでマーラー中心に不定期に演奏してくれるオケ(前回は巨人原典版)、今回の9番は前身のモーニングフィルの旗揚げ公演を含めると、実に3度目です!

 年の瀬、そして団のHPですら宣伝していない演奏会でしたが観客は約100人程、演奏者よりは多そう。

12月30日(水) オリンピック記念青少年総合センター 大ホール
 小柳英之&アーベント・フィルハーモニカー リスト 前奏曲、サラサーテ ツィゴイネルワイゼン、マーラー Sym9番
 最初のリストはHr4,Tp2,Tb3、対向配置の弦中心に全体に不安定、続くサラサーテはオケ伴、ソロはコンミス、休憩を挟んでマーラー、ここでも弦の音程悪く第1楽章では時折現代音楽の如き響き、Hrトップは深々した音ながら不安定、Tpトップは輝かしい音色、第2楽章後に音合わせ、全体的にかなりキビシイ印象の中、小柳氏が棒を置いて振った終楽章は他の楽章と比べて練習してあった感じ、ラスト1音が消えた後の黙祷は5-6秒程度。

 人集めが大変なのか、これまでで1番不安定な演奏でした。

 明日は青春18切符で帰省です!

2015年12月29日火曜日

2015年読んだミステリー

 連日の冬晴れ、今朝の最低マイナス4.3度と今季最低、やっとこの時期らしくなってきました。

 職場は今日からクローズ、なれどここ3日間遊んだせいで山積した残務をこなした1日。

 2015年も残すところあと3日、ってことで今年の回顧企画、第2弾はミステリー、年間読んだミステリーは64冊、と週1冊の目標よりやや多め、有栖川有栖を8冊、米澤穂信を7冊、海堂尊と今野敏を5冊ずつ読んだ年でした。

 心に残ったのは印象度順に:

スイス時計の謎 有栖川有栖
 これぞロジック!の表題作が素敵。

叫びと祈り 梓崎優
 本格マインドあふれる内容に。

壺中の天国 倉知淳
 一見無理に思えた犯人同定のアクロバットに。

松谷警部と目黒の雨 平石貴樹
 著者復帰の喜び+端正なロジックに。

四季 冬 森博嗣
 想像を超えた作品間のリンクに。

秋期限定栗きんとん事件 米澤穂信
 「最後の一撃」にかける稚気に。

その女アレックス ピエール・ルメートル
 独特の雰囲気と先の読めない展開に。

生霊の如き重なるもの 三津田信三
 不可能趣味にこだわる姿勢に。

ジョーカー・ゲーム 柳広司
 着眼点よく、粒揃いの面白さ。

Another 綾辻行人
 なんだかんだ言ってもしっかり騙されたので。

美女 連城三紀彦
 著者らしい反転の味わえる数編+彼しか書けない超バカミス「喜劇女優」

 明日も仕事をして、そのご褒美に夜はアマオケでマーラー9番です!

2015年12月28日月曜日

平日に学生オケのマーラー1番 - 末永隆一&東京工業大学管弦楽団

 年末、ってことで平日に休みを取り、王子で観劇の後、滅多に降りない駅ゆえ、もう1軒ラーメン店を訪問してからミューザへ、大学オケによるマーラーです。

12月28日(月) ミューザ川崎
 末永隆一&東京工業大学管弦楽団 ボロディン だったん人の踊り、ラヴェル マ・メール・ロワ、マーラー Sym1番
 最初のだっだん人は右奥にHr5、中央にTp2,Tb3、弦にそこそこ厚みがあり、Tbがいい鳴り、続くラヴェルではコンマスソロが出色、後半マーラーではHr8本を前半と反対の左側に配し、その右脇に専業の補助Tp、1stアシと兼業の補助Tbが並び、その右にTb3、その前にTp5、第3楽章前にティンパニと弦バストップの2人だけ入念に再度音合わせ、合理的です。時々危ない部分もありましたが、楽譜通りHrと補助Tp,Tbが起立したラストはまずまずの迫力、アンコールはくるみ割り"花のワルツ"、冒頭Hpソロが抜群の存在感。

 個人的注目終楽章ミュート早業ファンファーレ、Tbはアシと完全分業、Tpは1人でこなしつつミュート最後の1音は早めにやめてました。

ロリコンは大人の恋愛が出来るか? - ナイスストーカー 「ロリコンのすべて」

 いやぁ、もう、昨日の有馬にはビックリです。

 連日の冬晴れ、朝の最低マイナス3度、仕事休んで東京に出て午前テニス、午後観劇、夜はアマオケのマーラー1番、と平日なのに盛り沢山。

 今日のボケ老人:
本日の移動は青春18切符を活用、なのにJR新橋-王子間に切符を買って乗る(涙)。

 テニスの後は観劇、タイトルがタイトルだけに、ロ○コンの自分には看過出来ない演目、奇特な主催者からのご招待です。

 初めて訪れる劇場は滅多に降りない王子駅、ってことでまず付近で評判のラーメン店を訪問してからの参戦。

12月28日(月) 王子小劇場
 ナイスストーカー 「ロリコンのすべて」
真正ロリコン男が何の因果か学校の先生、と悩ましい日常の中、ロリコン魂を失うことなく"愛"の形を見いだしてゆくラブストーリー、を時間軸を前後に移動しながらコミカルに描きます。登場するキャラがどれも楽しく、セリフも面白くてあっと言う間の1時間40分、「小五+ロリ=悟り」には爆笑。

 劈頭「これはロリを描く話ではなく、ロリコンを描く話です。過度な期待はしないように」と説明があった通りのお話でした。でもチラシ(フライヤー?)のデザインはもろ炉利です(笑)。

 この後、今度はしっかり18切符を使って川崎に移動して学生オケのマーラーへ、それは次の記事で。

2015年12月27日日曜日

ほぼ専業オブリガートHrのマーラー5番 - 久世武志&TBSK管弦楽団

 昨夜終了「トランジットガールズ」、お姉さん役は存在そのものがエロい。以前書き忘れましたが、同枠前クール「ブスと野獣」は面白かったです。

 連日の冬晴れ&マイナス気温、練習場所無く朝風呂利用の洗濯をしてから東京に出てアマオケへ。

 同じ時間帯にマーラー1番(千代田フィル)と5番(TBSK管)があり、どちらも以前聴いた時いい演奏だったのでオケでは決められず、迷った挙句前プロで"手羽先管"に決定(千代田フィルの前プロは苦手モーツァルト)。

 川崎で聴いたのは旗揚げ公演の時にショスタコ5番を聴いたオケ、今回は同じ5番でもマーラーです!

12月27日(日) ミューザ川崎
 久世武志&TBSK管弦楽団 R.シュトラウス "サロメ"より7つのヴェールの踊り、Hr協奏曲1番、マーラー Sym5番
 最初のサロメはHr6,Tp4,Tb4、弱音時にティンパニを強く叩かせていたのと、中間部かなりテンポ遅めだったのが印象的、続くHr恊のソリストはなかなか調子の出なかったチェコフィル奏者イルジー・ハヴリーク、休憩を挟んでマーラーはHr10!,Tp5,Tb4、ハープが1stVnと2ndVnの間でしかも2列目、Tpソロはいい音、ブラス全体の迫力はそれなり、第3楽章Hrソロはトップ奏者、ではなくてそれまで最後列でひっそり5-6番辺りのアシをしていた奏者が起立して吹奏しなかなか、再度音合わせした後の第4楽章、中間部のみ速いテンポだったのが印象的、終楽章は弦がキレよくブラスにマスクされないサウンド、クライマックスのコラールでTpトップが爆発、そこまでやや迫力不足だったTbもその後でやっと爆発して大団円、アンコールは、あ、あったかどうか思い出せない…。

2015年12月26日土曜日

今年もチェリばり豪演ショスタコーヴィチ - 佐藤雄一&交響楽団CTK

 トリフォニーでのオールシベリウスプロが終わると総武線快速でみなとみらいへ、アンコールが無かったお蔭で次のショスタコに余裕で間に合いました。

 聴いたのは昨年末の旗揚げ公演でチェリビダッゲばりの濃厚長大なブルックナー8番の豪演を聴かせてくれたコンビ、そして今日はショスタコ7番、期待です!

12月26日(土) みなとみらいホール
 佐藤雄一&交響楽団CTK ショスタコーヴィチ 映画音楽「五日五夜」、Sym7番
 前半は日本初演!の映画音楽、対向配置、Hr6,Tp4,Tb4、自作11番とそっくりの部分(引用?)があったり、ベト第9の自作12番風アレンジがあったりとかなりふざけた音楽40分近く、Hrが豪快、ドラがいい響き、後半の7番は本隊がHr5,Tp4,Tb4、バンダは舞台上右手奥にHr4,Tp4,Tb3、第1楽章ボレロ楽想最初のスネヤがビックリする程の弱音、頂点ではシンバルとドラが鮮やか、ブラスはまずまず、遅ーいテンポでマーラーみたいにグロテスクだった第2楽章後に音合わせ、第3楽章も中間部前に冒頭主題が回帰した部分での表現が濃厚、終楽章は緩徐部に入ってスローダウン、ねっとりと遅めテンポのままクライマックス、ラスト1音はスヴェトラばりに長ーくかつクレッシェンド!第1楽章こそ比較的普通の解釈に感じましたが、終わってみれば90分近く、期待通りの重厚長大演奏でした!

年代順にシベリウス - 新田ユリ&オーケストラ ハモン

 冬晴れ、3日振りに朝はマイナス気温、朝洗濯してから東京に出て午前中はテニス。

 午後はアマオケのハシゴ、まずは錦糸町に行きオールシベリウスプロ、いつも充実した演奏を聴かせてくれるオケ(前回はマーラー7番)で、振るのはシベリウスの権威です。

12月26日(土) すみだトリフォニー
 新田ユリ&オーケストラ ハモン シベリウス Sym1番、Sym7番、タピオラ
 演奏順は予想とは全く逆で作曲順、ブラスは前後半ともHr4,Tp3,Tb3、まず1番は要所でTbが、全体でTpがいい鳴り、Clソロもなかなか、休憩を挟み7番、Hrトップがいい吹きっぷり、Tbソロはそれなり、最後はタピオラ、続けて聴くと7番に似てる印象、Tb、Hr両トップがいい吹きっぷり、ブラス全体の鳴りもまずまず、前後半でローテしてるせいか、Tpは前半、Hrは後半がよかった感じ、アンコールは無し。

 シベリウスイヤーとは言え、7番はこの3か月で4度目、それまでの人生で聴いた数よりたぶん多いのでは。

 この後は横浜に行きショスタコ7番、それは次の記事で。

2015年12月25日金曜日

リサイクルショップのホームズとワトソン - 道尾秀介「カササギたちの四季」

 そこそこ晴れて最高15度弱と暖かく、湿度が高いので春に近い陽気、有給取って東京に出て観劇&アマオケのマーラー、の予定でしたが、出なきゃいけない会合を入れられて泣き寝入り。

 本日は先日プチ帰省した際、携えた有栖川作品を往きの18切符の旅で読みつくしたため、帰りに読むべく実家で手に取ったこの道尾作品。

カササギたちの四季 道尾秀介
 リサイクルショップを営む主人公達に舞い込む4つの謎がほのぼのと解き明かされる連作短編集、ホームズ役の如何にもミステリー的な解決をワトソン役が文字通りサポートしつつ、実は、と言うお話、ミステリー的要素と人情話的要素を絡めて巧いです、その巧さがやや鼻につく程(笑)。
<< 以下ややネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 基本はホームズ役による仮の解答の後に、ワトソン役による真の解答が提示される構成ですが、後者がより人情話度の高いのに比して、前者はミステリー的により面白いものになってます。

2015年12月24日木曜日

アリス・火村コンビのデビュー作 - 有栖川有栖「46番目の密室」

 午前中は職場に顔を出し、午後は東京に出て学生とテニス、心配された天気も好転、晴れ間が出る程で気温も高くポカポカ。

 夜は宴会、「メンヘラ」なる言葉を知らず、若者に驚かれる。

 帰りは午前様、バイロイトのラインの黄金の留守録、上手くいってるだろうか…。

 冬の課題図書作家アリスシリーズ、国名シリーズは全部入手済の積りだったのに第8弾「モロッコ水晶」が手元に見当たらず、一方アリス・火村コンビの第1作「46番目の密室」は既読本の中にあるも、あらすじを読めど全く内容記憶に無く、かつドラマ化に向いてそうな内容なので再読を決意。

46番目の密室 有栖川有栖
 密室の大家の別荘で起きる密室殺人にアリス・火村コンビが挑みます。密室はさておき、"カーとクイーンの融合"を目指しただけあって階段の足跡などロジックもなかなかです。

 結局以前読んだ時の記憶は全く蘇らず仕舞い、ただ今回改めて読んですっきりまとまったいい作品と感じました。初読時は期待値が高かった(アリス・江神シリーズ)せいで評価が低かったのかも、今は国名シリーズを数冊読んでかなり期待値下がってますから(笑)。

2015年12月23日水曜日

アリスの国名シリーズ、第7弾でようやく王家の血統ど真ん中 - 有栖川有栖「スイス時計の謎」

 昨夜は雲が出て冷え込み甘くぎりぎりマイナスになった程度、雲だんだん厚くなる中、東京に出てテニス。

 午後の最高7度台とかなり低め、普段は東京に出ると暖かく感じるのに都心も寒々、午後からは小雨。

 冬の課題図書作家アリスシリーズ、第6弾の長編「マレー鉄道の謎」はさすがに読んだ記憶があるため、6冊目に手にしたのは国名シリーズ第7弾、世評の高い表題作を含む4編を収録。

 何故か本巻から活字がスカスカ、数えてみると「ペルシャ猫」までは41字×17行だったものが、本作から38字×16行に減少、うーん、他の文庫もそうだけど、どんどん紙の無駄遣いへシフトか…。

スイス時計の謎 有栖川有栖
 ダイイングメッセージ、首切り&ファイダニット、密室、そしてガチガチのフーダニット、と前短編集から一転して王道直球ど真ん中の作品ばかり、特に中編に近い分量で鮮やかなロジックを展開した表題作は噂に違わぬ逸品でした。

 本編を評するにピッタリの言葉を、太田忠司氏の巻末解説(講談社文庫版)より引用します:

これまで「本格ミステリとは?」という質問に対して「クイーンの『エジプト十字架の謎』におけるヨードチンキの瓶です」と答えていた。これからはそれに加えて「それと国内なら『スイス時計の謎』における腕時計ですね」と答えようと思う。

2015年12月22日火曜日

アリスの国名シリーズ第5弾は変格だらけ - 有栖川有栖「ペルシャ猫の謎」

 朝軽く冷え込んで-1.4度、日中晴れて14.4度と少しポカポカ、こうやって日較差が15度を超えると冬になった、という気がします。

 冬の課題図書、5冊目は国名シリーズ第5弾のこれ、ショートショート的挿話を含めて7編収録の短編集です。

ペルシャ猫の謎 有栖川有栖
 ある意味問題作の表題作を含め、スピンオフ作品があったりミステリーですらないものが複数あったりと変化球ばかりで本格度はかなり低め、 逆に火村・アリスのキャラ小説として読んでる人向けかも、(本筋とは関係の無い)ラスト1行を書きたかったんじゃ、と勘繰りたくなる「わらう月」やマーラーに題を採った「悲劇的」が内容とは別に印象的。

2015年12月21日月曜日

アリスの国名シリーズ第4弾 - 有栖川有栖「英国庭園の謎」

 昨夜の日テレ単発ドラマ「ダマシバナシ」、同じシーンを繰り返す意味がだんだん分かってくる趣向など面白く、その次の時間帯フジのヤングシナリオ大賞作「超限定能力」は脚本のアイデアとエンディングの演出が面白かったです。

 昨夜雲が出たせいか朝余り冷え込まずプラス気温、ただ日中も曇りがちで寒々、だんだん昼休みに壁打ちに出るのが辛くなってきています。

 冬の課題図書作家アリスもの、4冊目も国名シリーズ、第4弾です。

英国庭園の謎 有栖川有栖
 フーダニット的なものは少なく、倒叙や島荘の名作へのオマージュなど変化球が多めの6編、ミステリー的に印象に残った作品は無いのですが、表題作の暗号は面白かったです(勿論解ける気配微塵も無し)。
<追記> もしかしたら表題作はアンチフーダニットかも、と後で気付きました。

 喜国雅彦氏の巻末解説(講談社文庫版)が楽しいです。

 今夜からFMは年末恒例バイロイト、DATテープの空き作りに励まねば。

2015年12月20日日曜日

紗幕と照明と呪詛の一人芝居 - 風姿花伝 プロデュース Vol.2 「悲しみを聴く石」

 朝日が昇ってから記録された今季最低マイナス4.7度はこの冬初めての身を切る寒さ、東京に出て午前練習、午後観劇。

 の予定が午前中は対抗戦に変更になり、この寒さでボーッと試合観戦するのは辛いのでパスして家に戻って洗濯大会。

 その後再度出掛けて目白で観劇、チラシが気になっていた舞台が丁度安く回って来たもの、目白で学習院と反対側に行くことは少ないため、早めに現地入りして世評高いラーメン店を訪問。

 ただ、居酒屋と昼夜で場所をシェア(と言うか、間借り)しているため、最初は「この辺の筈なんだけど、居酒屋しかないなぁ」と思ってしまい、かなーり分かりにくいお店でした。

 そこから更に西へ7-8分歩いて初めて訪れる劇場へ到着、原作はゴングール賞受賞の有名小説とのこと、新聞でも劇評の出る注目の舞台らしく、TVで目にする俳優さんが何人かいらしてます。

12月20日(日) Theater Fuusikaden
 風姿花伝 プロデュース Vol.2 「悲しみを聴く石」
バックグラウンドに中東の戦火の音が轟く一室、ベッドに寝る植物状態の元兵士とそれを看病する妻、その三方を囲む客席との間を幽かに遮る紗幕、看病と祈りに疲れた妻によって吐かれるイスラムの因習?ゆえに虐げられた女性の呪詛の言葉が徐々に高まり、真実が明らかになると共に訪れる衝撃の結末。寝たきりの夫はほぼ寝息をたてるのみ(時折涙も)、その他には招かれざる客としての若い兵士が少し出るだけ、よって実質妻役の那須佐代子さんの一人芝居、終盤紗幕が取り払われる仕掛けが効果的、そして基本静的な舞台の中で照明の効果が鮮やかで、熱演の那須さんの眼光の鋭さを倍加、息付く暇も無い濃密な90分でした。

 家に帰るとトヨタカップ、じゃなくてクラブW杯決勝、メッシはやはり凄い!と興奮していたら危うくエルツ&VSOのシベリウスのエアチェックを逃しそうになりました。

2015年12月19日土曜日

ベルワルド初体験 - 菊池俊一&東京ムジーク・フローのベルワルド3番、白鳥の湖

 タワレコで小林美樹さんのVnに感動した後、夕方は練馬に行き有名ラーメン店を経由してアマオケへ。

 メインはチャイコと自分の好みとしては微妙ながら、中プロにベルワルドの交響曲があり、以前から気になっていた曲だけに実演で聴けるのなら、と参戦決意。

 本日の3番の作曲年は1845年、ドヴォルザーク1番(1865)、チャイコフスキー1番(1866)、ブルックナー1番(1866)、ブラームス1番(1876、遅い!)よりも、ベートーヴェン9番(1824)やベルリオーズ幻想(1830)にむしろ近い年代、ではありますが"風変わりな"なる副題があるため、幻想とも共通する革新性や斬新さがあるのでは、と期待。

 会場はアマオケでよく訪れる練馬文化センター、ただ小ホールは初めて、1000人近く入りそうな大きなホールでビックリ。

12月19日(土) 練馬文化センター 小ホール
 菊池俊一&東京ムジーク・フロー ベートーヴェン フィデリオ、ベルワルド Sym3番、チャイコフスキー 白鳥の湖
 最初はベートーヴェン、初めて聴くオケはやや発展途上ながらTpがいい響き、続くお目当てベルワルドは2管編成、ブラスはHr4,Tp2,Tb3、ただ想像よりずっと古風な曲でがっかり、和声の感覚ゼロの自分にはどこが"風変わり"なのかも不明、特に第1楽章、主題が再現され「再現部だ!そろそろ終わる」と思ったら第2提示部だったらしく、その後に真の展開部?なる流れにはやや脱力、緩徐楽章の真ん中にスケルツォを挿入した構成の第2楽章は少し新しいのかも、それでもそれなりに盛り上がる終楽章、ラストのTpの吹きっぷりがなかなか。
 休憩を挟んで後半チャイコはHr6,Tp4,Tb3と勢揃い、11曲抜粋約45分、ここでも吹きっぷりのよいTp中心になかなかの迫力サウンドで文句無く本日の白眉、拍手に応えてのアンコールも白鳥の湖から2曲、有名な「4羽の白鳥の踊り」「黒鳥の踊り」を。

 終演後ダッシュで帰ってブロムシュテット&VSOのニールセン5番のエアチェックにぎりぎりインタイム、とスウェーデンな1日。

 家に着いた深夜、半月が西に傾いた夜空ではシリウスが一際輝いているので、今夜はかなり冷え込みそう。

深々と豊かな女神 - 小林美樹さんのVn

 早朝マイナス1度と軽く冷え込む中、東京に出て午前はしっかり練習。

 自分だけ昼に上がって午後は渋谷タワレコのインストアイベントへ、聴いたのは小林美樹さんのVn。

 スキンコンシャスな黒いドレスに長身を包んだ立ち姿が麗しく、フォーレやクライスラーなど比較的ポピュラーな曲を5つ、深々とした音色とスケール大きな表現で披露、圧巻だったのはラヴェル"ツィガーヌ"、またマスネ"タイスの瞑想曲"など耳になれた曲なのに、いい音でしっかり弾くだけでこれだけ訴求力があるのか、と驚き、ちょっと感動しました。

 この後はアマオケでベルワルドの3番とややレア曲に挑戦、それはまた次の記事で。

2015年12月18日金曜日

アリスの国名シリーズ第3作 - 有栖川有栖「ブラジル蝶の謎」

 コタツで早寝、したせいか珍しく夢を見て、続きを見たくて今朝は2度寝3度寝、勿論続きは見られず(涙)。

 冬晴れ、朝は少し冷え込んでマイナス1.6度、ただ12月も下旬になろうと言うのにこれが今季最低とはかなりの暖冬っぷり、例年ならもう何度かマイナス5度になってるところ。

 本日は冬の課題図書、火村・アリスシリーズの3冊目、国名シリーズの3作目となる短編集です。

ブラジル蝶の謎 有栖川有栖
 フーダニット的なもの以外に毛色の変わったものも交じった6編、ミステリー的に印象に残った作品はありません(敢えて言えば「人喰いの滝」のバカトリック)が、「鍵」のオチが妙に印象的。

 ここまで3冊読んだ範囲だと、ドラマに使われそうなのは「ロシア紅茶」と「スウェーデン館」くらいか。

2015年12月16日水曜日

デュトワ&N響の役人、オルガン

 よく晴れて予報通りどんどん気温上昇、南茨城は最高17度台ながら、講義に出かけた横浜は20度超と防寒具を脱ぎたくなる陽気。

 今日は先週出られなかった学生の補講でこれがホントの最終日、帰り道にサントリーに寄ってデュトワ&N響へ、奇特な知人の奢り、しかも滅多に座れない2階センター前方のS席です!

 中プロ"中国の不思議な役人"はデュトワ&RPOで聴いたのが同曲中1、2を争う出来だった記憶があり、それが楽しみ。

12月16日(水) サントリーホール
 シャルル・デュトワ&N響 コダーイ ガランタ舞曲、バルトーク 中国の不思議な役人、サン=サーンス Sym3番
 最初のガランタの実演は初めて、Tb不在の編成にビックリ!実演では誰しも煽りそうな曲想を比較的整然と進行しつつ、ラストだけやや煽り気味にテンポアップしたのが印象的。続く2曲はHr4,Tp3,Tb3、役人は組曲版、同曲にオルガンパートがあるなんて知らずまたビックリ!(でも音は余り聴こえず。) ロイヤルフィルの時より個々のフレーズの色付けとブラスの迫力が足りない感あれど、全体的には鋭さと厚みのあるサウンドでなかなか。
 休憩を挟んでオルガン、デュトワはテンポやや遅めで各部の動きがクリヤなサウンド、(恥ずかしながら)緩徐楽章(第1楽章後半)で弦の旋律にかなり長時間HrとTbを重ねているのを初めて知り、かつその部分含め、Hrソロはほぼ3rdが吹いていて本日3度めのビックリ!(スコアで確認したら楽譜通りでした。) 第2楽章も激しさは薄く整然、終盤は個人的にはもっとブラスを鳴らして欲しい感あれど、後発ホールと比べやや音量が足りないと思っていたオルガンの鳴りよく、全体では厚みとまとまりのあるサウンドでした。

 10月のP.ヤルヴィ&N響と併せ、知人の奢りでこれで2度、サントリーの富裕席(2階センター前方)に座ることが出来ましたが、想像していたより弦の響きが薄い気がします。

2015年12月13日日曜日

アリスの国名シリーズ、第2作は長編にして雪密室 - 有栖川有栖「スウェーデン館の謎」

 プチ帰省中、石川は穏やかな晴れ、昨年の今頃は雪掻きにいそしんでいたのが嘘のよう。

 冬の課題図書、作家アリスシリーズの2冊目、国名シリーズ第2作は長編です。実は昔読んだ記憶はあるのですが、内容全く覚えておらず、再読することに。

スウェーデン館の謎 有栖川有栖
 アリスが訪れた雪の別荘で起きる密室殺人、某有名作へのオマージュにもなっており、フーダニットよりハウダニットに特化した印象、トリックはなかなかですが、それをより効果的にするために足跡に関する定量的な考察を更に詳しく書くべきでは、という気がしました。

 読了しても以前読んだ記憶全くよみがえらず、さすがボケ老人。帰りは高速バスです!

2015年12月12日土曜日

アリスの国名シリーズ第1作 - 有栖川有栖「ロシア紅茶の謎」

 晴天の下、青春18切符でプチ帰省、北陸新幹線開通の影響で沿線が3セク化されてしまい、以前は3-4通りあった経路も今や東海道回りが唯一解、約14時間の旅です。

 夕方の福井駅では乗り換え時間25分、途中下車して駅ビルの8番らーめんへ、野菜の炒め方は今一つながら、麺の歯ざわり(茹で具合?)は小松のどの8番よりGOODかも。

 先日新ドラのラインナップに火村・アリスシリーズがあるのを目にしてビックリ!何を今更…。

 このシリーズ、学生アリスシリーズと比べてロジック面弱く、数作読んで「後は暇な時でいいや」とうっちゃっているものの、それはあくまで比較の問題、他の著者の作品と比べれば、それはもう、十分本格の王道ど真ん中を行ってる訳で、読まないことにはドラマは観られません。

 しかもHDDレコーダーのBDドライブ不調の今、以前よくやったようにBDに焼いて積録、って訳にも行かず。

 と言うことで、この冬の課題図書は手持ちの作家アリスシリーズ未読作全て、少なくとも国名シリーズは全作、と決定。

 そこで今回の帰省に携えたのが国名シリーズ最初の3作、まずはこの第1作。

ロシア紅茶の謎 有栖川有栖
 フーダニットを軸に暗号物や密室物も含めた6編、「赤い稲妻」の「こんな軽い使い方勿体無い」と感じる密室トリックが舞台設定も含め秀逸、著者自身による巻末解説が楽しいです。

2015年12月11日金曜日

デュトワ&N響の3番

 午前中かなり降った雨も昼には上がって青空、予報通り、と言うか予報以上に気温は上がって最高24.4度!感覚的には春の陽気、と言うか、花粉症の症状か微妙に目が痒いのですが、気のせい?

 昼休み自転車で走行中、車体感覚(身体感覚?)を誤りハンドルを握る右手小指を道路脇看板に痛打!痛くて2-3日は小指を動かせなかった程。

 それでも翌日の昼休み、壁打ちが普段と変わらず出来たあたり、テニスに小指を使っていないらしい。

 夜は東京に出てデュトワ&N響のマーラー3番へ、彼の振るマーラーはこれまで(たぶん)1番、5番、8番あたりを聴いた気がするのですが、余り感心した記憶無し、しかも会場は苦手なNHKホール。

 とは言ってもマーラーの中でも一番好きな3番だし、と迷っていたところ、知人が奢ってくれるとのことで即参戦決定、しかもその奇特な連れ、1時間前に並んで自由席の中では1番いい席を温めておいてくれました。

 代々木体育館で何かイベントでもあるのか、明治神宮前からNHKホールに向かう際、歩道橋が大渋滞。(←アムロのコンサートだった模様)

12月11日(金) NHKホール
 シャルル・デュトワ&N響 マーラー Sym3番
合唱は女声約60名、児童約40名が最初から舞台奥雛壇にスタンバイ、弦は音域順、Hr9,Tp5,Tb4、第1楽章はテンポ速めで粘らずキビキビ、冒頭Hrが音を割って頑張っていたのが印象的、Tbソロはソフト系、ブラス全体の鳴りはぼちぼち、ティンパニが思い切りよい叩きっぷりで、木管がやや不安定、第1楽章後に独唱のレンメルト(デカい!)が指揮者左脇に入場、第2楽章緩徐部が遅めで意外とねっとり、第3楽章ポストHrはTpトップが舞台裏右手に移動して吹奏(激ウマ、ただ裏から戻る際ポストHrとTpっぽい楽器の2本を携えていたので、ポストHrを吹いたのかは不明)し、その間アシが1stパートを担当、通常続ける4,5,6楽章をしばし切って、その間に合唱が起立&着席する独自スタイル(確か現田&TAMA21交響楽団で似た趣向)、そして白眉は棒を置いた終楽章、遅め基調にテンポを微妙に揺らし、各動機を細かく丁寧に歌う表現、デュトワのマーラーでこれだけ情感たっぷりなのは初めてかも、さすがに負担が大きかったかTpトップはクライマックス前の弱音コラールでは山場を越えた直後に落とし穴、また珍しくその箇所で一部アシと分奏、クライマックスのスケール感はまあ、NHKホールだけにそれなり。

 デュトワのマーラーで初めて感心しました。特に終楽章に関しては1年以上掛けて全パート全音符を(歌いながら)midiに打ち込んだ経験があり、全ての音を把握してる積りでしたが、意識していなかったVlaのパッセージがあって驚き、この1点だけでも心に残る演奏でした。明日は更によくなると思います。

2015年12月9日水曜日

演技する生き物 - 連城三紀彦「美女」

 朝の最低-1.5度と今季初のマイナス気温、とは言え12月9日で初マイナスとは例年よりかなり遅め。

 だんだん冬晴れ、と呼べる空気感になってきた中、週に1度の横浜での講義、本日最終回、の筈が今日都合付かない学生が2名いて、来週に補講決定。

 先日読んだ「流れ星と遊んだころ」の巻末解説(双葉文庫版)で千街晶之が、「「戻り川心中」や「夜よ鼠たちのために」などに匹敵する短篇集」と評し、かつ「中でも「喜劇女優」という一篇は、連城作品の極北と言える異様なまでの傑作である」とまで書いていた作品、「美女」の存在を知り、無性に読みたくなって、100円棚で発見、即読了。

 やや恋愛小説に傾斜した時期(90年代)の短編集ですが、比較的ミステリー寄りのものが集まってます。

美女 連城三紀彦
 恋愛・一般小説風の表題作(ドラマ化にぴったり!)からミステリー度高めのもの、実験的作品まで色々な8編、共通するのは全て何らかの"演技"が絡んでいること、世評の高い「喜劇女優」は傑作と言うよりは怪作、でも凄い試みであることは確か、ミステリー的には「夜の右側」「夜の二乗」が強い印象を放ちます。

2015年12月7日月曜日

スターの逆転劇 - 連城三紀彦「流れ星と遊んだころ」

 大磯OPへの会場へは長旅、その往き返りに読んだのが実家のブックオフ100円棚で先日発見したこの本。

 このミス2003年度第9位にランクインした、著者としては比較的最近(「人間動物園」「造花の蜜」の間?)上梓された作品(書かれたのはその5-6年前)。

流れ星と遊んだころ 連城三紀彦
 権謀術数渦巻く芸能界で若きスターを世に出そうと一世一代の仕掛けをする男の物語、1人称と3人称が連続的に入れ替わる語り口、よって眉に唾して読み進むことになりますが、それでも著者独特の鮮やかな反転に驚かされるあたりははさすが、とは言え、全体としては著者の平均値をやや下回る印象、ま、連三紀の平均値が高過ぎるだけですが。
<< 以下ネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 1人称記述に関しても記述者の反転が仕込まれている訳ですが、「俺」と「私」の使い分け、とまでは行かないまでも、再読して「気付くべきだった…」と思わせる口調の違いが伏線として欲しかった気がします。自分が気付いてないだけかもしれませんが…。

大磯オープン 冬 2015

 晴天の下、5時起きして遠出し大磯OPに参加、コンビニに寄って電波を拾おうと少し手前の停留所で下車、東海道を歩くと眼前の富士山が綺麗で巨大、箱根駅伝などまさに富士に向かって走ることがよく分かります。

 1回戦同じベテラン選手に1-6,0-6と軽くシバかれて終了、参加賞は人気(ひとけ)の無いビーチの見える(ビーチからも見える)露天風呂、本日のお小遣いは920円。

 本日貰ったアドバイス:
・2ndサーブが弱点、もっと深く。
・フォアに振られると弱い、もっとループで深い球を返球出来るように。

2015年12月6日日曜日

尾高&国立音大の充実ラフマニノフ2番

 東京音大による豊麗な展覧会の後、トリは国立音大、指揮するはラフマニノフが得意そうな尾高忠明!

12月6日(日) ミューザ川崎
 尾高忠明&国立音大オーケストラ ラフマニノフ Sym2番
まず東京音大によるファンファーレ、Tp4,Tb4とパーカッションがステージ最前列に並び、いかにもファンファーレっぽい曲。
 続く国立音大によるラフマニノフはHr5,Tp3,Tb3、N響で1番を振った時とは違って尾高氏は表情濃いめ、オケもそれに応えて濃厚サウンド、要所でHrのベルアップも!第3楽章のロマン度は程々ながら、終楽章クライマックスでテンポをぐっと落としての燃焼度は素晴らしかったです。

 やや大人しめの印象のある尾高氏の棒でこんなに高揚した経験は珍しい気がしたのですが、過去の日記を読み返すと、東フィルを振った同曲で似たような感想を書いているので、忘れているだけの様(苦笑)、ボケ老人。

 終演後、珍しくも尾高氏による口上が、在京某メジャーオケに関する言及もあり楽しい内容でした。

現田&東京音大の壮麗展覧会

 東邦音大によるシベリウスに続き、2校めは東京音大による展覧会です。

12月6日(日) ミューザ川崎
 現田茂夫&東京音大シンフォニーオーケストラ ムソルグスキー 展覧会の絵
 まずは東邦音大によるファンファーレ、Hr2,Tp3にTb、ユーホ、チューバ各1がステージ最前列に並び、先程のシベリウスではやや線が細いと感じたブラス陣がここでは輝かしい響き。
 続く東京音大による展覧会はラヴェル編、Hr5,Tp5,Tb3、冒頭Tpソロはなかなか、古城のSax、ビドロのユーホは専業で後者は朗々、シュミイレのTpはピッコロ使用、ライトグレーのスーツに身を包み、時にジャンプ!するなど記憶より激しく表情豊かな現田氏の棒に応え、弦管共に分厚く、キエフの大門ではなかなか壮大なサウンド。

 プロアマ含め過去に何度か聴いた現田氏の演奏(最近だと神奈フィルとの8番)には正直余り印象に残るものは無かったのですが(強いて言えばTAMA21交響楽団とのマーラー3番最後の音)、今日はいいハジケ具合でした。

 続いて本日のラストは国立音大によるラフ2、それはまた次の記事で。

田中&東邦音大のシベリウス2番

 晴れ、昨日よりやや寒め、東京に出て午前中は教え子の対抗戦の応援、の積りがボケ老人、忘れ物をして取りに帰る羽目になりキャンセル。

 午後は川崎に行き音大オケフェスの最終日、数年振りに会う後輩とホール下にあるベジダイニングで久闊を叙した後ミューザへ、本日は3大学揃い踏みとお買い得、トップバッターは東邦音大です。

12月6日(日) ミューザ川崎
 田中良和&東邦音大管弦楽団 シベリウス Sym2番
最初は国立音大によるファンファーレ、ステージ最前列にHr3,Tp3,Tb2,Tubaが並び、華やかな響き。
 続いて東邦音大によるシベリウス、Hr4,Tp4,Tb3、田中氏の端正な棒の下、弦など編成が他大学と比べるとやや小さめだったせいか、やや大人しめで小じんまりとしたサウンド。

 続いて東京音大による展覧会、それは次の記事で。

2015年12月5日土曜日

歯の生えたあそこ - 芸術集団れんこんきすた Vol.23 「ヴァギナ・デンタータ」

 爽やかな晴れ、最高16度台とポカポカ。練習予定無く、朝ゆっくりしてから東京に出て観劇、主催者からの頂き物、しかもお土産まで頂きました。

 初めて訪れる劇場の最寄り駅は南阿佐ヶ谷、は勿論のこと阿佐ヶ谷駅ですら降り立ったことは無いため(たぶん)、早めに現地入りして開演前に朝・昼代わり、終演後に晩飯代わり、と有名店中心に付近のラーメン店を3軒訪問。

 劇タイトルの"ヴァギナ・デンタータ"とはラテン語で「歯の生えた女陰」の意、「キャット・ピープル」の如く"愛する人とは交われない"悲恋物語かと思いきや…。

12月5日(土) ART TEATER かもめ座
 芸術集団れんこんきすた Vol.23 「ヴァギナ・デンタータ」
理由も分からず拉致され密室に幽閉された面識の無い女性6名、手探りで話し合う内それぞれが抱える女性特有の悩みやトラウマがさらけ出される展開、想像していたエログロファンタジーと違って正統的な会話劇、休憩無し90分ダレず楽しめ、タイトルの意味は終段まで判明せず、タイトルロールの鼻水ぐじゃぐじゃの泣きっぷりが見事でした。

 終演後3軒目を経由してから渋谷で後輩の追いコンへ、家に戻ったのは午前様、明日は音大オケフェス最終日です!

2015年12月4日金曜日

ヴァンスカ&読響のシベリウス5番、6番、7番

 昨日来の雨は上がり、日中は晴れて最高15度弱とやや高め、夜は東京に出てヴァンスカ&読響のシベリウス。

 このコンビでは以前に2番を聴いてますが、今回は5,6,7番、奇しくも先日のカム&ラハティ響と同じです。

 ただ残念ながら席位置はPブロック中央の最前列、オペラシティのPと違い、サントリーのPは前方だとオケが近過ぎて(位置が低過ぎて)音のバランスが悪いこと多く、今回も目の前が丁度Hrの朝顔!なのでHrがmf以上で吹くと他の音はマトモに聴こえなくなる状況(涙)、なので感想はやや推測入り。

12月4日(金) サントリーホール
 オスモ・ヴァンスカ&読響 シベリウス Sym5番、6番、7番
前後半ともブラスはHr4,Tp3,Tb3、コンミスに知らない人(ケルン放響の邦人コンミスのゲスト出演とのこと)、自然体でオケ任せだった先日のカムと違い、ヴァンスカは非常に細かく丁寧な指示、機能的にラハティ響より高そうな読響はしっかり応え、例によって弱音は精妙、5番の両端楽章クライマックスのスケール感は期待よりは大人しめ、白鳥の動機?にかぶせる低弦を強調していたのが印象的だった終楽章、かなりゆったりのラスト6連打、最後2発のティンパニの叩きっぷりが壮快。続く6番ではHpを強調、全体のスケール感も大きめ、7番では精妙な弱音に加え先日のリントゥ&フィンランド放響にも通じる激しめの表現も。

2015年12月2日水曜日

国産スパイ連作第3弾、中編も - 柳広司「パラダイス・ロスト」

 このところ部屋の温度が常時15度を下回るようになり、堪まらず昨夜はコタツ点灯を決意。

 とは言っても引越しでコタツ敷やコタツ布団は捨てちゃってます。

 ってことで、まず100円ショップへ、コタツ敷・コタツ布団共に無し、世の中甘くありません。

 続いてディスカウントショップ、中古屋さんを回り、双方合わせて予算500円以内では難しいことを思い知らされ、取り敢えずコタツ敷き代わりの敷布団風毛布400円を購入、当座コタツ布団は掛け布団を代用。

 ただここ10年以上夏冬問わず毛布1枚しか使っておらず、掛け布団を出すのも10数年振り。

 更に引越しの際コタツの脚だけ別にしまったらしく、それを見つけるのにも一苦労。

 とまあ、深夜になって何とかセット完了、したコタツで早速人事不省になり、今朝は寝坊。

 曇り時々雨、こんなに降るとはやや予想外、週イチ横浜での講義の帰り、先々週路線バスに置き忘れた100円折り畳み傘を横浜駅近くの車庫で回収、無事でよかった。

 本日は横浜との往復で読了したスパイ連作集、一昨日の2作めに続く3作め。

パラダイス・ロスト 柳広司
 秘密裏に日本で作られた諜報機関"D機関"にまつわる4編、第1作と比べるとやはり気のせいかサプライズが減じている反面、内容にバリエーションを持たせています。前後半に別れて中編の分量で犯人探しの要素もある「暗号名ケルベロス」が印象的。

2015年11月30日月曜日

国産スパイ連作好調第2弾 - 柳広司「ダブル・ジョーカー」

 おえぇぇ、コービー引退を発表、そしてレイカーズ最下位、ラストイヤーなのに…。

 曇り時々晴れ、最高15度弱とぼちぼち、昼休み壁打ちしてたら右上唇に異物が付着、虫ならプレーしてれば飛んでくだろう、と無視してても一向に剥がれる気配無し、不審に思ってつまんでみれば、黒地に赤の二つ星テントウムシ。

 本日はこのミスの上位を賑わし、映画化もされた連作短編集から、最初の3作を100円入手してあった積りが、第1作と第3作をそれぞれ2冊ずつ買った癖に2作目は未入手、ってことを知ったのが1作目を手に取った時のこと。

 その後しぶとく100円棚を渉猟し、半年以上掛かって漸く発見、即読んだもの。

ダブル・ジョーカー 柳広司
 第2次大戦時の秘密諜報組織"D機関"にまつわる5編+α、前作よりもヒネリは減じた(気のせいかも)半面、舞台がよりグローバルに、いずれにせよ面白いことは確か、ストーリー的にはライバル組織が登場する表題作、ミステリー的にはフーダニットにもなっている「蝿の王」が私的ベスト。

2015年11月29日日曜日

カム&ラハティ響のシベリウス5番、6番、7番

 昨夜は月と星空が綺麗だったので、今朝は今年初のマイナスかな、と思えど冷え込みやや甘く朝の最低1度台、その中東京に出てまずは昼過ぎまでしっかり練習。

 午後はオペラシティでカム&ラハティ響のシベリウスサイクルの最終日、5,6,7番と充実のプロ、とは言え、シベリウス未熟者の自分にとっては、6番や7番の実演はせいぜい3-4度目位。

 今日の席位置は3階Lのやや前方(舞台寄り)、オペラシティではVnがマスクされにくいR側に座ることにしてるので、やや聴き慣れない位置ではあります。

11月29日(日) オペラシティ
 オッコ・カム&ラハティ交響楽団 シベリウス Sym5番、Sym6番、Sym7番
 前半は5番、Hr5,Tp3,Tb3、カムの解釈はやはり奇を衒わず自然体の直球、L側だとやはりVnがやや弱く感じますが、舞台に近いせいか2番の時ほど響きの薄さは感じず、終盤ブラスの咆哮もヴァンスカの時より大人しめながらまずまず、何よりかなりゆったりだった最後の6連打がティンパニの入れ方含め充実した響きでした。
 後半は6番と7番、もう印象がごっちゃになってるのですが、6番のみ今回の公演で唯一Hrが4本になったことは覚えています(譜面の本数と関係なくHrは常に全員上がるのかと思ってました)。ともあれHrは要所でいい吹きっぷり、続く7番、先日のリントゥ&フィンランド放響と違って、自分がイメージする通りの素直な響き、Tbソロは余り目立たず。
 アンコールはまたも過去2日間と重なり無しの3曲、まずは定番"アンダンテ・フェスティーヴォ"を涼やかな響きで、次いで聴いたことの無い"ある情景のための音楽"、そして締めは何と"フィンランディア"! 冒頭ブラスは豪快に朗々と、中間部は比較的淡々と、そしてラストはそこそこダイナミックにやってくれました。

 ヴァンスカとのチクルス最終日も確かアンコールの締めがフィンランディアだったので、もしかしたら、とは思ってましたが、本当にやってくれるとは…。

 ともかく、初日こそややがっかり感ありましたが、終わりよければ全てよし、的な印象のチクルス、いや、サイクルでした!

2015年11月28日土曜日

高関&桐朋学園オケの壮快火の鳥全曲

 昭和音大によるハルサイに続いて、音大オケフェス3日目後半は高関&桐朋音大による火の鳥、しかも全曲版!

 このコンビ、2年前も充実のハルサイを聴かせてくれただけに期待です!

11月28日(土) ミューザ川崎
 高関健&桐朋学園オーケストラ ストラヴィンスキー 火の鳥 <1910年全曲>
まずは昭和音大によるファンファーレ、ステージ最前列にTp4,Tb4,Tubaが並び、オーソドックスでコンパクトな曲を吹奏。
 続いて桐朋による火の鳥、Hr8(うちワーグナーチューバ?持ち替え4),Tp4,Tb3、コンミス率いる弦は勿論、木管・金管も安定、クセの感じられない高関氏の棒の下、着実に進行、中盤のバンダTp3本は舞台裏左方、カッチェイの踊りの迫力はぼちぼち、このまま無難に終わるのかと思いきや、大団円、独特の音色だった女性Hrトップのソロのパッセージが拡大反復され、全オケの強奏になった部分でのTpの吹きっぷりが過去同曲最高クラス!その後のファンファーレやコラールでもブラスはなかなかの吹きっぷり、惜しむらくはラストにハイトーンで加わるバンダTpを舞台上又はバルコニーに出さず、舞台裏とステージとの狭間で吹かせたため存在感が希薄だったこと、そのせいで全曲版でのみ味わえる壮大な音響が点睛を欠きました。

 とは言え、高関健がこんなにケレン味ある表現をするなんて、少し驚きでした。

齊藤&昭和音大管の春の祭典

 今朝は今季最高の冷え込み、なれどマイナスには届かず、とは言え最低は0.2度、その寒くてまだ暗い中家を出て東京へ、午前はなごなごテニス、午後は音大オケフェスの第3日、会場は芸劇からミューザに変わります。

 茗荷谷から池袋に出て湘南-新宿ライン、と考え池袋のホームに出てからそれが川崎を通らないことに気付くボケ老人(涙)、丸の内線を逆方向に乗るべきだった…。

 運良く品川の乗換でオンタイムの快速アクティー(東海道線)が来てくれたお陰で、かろうじて遅刻せずに済みました。

 連れと川崎駅の東側にあるギョーザの名店を経由してからミューザへ、前半は昭和音大によるハルサイです。

11月28日(土) ミューザ川崎
 齊藤一郎&昭和音楽大学管弦楽団 ストラヴィンスキー 春の祭典
まずは桐朋音大によるファンファーレ、ステージ最前列にパーカッション2名を挟んで通常のブラス(本数忘れました)が並び、ドラムでスタートするポップス風メロディの楽しい曲。
 続いて昭和音大による春の祭典、Hr9(うち数名ワーグナーチューバ持ち替え?),Tp6(含むピッコロ、バス),Tb3、齊藤氏のキビキビした棒の下、重厚かつ切れのよいサウンド、時にベルアップする9本Hrの咆哮がなかなかでした。

 後半は桐朋による"火の鳥"全曲、それはまた次の記事で。

2015年11月27日金曜日

カム&ラハティ響のシベリウス3番、4番

 晴れ、気温も昨日より上がって最高14度台、ツツジの狂い咲きは数年前より少ないながら、今が盛りかも、一方さすがに構内の紫ムクゲにはもう花が見当たりません。

 夜は東京に出てカム&ラハティ響のシベリウスチクルス、もとい、シベリウスサイクルの2日目、以前のチクルスと違い、今回の交響曲サイクルの演奏は作曲順、そして本日の3番、4番はどちらもヴァンスカとのチクルス時を含め実演は2-3度しか聴いたことのない曲です。

 ただ初日のラハティ響ヴァンスカ時代と比べ、響きが薄く、アンサンブルが悪くなっていたので少しがっかり、今日はどうでしょう。

11月27日(金) オペラシティ
 オッコ・カム&ラハティ交響楽団 シベリウス Sym3番、VnC、Sym4番
 全3曲ともHr5,Tp2,Tb3、3人いるTp奏者(1人は女性)は各曲1度ずつ降りてローテーション、まず3番、Hrがいい鳴り、全体では曲想に合った楽しげな表情、続くVn協のソリストは若くてやんちゃ坊主な感じのペッテリ・イーヴォネン、アンコールにイザイのバラード?をややモダンな響きで始まり最後は激烈に。
 後半は4番、冒頭のVcソロが深々と存在感、第3楽章頂点での弦の訴求力ある響き、終楽章Hrのいい吹きっぷり、そして最後の1音を余韻たっぷりにやらずボツッと切るカムの終わり方が印象的、今日はPブロックだったせいかオケの響きの薄さは感じません。
 アンコールは昨日とは重なり無しの3曲、まずは定番"悲しきワルツ"、これは極端な味付けのアンコールを聴き慣れているせいか穏当な解釈が却って新鮮、続いては「クリスティアン2世」より"ミュゼット"を楽しげに(これは知らない曲)、最後にこれもやや定番"鶴のいる風景"、鶴が鳴いた後、冒頭のパッセージに戻る前に一瞬訪れる鮮烈な響き!が本日の個人的白眉。

 席位置、および聴きなれていない曲のせいか、昨日程はオケに対する不満は感じませんでした。

2015年11月26日木曜日

カム&ラハティ響のシベリウス1番、2番

 雨のち曇り、昨日は10度に届かず、今日も終日10度前後、部屋の温度も15度を割る様になってきたので、今日から衣替えを決意、長袖長ズボン+外出にはダウン着用と一気に冬モードへ。

 夜はカム&ラハティ響のシベリウスチクルス初日、ラハティ響を初めて聴いたのはヴァンスカとの初来日で、やはりシベリウスチクルス、あの感動を再び味わえるかと思うとわくわく。

 ただ、その後の何度かの来日公演(例えばヴァンスカとの5番)では、期待値が上がっていたせいか初来日時程の感動は無かったのも事実。

 とは言え今回の会場はオペラシティ、以前にこのオケを聴いたトリフォニー(チクルス)、次の武蔵野文化(2番)、その次のサントリー(5番)と比べても容量小さく、少々オケの線が細くても気にならないのでは、とつい期待。

 ただ指揮のカムはカラヤン・コンクールを制し一気に有名になった頃出したシベリウスのレコードでの印象は地味(そしてその後思った程メジャーにはならなかった)、なのでその点は覚悟かも。

11月26日(木) オペラシティ
 オッコ・カム&ラハティ交響楽団 シベリウス Sym1番、Sym2番
前半はオペラシティでは滅多に座らないPブロックで、弦は音域順、Hr5,Tp3,Tb3、椅子に座って指揮するスタイルのカムはシンプルな棒でオーソドックス、一筆書きの如く停滞せず進行、の割にはブラスはそこそこ吹いて響きは決して地味じゃありません。肉感的なコンミス率いる弦はシャープな響き、木管は素朴な感じ、全体にアンサンブルのやや粗い点も1番の荒々しい曲想に合ってます。
 後半2番は連れとチケット交換し座り慣れた3階R後方へ移動、するとビックリ! ここだと弦が細く、管の密度も薄め、全体に響きの薄さが気になって、そうなるとアンサンブルの乱れも不満につながります。それでもHrは要所で、Tbは最後のコラールでいい鳴り、ただラスト疲れ気味のTpはもっと頑張って欲しかったところ。
 アンコールは勿論シベリウス、自分の知らない曲ばかり3曲、まずは「テンペスト」より"ミランダ"はしみじみ系、続いて"行列"なるマニアック曲は楽しい行進曲風、最後に「ペレアスとメリザンド」より"間奏曲"は起伏のある曲、と前回チクルス同様アンコールでも楽しませてくれました。

 ヴァンスカ時代にやっていた、弦はアーで管はベーで音合わせをするやり方はやめてしまった模様、合理的だと思ったのに…。

2015年11月25日水曜日

復帰2作目も意味深タイトル - 平石貴樹「松谷警部と三鷹の石」

 曇りのち雨、予報通り朝9時台の9.6度を最高として気温は日中も下がる一方、午後の7度台は真冬並み、週イチ横浜の講義へは今季初の防寒具、ダウン着用で。

 閏年も知らないウチのバカHDDレコーダー(AQUOS)は、ブルーレイディスクの好き嫌いも激しく、入手当初より特定のメーカーのもの以外は読みこむ確率が低かったのみならず、たまに読み込んでもその内容を破壊するなど散々。

 年々その好き嫌い度は増大、鉄板と思っていたパナ国産ディスクすら今春あたりから余り読み込まなくなり、唯一特殊な製品のみ(TDKしかも台湾製)という悲惨な状況に。

 そして7月上旬、遂にその特定メーカーのBDすら読まなくなり、HDの内容を劣化せず移す術が無くなり不便なことこの上無し、因みにDVDは楽々読み込みますが、当時のシャープ製品はDVDにハイビジョン録画出来ないバカ仕様(涙)。

 ただここ1-2年徐々にBD読み取り確率が落ちていった経験から、数時間電源OFFにした後は読み取り率が高いことは分かっていたので、外出前には電源を落とし、帰宅時には必ず1度BD読み込みトライ、を日課に。

 しかし今夕、実に4か月振りにBDの読み込み成功! HD内ファイルを一部退避して空き容量も確保、室温が15度を割っており、やはり温度がポイントだったのか。

 先日狂喜して80円入手した平石貴樹の復帰作、「目黒の雨」に続く2冊目がこれ、今回のテーマはカーリング。

松谷警部と三鷹の石 平石貴樹
 スポーツ記者の殺害事件は無理心中の様相、しかしまたも過去の事件との関わりからイアイ巡査が真相を看破するフーダニット、相変わらずタイトル(英題は"Double Takeout")が秀逸、ただロジックの切れ味は前作より落ちる印象です。

 明日はカム&ラハティ響のシベリウスチクルス初日です!

2015年11月24日火曜日

復帰作は絶妙タイトル - 平石貴樹「松谷警部と目黒の雨」

 昨日来の雨は夜半に上がり、曇りのち晴れ、午後の最高は18度台と高め。

 昨夜玄関扉に不在配達票、何かと思えばマイナンバー通知書、今夕改めて再配達で到着。

 クイーンを神と仰ぐ自分は「トリックよりもロジック」派、犯人同定のロジックが面白ければ犯人が意外な人物である必要ゼロ、という立場です。

 その意味での名作「だれもがポオを愛していた」の著者は本業が忙しいためか作品数が少なく寂しかったのですが、定年退職を機にミステリー界に復帰、数年前から年1作ペースで発表しているとのこと、その復帰最初の2作を先日北千住BOOKOFF改めTSUTAYAで80円!入手、貪る様に即読了。

 毎回ひとつのスポーツに焦点を当てた内容の新シリーズ、探偵役は新キャラの女性巡査ですが共通の登場人物もいて、ニッキのいた世界と繋がってます。

松谷警部と目黒の雨 平石貴樹
 新コンビ松谷警部と白石巡査がOL殺害事件を追ううち、大学アメフト部の人間関係と過去の事件も関わってくる王道のフーダニット、首都圏の土地鑑が無いと微妙なものもあれど、キーとなる2つのロジックはなかなか、その意味で振り返ると日英共に(英題は"Unnecessary Roughness")タイトルが絶妙です。

2015年11月23日月曜日

霧雨の勤労感謝の日にマーラー2番 - 橘直貴&新日本交響楽団

 終日の霧雨、最高12度弱とかなり寒々、部屋の温度も常時16-8度と20度に届く気配が無くなり、(家の中ではパンツとTシャツなので)足先は軽くしびれ、朝起きると鼻水が。

 雨で練習予定無く、朝ゆっくりしてから東京に出てアマオケに参戦、過去にマーラー(5番1番ハンブルク稿!)やラフマニノフショスタコを聴いてる立派な名前のオケ、今日は"復活"です!

11月23日(月・祝) すみだトリフォニー
 橘直貴&新日本交響楽団 ブラームス 哀悼の歌、マーラー Sym2番
最初のブラームスは合唱曲、オケはブラスがHr2,Tb3のみと独特な編成、パンフに4分とありましたが14分かそれ以上ありました(笑)。後半お目当てマーラー、楽譜は2010年新版とのこと、本隊はHr6,Tp7,Tb5、第1楽章後に合唱約100名がオケ後方雛壇に入場し、再度音合わせ、しても3分弱しか稼げず、第2楽章後に指揮者脇に独唱者入場、第4楽章では舞台左奥のHr後方に専業のFgとコントラFgを配し、一緒にコラールを吹くTp群をその脇に移動させて集め、かつ右方ではHpとグロッケン(左隅に配されたメインのグロッケンとは別置)を固める趣向、舞台裏左方(たぶん)のバンダ、荒野の呼び声ハイトーンにTpをかぶせ、Flと掛け合うTpソロは達者、合唱は座って歌い始め、クライマックス前に立つスタイル、オケはここを初めて聴いた頃(マーラー5番)より弦管共に安定、やや熱めの橘氏の棒の下、クライマックス前に合流したバンダHr4,Tp4(うちTp2名は各所で見かける人(たとえば先日の楽友協会響の10番、5番の両トップ))のいい吹きっぷりもあり、最後はなかなか分厚い音響でした。

2015年11月22日日曜日

ノット&東響のショスタコーヴィチ15番

 曇り、15度に届くかどうか、とやや寒々、東京に出て午前はきっちり練習、午後はサントリーでノット&東響のショスタコ15番。

 ただメインの15番はショスタコの中で特に好みでは無く、中プロ「ブルレスケ」も(R.シュトラウスは好きなんですが)余り好みでは無い曲想、と当初参戦予定無し、それでも直前にかなり安く入手出来たのと、2年目のこのコンビ、ブルックナー7番マーラー3番と今年聴いた演奏は充実していたのとで急遽参戦することに。

11月22日(日) サントリーホール
 ジョナサン・ノット&東響 リゲティ ポエム・サンフォニック、バッハ 甘き死よ来たれ、R.シュトラウス ブルレスケ、ショスタコーヴィチ Sym15番
 前半3曲は続けて演奏、と言っても最初のリゲティはステージ前方に並んだ100台のメトロノームが開演時刻前からカチカチ動いているだけの曲、一つまた一つと停まってゆく間に対向配置のオケ入場、Hr4,Tp2(か3)にTb4! 5分程して最後の1台が停まるとストコ編バッハがスタート、基本穏やかな曲で冒頭弦の柔らかな響きが印象的、それが終わる前にソリストのエマニュエル・アックスが入場、続けてR.シュトラウスへ、生で聴いてもピンと来ない曲でした。アックスはアンコールにショパンのしみじみ系。
 後半ショスタコはHr4,Tp2,Tb3、ノットは指示細かくシャープな音作り、第1楽章がこんなに緊張感に満ちた曲だったとは、第2楽章は冒頭ブラスのコラールが強め、オケではハミル率いるHrがソリッドでいい鳴り、ブラス全体でもまずまず、怖いレベルの全強奏の響きはないにせよ、よく彫琢された演奏と感じました。

 このところ、ノット&東響にハズレ無し、的イメージが自分の中に醸成されつつあります。

 帰り道北千住で途中下車、BookOffが消滅していてショック! でも居抜きでTSUTAYAが古本コーナーを設置しており、1冊80円で貴重な本(平石貴樹の新作!)を2冊入手! 却って良かったかも。

 明日はアマオケで"復活"の予定です!

2015年11月21日土曜日

バスケス&テレサ・カレーニョ・ユースオケの幻想

 爽やかな晴れ、気温も20度に迫る勢い、東京に出て午前はなごなご系テニス、午後はテレサ・カレーニョ・ユースオケの2日目、メインの幻想はこの半月で3度目です。

 コンサート前に池袋でラーメン屋を経由、と思えど行列が出来ていたのでパス、昼飯はバナナにしました。

11月21日(土) 芸術劇場
 クリスティアン・バスケス&テレサ・カレーニョ・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ バーンスタイン キャンディード、チャベス シンフォニア・インディア、ヒナステラ "エスタンシア"から舞曲、ベルリオーズ 幻想Sym
 最初のキャンディードはHr8,Tp4,Tb3、響き分厚く切れ味もなかなか、続いて中南米物が2つ、チャベスとヒナステラをダイナミックかつ賑やかに、後者はよくアンコールで演奏される曲、気が付けばTbとチューバがいなくなってます、そんな編成だったか…。
 後半は幻想、Hpが4本!Hr8,Tp4,Tb3(たぶん)、第2楽章がコルネット付で第4楽章冒頭Hrがオープンだったのは先日のエテルナと同じ、草笛は舞台裏、その第3楽章中盤での弦の鳴りは過去同曲最高ボリューム、一方ブラスの鳴りはぼちぼち程度、そして持ち味の楽しいアンコール、舞台暗転の後ジャケットに着替えてノリノリパフォーマンスで4曲やってくれたのは先日と全く同じでした。

 オブリガートコルネット版の幻想、これまで数える程しか遭遇していなかったのに、半月で2度も聴くことが出来るなんで驚き!

2015年11月18日水曜日

オロスコ=エストラーダ&hr交響楽団の幻想

 第1話が微妙に凝った映像だった深夜枠「南くんの恋人」は自分が記憶するだけでも3度目のドラマ化、なのに原作が内田春菊ってことを初めて知りました、ってことは本当はもっとエログロな内容?

 連日の20度超、ただ下り坂で晴れのち雨、横浜での講義の帰り道、とても、とても大切にしていた折り畳み傘(100円)を横浜の市営バスの中に置き忘れてしまい、かなりショック(涙)。

 夜はこれから(旧)フランクフルト放響の2日目、メインは幻想です。サントリーホール内はすっかりクリスマスのデコレーション。

11月18日(水) サントリーホール
 アンドレス・オロスコ=エストラーダ&hr交響楽団 グリンカ ルスランとリュドミラ、チャイコフスキー PC1番、ベルリオーズ 幻想Sym
弦は音域順、最初のグリンカはHr4,Tp2,Tb3、前半2曲は先日の座間公演と同じ演奏なのに、サントリーPブロックだと弦の揃いが悪く響きも薄く聴こえ、ホールや席位置による違いを痛感、2曲目チャイコPCのソリストは先日よりボディコンシャスな赤ドレスのアリス=紗良・オット、先週同じ席位置でユジャ・ワンを聴いているだけに線が細い印象、アンコールにしみじみ系(シューマンとのこと)を。
 後半幻想はHr4,Tp4(コルネット2),Tb3、第1、第4楽章でリピート実施(反対!)、エストラーダはエネルギッシュにかつまめに指示を出す綿密な音作りながら、激しさや濃密さはぼちぼち程度、草笛はLDブロック後方センター寄り、鐘は舞台裏左、終楽章ディエスイレでのチューバのアクセントの効いた吹きっぷりががいい感じ、ラストの迫力や追い込みもほどほど、アンコールはハンガリー舞曲(第6番?)。

 サントリー貧民席で聴いたオケの印象は以前のフランクフルト放響とほぼ同じ、インバル、P.ヤルヴィ時代より弦が豊かになったと感じたのは、ハーモニーホール座間の音響のせいでした、たぶん。

 終演後はその足で夜行バス乗りスポット帰省。

2015年11月17日火曜日

バスケス&テレサ・カレーニョ・ユースオケの豪快R.シュトラウス

 関ジャニの新曲がTVから、そのメロディはラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」のあの有名な逆順旋律! ってことは平原綾香の「ジュピター」と同様、この曲も著作権は大丈夫なのか?

 と調べてみると(自分の記憶と違って)著作権の保護期間は100年じゃなくて50年、その起点は作曲年じゃなくて作曲家の没年、じゃあ、ショスタコ以外は基本大丈夫なのか…。

 連日の20度超、普段着も昼休みの壁打ちも短パン半袖に逆戻り、構内の紫ムクゲもまだ数輪咲いてます。

 明日のフランクフルト放響チケットを発券するべく近所のセブンイレブンに、行ったところ閉店していて衝撃! 家と職場に極近の唯一のコンビニなのに…。

 今夜は東京に出てテレサ・カレーニョ・ユース初日、基本R.シュトラウスプロですが、中プロに上述のラフマニノフが挟まります。ベネズエラのユースオケはいつも凄い音を聴かせてくれるので楽しみ。

 開演に先立ち、先日のフランスでのテロの犠牲者を悼み、会場全体で黙祷。

11月17日(火) 芸術劇場
 クリスティアン・バスケス&テレサ・カレーニョ・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ ラフマニノフ パガニーニの主題による狂詩曲、R.シュトラウス ドン・ファン、英雄の生涯
 最初はドン・ファン、通常の1.5倍はある本数の弦は対向配置、でもブラスはHr8,Tp4,Tb3と普通、過去聴いた2つのオケと違い、弦の揃いは今一つ、よって伸びやキレも今一つ、しかも前半は2階隅の雨宿り席だったため、オケ全体でも響きの豊満さに欠ける印象、続くラフマニノフのソリストは小曽根真、とは知らずベネズエラの若手、と思って聴いていたらカデンツァと思えない部分でジャズっぽい即興的パッセージが入ってビックリ!アンコールは追悼の意を込めてジャジーな自作?を。
 後半英雄の生涯ではHr9,Tp5,Tb3、コンミスソロは個性的な表情、やや遅めテンポのバスケス、戦いの部分ではHrやTpがガッツリ鳴って壮大な音場、ここでの鳴りは過去同曲最高だったかも、席を3階最後方に移ったせいか弦の響きも豊かに、最後のHrソロは2人で分奏、そんな譜面だっけ?
 アンコールは例によって暗転の後、国旗デザインのジャケットに着替え、追加の太鼓類が搬入され、ブラスの本数も増え、踊りを交えながらのノリノリ演奏、曲数が多かったので覚えてませんが、マンボ系の曲を2曲(後者はマンボメドレー)やった後、お待ちかね"ウェストサイドストーリー"のマンボ(Tpがいい具合のハジけっぷり)、これで終わりかと思いきや、民族楽器風の独奏2名が前に出てもう1曲、会場大興奮です。

 ただ豪快なサウンドではありましたが、前々回のシモン・ボリバル前回のエル・システマ、そして今回のテレサ・カレーニョとオケの実力はだんだん下がっている印象、ただこちらの期待値が上がっているだけかも。

 因みにジャケット投げ入れパフォーマンスはありませんでした(笑)。

 終演はほぼ10時になってました。明日は旧フランクフルト放響、第2日です!

2015年11月16日月曜日

埼玉オープン2015秋季クラシック

 久々の好天、朝職場に寄ってから埼玉OPに参戦、予選2回戦0-8とスコシバ終了(涙)。

 しかも0-5サーブの時「少なくとももう1回サービスゲームあるから、その時0-7だったらサーブ&ボレーしよう」と始めたのに、ブレークされて0-6となった際、何を思ったかコートチェンジ!してしまい、コートチェンジ即ち0-7との刷り込みがなされ、次のゲームをキープされて握手、つまり:

ボケ老人 カウント間違え 0-7終了

 後で、あれ?最近必ずやってる"やけくそサーブ&ボレー"なぜ試さなかったのかなぁ?と振り返って気付いた次第。

 今日貰ったアドバイス:
・サーブがフォアに集まっているのでもっとコースを散らすこと。
・山なりのループボールをもっと多く。

 帰り道、草加駅近くで丁寧で美味しいラーメン屋に遭遇。

2015年11月15日日曜日

山下&東京藝大オケのツァラ

 音大オケフェス2日目、前半の上野学園のマニアックなプロに続いて、後半は芸大、本日のお目当てツァラです。

11月15日(日) 芸術劇場
 山下一史&東京藝大シンフォニーオーケストラ R.シュトラウス ツァラトゥストラはかく語りき
 まずは上野学園によるファンファーレ、舞台最前列にHr2,Tp5,Tb2,ユーホとチューバが同楽器でかたまらず並び、ポップス調の楽しい曲、中央の長身外人Tp奏者が存在感。
 続いて芸大によるツァラ、Hr7,Tp4,Tb3にチューバが2本、Hrはトップが豪快でパート全体でも迫力の吹きっぷり、Tpトップもハイトーン系がっつり、弦に厚みがあり、コンミスソロもなかなか、オーソドックスな山下氏の棒の下、弦管分厚い響きを聴かせてくれました。

下野&上野学園大管による"追悼"プロ

 連日の雨、このところの天候不順はさざんか梅雨か、そのせいで教え子の団体戦が2日続けて延期、朝ゆっくりしていると雨上がり、晴れ間も、気温も最高19度弱と5日振りに高め。

 午後まったり池袋に出て音大オケフェスの2日目へ、お目当ては後半のツァラ。

 まず前半は上野学園、指揮の下野に合わせた(笑)のか、マニアックなプログラム、キーワードは「追悼」とのこと。

11月15日(日) 芸術劇場
 下野竜也&上野学園大学管弦楽団 ストラヴィンスキー 管楽器のためのシンフォニーズ、ペルト カントゥス、ブリテン シンフォニア・ダ・レクイエム 
 まずは芸大によるファンファーレ、オルガン前バルコニーにH4,Tp3,Tb3,Tubaとパーカッションが並び、ステージには指揮者、雅楽っぽい響きで、最後はお茶目に後半自分達が演奏するツァラを引用。
 メイン最初のストラヴィンスキーは木管12、金管12のみの編成、しかもその24名中男子はたったの3名! 新古典っぽい独特の響き、ややブラスが不安定だったかも、続くペルトの副題は「ベンジャミン・ブリテンの思い出に」、弦の下降音形に重なる鐘の音で以前どこかで聴いたのを想起、間を置かずブリテンへ、序盤中盤のブラスはそこそこ迫力ありました。

 休憩を挟んで後半は芸大、それは次の記事で。

2015年11月14日土曜日

オロスコ=エストラーダ&hr交響楽団のマーラー1番

 今日は(旧)フランクフルト放響を挟んでサークルのOB会テニスとコンパ、ただ朝から雨、オムニコートだから、と東京に出てみたらやはりプレー出来てラッキー。

 夕方はhr交響楽団、と言うか旧フランクフルト放響を聴くべく座間まで遠征、と言うのも今回の来日公演でマーラーを演ってくれるのは座間とNHKホールのみ、で後者は苦手だから。

 昨日のヒメノじゃないけど、このオケの新シェフ、オロスコ=エストラーダも寡聞にして未知、現在欧州でひっぱりだこらしい。

 これも初めてハーモニーホール座間、最寄り駅から雨の中かなり歩きました。本日も最高15度台、半袖半ズボンに裸足だと少し寒かったです。

 開演前に舞台裏でHrがチャイコの冒頭を、休憩時にTpが舞台裏ファンファーレをパートで練習、個々ならよくありますが。

11月14日(土) ハーモニーホール座間
 アンドレス・オロスコ=エストラーダ&hr交響楽団 グリンカ ルスランとリュドミラ、チャイコフスキー PC1番、マーラー Sym1番
 弦は音域順、最初のグリンカはHr4,Tp2,Tb3、エストラーダは踊るような指揮、ただテンポは大人しめ、切れ味よい弦はホールのせいなのか2階最後列でも豊かに響き、インバルやP.ヤルヴィ(マーラー5番9番ブルックナー8番)では聴いたことのないボリューム。続くチャイコPCのソリスト、アリス=紗良・オットは白いドレスで今日も裸足、アンコールにメロディックな小品(シューマン?ショパン?)。
 後半マーラーはHr7,Tp4,Tb3と基本本数、エストラーダはアク少なめながら各フレーズ丁寧に指示して表情たっぷり、ポルタメントも強め、ブラスの吹きっぷりはぼちぼち程度ながら、ホールのせいか弦管合わせて豊かなサウンド、ラストのHrは楽譜通りに起立。アンコールはウェーバー"オイリアンテ"序曲、ここでも弦をたっぷりと。

 個人的注目終楽章ミュート早業着脱ファンファーレ、Tpは一人でこなし、Tbはミュートのラスト1音2nd任せ作戦でした。

 この後新宿に出てOB会コンパ、帰りは午前様、明日は音大フェス2日目です!

2015年11月13日金曜日

ヒメノ&コンセルトヘボウのシェエラザード

 連日最高15度台と寒々、昼休みの壁打ちは昨日から長パン着用と弱腰、ただ構内の紫ムクゲ、殆ど葉も落ちたのにまだ2、3花を付けてます。

 夜は東京に出てコンセルトヘボウ、指揮するヒメノは未知の人、と言うか誰? 調べてみるとスペイン出身、元はコンセルトヘボウの打楽器奏者で指揮者活動は比較的近年らしい、一応ヤンソンスの副指揮者だったとのこと。

11月13日(金) サントリーホール
 グスターボ・ヒメノ&ロイヤル・コンセルトヘボウ管 チャイコフスキー PC2番、R=コルサコフ シェエラザード
 弦は音域順に並び、FgとClは左右逆、前半チャイコPC2番は(たぶん)初めての曲、第2楽章でピアノを差し置いてVnとVcのソロが続き「トリプルコンチェルトかよ!」とツッコみたくなりました。ソリストはお辞儀の深いユジャ・ワン、最初は体調が悪いの?かと思わせるノリの悪さ、でも激しい指使い、最後は少しノリもよくなり、拍手に応えてアンコールを4曲も!まずやや指クルクルロマン系(シューマンとのこと)、続いてショスタコでも有名「2人でお茶を」をジャズ風に、そしてトルコ行進曲を激烈指クルクル系アレンジで、最後はしみじみ系(グルック"オルフェオとエウリディーチェ"からとのこと)。
 後半R=コルサコフはHr4,Tp2,Tb3、コンマスソロがノーブルな色気、初めて見るヒメノは貴公子風、棒が流れる様な美しさ、全楽章を続けて演奏し、全体に全く奇を衒うことなくオーソドックス、オケに任せる部分多く、それが木管陣の妙技(特にOb)とよくマッチ、Hrトップも見事、ブラスは全体に控えめ。アンコールはまずカヴァレリア・ルスティカーナを遅めテンポで情感たっぷり、続いてバルトークに現代曲っぽいテイストを加えたような忙しくユーモラスな曲(リゲティ!とのこと)を賑やかに。

 終楽章クライマックスでもブラスを余り吹かせなかった点が物足りなかったですが、オケ任せにする部分が多かったせいか、コンセルトヘボウってやっぱ上手いんだ、と思わせてくれたので満足。

2015年11月9日月曜日

日の出オープン 2015

 仕事を休んで日の出OPに参加、ただ予報は雨、そして朝はやはり雨、ただ午後1時半ラウンドゆえまず職場へ、10時頃には雨上がり、試合会場まで電車乗り継ぎ2時間半の旅へGO!

 まず都心に出て中央線で西へ、同じ電車なのに青梅線に入るとドアが手動に!石川の田舎かっ! 拝島で乗り換えた五日市線には白い女神が降臨。

 初めて出る大会ながら会場は亜細亜大のコート、なので教え子の応援で何度か行って土地鑑あり。

 試合は1回戦第3シード(ちょっと前の亜細亜のエース)に0-6,1-6でボコられ終了、取ったゲームは2nd 0-4になってまたも(やけくそでやった)サーブ&ボレーのみ、本日のお小遣いは2100円。

 今日貰ったアドバイス:
ネットプレーを活かすためにもアプローチの際慌てずしっかり打ってから出ること。 

2015年11月8日日曜日

秋山&洗足音大管の展覧会

 音大オーケストラフェスティバル初日、武蔵野音大のシベ2を聴いた後、後半は洗足音大による展覧会。

11月8日(日) 芸術劇場
 秋山和慶&洗足学園音大管弦楽団 ムソルグスキー 展覧会の絵
まずは武蔵野音大によるファンファーレ、ステージ最前列にHr4,Tp3,Tb3,Tubaが並び、この後の展覧会含め数々の名曲をコラージュした楽しい曲を吹奏、女性Tpトップがここでも存在感。
 続いて秋山&洗足音大による展覧会、冒頭Tpソロは堂々として見事、こびとのミュートTpのベタ吹きやよし、古城のSaxは女性専業奏者、テンポかなり遅めだったビドロでは専業ユーホのソロが会場全体に朗々、シュミイレのTpは全員がピッコロ(か短い管)を使用、ブラスはカタコンブではそれなり、キエフの大門のラストではTp筆頭になかなかの鳴り。

 ラーメンの時間を変更したお陰で、尾高&東フィルのフィンランディアのFMエアチェックに余裕でin time、案の定、留守録の設定をミス(入力をアナログにすべきところデジタルにしてあった)しており、ボケ老人度を再認識。

梅田&武蔵野音大管のシベリウス2番

 朝から冷たい雨、の中昨日に続いて教え子の団体戦の応援へ、しかし最寄り駅に着いた時点で中止の報。

 午後は音大フェス初日でどうせ東京に出るため一旦家に帰るのも面倒くさく、最近出来た駅ビルのWifiスポットで時間潰し、ついでに連れに連絡してコンサート後ラーメンをコンサート前に変更。

 結局終日の雨、最高15台と寒々、駅ビルでゆっくりしてから池袋に出て、店員さんの可愛いラーメン店を経由してから音大オーケストラフェスティバルの初日へ、まず前半は武蔵野音大。

11月8日(日) 芸術劇場
 梅田俊明&武蔵野音大管弦楽団 シベリウス Sym2番
まずは洗足音大によるファンファーレ、ステージ最前列にHr4,Tp4,Tb4, Tubaが並び、正統的で華やかな響きの曲を迫力あるサウンドで。
 そして武蔵野音大によるシベリウス、Hr5,Tp3,Tb3、弦セクショントップ脇には先生の姿が、女性Tpトップが見事な音色、弦が切れ味鋭い響き、梅田氏の要所で熱い棒の下、ラストはブラスのコラールがなかなかの迫力。

 続いて後半は洗足音大、それはまた次の記事で。

2015年11月7日土曜日

オブリガートコルネットの幻想 - 十束尚宏&フィルハーモニア・エテルナ

 錦糸町でアマオケのマーラー1番を聴いた後、ダッシュで川崎へ、東海道線・横須賀線共に遅れが!少々焦りましたが確実を期して総武線から京浜東北を利用、無事待ち合わせにインタイム、家系ラーメンを経由して本日2つ目のアマオケ参戦、メインは幻想です。

 が、自分以外の多くの人にとってのメインは、初めてアマと共演するレーピンのVnなのかも。

11月7日(土) ミューザ川崎
 十束尚宏&フィルハーモニア・エテルナ 十束尚宏 スケルツォ、ショスタコーヴィチ VnC1番、ベルリオーズ 幻想Sym
 まずは十束氏の新作世界初演、前回の曲を第1楽章とする交響曲の第2楽章となるとのこと、大編成オケのスケルツォ約10分、マーラーやショスタコを思わせる楽想でした。続いてレーピンを迎えてショスタコのVn協1番、激しいペースにも練達のオケはしっかり食らいついてます。そしてアンコールにはびっくりブルッフVn協の第2楽章、1階最前列レーピン斜め前の女性客の涙が止まりません。
 後半はお目当て幻想、LAブロックからはブラスはTb3本しか見えず、TpやHrの編成は不明、ただ第2楽章でコルネットの響きがしてビックリ!コルネット版はたぶん2-3度目位、第3楽章草笛はObトップが舞台裏右手へ移動して吹奏、エスクラもClトップの持ち替え、と2管で回してます。Hrトップが堅実、木管は皆達者で弦も鮮やか、十束氏の緩急大きく変化する棒にばっちり応えてます。第4楽章冒頭のHrはゲシュトップじゃなくオープン(もしかしたらコルネット版と関係あるかも)、終楽章の鐘の音は舞台裏左手、全体にそこそこ程度の鳴りだったブラスもラストは朗々と輝かしくフィニッシュ。アンコール、と言う訳ではないのですが、最後にこのオケとも何度か共演した元VPO首席チェリスト、ドレシャルさんの冥福を祈ってG線上のアリアをしみじみと。

創立50周年と70回記念のマーラー1番 - 鈴木織衛&中央フィルハーモニア管弦楽団

 晴れのち曇り、気温は20度に届かず、東京に出て午前は教え子の団体戦の応援(上部校に勝利!)、午後と夜はアマオケのハシゴ。

 まず錦糸町で聴いたのは(たぶん)初めてのオケ、歴史のある団体で創立50周年と第70回定期を記念しての大曲マーラーとのこと。

 開演に先立ち、オルガン前バルコニーに並んだ5本のTpによるファンファーレが華やかに。

11月7日(土) すみだトリフォニー
 鈴木織衛&中央フィルハーモニア管弦楽団 ベートーヴェン Pf,Vn,Vcのための協奏曲、マーラー Sym1番
 オケは2ndVnとVlaを入れ替えた対向配置、前半ベートーヴェン(睡眠時間です、済みません)ではピアノ担当鈴木氏の弾き振り、後半お目当てマーラーでは左にHr8本、その後ろに専業の補助Tp,Tb各1本、右にTp4,Tb3、Tpトップは短い管2本と併せ3本!を使い分け、鈴木氏のやや速めテンポの棒の下、Hrと補助Tp,Tpが楽譜通り起立したクライマックスではブラスはまずまずの鳴り、アンコールは無し。

 例によって気になる終楽章ミュート早業着脱ファンファーレ、Tp,Tbトップ共にミュート最後の1音を2nd以下任せにしていた感じ。

 この後ダッシュで次の会場ミューザ川崎へ、それはまた次の記事で。

2015年11月5日木曜日

密室+アリバイ×2 - 中町信「追憶の殺意」

 朝5-6度位しかなく依然半袖半ズボンながら、今日から朝晩の外出時はテニス用のウォームアップを着用、昼は気温が上がって20度超、昼休みは数ヶ月ぶりに同僚とテニス、20度を超えると「暖かい」と感じる身体になっていて驚き。

 職場構内の2本のムクゲ、先に咲く方はあと1輪と風前の灯火ながら、もう一方はまだそこそこ咲いてます。

 職場のランドリールームが半年前から使えなくなり、近所のコインランドリーを利用すれど大型機器しかなくて割高(1回500円か700円)、しかも「洗剤不要(高級洗剤使用)」と謳っているのに想像を絶するほど汚れ落ちが悪い!となっては、生まれて初めて洗濯機を買おうかな?と思い始めました。

 ヤフオクで調べると機能にこだわらなければ二束三文で落札出来ます、と言うのも冷蔵庫やブラウン管TVと同様、廃棄するのにもお金が掛かるから、タダでもいいから手放したい、って人が多い感じ。

 ただ難点は基本図体がデカイせいで送料がバカ高いこと、4-5kg洗える中型(小型?)タイプでも送料の相場が4-5000円と入手のトータルコストはそこそこ掛かってしまいます。

 そこで捨てる時のことや送料も考慮して、片手で持てる位の小型機種に限定し、かつ送料込みで予算5000円、と決めて入札&敗北を繰り返すことふた月、先日漸く落札に漕ぎ着けたていた小型洗濯機が到着。

 大学で上京して以降ン10年、常に寮や大学、職場の洗濯機かコインランドリーを利用しており、家に洗濯機があるのは初めての環境、1度に洗える量の上限は2.5㎏ながら、2槽式で使い勝手良く、風呂場に置いて快調に動作中、今朝も残り湯を有効活用。

 本日は最近読んだこの本、著者の「自動車教習所殺人事件」を改題したもの、以前は「○○殺人事件」という題は安直過ぎて手に取る気になれない、と思ってましたが、中町作品が創元で復刊される度「○○の殺意」で統一されてしまい、題と内容との相関が必ずしも濃くないだけに区別が付かなくなってきてます、だったら前の方が良かったかも…。

追憶の殺意 中町信
 自動車教習所を舞台にした殺人事件、密室にアリバイと本格要素てんこ盛り、特に密室トリックがシンプルにして秀逸、なのにプレゼンの仕方が勿体無い感あり、ともあれ本格マニアには堪まらない稚気溢れる作品でした。

 教習所に通ったことのある人(特にマニュアルの頃)なら、ニヤリとするネタがいっぱい。

2015年11月4日水曜日

リントゥ&フィンランド放響のシベリウス2番、フィンランディア

 まずまずの晴天、朝は5度割れを免れ、日中は惜しくも20度に届かず、講義のため横浜へ、今週2度目です。

 帰り道、これも今週2度目のリントゥ&フィンランド放響のシベリウス、本日のメインは2番、先日の5番、7番に続きどんな個性的な解釈が聴けるのか楽しみ。

 ホールに入るとR側通路に黒服数名、偉い人が臨席か、あと客席に数台のTVカメラ、舞台にマイク林立。

11月4日(水) サントリーホール
 ハンヌ・リントゥ&フィンランド放響 シベリウス フィンランディア、Vn協、Sym2番
 協奏曲以外はHr4,Tp3,Tb3、最初のフィンランディアが個性的、明らかに楽譜には無い独特の強弱をバンバン付けてます。ブラスはほどほどの吹きっぷりながら、弦はボウイングをダウン多めにして先日同様ゴリゴリ鳴ってます。続くVnCのソリストは黒いドレスの諏訪内晶子、温まってからは豊かな音と正確な音程、アンコールは無し。
 後半は2番、最初の2楽章はフィンランディアから想像するよりずっと普通の解釈、第2楽章序盤、他の楽器が重なって以降もずっと低弦のピッツィカートを強調していたのが印象的、オケでは先日同様ノリノリだったClトップ、およびFgトップに存在感あり、第3楽章の激しさも思ったより少なめ、ただ終楽章はかなり速めのテンポで弦が荒れ狂うサウンド、やっとらしくなってきました。一方ブラスは最後まで腹8分目の吹きっぷり、ブラスのファンファーレやコラールより弦の刻みの方がデカい音のするシベ2を初めて聴きました。アンコールは今日もシベリウスを2曲、まずは一昨日と同じ"故郷に錦"的Flソロをフィーチャーした「ベルシャザール」のノクターン、続いて2ndFl奏者が慌ててピッコロを取りにゆき、パーカッションが1人加わって"レミンカイネンの帰郷"を猛スピードで。

 2番は終楽章以外思ったより普通、その意味想像を超えたユニークさだったフィンランディアが本日の白眉でした。

2015年11月3日火曜日

文化の日に展覧会とラフマニノフ3番 - 橘直貴&ル スコアール管弦楽団

 予報より天気の回復遅く、深夜から早朝にかけて時々雨、小雨の中東京に出て午前中は教え子の対抗戦の応援へ、往きの井の頭線、向かいに座るはミニスカお姉さん!と思ったら女装男でした(笑)。

 雨は上がって試合は1時間遅れで開始、結果はボロ負け(涙)、それを最後まで見届けることなく、アマオケを聴くべく錦糸町へ。

 オケはほぼ毎年聴いてる団体(前回はショスタコ5番)、今回のメインは実演は初めてラフマニノフの3番、とそれだけなら参戦しないのですが、前プロに何と展覧会が! ならばダブルメインでお得、ってことでの参戦。

11月3日(火・祝) すみだトリフォニー
 橘直貴&ル スコアール管弦楽団 ムソルグスキー 禿山の一夜、展覧会の絵、ラフマニノフ Sym3番
 最初の禿山の一夜は原典版、Hr4,Tp4,Tb3、ただ荒々しさ、おどおどろしさはぼちぼち、続く展覧会はラヴェル版、Tpが3本に減少、冒頭Tpソロは軽々と吹いて見事、古城のSaxは女性専業奏者、ビドロのソロはチューバ!シュミイレはピッコロTp使用、カタコンブではTbがそこそこの鳴り、巨大な鐘が鳴り渡ったキエフの大門、全体にブラスの鳴りはぼちぼち程度ながらやや速めテンポのクライマックス、Tpトップのハイトーンはばっちり。
 ローテしつつ後半ラフマニノフもブラスは展覧会と同じ本数、橘氏は棒を持たないスタイルでエネルギッシュな指揮ぶり、第1楽章第1主題同じ音型で妙に粘るのが個性的、全体ではダイナミックで歯切れよいサウンドを聴かせてくれました。アンコールは無し。

 Hr4本中2本がウィンナホルン(っぽい楽器)でビックリ! ま、単に自分が今まで気にしてなかっただけで、実はありふれたことなのかも。

 明日はリントゥ&フィンランド放響のシベリウス第2夜、メインは2番です!

2015年11月2日月曜日

リントゥ&フィンランド放響のシベリウス7番、5番

 うぅ、世界選手権種目別のフジの中継、日本人が出ている種目以外はほぼ無視する偏重放送にストレスが溜まります。

 朝から雨、日中気温上がらず最高13度は今季最低、インターンで講義に出られなかった学生のための補講で横浜へ、最寄り駅へ自転車で向かう際が1番振り強く、背広の腿から下がグショグショ(涙)。

 学生とは食堂で待ち合わせ、すれど約束の時間に現れず、諦めた頃1時間以上遅れての登場、単に忘れていたとのこと、お、大物だ(笑)。

 雨がほぼ上がって夜は錦糸町でリントゥ&フィンランド放響のシベリウスの第1夜、本日のメインは5番、連れは例によって遅刻し開演に間に合わず、と言うか、休憩になっても現れず(涙)、昼間のことがあるので、今日は厄日かと思って諦めモード。

 フィンランド放響はオラモの指揮で2度(チャイコフスキー6番シベリウス2番)聴いてますが、リントゥは初めて。

11月2日(月) すみだトリフォニー
 ハンヌ・リントゥ&フィンランド放響 シベリウス タピオラ、Sym7番、Sym5番
 各曲メンバーは少し入れ替わりながらも全曲Hr4,Tp3,Tb3、3rdTpに女性奏者(日本人)、最初のタピオラのみ木管が3管(交響曲は2管)、身体大きく棒の振りも大きいリントゥは表現も弦中心にダイナミック、タピオラの終盤弦が刻みながら最弱音から最強音へ移るあたりから、やや非力に思えた弦セクションからスケール大きな響きを創出、木管はノリノリのClトップを筆頭にそれぞれ味のある系、続く7番はTbトップが存在感たっぷり、ここでも終盤で弦がびっくりするくらいの鳴り、全体的にもテンポを動かし各所で激しい表現、7番ってこんな熱い響きだっけ、と思わせ本日の白眉。
後半は5番、ここでも弦は各所でいい鳴り、ブラスはぼちぼち程度の吹きっぷりながら要所では弦管合わせて雄大な音場、第2楽章での静動落差が激しい表現が印象的、アンサンブルの精密さより表現の強さを重視するスタイル、ゆっくりめの最後の6和音、ラスト2音のティンパニのキレが抜群。アンコールも勿論シベリウス、まず棒を使わず「ベルシャザールの饗宴」から静かな曲(ノクターン?)で木管陣の中で1番地味だったFlトップ(日本人)のソロをフィーチャー、続いて棒を手にして定番「悲しきワルツ」、抑揚やテンポを大きく動かし濃い目の味付けで。

 シベリウスって、本国の人でもこんなにいじる演奏するんだ、とビックリ。特に7番は"澄み切った彼岸の響き"なんて勝手な印象を持っていたので、こんなに激しい音楽だと初めて知りました。明後日の2番も楽しみです。

 終演後、来なかったと思っていた連れがホール前に立ってます、後半5番の第2楽章から入ったとのこと、昼間の学生と同じで1時間以上の遅刻か…。

 深夜茨城に戻ると、また雨が降ってます、予報と違うやん! 明日はアマオケで展覧会とラフマニノフ3番です!

2015年10月31日土曜日

二つの顔を持つ女 - デボラ・コルカー・カンパニー 「ベル」

 日比谷でのアマオケのマーラーの後、急いで新橋駅へ、快調に乗り継いで関内で下車、当初予定より時間に余裕あったので牛骨ラーメン屋を経由してKAATへ、先週に引き続き今回はデボラ・コルカー「ベル」。

 このKAATでの連続引越し公演、当初マリー・シュイナールしか目に入ってなかったのですが、このデボラ・コルカー「ベル」があのカトリーヌ・ドヌーヴ主演、ルイスブニュエルの「昼顔」のストーリーと知り俄然興味が湧き、またまたネット掲示板で前から4列目中央ブロックの良席を半額程で譲っていただいたもの。

 そう言えば、金管楽器の先端、開いた部分を"朝顔"と呼ぶんですが、"ベル"とも言います。

10月31日(土) 神奈川芸術劇場 (KAAT)
 デボラ・コルカー・カンパニー 「ベル」
オープニングのみ聴いたことのある映画音楽(「昼顔」かどうかは不明)、それ以降はオリジナルっぽいモダンな音楽、ダンサーは男女8名ずつ、現実と妄想の2面性を2人のダンサーで表現する演出が印象的、ポールダンス的趣向も取り入れ後半は高級売春宿?のシーン、でしたがコスチュームはそこそこ官能的なれどエロ度は期待より低め、でもトータル約60分、もう30分程長くてもいいのに、と感じる位に飽きず楽しめました。主役のダンサーのノーブルな美しさが個人的には最も心に残りました。

 終演後、関内駅近くでもう1つラーメン店を訪問、中に入ると基本はカウンターでお酒を楽しむお洒落なバー、そのせいか女性店員の客対応がプロで好印象でした。

近衛の血を継承するオケによるマーラー1番 - 中濱圭&近衛樂友会オーケストラ

 体操の世界選手権、ルーマニアの予選落ち、ロシアの表彰台落ちには驚き、ヨルダケは個人総合で気を吐き、ムスタフィナは故障欠場、と言うか次世代はどうした?

 曇り、最高気温15度と寒々、早朝東京に出て午前テニス、午後アマオケ、夕方はKAAT潜入第2戦。

 麻布でなごなごとテニスした後、久々の日比谷公会堂で聴いたのは初めてのオケによるマーラー1番、そのオケ名の通り近衛秀麿の衣鉢を継ぐ指揮者(次男秀健氏の最後の弟子とのこと)の下に結成されたオケとのこと。

 マーラー1番は今月でもう4度目、余計な前プロが無いのがいいところ(笑)。

10月31日(土) 日比谷公会堂
 中濱圭&近衛樂友会オーケストラ マーラー Sym1番
Hr7,Tp5,Tb4、発展途上の感のあるオケはマーラーをやるにはキビしい部分もありながら、中濱氏のクセの無い棒の下、最後まで乗り切ってました。ゆったりテンポだった終楽章、Tpはハイトーンが苦しそう、Hrは2クール目で起立(チョン方式)し、4thTpが座ったままその補助パートを吹奏(たぶん)、拍手に応えてアンコール、スターウォーズのメインテーマを(Tpハイトーン系を除けば)ブラス元気いっぱいのサウンドで。

 個人的注目終楽章ミュート早業着脱ファンファーレ、Tbはミュートとオープンをアシと2人で完全分業、Tpはミュート最後の1音のみアシ任せ、でした。

 その後KAATに行きコンテンポラリーダンスに参戦、それはまた次の記事で。

2015年10月27日火曜日

マロリー自身の事件、第4作は西部劇? - キャロル・オコンネル「天使の帰郷」

 風の強かった1日、追い風100%の神宮では花火がポンポン上がってます、特にヤクルト山田の3本目には鳥肌。

 昨日は朝の最低3度台と今季初めて5度割れし、部屋の温度も20度を割り始め、そろそろコタツを、と思い始めてましたが、今日は強風の割には最高24度とポカポカ、ひと安心。 

 4月から職場のランドリールームが使用不可となり、洗濯は10数年振りにコインランドリーへ、するとこの10数年でコインランドリーが進化(退化?):

・1回2-300円の小型洗濯機が無く、1回500円-1000円、容量10kg以上の大型機器ばかり、まめに使うと割高、ってことで半月以上洗濯物を溜める羽目に
・「洗剤不要、高級洗剤使用」を謳っている割に、想像を絶する位汚れ落ちが悪い(涙)

と困った挙句、人生で初めて洗濯機購入を決意、とは言え、引越し時に大型家電処理に閉口したのと、通常サイズの洗濯機は送料がバカ高いのとで、廃棄時は破壊して燃えないごみに出せそうな小型製品にターゲットを絞り、送料込予算5000円でヤフオク入手作戦敢行、ひと月以上連戦連敗の後、先日やっと5000円+αで落札!

 したのですが、何と!出品者から「大変申し訳ないのですが、手違いで既に売却済みのもを出品してしまっておりました。当方のミスです。深くお詫び申し上げます。」との連絡、あ、あり得ません(涙)。

 本日は秋の課題図書、最高作との評判のマロリーシリーズの第4作です。

天使の帰郷 キャロル・オコンネル
 前作失踪したマロリーが故郷に帰り、自分か孤児となった原因の事件にケリをつけると共に、新たな殺人にも遭遇、彼女を追ってレギュラーメンバーも加わる構成、後年作「愛しい骨」の原型と思わせる地方を舞台に西部劇の如き活劇も、"マロリーサーガ"としてはひと区切りの内容ながら、ミステリー的には微妙、と思っていると、絶妙のオチが待っています。

 これでシリーズは小団円、第5作「魔術師の夜」は何故か上下巻となっていて、下巻は100円未入手、ってことで秋の課題図書も小団円です。

2015年10月25日日曜日

肉体の炸裂 - カンパニー マリー・シュイナール 「春の祭典」「アンリ・ミショーのムーヴマン」

 よく晴れましたが惜しくも日中は20度に届かず、このところ朝夕は10度を下回る日が増えてきて、半袖短パンがキツくなってきました。

 けれど職場の2種のムクゲは勿論のこと、サルスベリすら頑張ってまだ花を付けているのでまだ夏、ってことで依然夏服で外出、目指すはKAAT、マリー・シュイナール"春の祭典"に参戦です。

 バレエやダンスは守備範囲外ですが、以前Angelin Preljocajの"春の祭典"を新国で観てそのエロティックな演出(振付?)に度肝を抜かれて以降、食指が動けば予算内でトライしてみることにしています。

 今回はネット上でよく見かけていたマリー・シュイナールの怪しげな"春の祭典"が生で観られる、ってことで気にはなっていたのですが、いかんせん定価はそれなりにする、ってことでヤフオクや掲示板をチェック、いい席をほぼ半額で譲っていただいての参戦、そして会場は何となくハイソな響きのするKAAT、足を踏み入れるのは初めて。

 石川町で下車、"美人過ぎる店主"で評判のラーメン屋に寄って(空振りして)から、地図でざっくり県民ホールの手前、と認識し意図した場所に行ってみると、何とそこにあったのはNHKのビル! あれっ?

 地図認識能力が衰えたのか、とうろたえることしばし、周りを彷徨いましたが何のことは無い、KAATは同じビル内でした。

 先日の芸劇プレイハウスと違い、全席にかなりの傾斜が付いていて視界の確保が考慮された設計が嬉しく、いただいた席は3列目の中央と良席、おまけに1列目は撤去されており実質2列目、しかも自分の前だけ前列のお客さん不在、とほぼ最前列感覚を満喫、誕生日のせいかツイてます。

10月25日(日) 神奈川芸術劇場 (KAAT)
 カンパニー マリー・シュイナール 「春の祭典」「アンリ・ミショーのムーヴマン」
 前半がお目当て「春の祭典」、オリジナルは20分ほど序章があるらしいのですがそれは割愛してストラヴィンスキー部分のみ、男女5名ずつ、全員が黒ショーツのみ、暗闇から次々とスポット照明を浴びてのソロダンスが連なり、やがて群舞へと発展しつつも、最後まで基本は個々のダンスの連続体、個性的で妖しい振り付けの中、特に鳥をイメージさせる動きが印象的、宣伝で見るトゲとも角とも見えるデバイスを着ける箇所は少なく、生贄の乙女など春の祭典のストーリーとも無関係(たぶん)、全編鍛え上げられた肉体の迫力で魅せます。ただ約1名太めでやや締まりの無い体型の男性ダンサーがいて、しかもそこそこ重要なパートを演じていたのがちと不思議。
 休憩を挟んで「アンリ・ミショーのムーヴマン」は(有名らしい)ミショーの詩画集から、いたずら書きの様な形象が次々と背景の白スクリーンに黒で投影され、黒装束のダンサーがそれを形態模写する、という行為がずっと続きます。ソロで始まり、ダンサーを変えてゆき、そのうち時には2人で、時には全員で、とバリエーションはあれど、30分このパターンが延々続くので途中飽きました(笑)。がラスト5分は暗転、それまでに出たイメージが白黒反転しかつ早回しで再投影され、ダンサーも白黒反転、白ショーツ1枚になってストロボ風スポットライトの下で高速ダンス、という趣向になって目が醒めました。

 ハルサイをダンスで観る時は途中つい音楽に聴き入ったり、第2部前半静かな部分では緊張感を失ったりすることが多いのですが、35分ただ圧倒されて一気に魅入ってしまいました。

2015年10月22日木曜日

第3作はある意味恋愛小説? - キャロル・オコンネル「死のオブジェ」

 フジ「サイレーン」の菜々緒の怪演を見て、日本版をキャスティングするならマロリーは彼女かも、と感じました。

 休みを取って夜行バスでスポット帰省、よく晴れた小松は朝っぱらからジェット機の轟音が凄く、F104を思い出すほど。

 先祖代々の墓の隣に子供時代ずっと一緒に暮らしていた猫の墓があり、その前に置いてある一輪挿し、水と花を替えるべくひっくり返すと、中から茶色くて大きなアマガエルがボトッ!(色は多分保護色、陶器と同色なので。)

 この一輪挿し、高さは30cm以上ありますが、下部の太い部分でも直径7-8cm程度、そして上部20cmは直径1-2cmの細口になっており、こんな中でどうやって生活する積りだったのか、とか、そもそも自力で出られるのか、と言うか、井伏鱒二かっ!

 あと実家の仏間では絨毯の上で堂々とヤモリが歩いてました、家の周辺ではよく見るけど、座敷の真ん中で見たのは初めてかも。

 そんな帰省の頃に読んだ本がこれ、秋の課題図書、マロリーシリーズの第3作です。

死のオブジェ キャロル・オコンネル
 マロリーが挑むのは死体を現代アートとして装飾したかの如き殺人、それが12年前義父が捜査した同種の猟奇的事件と繋がります。相変わらず奇矯な登場人物多く、読了してみると本格ミステリー的に面白い謎だったのにプレゼンの仕方が勿体無い感あり、一方サイドストーリーは深化、マロリー自身に関する謎が小出しにされると共に、信奉者チャールズとの関係など最早恋愛小説?

2015年10月20日火曜日

チョン&東フィルのマーラー1番再び

 最近気になるCM:
広瀬すずの東京ガスの「130年」ってCM、何かぼやけて見えます、もしかして3D?

 かなり面白かった「となりの関くんとるみちゃんの事象」の深夜枠、今回の「JKは雪女」も元おはガール平祐奈の初主演ゆえ個人的注目、4話で終わるのがいいところ、と思ったら「続く」って感じでFIN、次の同枠「監獄学園-プリズンスクール-」も面白そう。

 金本の監督就任を嘆いていたら、DeNAのラミちゃん(!)を聞き「ま、それよりはいいか」、更に巨人は高橋、と聞いて何となーく安心。

 ここ3日はさわやかな秋晴れ、気温も最高23度台とまずまず、夜は東京に出てチョン&東フィルのマーラー1番。

 チョンの1番はこのコンビで4-5年前に、そしてソウルフィルとのコンビでも2、3年前に聴いており、東フィルとは首尾よく行かなかった表現がソウルフィルとではバッチリ決まった、という印象を持ってます、今回はどうでしょう。

 客席でほぼ埋まってるのは自分のいる貧民席のみ、それ以外は半分しか入っておらずビックリ! 国内オケにしては価格高めだから?とは言っても急に高騰した東フィル定期の1回券よりは安めなのですが…。

10月20日(火) サントリーホール
 チョン・ミュンフン&東フィル ヴェルディ 椿姫より、マーラー Sym1番
 前半ヴェルディはHr4,Tp2,Tb3+L型のコントラバスバルブTb(チンバッソ)、第1幕前奏に始まりアリアや二重唱へ進み、そしてお約束なのかアンコールに二重唱をもう一つ。後半マーラーは左にHr8、その後方に補助Tp,Tb各1、右にTp4,Tb3、弦は人数多め、第1楽章提示部はリピート無し(賛成!)、マーラーっぽいアクは少なめで、テンポの動きや粘りはより劇的に表現するため、という印象はほぼ同じながら、速い部分はより速く、という傾向は前回の東フィルの時より大人しめ、よって乱れも減少、また第3楽章後半はマーラーっぽさも出して前回より濃いめの表現、あと終楽章最初の緩徐部でのねちっこく劇的な表現も前回よりキマりました。オケでは弦が頑張ってなかなかの鳴り、Hrが全体にソリッドでいい鳴り、そのHrの終楽章クライマックスはいつも通り2クール目で起立(補助Tb,Tpは立たず)、ただTp,Tbはそれなりだったので、ラストの迫力はぼちぼち。

 ソウルフィルと違い、東フィルとは(リハ量の関係か)要求し過ぎても上手く行かないと判断したのか、ドライブする程度を抑えめにすることで前回よりまとまった演奏になった気がします。

 終楽章ミュート着脱早業ファンファーレ部分はTp,Tb共に1人でやっている風ではありましたが、Tbのミュート部分最後は2ndに任せていたかも。

2015年10月18日日曜日

秋晴れ呼ぶ熱い倍管ショスタコーヴィチ12番 - 田部井剛&ザッツ管弦楽団

 早起きして東京に出て午前テニス、午後アマオケと典型的休日、午前中は怪しげな雲が出てましたが、午後はすっかり秋晴れに、気温も最高23度といい感じ。

 午後錦糸町で聴いたのは例年アンコール込みで盛り上げてくれるオケ、今回はオールロシアンプロ、メインはショスタコ12番です!

10月18日(日) すみだトリフォニー
 田部井剛&ザッツ管弦楽団 R=コルサコフ ロシアの復活祭、チャイコフスキー 眠れる森の美女、ショスタコーヴィチ Sym12番
 最初はR=コルサコフ、Hr4,Tp4,Tb4、Tpに何とダスビの総帥、あの方がトラに!この曲とショスタコで1stアシに入ってました。改めて聴くとやや単調で凡庸な曲かも、Tbソロはシェエラザードの如く2ndが担当、Tp筆頭にブラスはいい鳴り。続くチャイコは5曲からなる組曲版でHr4,Tp4,Tb3、ここでもブラスが雄大、ただワルツが終曲と知らずそこで意識を失ってしまいました。
 後半ショスタコは何とHr6,Tp6,Tb6!とほぼ倍管、それに相応しくブラスはこの最後しつこい曲をなかなかの鳴りで盛り上げてくれました。いつも楽しい本楽団のアンコール、まずはボロディンの(所謂)ノットゥルノを弦楽合奏で、続いては恒例、全員が仮装して始まったのは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(指揮者はドク、マーティーはダスビのあの人!)、再度熱く盛り上げてくれました。

 日が暮れるのが妙に早い今日この頃、帰り道は三日月が綺麗でした。

2015年10月17日土曜日

パントマイムのヤフーとガリバー - ラドゥ・スタンカ劇場 ガリバー旅行記

 東京に出て終日テニス、の筈が小雨の中東京に出たのに中止の報、間も無くやんだのですが…。

 手ぶらで帰るのも悔しいので、新国に行って「ラインの黄金」Z席を狙おう、とまず思ったんですが、楽日ゆえ発売30分前に並んでも難しいかも、と断念。

 代わりに一昨年の引越し公演「ルル」でそこそこ過激な演出を楽しませてくれたシルヴィウ・プルカレーテ演出ラドゥ・スタンカ劇場に参戦するべく芸劇へ、やはりエロスは大事なので(笑)。

 この公演は気にはなっていたので、ネットで空席が結構あることは前々日に確認済み、舞台は前回の様な特設ステージではなくて常設ステージ、席は左サイドながら前から3列目をGET!

 したんですが、前列の人の頭が舞台中央3分の1程とかぶってしまい、ストレス溜まることこの上無し、その方は女性で座高が高い訳では無いので、劇場の設計の問題と思われます。平土間タイプの1階席での席選びなど、観劇慣れしていない自分にはまだまだ知るべきことが多いことを痛感。

10月17日(土) 芸術劇場 プレイハウス
 ルーマニア国立ラドゥ・スタンカ劇場 ガリバー旅行記
いきなり生きた馬が目の前を闊歩! ガリバー旅行記の最終譚、家畜人?ヤフーの挿話を中心に劇化、ガリバーの独白とそれにまつわるパントマイムが繰り返される構成で、字幕は出ますがセリフが殆ど無くて言語の壁は低く、それぞれの場面が面白いため1時間半ほど一気に楽しめました。性表現はオープンですが、エロ度は期待より低め、ただ全員でお互いの服を破りあってネクタイ1本だけになる場面があり、実際には肌色下着に肌色タイツを着用、もしオリジナルが裸だったのなら期待通りだったのですが…。

 明日はアマオケでショスタコです!

2015年10月14日水曜日

P.ヤルヴィ&N響のティル、ばらの騎士

 ま、第3戦まで行っただけで上出来でしょう。

 爽やかな秋晴れ、朝職場に出て、午後は横浜まで遠征して講義、帰り道にサントリーに寄ってP.ヤルヴィ&N響に参戦、奇特な知人からの頂き物、しかも2階センター通路より前、と滅多に座れないVIP席! 

 ヤルヴィ家の長男、パーヴォの指揮は以前に東フィルとの英雄の生涯、ここ7-8年ではフランクフルト放響とのマーラー(9番5番)やブルックナーシンシナティ響とのラフマニノフ、パリ管との幻想プロコフィエフなど聴いてますが、N響とのコンビで聴くのは初めて(たぶん)。

 オールR.シュトラウスプロ、ただ好きなR.シュトラウスとは言え、前半のドン・キホーテは苦手科目、実演もメータ&VPOの1度(←これも知人の奢り)しか記憶にありません。

10月14日(水) サントリーホール
 パーヴォ・ヤルヴィ&N響 R.シュトラウス ドン・キホーテ、ティル、ばらの騎士
 前半ドン・キホーテではバスクラの隣にユーホ、その後ろにHrが6人並び、右奥にTp3,Tb3、弦はがっつり対向配置、序盤はN響にしてはVla,2ndVnが不安定、弦は全体でも余り鳴ってない印象、逆にブラスはちょっと前より安定、ソリストは大柄でピッツィカートの音もデカかったトルルス・モルク、この曲は自分にはやはり長かったのでアンコールが無くてホッ。
 後半ティルはHr8(!),Tp4,Tb3、Hrソロはそれなり、パーヴォの指揮は緩急自在、ただ速い部分はかなり速く、やや付ききれない印象、キレよいサウンドながらスケール感はぼちぼち、続くばらの騎士は(伝)ロジンスキーの組曲版、Hrが4本に(残念!)、Tpが3本に減少、ここでも緩急や強弱の切り替え多く、その分流れが悪くなって瀟洒さに欠ける印象、かと言って響きもそれほど豊満でもなく、ダイナミックさもぼちぼち、この曲に関してはややいじり過ぎの感。

 トータルではN響にしては響きの厚さが感じられませんでしたが、それがパーヴォのクリア系サウンドなのか、慣れないVIP席位置のせいなのかは不明。

 調べてみるとティルのデフォルト編成はHr4,Tp3,Tb3ながら、任意でHrは8本、Tpは6本まで増強可、それらのパートの譜面もちゃんとあることを知ってびっくり、そこまで本数揃えた演奏、余り見た記憶無いかも。

 深夜帰宅してマスカッツナイトを、いや、読響シンフォニックライブを視ようとTVを点けたら、MXの冠番組が無くなったスパガがテレ東で新番組を貰っており、そこでショスタコ8番第3楽章をもろパクったBGMが掛かっていてビックリ!

2015年10月12日月曜日

第30回記念のマーラー1番 - 鈴木隆弘&アフォガート管弦楽団

 秋晴れの祝日、なのに練習予定無く、朝ゆっくりしてからて東京に出てアマオケのマーラーへ、数年前に5番を聴いたオケ、第30回定期と節目の今回は1番です!

 練馬駅付近で白湯系塩ラーメンを経由して開演15分前にホール入りすると、ブラスが楽しそうなロビーコンサートをやってます。

10月12日(月・祝) 練馬文化センター
 鈴木隆弘&アフォガート管弦楽団 モーツァルト PC24番、マーラー Sym1番
 オケは弦バスが左にくる対向配置、前半モーツァルトではHr2,Tp2がそれぞれ木管第1列の左右に配置、ソリスト酒井雅代はアンコールにゴルドベルク変奏曲?っぽい曲を短めに。
 休憩20分を経過してもメンバー舞台上に現れず、「楽器にトラブルあり遅れる」との館内放送、珍しい。(5-10分遅れて入場開始、Esクラが後になって届き、曲が始まってもずっと作業していたのでそれかも。終楽章後半でやっとエスクラを手にしていた様に見えましたが、途中B管で吹ける範囲で吹いていたかも。)
 後半マーラーでも木管と金管は同列になる個性的な並び、木管第1列左にHr4、右にTp5、第2列左にHr3と補助Tb、右にTb3とチューバ、コンマスが上手、オケ全体では途中キビしい部分もありましたが、Hr7本と補助Tbが楽譜通り起立したクライマックス、Tpは息切れ気味ながらTbトップの頑張りもあってまずまずの大団円、アンコールはハンガリー舞曲(の有名なやつ?)。

 個人的注目の終楽章ミュート早業ファンファーレ、Tp、Tb両トップとも1人でこなしてました、がミュート最終音を早めに切っちゃってた感じ。

2015年10月11日日曜日

マロリーのクリスマス - キャロル・オコンネル「アマンダの影」

 はぁ? 4四球サヨナラ押し出しぃ? もうこの1戦でCSコールド負け辞退でええわ。

 昨夜スタート「掟上今日子の備忘録」、ミステリー的に抜群の出来!と思ったら原作が何と西尾維新! 100円棚で集めた初期作をいつか一気に読みたい思っている未踏峰です。

 雨で練習中止、仕方なく地元に残って仕事した1日。

 ワルシャワ出発前夜に液晶TVが死亡、その後送料込み予算3000円でヤフオク入札を繰り返し、やっと入手したAQUOS22型が配送過程?での液晶割れでNG、また1からやり直してヤフオク連戦連敗1週間。

 「送料無料」出品だったのに、こちらの入札後、終了前々日になって「間違いでした、送料は別途いただきます」と詐欺のような目に遭いつつ、漸く入手した液晶TV(CANDELA社、CPEV22WDE3)が到着。

 「ま、送料分予算オーバーしたけど、フルハイビジョン(解像度1920×1080)だからいいか」と現物を視聴してビックリ! 解像度も応答速度も先代(アズマ(dayton)、LC-19HD77B、解像度1440×900)より更に酷い…。

 怪しい安売りメーカーのものはやはり品質はそれなり、なんですね。

 本日は最近読んだ本から、この秋の課題図書、マロリーシリーズの第2作です。

アマンダの影 キャロル・オコンネル
 当初マロリーと誤認された若い女性の殺人事件を追うべく、証人?たる猫と共に潜入捜査するマロリー、その縦糸に超能力少年の謎も絡まるプロット、フーダニットなどミステリー的な出来は前作よりやや落ちる気もしますが、マロリーを慕うチャールズの役どころなど、サイドストーリーはより充実の感、あの名作「クリスマスに少女は還る」に先駆け、著者独特のクリスマスストーリーになっています。

 創元推理文庫版のカバーデザインには初期の微妙なものと最近のお洒落なものがあって、自分のは"思いっきり猫"の前者、読む前は「酷い装丁」と思ってましたが、読了後は「内容とリンクする味のある装丁」と感じました。

 明日はアマオケでマーラーです!

2015年10月10日土曜日

ブルックナーオケ、旗揚げの1番 - 長野力哉&リキ・フィルハーモニッシェス・オーケストラのブルックナー1番

 金本に監督要請、って本気ですか? いつになったら平田に回ってくるんだ。

 晴れのち曇り、5時起きして東京に出て午前は茗荷谷で、午後は久我山でテニス、夜は三鷹でアマオケのブルックナー。

 の筈が、連絡ミスで午後のコートに着いたら練習が丁度終わるところ(涙)、どうやら俺のメールは迷惑メールフォルダーに直行していたらしい…(涙)。

 吉祥寺で時間を潰し、夜はブルックナーのSym全曲演奏を目指して旗揚げした団体の第1回公演、オケの名前は発起人の指揮者から取ったと思われます。ブルックナー1番の実演は初めて、と言うか生では4番以降しか聴いたことがありません。

10月10日(土) 三鷹芸術文化センター 風のホール
 長野力哉&リキ・フィルハーモニッシェス・オーケストラ シューマン Sym3番、ブルックナー Sym1番
 ブラスは両曲ともHr5,Tp2,Tb3、前半シューマンはジュリーニ版とのこと、1stTb(女性)がアルトTbを手にしてます!第1楽章Hrがよく鳴ってました。後半ブルックナーはリンツ稿とのこと、管はほぼ全パートが中でローテーション、Clトップがい音、第1楽章冒頭の旋律のみ記憶にあり、前半2楽章はブルックナーっぽさ薄め、第3楽章スケルツォでブルックナーっぽさ増大、ホールが小さく弦の編成も小さめ(弦バスは3本!)なためかブラスも全体に抑えめ、第1楽章コーダでの分厚い高揚感が個人的には白眉。アンコールは無し。

 そう言えばTbの教則本に載っていたシューマン3番の譜例は妙に音が高かったのを思い出しました、本来はアルトTbパートだったのか。

 次回公演は2番とグレートとのこと、シューマンやシューベルトはいいから、出来ればブルックナーだけにして欲しいのですが…(笑)。

2015年10月7日水曜日

児玉宏&大阪交響楽団のブルックナー9番

 新小岩から横浜へ、本日は例年後期に担当している講義の第1回、朝イチラウンドの試合を即負けしたお陰で、午後イチの講義に余裕で間に合いました。

 講義の後は横浜駅で大分ラーメンを経由して夜はアジアオーケストラウィークの第2夜(イベントとしては第3夜)、児玉&大阪響のブルックナー9番、このコンビで継続してブルックナーを採り上げているとのこと。

 このコンビの演奏はまだ大阪シンフォニカーだった頃、グラズノフ5番を聴いてます。

 隣席(舞台寄り)の男性が演奏が始まる直前まで盛大に音漏れするヘッドホンで音楽(しかも非クラシック!)を聞いてる一風変わった人、その彼が演奏中は終始身を乗り出していて、指揮者は勿論のこと、舞台上は殆ど見えず(涙)、オペラシティのL,R席30番台以降の難点ですね、席の向きが直角なので首が痛くなる点も、音は結構いいのですが。

10月7日(水) オペラシティ
 児玉宏&大阪交響楽団 リスト オルフェウス、ワーグナー ファウスト序曲、ブルックナー Sym9番
 前半2曲は初体験の曲、最初のリストはHr4か5、Tp2,Tb3、そして指揮者のまん前にHpを2台、中盤の盛り上がりでブラスが雄大な鳴り、1stVnの最後方プルトの1列前で弦が切れたかまず隣にリレー、その後最後列にリレーせず、その女性が出て行ったのは少し不思議、次のワーグナーはTpが3本に増加、若書きゆえかやや凡庸な曲想、ここでもブラスがそこそこの鳴り。
 後半ブルックナーはTpが4本に増加し、Hrは9本に!(うち4人は第3楽章のみワーグナーチューバに持ち替え)、序盤やや流れが悪い気はしましたがこの訥々した感じが個性か、弦と木管はもう少し音に潤いと音程の正確さが欲しい気もしましたが、ブラスが終始豊麗な鳴り(よく弦を掻き消す程)で個人的には満足。第3楽章クライマックス不協和音の絶叫の後、長めのパウゼ、の時に拍手を始めた方約1名(笑)、すぐやめてくれてよかったです。アンコールは無し。

 Hrの難所、第3楽章最後の高音弱音ロングトーン、あの部分って不安定になった奏者は吹くのやめちゃえばいいのに、といつも思います。 

 深夜12時頃、茨城に戻っての帰り道、視力0.2の眼にもオリオン座が綺麗でした。

2015 小岩オープン

 晴れ、太平洋を北上する超大型台風の影響か風強め、仕事を休んで小岩OPに参戦、予選1回戦、若者に0-8で軽シバされて終了、ここ2-3ヶ月、去年本選だった大会の予選落ちが続いてます(涙)。

 本日貰ったアドバイス:
・ムーンボールの軌道をもっと高く。
・風上なら中ロブを多め、風下ならスライスの回転多め、と風向きに合わせたプレーを。

2015年10月5日月曜日

李心草&中国国家響の豊麗R.シュトラウス

 うげぇ、1位2位は難しいとは思っていたけど、まさかAクラスにも入れないとは…、ひと月前は思いもよらず。

 昨夜から冷え込み、本日の最高も20度割れ、ただ自分の中では季節はまだ夏、よって未だに半袖半ズボン、でも今季初めて上着を2枚着用。

 その寒さゆえか、職場ビル通用口前に息絶えたウグイスが(メジロかも、「うぐいす色してるのはウグイスではなくてメジロ」ってどこかに書いてあったので)、構内の紫ムクゲも花が二、三と元気無し。

 夜はアジアオーケストラウィーク初日、中国国家交響楽団の英雄の生涯です。パンフを見ると何と首席指揮者がプラッソン!ってことは中国のトップオケか、ただ本日のタクトは首席常任指揮の李心草(リ・シンサオ)。

10月5日(月) オペラシティ
 リ・シンサオ&中国国家交響楽団 シャ・グアン 交響組曲「覇王別姫」、ヘ・チャンハオ/チェン・ガン Vn協奏曲「梁山泊と祝英台」、R.シュトラウス 英雄の生涯
 オケは対向配置で弦バスは最後列にズラリ、管はウィーンフィルの如くTpとTb、FgとClが左右逆並び、Hrは右奥で3階Rからは全く見えず(涙)、前半はお国物、最初は15分程の交響詩、3管の大編成に加え指揮台の周りにソリスト4名(琴っぽい楽器、尺八風の縦笛、胡弓っぽい楽器(←オケの女性弦バス奏者!)、京劇の歌手)を配し、起伏のある映画音楽的な内容、ブラスが豪快な鳴りでした。続く30分程のVn協も標題音楽で内容は交響詩、ここでもブラスは鳴りよし、ソリストは立ち姿のカッコいい呂思清(リュ・スーチン)、アンコールにチャルダーシュを猛スピードで。
 後半お目当てR.シュトラウス、専業のユーホとTb3本は見えましたがTpは半分しか見えず(4本?)Hrの本数は不明、リ・シンサオはきびきびした指揮っぷり、冒頭から弦管共に分厚く、むせ返る様なサウンド、冒頭の序奏だけでお腹一杯になる演奏は久々、Vnソロは男性的、Hrソロ(乗り出して見た連れによると女性)が見事、木管陣もなかなか、戦いの部分での盛り上がりもTpを筆頭にブラス豪快、引退後の場面でも分厚いサウンド、細かい部分を合わせたり、弱音を精妙にやったりする面は少なめ、やや粗削り感あれどとにかく豊麗、アンコールはピッツィカートポルカ風の曲を縦の線より響きの豊かさ重視で。

 ブラスの満足度では同曲過去最高クラスでした!

2015年10月4日日曜日

秋晴れに壮快マーラー - 寺本義明&東京楽友協会響の10番、5番

 昨夜からウチのアパートの自転車置き場に乳母車、と言うかベビーカーを置いてる変な人がいます。

 自転車置き場はベビーカーを置く場所では無いのは勿論のこと、そもそもウチのアパートは単身者のみ入居可、よって一見あり得ない状況。

 もしかしてベビーカーを杖代わりに使っているお年寄り?ならば自転車と同等か…。

 連日の爽やかな秋晴れ、気温は惜しくも夏日に届かず、早起きして東京に出て午前練習、午後アマオケ、と典型的休日。

 最寄の久我山駅からコートに向かう途中の梅林公園で、モンシロチョウ、モンキチョウ、アゲハっぽいチョウ、そして茶色いチョウ(シジミ?)と一度に4種も見掛けました。

 午後はよくマーラーを演奏してくれるオケ(6番7番9番)によるマーラープロ、今回は5番と10番です。

10月4日(日) すみだトリフォニー
 寺本義明&東京楽友協会交響楽団 マーラー Sym10番第1楽章、Sym5番
 前半は10番アダージョ、Hr4,Tp4,Tb3、コンミスが抜群に巧く、Vn全体でも伸びある響き、クライマックスではTpトップ(各所のマーラー演奏で見掛ける方)のハイAばっちり、Hrトップもいい音でした。後半5番はHr6,Tp4,Tb3、Tpソロは前半トップとは別の人でまずまず、Hrトップも前半とは別の人(女性)でなかなか、Tpはパート全体で吹きっぷりよく、第1楽章と終楽章のコラールは壮快、相対的に迫力の無かったTbも終楽章コラール後の見せ場では大迫力、よく鳴るマーラーを満喫、アンコールは無し。

 家に帰ったらテレ東「カーニバルオンアイス2015」が録画されておらずショック! どうやら日本女子OPがプレーオフ4ホールの死闘になって放送延長になったせいらしい…。

 ゴルフのプレーオフって、18番→17番→16番ってやるものかと思ったら、大会によってそれぞれ違うんですね、今大会は延々と18番ホールを繰り返してました。

 しかし全米女子OPの時も思いましたが、チョン・インジのメンタルって半端じゃないっすね。

2015年10月3日土曜日

下野&読響のマーラー1番

 ビジネスクリックがナビゲーター交替、メンバー的には遜色無い気はしますが、相変わらずスタイルが同じ、椅子の導入は無いの?

 交替と云えば王様のブランチが本仮屋ユイカから新川優愛へ、なかなかの人選かも。

 我が家の液晶TVがワルシャワ出発前夜に死亡(涙)、その代替品のヤフオク3000円入手(落札1100円、送料1900円)液晶TVが昨夜到着、しかーし! 液晶割れちゃってます(涙)、たぶん運搬過程で、割れやすいんですね。

 さわやかに晴れて最高26度台と夏日、今日は下野&読響の1番とP.ヤルヴィ&N響の2番、在京メジャーによるマーラーの競演、組み合わせ的に断然後者に興味あるも会場が苦手NHKホール、ってことでトータル五分五分、より安く入手出来た方、ってことで前者に参戦、ま、後者はFMで聴けますから。

 横浜への途上、上野からの東海道線、アキバか神田付近で抜いた京浜東北に東京を出た辺りで抜き返され、ずーっと追いつけず、その後山の手にまで抜かれる始末(これは比較的早く挽回)、逆ならよくあるけれど…。

 このコンビのマーラー、やはり1番をずーっと前に芸劇で聴いた気がします、その時は余り個性を感じられないマーラーでした。

10月3日(土) みなとみらいホール
 下野竜也&読響 モーツァルト Ob恊、マーラー Sym1番
前半モーツァルトのソリストは白のドレス胸元がセクシーなドレスデン首席セリーヌ・モワネ、アンコールにバッハの分散和音風の曲を。後半お目当てマーラーはHr8本の後ろに専業の補助Tb、それ以外にTp5,Tb3、最初からテンポ遅め、ただファンファーレ部分だけ速くなるなどテンポ変化も多め、その後も緩徐部では遅め基調で時に軽く粘り、と以前よりクセが出てきました。Tpトップ長谷川氏は本日も輝かしい音、ミュート早業部分はTp,Tb両トップとも1人でこなしてました。全体にブラスはいい鳴り、終楽章クライマックスではHrは補助Tb,4thTpと共に起立(その間4thパートは1stアシ活用か)、最後の数小節だけ急にテンポアップしてフィニッシュ。

 下野はずっと棒を持ってなくて、あれ?そうだったっけ?と意外に感じてたんですが、気が付けば終楽章途中から棒を使用してました。でも近眼だから見間違いかも。

 その後家に帰ってP.ヤルヴィ&N響の2番をエアチェック、する予定が乗換の大崎駅、ホームに降りるエスカレーター(横幅1名分の狭いタイプ)、に乗った時に丁度下方で乗る予定の山の手線が入線して扉がオープン、でも前にいる4-5人の男性グループ、全くそれに乗る気がないのか微動だにせず(そのホームは内回り専用なので他方向の電車に乗るとは思えない…)、彼らに通せんぼされつつエスカレーターが下降するのをジリジリと待つこと10数秒、結局目的の電車に乗れず、そのままN響の開演時刻に間に合わず(涙)。

 最近はエスカレーターを歩くな、とのことなので文句は言えませんが、ドアが閉まったのは自分がホームに降り立った直後、つまり彼らにとっては余裕で乗れたタイミング、なのに乗らなかったのは解せません。

 ま、留守録設定してきたから、いいか。

 今日のボケ老人:
FM留守録タイマーを土曜の6時からにセット、した積りが日曜の6時に!当然帰宅した時は留守録作動しておらず(涙々)。

2015年9月30日水曜日

ハイティンク&LSOのブルックナー7番

 実家から夜行バスを乗り継いで定時には職場復帰、すっきりと晴れてますが気温は最高23度台、2日続いた夏日も途絶(涙)。

 構内では、例年より遅くまで頑張っているサルスベリもさすがに衰えてきた反面、例年より早く勢いを失っていた紫のムクゲが粘り腰でやや盛り返してます。

 夜は昨日急遽入手したハイティンク&LSOのブルックナーへ、ハイティンクを聴いたのは過去に2度、最初は日記を書き始める前、2004年のドレスデン・シュターツカペレとのブルックナー8番、解釈や表現は癖の無いものだったこと以外余り印象に残ってませんが、とにかくドレスデンのオケの音が均一で美しかったことが鮮烈な記憶、しかもそのサウンドはルイージ、ティーレマンなど他の指揮者では聴けてません。

 2度目はシカゴ響との英雄の生涯、ショルティとのコンビは別格として、バレンボイムとのコンビよりずっとCSOのブラスの豪快さを引き出してました。

 それ以来、自分の中でハイティンクは「そのオケをそのオケらしい音で聴かせる指揮者」というレッテルです。LSOとはどうでしょうか。

9月30日(水) ミューザ川崎
 ベルナルト・ハイティンク&ロンドン響 モーツァルト PC24番、ブルックナー Sym7番
 オケは対向配置、前半モーツァルトのソリストはコロコロした音のマレイ・ペライア、苦手曲の後ゆえアンコールが無くてホッ。後半ブルックナーは中央から左にHr5本、その後列に専業のワーグナーチューバ4本、右奥にTp4,Tb3(推定)がいましたがRAからはブラインド、ハイティンクは標準的テンポ(たぶん)で余り癖のない表現、第1楽章ブラスは抑えめ、木管はどのパートも上手ながら個性薄めのニュートラルな響き、弦はチェロは豊かでしたが1stVnに輝きが足りない感じ、席位置(2階RA)のせいかも。第2楽章だけチューバが右奥から左奥、ワーグナーチューバの隣へ移動、ここでの弦の見せ場はメリハリ付けずソフトな表現、一方終楽章になると弦は一転してエッジ立てまくり、ブラスもTpがかなりの吹きっぷりになって音場が拡大、ただTb(ここ数年いた女性トップは不在)が最後まで余り吹かず、全体的にはそれなり、それでもクライマックスへ向けて寄せては返すハイティンクの設計が巧みで、なかなかの高揚感がありました。アンコールは無し。

 ある意味、上手だけど余り個性が無い(指揮者によっていろんな色に変わる)というLSOの"個性"が出た演奏だったのかもしれません。

 残念ながら空席が目立ってました。あと、最近多くなった「拍手は余韻が消えてからお願いします」的場内アナウンスが無かったせいか、音が消える前に拍手が始まっちゃってました。

 ミューザのPブロック、2階RAブロックはサントリーの同じ位置と比べ、上の空間が広いせいかかなり音が散漫になる印象、ここだと3階のRAの方が好みです。

 帰りは東京駅から高速バス、本日これに乗るのは2度目。

2015年9月28日月曜日

マロリー登場! -  キャロル・オコンネル「氷の天使」

 よく晴れて最高28度台と素敵な陽気、とは言えもう真夏日は無理か。

 月が綺麗な夜空の下、東京に出て夜行バスで石川へ、先週の連休は全てワルシャワの国際会議で潰されたので、1日代休貰ってスポット帰省です。

 本日はその海外出張中に読んだ本から、衝撃の感動作「クリスマスに少女は還る」の著者のライフワークたるマロリーシリーズ、初期作が数作溜まったのでこの秋の課題図書にすることに、まずはこのシリーズ第1作。

氷の天使 キャロル・オコンネル
 元ストリートキッズにして天才ハッカー、しかも美女過ぎて尾行も出来ない女刑事マロリーが恩人の死を含む連続殺人に挑みます。相変わらず独特の筆致、また主人公以外も登場人物が変人ばかり、と個性的、フーダニットにもなっており、魔術的要素のくすぐりもあって楽しめました。

 ストリートキッズってことでニール・ケアリーを連想する人が多いみたいですが、天才ハッカーって点でトリスベットを思い出しました。

2015年9月27日日曜日

秋雨吹っ飛ばす朗々ブラスの1番 - 米津俊広&松戸シティフィル

 9月も下旬となると、町中至る所に苦手なキンモクセイの香りが充満しています(涙)。

 朝は雨、予報は快方ゆえ練習&アマオケのため都心へ、アキバはそこそこ降った跡あれど久我山は降った形跡無し、テニスは2週間振りです。

 練習を昼前に上がり、松戸に行きアマオケ、メインはマーラー1番です!
 
9月27日(日) 森のホール21
 米津俊広&松戸シティフィルハーモニー管 シューベルト 未完成、マーラー Sym1番
前半はシューベルト、未完成は嫌いじゃないけれど、個人的には提示部のリピートは勘弁して欲しいところ、第1楽章最後の1音はディミヌェンド。後半マーラーはHr7本に専業の補助Tp,Tb各1本(新版譜では正式に5thTp、4thTbとなってるのかも)、それ以外にTp4,Tb3、途中まではHrがいい吹きっぷり、終楽章になると俄然Tp,Tbの吹きっぷりが向上、ファンファーレ的パッセージになるとタメる米津氏の棒に応えて朗々と鳴り響くクライマックスを満喫、Hrと補助のTp,Tbは楽譜通りに起立、アンコールは無し。

 個人的注目の終楽章ミュート早業着脱ファンファーレ、両トップとも1人でこなしてました!

 今夜は久々に地上波でF1観戦、それまでは情報遮断せねば。

2015年9月25日金曜日

笑いあり涙あり、群像劇の4月1日 - エイプリルフールズ <'15 日>

 帰途はまずワルシャワからフランクフルトへ、ショパン空港でルフトハンザのチェックインマシンが「予約無し」との表示で失敗、困って窓口に行くと「アンタここじゃないよ!」と言われ、よく見てみればポーランド航空!

 えっ!往きはルフトハンザだったのに…、官公庁御用達旅行社手配で往復が違う航空会社だったのは初めての経験でビックリ、しかも機内はドリンク有料、水とチョコバーしか出なくて2度びっくり。

 乗り継ぎのフランクフルト空港、広くて時に妙に長距離歩かされるのは嫌だけど、wifi回線はショパン空港より速い感じ。

 日本へと向かうANA機中、まず往きの便で途中だった「ビリギャル」ラスト15分を離陸前に視聴完了、続いて1本観てちょっと就寝、少し寝過ごしたせいで4本めは無事みられましたが5本め「アヴェンジャーズ」(の最新のやつ)は時間的に難しく途中で断念、そう言えば、前回の海外出張でも最後にトライした「アヴェンジャーズ」を途中断念した記憶が…。

 羽田は本格的な雨、さすがは日本、だって海外で雨に遭った経験無いですもん。

 生きて還れて一安心、そして戻ってみれば阪神が、糸の切れた凧に(涙)。

 機中で観た映画、4本目はこれ、「リーガルハイ」の古沢良太脚本ってことで興味があった作品です。

エイプリルフールズ <'15 日>
 自分をはらませた男への直談判がレストランでの立てこもり事件へと発展してしまう話をメインに、4月1日らしく色んな思惑の"嘘"が絡む一見独立した複数のストーリーが豪華キャストで描かれる群像劇、当然終段になるとそれらの間の関連が浮かび上がってくる構成、笑いあり涙あり、「リーガルハイ」からの期待度には届きませんでしたが十分楽しみました、トシで涙腺もゆるくなってるので。

2015年9月24日木曜日

主役復活&リセットの第5作 - ターミネーター: 新起動/ジェニシス <'15 米>

 ああ、去年もそうだったけど、阪神この時期になって気前よく負けてますね…。

ワルシャワ最終日、曇り、と思ったらいつの間にか快晴、昨日は午後から気温が上がり朝の冷え込みも無し、自分の専門のセッションは昨日終了しているため、午前中会議を抜け出して国立美術館へ。

国立美術館の建物も巨大!入場料は約500円、荷物は無料のクロークに預ける仕組み、中世から現代まで、色々の展示がありましたが、建物の巨大さに比して展示スペースはそれ程でもなく、2時間あれば常設展示は大体見られました。

空港へはまたバス、今度はチケット販売機にトライ、バスの来る時間(意外と時刻表通りに来る)が迫る中、自分の前の女の子が散々トライした挙句に断念、こっちを向いて「このマシン以外じゃ買えないのか」みたいなことを訊いてきたので、「バスの中でも買えるよ」と言った刹那、その時到着したバスに彼女はダッシュで乗り込み、ふと見ればそれは自分も乗りたい175番のバス!

でも券売機を試したかったので、急いでトライ、タッチパネル形式で最初に英語を選べば、途中迷う選択肢はあれど何とか希望のチケットを買えるシロモノ、しかし発券完了した頃には空港行きのバスは既に発車(涙)、ま、15分後に次のがあったので。

まずはショパン空港からフランクフルトへ、続いて羽田へ。フランクフルト-羽田間のANAの機上で観た映画、3本目がこれ、第1作「ターミネーター」<'84>から早30年、第4作「T4」は観ていないんですが、それとは関係ないとの噂の第5作です。

ターミネーター: 新起動/ジェニシス <'15 米>
第1作での出来事の端緒となった未来世界から始まり、第1作の世界へと行きそうになり、「あれ?リメイクなの?」と思わせて予想外の展開へ、初期2作と密接に関係し、それらのネタばれもしている内容なので、それらは観ておいた方がいいかも。30年経って老けてしまったシュワルツネッガーを活かす内容にニヤリ、「ゲーム・オブ・スローンズ」でのヌードシーンしか見たことのない(失礼!)エミリア・クラークが別人に、と言うかオリジナルのサラ・コナーに似て見えてくるのが不思議。特撮やアクションは第3作までと比べて特に目新しさは感じませんでしたが、特撮の凄さより、シリーズのファンに向けて懐かしさをより前面に出した演出なのかも。

ことアクションに関しては「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を観た直後だけに分が悪かったかも。

2015年9月23日水曜日

ポーランド国立歌劇場の蝶々夫人

 ワルシャワ4日目、朝は曇りで肌寒かったんですが、昼前から晴れて気温も上昇し20度超、自分の発表が終わって一息付いて、今夜も国立歌劇場へ。

 今日も歩いて歌劇場へ、道中ベルリンで見たあの白黒まだらのカラス(2009/8/29)を発見、確かにドイツとポーランドは近そう(お隣さん?)。

9月23日(水) ポーランド国立歌劇場
 Piotr Staniszewski&ポーランド国立歌劇場 プッチーニ 蝶々夫人
今日も弦バス7名、Hr3,Tp3,Tb3、昨日いなかった女性Tp奏者が加わり、昨日いた日本人っぽいTb奏者は降り番、指揮のスタニスツェフスキ?はイケメン、柔らかな棒使いながらオケを結構鳴らします。蝶々夫人は東洋人(中国?)、珍しいのでは、昨日の全員太めキャストに比して本日は全員細め、声量は落ちるけれどビジュアル的には圧勝、蝶々婦人を生まれて初めて聴きましたが、日米国歌やさくらなど、プッチーニの頃にもうあったのかと思わせる曲の引用が一杯あったり、ここはガーシュインが書いたといわれても信じそうな曲想があったりして驚き、昨夜のヴェルディと比べて音楽の変化が多彩で、音楽でストーリーを語るワーグナーにより近い印象、より楽しめました。その分歌手の見せ場は減らしている感じ(←自分にとっては何の問題も無し)。

 調べてみればプッチーニ、19世紀末から20世紀の人なんですね、成程、マーラーより後な位だ。

 終演は午後10時15分頃、昨日より夜の風が温か、今回は少し遠回りして観光スポット(旧市街、綺麗な建物がライトアップ)を通って帰ったのでより人通りもあって安心、途中コンビニではないけれど食料・雑貨店が何軒も開いてます。日曜や夜遅くにこんなにお店が開いているのはヨーロッパでは初めて、ワルシャワ侮れません。

 お腹が空いたのでその中の1軒でドリンクヨーグルト2.1PLN(ズロチ)を購入、2.2PLNを出したら端数の0.1ズロチをまけてくれました。いい街です(笑)。

2015年9月22日火曜日

ポーランド国立歌劇場のアイーダ

 ワルシャワ3日目、晴れ、朝は5度位まで冷え込みましたが午後は20度位まで上がった感じ。

 基本観光には余り興味が無いのですが、時々海外に行くたんび「えっ!ベルリンフィル聴かなかったの?」「○○美術館行かなかったの?」とよく言われるため、今回は事前に少しだけ調査、ただオーケストラのシーズン開幕は来週かららしく、めぼしいオケ公演は無し。

 代わりに守備範囲ではないながらその頃ほぼ連日国立劇場で演っていたオペラに行くことに、と言うのも、インターネットで席を選んでクリック購入、カード払いで即pdfでチケットがメール到着、自分でプリントアウト、と手続き簡単!

 そして何より値段がバカ安、1階最前列の真ん中辺りなのに今夜のアイーダが3千円(99PLN)、明晩の蝶々夫人が2千円(66PLN)!

 ホテルから歌劇場までは中央駅を挟んで約3km、歌劇場の少し向こうには世界遺産となっている古い街並み、この日は年に1度の公共交通機関全て無料デー!らしかったのですが、観光も兼ねて敢えてバスやトラムには乗らず歩くことに、5時にホテルを出て、途中(そこそこ有名らしい)公園を抜け、歌劇場を通り越して旧市街をぶらつき、暗くなってきた6時半頃に歌劇場へ。

 まず建物が巨大、入ってみると中のホール自体は小じんまりとして音響はよさそう、そして何よりホール周りの付帯設備が広大、ギャラリーがあってちょっとした絵画展をやってるし、座って寛げる休憩スペースは無数にあるし、クロークだけでいくつあるの?って感じ、これでヨーロッパの歌劇場の中では小さい方だってんだから畏れ入ります。

 休憩時、ロビーでは白のミニドレスの派遣モデルっぽい8頭身美人が4名、トリュフタイプのチョコを銀のお盆に載せて配ってます。念のため背広にネクタイ、で来ましたが、服装は色々で何でもいいみたい。

 あと少し困ったのがトイレ、街中はどこでもトイレは分りやすいサインが出てたんですが、歌劇場は古い建物のせいか扉に金色マークで○(男子用)は△(女子用)が掲げられているだけ、他にも同じ形の扉はいくつもあるため、気付くのに時間が掛かりました。

9月22日(火) ポーランド国立歌劇場
 Patrick Fournillier&ポーランド国立歌劇場 ヴェルディ アイーダ
狭いピットの最後列に弦バスが7本も、右手のVla第2列に美人奏者、木管は2-3管、Hr4,Tp2(時々3),Tb3のブラスは右側、凱旋の場では優に1mはあるアイーダTpが舞台両袖に2本ずつ加わり、舞台裏からはバンダの音も、指揮のフールニリエ?はやや熱血系、でも音は全体的にソフト、弦はそれ程音程がしっかりしてる訳ではないけれど響き柔らかく、ブラスも柔らかめ。ラダメスが東洋人(たぶん韓国)、両ヒロインともどもかなりの声量、ただ凱旋の場が終わった第3幕以降は展開が地味なので、何度も意識を失いました。個人的には前半のバレエで片乳ダンサーが拝めて満足(下世話で済みません)。

 開演7時で終演が夜10時半、ワルシャワは「夜1人歩きしなければ安全」との情報でしたが「じゃ夜の1人歩きは危険なの?」と不安に思いつつも帰途も歩きで、大通りに出るまでしばらくは自分以外の通行人が視界にいない状況もありやや不安でしたが、大通りに出てからは人通りもそこそこあって不安無く戻れました。

2015年9月21日月曜日

実話ベースのスポ根的サクセスストーリー - ビリギャル <'15 日>

 auのCM「月が見える」編最後のオチ、有村架純のセリフが全く聞き取れないのは自分だけでしょうか。

 ワルシャワ2日目、曇り、朝は10度未満、日中も多分10度前後、昨日はたぶん20度は超えていたと思うので、余計に寒く感じます。

 学会会場のランチスペースにはストーブが点いていて嬉しい限り。その後日替わりで内容が変わるバイキング形式のランチを何日か食べた印象は:
・ほぼ全てに香草が入っていて、カレーっぽい味付けが多く、エスニックに近い、ただ全体に少し塩辛い。
・ピエロギと呼ばれるギョーザっぽい食べ物が名物らしく、毎回供されるが中の具は肉、野菜、甘味、何でもありでバリエーション豊富。
・必ずご飯ものが1品(白ご飯や炒めご飯など色々、スープの具がご飯だったことも)以上あり、米をよく食べるらしい。
・ブロッコリー(これも毎回付け合せに出る)が妙に美味しかった(自分が新鮮な物を食べたことがないだけかも)。

 ヨーロッパのこの時期はサマータイムなのか8-9時まで明るい、って印象があるんですが、ワルシャワは6時台には暗くなります。サマータイムをやってないのか、緯度が高いからなのか。

 往き帰りの機中で観た映画、2本目はこれ、有村架純主演の実話ベースの物語。

ビリギャル <'15 日>
 おちこぼれの女子高校生が一念発起、親身な塾講師と家族の支えを得て慶応に合格するお話、起承転結きっちり王道の展開を楽しみました。実話なのが「なわけあるかぃ」とツッコまれない強みか。

2015年9月20日日曜日

ワルシャワ

 フランクフルトは曇り、気温10度台前半、空港の無料Wifiは快適、ラグビーW杯で日本が南アに勝ったと知り驚愕。

 ワルシャワへはルフトハンザ、自分でプリントアウトした搭乗券を(係員ではなく)自分でスキャナーにかざして搭乗、機内サービスで「ヨーグルトorサンドイッチ?」って訊かれ「どうしてその2択?」と思いつつもより腹に溜まりそうなサンドイッチを選択、でもヨーグルトにはパンかクッキーっぽいものが付いてた模様。

 ワルシャワは晴れ、気温10度台半ば、フランクフルトよりも便器の位置低め、フレデリック・ショパン空港もwifi快調。

 空港から市街までの交通はバスと電車があれど目の前にバス停があるバスを選択、バスと電車共通(たぶん)のチケット(130円くらい、72分有効)を(自販機の使い方が判りにくそうだったので)キオスクで購入、バスに乗ると自分でマシンにチケット通してタイムスタンプを印字、とは言え乗る時も降りる時も一切チェック無し、基本良心に任せている感じ(ごくたまに抜き打ち検札をするとのこと)。

 20分ほどでワルシャワ中央駅着、駅前にはヨーロッパで8番目に高い、という微妙な高さのエンパイヤステートビルっぽい形状の石造りの宮殿が聳え立ってます。がスターリンに送られたとのことで京都タワー並みに地元民には嫌われてる建物らしい。

 その向かいにある曲面を描く綺麗なガラス張りの駅そばショッピングセンターの地下のスーパーで買い出し、滞在期間の夕食として牛乳、100%ジュース各1リットル、ヨーグルト500ml、シリアル350gを購入、全部合わせても3百円ちょっと(何を買っても100円しない)とバカ安!

 ホテルは全室wifi装備、ただバスルームはシャワーのみ、湯船が無い(初めて!)のは不満でしたが、国によっては湯船に浸かる習慣が無いためよくあることらしく、「少なくともスウェーデンじゃ湯船は見たこと無い」と同僚も言ってます。

30年振りの第4作は激烈アクション - マッドマックス 怒りのデス・ロード <'15>

 羽田の国際線搭乗口、ロビーのTVでスポーツニュースで阪神がまた負けたのを知りガックリ、苦手な飛行機は2年振りなのでドキドキ、まずはフランクフルトへ。

 フランクフルトまではANA、離陸時はスッチー(死後)さんの向かいの席ではないにしても斜め向かい、でちょっとドキドキ、返す返すも惜しいのは素敵な制服スカイマークが倒産したこと。

 苦手な飛行機に命を賭して乗るんだからその分楽しもう、と思い映画を片道2-3本は観ようとするんですが、1本観たところで爆睡、目覚た後2本目の「ビリギャル」を観終わらないうちにフランクフルト着(涙)。

 で最初に観たのがこれ、あの「マッドマックス」30年振りの続編、監督は同じですがマックス役はトム・ハーディに交替してます。

マッドマックス 怒りのデス・ロード <'15 オーストラリア>
 囚われの身となったマックスが巻き込まれる砂漠の地での狂気の追走劇、どうやって撮ったの?と思えるような激しいアクションシーンのつるべ打ち、大スクリーンで観るとのけぞりそう、独特の世界観(ギターおじさんなど)は相変わらず、新マックス役がこれまでのメル・ギブソンと比べて頼りない分、女戦士を演じるシャーリーズ・セロンが迫力あります。

2015年9月19日土曜日

家庭諧謔小説に忍ばせる論理のアクロバット - 倉知淳「壺中の天国」

 久々にすっきりとした晴れ、とは言え最高28度弱と真夏日に届かず、と言うかこの9月の真夏日は初旬に1度あっただけ(涙)、ただ日記を読み返していて去年の9月も同じ調子だったことを思い出しました。

 職場で終日国際会議の発表準備、構内では先週からもうキンモクセイのあの自己主張の強い香りが漂い、赤白の彼岸花が咲き誇り、ツツジの狂い咲きが始まってます。

 昨日まで学会で博多出張(ラーメン5杯、3勝2敗)、本日これから国際会議でワルシャワへ、連休と丸かぶりだったためか予約当初希望する通路側の席を取れず(涙)、ただ(飛行機が苦手なため旅慣れないながら)前回のスペイン行で学んだ24時間前webチェックインで通路側の席をGET出来てご満悦。

 本日は先日までの博多出張の際手にした本から、著者の第3長編にして、第1回本格ミステリ大賞に輝く作品です。

壺中の天国 倉知淳
 ある地方都市で起きる不可解な連続殺人、その顛末がシリアルキラーっぽい内容とは裏腹に、ある家族の視点を軸としてほのぼのした筆致で描かれます。その筆致の陰にこっそり忍ばせた伏線により、ミッシングリンクの有無から一見不可能に思えた犯人の同定まで、鮮やかになされる手腕には脱帽でした。

 視点によって活字や組版(42字×19行と40字×18行)を変えている点も面白いです(角川文庫版)。

 法月綸太郎が著者を"天然カー"と評しているとのこと、天然か意図的かはさておき、読者の集中力を失わせて(カーの脱力ドタバタギャグ、本作ならほのぼのホームドラマや文庫600頁超の長さなど)伏線を仕込む手口は確かに似ています。

2015年9月13日日曜日

ノット&東響の3番

 昨夜のブエルタweb観戦は激動の第20ステージ、難攻不落とすら思えたドゥムランを攻略したアスタナの戦略(最後の下りにL.L.サンチェス合流!)に舌を巻き、キンタナの最後まで諦めない走りに熱くなりました。

 学会前ながら例によって準備不足、昨日丸潰れだったので早朝から昼まで大人しく仕事、そのご褒美に午後は上京し川崎でノット&東響のマーラー3番へ、お天気は昨日より晴れ間少ないながら最高27度台とぼちぼち。

 ノットのマーラーはバンベルク響との5番がなかなかで、かつ東響とのコンビもアルプスSymがよかったので期待して臨んだのが昨年の9番、それが期待値をやや下回りつつも、先日のブルックナーがよかったのでやはり微妙に期待。

9月13日(日) ミューザ川崎
 ジョナサン・ノット&東響 マーラー Sym3番
約80名の女声合唱は最初からPブロックに待機、オケは対向配置、Tp,Tb各4本が右奥、中央から左へ1列にズラリと並ぶHr9本が冒頭から豪快、しかも速めに始まってオケが合流するとスローダウンしその後また元のスピード、とここでこんなにテンポをいじる解釈は初めて、ハミル率いるHr軍団は第1楽章は元より終楽章まで同曲過去最高レベルの吹きっぷり、Tbソロはそれなり、ノットはマーラー特有素っ頓狂な合いの手を強調、表情は余り粘らないながらテンポはかなり流動的、第1楽章ラストもかなりの追い込み、第1楽章後に音合わせ、第2楽章もかなりテンポを動かし、速い部分など目まぐるしい速さ、これでもほぼオケが付いてきてるのは入念なリハの故か、第2楽章後にアルトが指揮者左へ、約30人の児童合唱が何と3階RBに(自分の左隣!)、カーテンコール後に手にしていた楽器を使ったとしたらかなり上手だったポストHrソロは3LA(か3RA)裏あたりの通路か、そのポストHrに代表される穏やかな部分と賑やかな部分の動静対比がとても大きめ、第3楽章後に弦が切れたかチェロ1名退場(終楽章前には復帰)、児童合唱は第4楽章終盤に起立し、出番直後に着席、女声合唱は出番で起立、終楽章大分経ってからアルトと一緒に着席、終楽章は好みの遅いテンポ、色気や厚みは感じないながらも弦はしみじみ、クライマックス前のTpの弱音ハイトーンも無難にこなし、最後の音場のスケール感はほどほど、そしてラスト1音はかなり長く、かつ弦を強調(それだとブラスは助かります)、天に消え入るようにフィニッシュし、行儀いいお客さんはタクトを下ろすまで誰も拍手せず。

 期待を上回る充実した演奏でした。

2015年9月12日土曜日

漫画の国からショートコント30連発 - SORAism company 第9回特別講演 「崖っぷち」

 阪神遂に首位転落(涙)。

 先日個人TTでシャッフルされたブエルタも今日が遂にクライマックス、山岳の難易度低く、かつ山頂ゴールじゃないのが残念。

 5時台に起きて風呂に入ってると地震、ダイヤ乱れる中多摩地区まで出掛け教え子の応援、最高28度弱とぼちぼち、1日ベンチコーチをやらされ、まずまず晴れていたため日焼けがかなり進みました(涙)。

 帰り道、国分寺駅近くのラーメン屋を経由し、夜は池袋近くで観劇、例によって奇特な方からの頂き物、以前素敵なXmasストーリーで魅せてくれた劇団です。

9月12日(土) アトリエ第七秘密基地
 SORAism company 第9回特別講演 「崖っぷち」
スランプに悩む女性漫画家の前に現れたのはかつて彼女が描いたキャラクター達、彼らに導かれて漫画の世界に入ってゆくと、というファンタジー、その本筋の合間に約30本の寸劇(ショートコント?)がつるべ打ちされる約2時間休憩無し、途中ややコントに飽きてきましたが、それら寸劇が起承転結を成していたり互いに関連していたりしたのが興味深かったです。

 明日はノット&東響のマーラー、3番です!

2015年9月8日火曜日

シリーズ外伝は大岡裁きの短編集 - 今野敏 「初陣」

 お帰り、フランク!!

 終日の雨、最低19.5度、最高21.2度と日較差2度未満!と超低め安定、自転車の後輪がパンク、タイヤの磨耗が原因ゆえタイヤごと交換(涙)。
(追記:しかもその2、3日後、換えたばかりの後輪がスローパンクチャー(涙々)、でも同じ自転車屋に持っていったら無料修理してくれました。)

 (前)職場のサルスベリが満開、8月ではなくて9月上旬に満開とは、今年は咲くのが遅かったからか。

 本日は最近読んだ本から、「隠蔽捜査3.5」なる副題が示す様に、「隠蔽捜査」シリーズの外伝となるスピンオフ短編集、東京までの片道で楽しくサクサク読めました。

初陣 今野敏
 シリーズの主役竜崎の盟友、伊丹の視点から時系列で描かれる8つの事件、その殆どが困り果てた伊丹が竜崎に相談、すると、大岡裁きの如く快刀乱麻を断つ解決、というスタイル、よってその安楽椅子探偵っぷりから主役はやはり竜崎と感じさせる内容、その意味ではこれを原理原則で解決出来るの?と思わせた「懲戒」が最も印象的、あとシリーズ第3作「疑心」の楽屋裏を描いた掌編「試練」が笑えます。

 単独でも面白いとは思いますが、本作を満喫するためにはシリーズに馴染んでいる必要があります。

2015年9月7日月曜日

2015 大磯オープン 秋

 ブエルタも佳境の山岳3連戦、ここ2日間は深夜のweb観戦に熱狂中(特に昨夜のホアキン!)、そして今夜のクライマックス第16ステージはあの地獄の第11ステージを上回る獲得標高5000m超!そして終盤には20%超の登り! "激坂ハンター"プリトが今日も炸裂するか!

 小雨の中、仕事を休んで青春18切符を活用(する筈だったのに実家に置き忘れて失敗)し、大磯まで遠征して大磯OPに参戦、本選1回戦、雨中断を挟みつつシード選手に0-6,1-6と粉砕されて終了、最近サーブ&ボレーでしかポイントが取れません、シコラーなのに…(涙)、本日のお小遣いは2100円。

 本日貰ったアドバイス:
・サーブ&ボレーをもっと多く。
・中途半端に振ったアプローチは抜かれる、しっかり振るか、真ん中に深く、か。 

2015年9月2日水曜日

人気シリーズ第2作、本格度はそれなり - 東川篤哉「謎解きはディナーのあとで 2」

 午前中は昨日来の雨残れど、午後は晴れて最高31度台、実に11日振りの真夏日!空気感は梅雨の晴れ間って感じ。

 夜は東京に出て夜行バスでスポット帰省、車内LANが無事繋がれば、ブエルタのクイーンステージをweb観戦予定。

 本日はこの頃読んだ本から、折り目正しい本格短編集の割にはドラマ化の影響もあったか一般的な人気も得た「謎解きはディナーのあとで」、その続編です。やっとこの帰省時に実家近くのブックオフ100円棚で発見、即読了。

謎解きはディナーのあとで 2 東川篤哉
 前作同様、短編6編+ボーナストラック、著者としては平均レベル(かそれ以下)かもしれませんが、どれもそれなりに本格していて楽しめます。ファイダニットの「殺しの際は帽子をお忘れなく」「髪は殺人犯の命でございます」あたりが印象的。

 積ん録状態のドラマ版を漸く消化出来ます!

2015年8月31日月曜日

2015 Masaオープン8月大会

 朝雨は上がり、仕事を休んでMasaオープン8月大会に参戦、少し待った後の1回戦、高校生に串団子喰らって瞬殺終了(涙)、本日のお小遣いは2100円。

 ここ数日ほどではないにせよ、本日も最高24度台と低温、暑い時期集中的に試合にエントリーしてる意味全く無し(涙)、ま、今回の相手はそれ関係ないけど(笑)。

 今日貰ったアドバイス:
・サーブがいいので、もっとサーブ&ボレーを多く。
・バックのスライスもより活かす展開に。

 その後教え子の団体戦の応援へ、決勝トーナメント1回戦、0-7と完封され完敗、今日はこれで団子を3つも食ったことに…。

2015年8月30日日曜日

秋雨吹き飛ばすベルリオーズ - 長田雅人&オーケストラ・エレティールの幻想Sym

 今日も終日21±1.5度と呆れる低温、午前テニス午後アマオケ、の予定がプレー開始10分で雨でテニス終了、室内トレーニングで我慢。

 しかし前々日は曇り予報、前日になると一時雨に変わり、当日朝の予報は雨、ってパターンが続いてる気がします。明日もそのパターンになりつつあるのが不安、試合なのに。

 午後は武蔵野へ、小雨の中、吉祥寺で降りてとんこつラーメンを経由して徒歩で会場へ、聴いたのは昨年素晴らしいマーラー2番を聴かせてくれたオケ、本日のメインは幻想です。

8月30日(日) 武蔵野文化会館
 長田雅人&オーケストラ・エレティール サン=サーンス 死の舞踏、ムソルグスキー 禿山の一夜、ベルリオーズ 幻想Sym
 前半はHr4,Tp2,Tb3、死の舞踏はコンミスとFlソロが印象的、続く禿山はTb中心になかなかの重量感、後半幻想はHr4,Tp4,Tb3にチューバ2本、コルネット無しバージョン、第2楽章(か第3楽章)後に音合わせ、草笛は舞台裏右手、鐘は舞台裏左手?の割には鮮明、第4,5楽章はTp,Tbがいい吹きっぷり、ティンパニの叩きっぷりもよくなかなかの迫力。アンコールは期待通りラコッツィ行進曲でこれもブラスがっつり、ラスト1音はクレッシェンドした後ディミヌェンドするパターン。

 舞台後方に大きな鐘が鎮座すれど、使うかと思いきや幻想では使用せず、じゃ何で? あ、禿山で使ったのか? 覚えておらず、ボケ老人…。

2015年8月29日土曜日

充実ブラスのマーラー7番 - 冨平恭平&オーケストラ ハモン

 松本は夜半からかなりの降り、4時台に乗った高速バス、途中は雨降った形跡無く、東京に着くと小雨、そして気温はほぼ終日20±1度と昨日以上の寒さ!

 午前中はオムニコートだったので小雨の中テニス、午後はアマオケでマーラー7番、昨年見事な5番を聴かせてくれたコンビなので期待大です。

8月29日(土) ミューザ川崎
 冨平恭平指揮オーケストラ ハモン メンデルスゾーン "真夏の夜の夢"序曲、マーラー Sym7番
 弦は対向配置、例によって木管後列とTp,Tbは逆並び、前半はメンデルスゾーン、この曲ってTb入れてもらえないんですね(涙)。後半マーラーはHr6,Tp3,Tb4、ユーホソロはTb1stアシが兼業、カウベルを色んな場所で鳴らす工夫あり、第2楽章後に音合わせ、その間にギターとマンドリンが中央木管前に入場、各パート安定した演奏の中、やはりTpを筆頭にブラスが充実の響き、特にアシ無しで吹き切ったTpトップ、某在京メジャーオケ奏者が安全のためピッコロを使用した終楽章弱音ハイトーンも通常管で美しくキメたのは見事、その終楽章は全体的にも歯切れよい快演。アンコールは無し。

 明日もアマオケ、幻想です!

2015年8月28日金曜日

ルイージ&サイトウキネンオケの5番

 曇り時々小雨、気温は朝から夕方までずっと21-2度台と低め一定、ここ数日来の天候不順&低温って、もしかして秋雨? は、早い。

 ここ数日は早めに帰って世界選手権、長距離ではディババの血に感心、一昨日は男子400mのレベルの高さに興奮、昨夜は女子400mのA.フェリックスの走りに感動。そして待望の走り幅跳びクリシナ登場! なのに放送は失敗ジャンプ1回のみ(涙)。

 まあ、今夜の決勝ではたっぷり見られるし、と思いきや、サイトウキネンオケのマーラー5番の最安席を直前に安価入手、したため夜は松本でクリシナ見られず(ま、留守録で見ましたけど)。

 ただ青春18切符を実家に置き忘れてきたため、最も安価な代替案は高速バス、でもそれだと交通費+チケット代のコストが予算の1万円超え(涙)、でもサイトウキネンのマーラーは滅多に聴けないし、と5年振りの松本詣で。

 まず朝職場に寄ってから新宿へ、午後1時頃発、松本着は午後4時過ぎ、前回の松本詣でのキーワードは「吉敷竹史」「白線流し」だったので、今回は通常通りラーメン食べ歩き、事前にネット情報で4店をピックアップ。

 午後の中休みや深夜営業の有無で訪問順序を決定、最初は鶏白湯、web情報では中休み無し、の筈なのに「昼営業終了、夜営業は5時から」との貼り紙(涙)。

 付近をぶらぶら散歩してから5時10分前にスタンバイ、直後にキャスター付きトランクをガラガラ転がす旅行者風の若い女性も待ちに参加、えっ!そんな超有名店なの?

 と思いきや、結局その後もお客さんが増えることなし、たまたま小泉さんが来ただけ?

 次は味噌、2杯連続くらい余裕、と思ってましたが、トシのせいか、ややお腹一杯。

 カロリーを消費すべく会場のキッセイ文化ホールへは徒歩で、2キロ程度と見積もっていたのに意外と遠く、雨も降り出して思ったより大変、後で調べたら駅から4キロ!

 前回は市民芸術館だったため、文化会館は初訪問、席は2階席後方、前方には金子建志氏のお姿が、音響はほどほど、2階席は傾斜が急で観やすい反面階段も急、介助されて席に着く年配のお客さんも。

8月28日(金) キッセイ文化ホール
 ファビオ・ルイージ&サイトウ・キネン・オーケストラ ハイドン Sym82番、マーラー Sym5番
 コンミスに率いられた弦は通常配置、下プルトには在京オケコンマスの姿も、前半ハイドンは溌剌とした演奏、弦の響きは昔聴いた時と比べると絹のような肌触りが減じた気はしますが、キレよく澄んだ音がどこまでも伸びる高弦はやはりえも言われぬ美しさ、低弦は迫力は無い代わりどこまでも優美、後半マーラーではコンマスに交替、ブラスはHr6,Tp4,Tb3、その各パートに外人奏者2名ずつ、中でもHrのバボラークは惚れ惚れする上手さ、Tpトップ(ベルリンフィル首席の人?)も馬鹿ウマ、木管もトップは全てゲスト外人奏者、特にObが存在感たっぷり、第3楽章中盤、弦のピッツィカートを受けての極弱音ソロの表情など神技、管は馬なりでも見事な表情を作るので、ルイージは弦中心に指示、表情自体にアクは余り無く、ソフトな部分はよりソフトに、激しい部分はより激しく、とシンフォニックな音作り、ただテンポは結構動かしており、第3楽章のワルツなど動かし過ぎて合わなかったのもご愛嬌、そして第4楽章はやり過ぎな位に起伏たっぷり、弦の美音と相俟ってここが白眉か、1-2楽章、終楽章とブラスの鳴りはそれなりながら、全員バッチリ吹いているのでクリヤーでソノリティ高い響き、終楽章ラストは激しく追い込んでフィニッシュ、ほぼ満員の会場大興奮でした。

 設立当初のコンセプトも薄れ、ただ上手いだけのオケになっちゃったかも、と懸念してましたが、やはり独特のサウンドの凄いオケでした。お正月の引越し公演で小澤がマーラーをやっていた頃と比べると、弦の潤いと統一感は少し落ちた気はしますが、管、特にブラスはより高性能になった気がします。

 帰りも駅まで4km徒歩、途中3軒目の白醤油の店に寄り、駅前の24時間営業マックでブエルタをweb観戦しつつ、早朝4時台発のバスの時刻まで時間を潰し、4時過ぎに4軒目の創作系ラーメン店へ、あれっ? 閉まってます(涙)、朝5時まで営業となっていたのに…、やっぱネット情報はアテにならん。

 明日もマーラー、アマオケで7番です!

2015年8月26日水曜日

意味深タイトルは泡妻ワールド - 米澤穂信「リカーシブル」

 「台風が熱い空気を運んで来る」との予報は大外れして連日の最高25度割れ、おまけに朝晩は20度を割り、これは7月上旬以来ひと月半振り、リアルに寒い。

 構内の紫のムクゲ、例年より早く咲いたせいか、数日前からもう殆ど花が見えず、まだ8月なのに、例年なら10月まで咲くんだけど…。

 本日は訳あって春頃まとめて読んだ米澤作品の落穂拾い、比較的文庫化されて間もない未読作を先日100円棚で発見、即読了したもの。

リカーシブル 米澤穂信
 訳あって都会から母の故郷に引っ越してきた少女の目を通し、何となく町に感じる違和感や弟の未来予知的能力の謎が土地の民話や過去の怪死事件とリンクしてゆき、やがて恐ろしい相貌が浮かび上がります。前半の青春小説的な部分は著者の作品をまとめて読んだせいかやや食傷気味になっていたのですが、そこまでの伏線が一気に収束しタイトルの意味が明らかになる終盤は圧巻、そして驚愕の真実と論理はまさに泡坂妻夫の世界!

 やはり米澤穂信は侮れません。

2015年8月24日月曜日

やや小粒、ながらスパイスはきっちり - マーガレット・ミラー「悪意の糸」

 昨夜の世界選手権男子100m、勝敗の見えないボルトのレースは実質初めて、堪能しました。

 その後ネットの繋がる場所に行き、2日目にしてもう山頂ゴール(しかも今年も豪華メンバー!)のブエルタをweb観戦、アタック合戦を満喫すれど今朝知ったニーバリの失格にはショック、ただ船頭の多過ぎたアスタナとしては却って戦い易くなったかも。

 その後深夜はジョコvs.フェデラー、フェデラーのマッケンロー張りのライジングリターンダッシュには笑いました。

 今日も最高26度台、寒い。

 本日の読書はこれ、M.ミラーの未訳作が読めるだけで幸せ、有名な2作「鉄の門」「狙った獣」の間に書かれた作品とのこと、でも邦題はもうちょっとミラーっぽくキレのあるものにして欲しかったかも。

悪意の糸 マーガレット・ミラー
 主人公の女医の元に望まぬ妊娠をした女性が相談に訪れ、その彼女の失踪からやがて殺人へと発展するサスペンス、訳のせいかミラーにしてはすいすい読め、それなりにヒネリもあり楽しめました。ただ代表作と比べると小粒感は否めないかも。

 気になった一文:
「キャップを二度取られて、自分が人を信じることで相手を信じるに足る人物にさせることはできないという事実にようやく気がついた。」

 自分は未だに信じたいと思っているので自転車も家の玄関も余りカギをかけません。

2015年8月21日金曜日

アリスのノンシリーズ短編集その2 - 有栖川有栖「壁抜け男の謎」

 おえぇ、東京ドームで3連敗(涙)、名古屋も含め、ドームは嫌いだ…。

 昨日の最高26.1度程じゃ無いけれど、最高28度台と連日の非真夏日、陽が翳ると寒々。

 構内のあちこちで我が物顔にに咲きまくるタカサゴユリ、その合間にひっそりとキキョウの鮮やかな紫が、えっ! もう秋なの?(涙)

 本日もお盆の帰省の頃読んだ本から、シリーズキャラクターの出てこない有栖川作品を集めた短編集、「ジュリエットの悲鳴」に続く2冊目です。

壁抜け男の謎 有栖川有栖
 がちがちのパズラーからオマージュ(パロディ)、SFに幻想小説とバラエティに富む内容、巻頭の2編「ガラスの檻の殺人」「壁抜け男の謎」が読者への挑戦も付いていて本格味ではベスト、ただ個人的には翌年の阪神優勝を予言した「猛虎館の惨劇」がぶっちぎりの最高作です(笑)。

 1冊目と同様、著者自身による巻末解説が楽しいです。

2015年8月17日月曜日

シリーズ2作目にして初長編はバリバリのクローズドサークル - 大倉崇裕「七度狐」

 衝撃、本日のボケ老人:
青春18切符を実家に置き忘れる…(涙)。

 まあ、今回のお盆の帰省、戻りの旅は夜行バスゆえ現時点では実害は無いのですが、今後18切符を使う計画は色々あるため、かなりの損害です。

 台風が去っても低気圧の影響で不穏な雲行き、気温も真夏日に届かず(涙)、ただ日中は左程の降りじゃなく、夕方合間を縫って自転車で最寄り駅に出る位余裕、と思ったんですが、数分で降ってきてそのまま本降り、結構ずぶ濡れ。

 本日は帰省時に読んだ本の2冊目、処女作「三人目の幽霊」に始まる、落語専門誌の編集長と新人女性編集者のコンビが活躍する落語シリーズ?、初の長編です。

七度狐 大倉崇裕
 前作まではほぼ日常の謎だったものが、今回はバリバリの殺人事件、主人公の女性編集者が山村での連続殺人に巻きこまれ、一方現場にいない編集長は安楽椅子探偵の役回り、クローズド・サークルでの○○殺人と王道プロット、それを支える多くの伏線や"仕掛け"などミステリーマインド溢れる内容を満喫しました。

 小松駅から金沢駅、そこから夜行バスと高速バスを乗り継ぎ明朝は関東復帰、そのまま職場へ。

2015年8月14日金曜日

ほぼホラー、1編だけ本格との融合 - 三津田信三「赫眼」

 青春18切符による帰省、先日も書きましたが、北陸新幹線開業に伴い、金沢以北の北陸本線(地元民にとっては天下の北陸本線が!)第3セクター化されていて驚愕、よって上越、信越回りでの18切符帰省は不可能に(涙)。

 泣く泣く風情の少ない東海道回り、茨城からだと乗り換え11回、13時間の旅、ようやく小松着、天気はよさそう。

 本日は帰省の旅に携えた本から、メステリーとホラーの境界領域に住む筆者、ホラー寄りの短編集です。

赫眼 三津田信三
 収録作はほぼ全作品ホラー、通常短編の合間にショート・ショート怪談実話?が挟まる構成、映像作品ならともかく、文章のホラーを楽しく怖がれないジジイになってしまったせいか、唯一ミステリーテイストのある「灰蛾男の恐怖」が出色だった印象。

 ホラーを楽しめる(怖がれる)かどうかは感性の問題かと思われますが、子供の頃から比較的ホラーは好きで、TV「怪奇大作戦」や日野日出志の漫画「地獄の子守唄」(「少年画報」だったか)をリアルに怖がり、「エクソシスト」「ヘルハウス」をゾクゾクしながら楽しんだのに、今やその頃の想像力・感性は失われてしまったようです。

2015年8月12日水曜日

桜宮サーガ、バブル編その2 - 海堂尊「ブレイズメス1990」

 これから夏合宿で尾瀬へ、青春18切符の旅です、昨年は母危篤で行けなかったので2年振り。

 ここ数日もよく晴れて真夏日は続いてますが、せいぜい32,3度、猛暑日の続いた8月上旬と比べると夏は明らかに衰退中。

 鈍行と路線バスを乗り継いで尾瀬着、相変わらず白い紫陽花がそこここに、久々のクレーコートはイレギュラーバウンドにに四苦八苦、昔は左程問題にしてなかったのに…、対応能力の衰えか、ただ膝を曲げると少し対応出来ることが判明。

 1泊してそのまま青春18切符で帰省、の積りが北陸新幹線開通の影響で上信越から北陸へ抜けるJRが軒並み3セク化し18切符が使えなくなってることが判明、やむなく東京に戻り、帰省の旅は別途出直し。

 本日は合宿への道中で読んだ本から、著者のほぼ全作品で形作る"桜宮サーガ"のうち、バブル期のエピソードを描く、「ブラックペアン1988」に続くシリーズ第2作です。

ブレイズメス1990 海堂尊
 「ブラックペアン」から2年後、かなり立派になった世良の目を通し、新たな東城医大改革のキーパーソンたる天才心臓外科医の登場と彼が惹き起こす騒動が描かれます。ミステリー度ほぼゼロ、メッセージ臭も少なく、純粋な医療エンターテイメント、ただお話に大きな動きは無く、次編への予告編なのかも。

 前作以上に「あの人は今」、ならぬ、「あの人はその頃」、的な楽しみ方をする作品かもしれません。

2015年8月9日日曜日

秋山&東響のマーラー2番

 ここ2日間は最高30度台と気温低め(涙)、昨日は都内で合宿中の教え子に加わり終日テニス、今日もその予定、でしたがフェスタサマーミューザ最終日の秋山&東響"復活"の最安当日券が合唱席の開放により少数枚、現地朝10時発売との情報を得て、午前のテニスをキャンセルして現地1番乗りGET。

 その後合宿の練習に一瞬加わっても気まずいだけなので、青山でやっていた友人のなごなごテニスに1時間だけスポット参加、してから再び川崎へ。

8月9日(日) ミューザ川崎
 秋山和慶&東響 マーラー Sym2番
Hr7,Tp6,Tb4、合唱は最初からPブロックおよびRA,LAのP側に着席し、終楽章前半のクライマックスで起立するスタイル、秋山は全体に標準テンポで余り粘らずとんがらず、ただ各所ではそれなりの情感と熱情も、第1楽章の後、余り間を置かず始めた第2楽章が速めテンポの割に情感豊かだったのが印象的、第3楽章の前にアルトがチェロの後方に、ソプラノがVnの後方に着席し、"O Glaube"の前で指揮者両脇に出てくる趣向、終楽章ではTpトップのハイトーンの安定度高く、前半の盛り上がりではTb筆頭にブラスがソリッドでいい鳴り、ほぼ舞台裏左手(時々右手?)にいたバンダ、クライマックスではHr4本が合流(ハミルや他オケ主席など凄いメンバー!)し(Tp4本の合流の有無は不明)、まずまずの迫力、ただラストの音場のスケール感は今一つだった印象、ミューザでは3階RAはよく座るけれど、滅多に座らない2階RAだったせいかも。

2015年8月6日木曜日

毎日テニス選手権 2015 2日目

 最高35.8度、と本日も素敵な猛暑日、今年初めてツクツクボウシの声、もう夏も折り返し点かと思うと悲しい。

 早朝天使と遭遇、してから毎トー2日目へ、1次予選決勝は朝1ラウンドで気温によるメリット薄め、とは無関係に実力差のある相手に0-6,0-6の串団子、1時間掛からず終了、昼過ぎには職場復帰。

 今日貰ったアドバイス:
サーブ&ボレーが嫌だったので1stの確率を高め、もっと増やすように。

2015年8月5日水曜日

大野&都響のシンデレラ、ショスタコ5番

 有明で試合の後、都バスで東京駅に出て、ベジ系ラーメンを経由してから川崎のフェスタ・サマー・ミューザへ、大野&都響のプロコ&ショスタコです。

8月5日(水) ミューザ川崎
 大野和士&都響 プロコフィエフ "シンデレラ"組曲第1番、ショスタコーヴィチ Sym5番
 前半プロコは12点鐘で終わる8曲約25分、Hr4,Tp4,Tb3、何故かスネヤを2台使い分けてます、12点鐘のクライマックスをプロで聴くのは初めて、ただ期待程の迫力は無し。後半ショスタコはHrが増えて5本に、ハープが2本、最初はやや揃いが悪いのが気になりましたが、抑揚強めで劇的な味付け、第1楽章展開部前半は過去同曲最高の速さ、展開部終盤(再現部冒頭?)ではTpトップが最後までしっかり吹いて迫力、弦とのユニゾンしっかりと休んでいたHrトップはその後のソロのハイトーンは堅実、第2楽章は冒頭低弦に厚み、全体的にもキレと諧謔味あり、第3楽章も弦の強弱の差大きくなかなか劇的、Flソロが美音、終楽章前半はやや速め、コーダもバーンスタイン風ではないにせよ速め、弦管共にまずまず鳴ってそれなりの迫力でした。

毎日テニス選手権 2015 1日目

 連日の猛暑日、つまり試合に最適! って訳で毎トーの1次予選へ、ただ1回戦byeで試合開始は13時頃、だったので朝職場に寄ってから有明へ。

 風があったせいか感覚的には全く暑くなくてガッカリ、とは言え2回戦(準決勝)サウスポー相手に6-2,6-2で勝利、左利きに勝ったのは記憶に無い程久し振り、エースは山程取られたけどフラット主体で左利きっぽさ薄めだったせい。次の3回戦、と言うか決勝は明日、えっ?今日やりたいのに…。

 第2セット終盤、通路を挟んだ隣のコートで練習していたジュニアが休憩に入ったらしく、ずらっと通路に並んで体育座り観戦、時に拍手してくれたりすると、気分が滅茶苦茶ハイになりました(笑)。

 夜は川崎に行き先日引っ越し騒ぎでオープニング公演を断念したフェスタ・サマー・ミューザへリベンジ参戦、大野&都響のプロコ&ショスタコ、これは次の記事で。

2015年8月2日日曜日

金子&千葉フィルのマーラー6番

 最高35.6度と連日の猛暑日、今日も早起きして東京に出て午前テニス、午後コンサート。

 午後津田沼に移動して聴いたのは、金子建志&千葉フィルによる6番、このコンビ、毎回楽しみは金子氏によるパンフのマニアック解説、5度のハンマーの場所を明示していて勉強になり、5番第4楽章冒頭のアルマによる音符改竄と6番アルマ主題との関連については興味深い内容でした。

8月2日(日) 
 金子建志&千葉フィル ワーグナー パルジファル第1幕前奏、マーラー Sym6番
オケは2ndVnとVlaを入れ替えた形の対向配置、前半ワーグナーはHr4,Tp3,Tb3(だったかな?)、Hrトップが美しく、金管コラールではTbがまずまずの鳴り、休憩を挟んでマーラーはHr9,Tp6,Tb4、曲順は旧来バージョン(さすが金子先生!)、第2楽章後に音合わせ、木管の吹きっぷりよし、第3楽章は粘らず透明感ある表現の割にはまずまずの情感、特にVlaがいい響き、Hrトップ(前半と違う人)は尻上がりに調子を上げ、いい吹きっぷりだったTpトップは終楽章疲れてましたが、2nd以降(特に休養十分5、6th)が頑張ってTpはTbと併せ最後までまずまずの迫力、ハンマーは2度、木の板を叩くスタイル、終楽章の終盤、シンバルの花が3つ開いた後にスローダウンしたのと、その後の3度目のハンマーがあったあたりでグロッケンの打ち込みを強調していたのが印象的、金子氏は最後の1音が消えても棒を上げたまま、どのくらい黙祷するのかな、と興味深く見ているとすぐさまブラボーと拍手がスタート、ま、アマの公演では仕方の無いところ(笑)。で「パルジファルの息子がローエングリンなので」(マジ?)の一言がありアンコールにローエングリン第3幕前奏が!ブラスの鳴りよく、6番の後にアンコールって初めてかも。
 
 実は本公演と重なることを知らずやはりマーラー、ポスカ&東響の1番武蔵野公演のチケットも買っており、開演が1時間半ずれてるから千葉フィルが1曲プロなら聴けるかも、と思ってましたが、前プロからアンコールまであったため時間的に難しく、津田沼から三鷹は遠いし、知らない指揮者だし、と泣く泣く断念。

 しかし家に帰ってチラシを見ると、何と指揮のポスカ(クリスティーネ!)は美女!(写真推定) あぁ、行くだけ行ってみればよかった…(涙)。

2015年8月1日土曜日

猛暑日に練達室内オケによるニールセンとショスタコーヴィチ - 北爪道夫&アンサンブル・オレイユ

 今年最初の猛暑日、赤坂で観劇した後、初台で聴いたのはプロ並に安定した技量を持つアマの室内オケ、かなりマニアックな演目でどれも実演は初めてです。

8月1日(土) オペラシティ・リサイタルホール
 北爪道夫&アンサンブル・オレイユ ショスタコーヴィチ 室内Sym op.83a、ニールセン フェロー諸島への幻想の旅、Sym5番
 体育館風の空間にリサイタルホールに演者も聴者も椅子を並べただけの構成ゆえブラスの本数は推定、最初はニールセンの狂詩曲風序曲、Hr4,Tp2,Tb3か、Hrトップがいい響き、Tpトップが安定、続いてショスタコの弦楽四重奏曲をバルシャイが編曲した室内Sym、自分の知る(DSCHが連呼される)曲とは全く違って(どうやら5曲もあるらしい)やや大人しめ、ブラスはTp1,Hr2か。休憩を挟みニールセン5番、これすら実演は初めて、Hr4,Tp3,Tb3に加え女性チューバも、前半は楽譜上アドリブ指定もあるらしいスネヤの暴れっぷりが印象的、最後舞台裏へ退く趣向もあって、マーラー3番第1楽章再現部直前を想起、オケでは鮮やかなClソロを筆頭に木管が充実、あとTpトップの吹きっぷりよし。

 猛暑日の熱気の残る夕方を満喫すべく、帰り道は新宿までゆっくり歩きました。

 明日もアマオケ、金子建志指揮するマーラー6番です!

初恋、部屋干し臭、ゴム製品 - 東京マハロ第15回公演「女は過去でできている」

 引っ越しウィークを経て久々に自由に過ごす休日、東京に出て午前テニス、午後観劇、夕方コンサート、と盛り沢山。

 気温は今年初めて35度を突破し一気に最高36.1度!やはり猛暑日にテニスするのは最高です。

 練習を早めに上がり、まずは赤坂へ、例によって奇特な方からの頂き物による観劇、初めて訪れる劇場はこんな所に?と思わせるサントリーホール帰りに連れとよくウロウロするあたりの地下。

 観客全員にプレゼントとしてコンドーム!を配ってました(笑)。

8月1日(土) 赤坂RED/THEATER
 東京マハロ 第15回公演 「女は過去でできている」
コンドームと哺乳瓶の吸い口と相反するモノを製造する工場で働く、10代から50代までの色々な女性たちを巡る人間模様、懐メロ(初恋)を巧くフィーチャーし、環を成す構成にも工夫があり、休憩無しの2時間、飽きず楽しめました。テーマは男性社会における女性の生き方か、たけし軍団お宮の松も出ています。

 終演後、ちょっと日向ぼっこしてから初台へ、それは次の記事で。

2015年7月30日木曜日

変化球で工夫のガリレオ第4短編集 - 東野圭吾「虚像の道化師」

 コツコツ台車でのお引越し、1週間以上掛かってようやく終了、都合30数回往復したんですが、本だけで段ボール30箱以上あり、しかもそのうち丸々2箱が"ダブり買い"(うっかり同じ本を買ってしまったケース)だったのには萎えました。

 旧居のベランダを掃除していると、20cm超のでっかいナナフシが! 8階までどうやって?

 本日も余裕で真夏日、4階の新居は閉め切っていると深夜でも35度になりそう、いい感じです。

 今日は先日の帰省時に読んだ本から、「麒麟の翼」に次いで東野繋がりで手に取ったもの、ガレリオ・シリーズとしては「ガリレオの苦悩」に続く(文庫では)最新短編集です。

 文庫化に際して単行本のほぼ2冊分を収録したそう、ですがそれでもスカスカ活字で通常の厚さ、じゃ単行本ってどんだけ内容薄いねん!

 因みに収録されなかった1編は後に長編化して「禁断の魔術」になったそう。

虚像の道化師 東野圭吾
 ガリレオ物が7編、同パターンにならないよう、人情物、倒叙物など工夫が見られます。人情話多めの中、科学的トリックより通常トリックの比重の高かった「演技る」が個人的ベストか。

2015年7月26日日曜日

石川オープン 2015

 夜行バスは快晴の金沢駅着、そのまま路線バスで試合会場に行き石川OPへ、予選1回戦大学生の球速く殆ど触れず、辛うじて風上サーブのみキープして2-8で終了。

 今日貰ったアドバイス:
・1stサーブの確率をもっと高く。
・ストロークをもっと深く。

2015年7月25日土曜日

加賀下町もの初長編は人間ドラマ重視 - 東野圭吾「麒麟の翼」

 昨夜のアルプス決戦第3戦、キンタナが今回初めてフルームをちぎり、改めて可能性があるのは彼だけであることを証明、ただ今載ってる夜行バス、無線LANの調子悪く、ラルプ・デュエズ最終決戦の様子が見られません(涙)。

 昨日セミナーで訪れた前のキャンパス、正門脇のサルスベリがやっと開花、セミナー後は仕事をサボって台車による引越し作業の続き、をしようとしたら突如激しい豪雨、小1時間で40ミリ超、上がってからでは2-3往復しか出来ず(涙)。

 最高34度台といい陽気ながら惜しくも猛暑日には届かず、台車による引越し遅々として進まず、午後行く予定だったフェスタサマーミューザ、飯森&東響のマーラー1番を泣く泣く諦めて、朝から晩まで終日ガラガラ。

 それでも予定まで終わらないうち、明日は故郷で試合のため現在石川へ向かう夜行バスの車中、負けたら即帰らねば。

 本日はこの帰省のちょっと前に読んだもの、「新参者」に続いて日本橋勤務の加賀刑事、その職場での初長編。

麒麟の翼 東野圭吾
 瀕死の被害者が日本橋の麒麟像を目指したのは何故か、という謎に加賀が挑み、その背後の構図を明らかに。短編ネタを筆力で長編化した感もあり、人間ドラマが軸でミステリー度はかなり低め、「赤い指」「新参者」と繋がる内容ゆえ、それらを読んでないと感興は薄れるかも。

2015年7月23日木曜日

久々の競演はシリアルキラーと斜陽の新聞業界 - マイクル・コナリー「スケアクロウ」

 昨夜はツールのアルプス決戦第1戦をweb観戦、ヴァンガーデレンのリタイヤ、コンタの下りでの落車など衝撃の多い展開。

 今日は研究室の引っ越し、ほぼ1年で前のキャンパスに復帰、ただ自宅の引っ越しも今月中、同じ町内なので台車でコツコツ引越し開始。

 リヤカー引っ越しは2-3度経験あれど、台車は初めて、5往復で力尽きました、新居がエレベーター無しの4階、狭い階段を荷物を持って上るのがシンドい。

 夏のコナリーミニ祭り、3冊目は「ザ・ポエット」の主人公、ジャック・マカヴォイとレイチェル・ウォリング、12年振りの競演です!

スケアクロウ マイクル・コナリー
 何と新聞社でクビを言い渡されたマカヴォイ、最後に携わった一見単純な事件が不気味なシリアルキラーへと繋がり、再びレイチェルと共に犯人に挑むサスペンス、展開が「ザ・ポエット」と似ている上、犯人の凄みはやや落ちるため、ミステリーとしてのインパクトもやや落ちる印象、ただ斜陽の新聞業界に関する元新聞記者としての著者の主張が詰まってる点が本作のキモか。

2015年7月20日月曜日

梅雨明け海の日に7番オケによる1番

 漸くの梅雨明け宣言、昨日より暑く感じたけど最高32度台だからそうでもないみたい、ただ宿舎の自室の温度が今年初めて30度に到達!したのでそのせいかも。

 折角のテニス日和なのに練習場所無く、朝ゆっくりしてから東京に出て午後はアマオケのマーラー1番、初めて聴くオケで、結成以来7番に拘ってきた団体とのこと(過去にはチャイコ7番!も)。

 第7回の記念演奏会にベートーヴェンの7番を再演するとともに、初のマーラーに挑む(でも7番ではない)とのこと、パンフに挟まれた乗り番表がイラスト満載で楽しいです。

7月20日(月・祝) ティアラこうとう
 河上隆介&Seven★Star Orchestra ベートーヴェン Sym7番、マーラー Sym1番
女性陣は色とりどりのパーティードレス、前半は苦手ベートーヴェン、木管トップよく、弦の響きよし、3-4楽章を続けて演奏。後半お目当てマーラーはHr8,Tp5,Tb4、Hrは全体で鳴りよし、遅い部分はより遅く、の傾向のある河上氏の棒の下、安定した演奏、終楽章クライマックスのHrは指示より遅れて2クール目で補助の5番Tpと一緒に起立(1stTbアシも補助パート吹いてましたが起立せず)、ところがその後にTpが、最後にTbとチューバが起立、と初めて見る演出、コーダでは激しくテンポをオンオフし、ラスト2音は指揮者がジャンプしてかなり長め。マイクでの口上の後、アンコールは無し。

 個人的注目終楽章ミュート早業着脱ファンファーレはTbはアシと、Tpは2nd以下と分業するスタイルでした。

2015年7月19日日曜日

小泉&都響、本気の名曲プロ

 東京に出て午前テニス、午後コンサートと典型的休日、さすがにもう梅雨明けか、最高34度台と今季最高いい感じの焼け付く暑さ。

 練習を早めに抜けてサントリーへ、聴いたのは都響による所謂名曲プロ、特に興味ある内容ではなかったんですが、S席ペア招待チケットが回ってきたため、珍しくクラシック初心者を誘える、と喜び勇んでの参戦、でも連れにあっさり直前でフラれてシングル参加、空しい…。

7月19日(日) サントリーホール
 小泉和裕&都響 マイスタージンガー、弦セレ、軽騎兵、中央アジア、スペイン奇想曲
 上記事情によりすっかり気落ちしての臨戦、名曲プロだから契約団員主体かも、と思っていたらさにあらず、矢部&四方のツートップが揃い、ブラスもよく見る顔ばかり、普段の定期でもこんなに揃ってること少ないかも、とビックリ! 最初のワーグナーはHr4,Tp3,Tb3、この曲に相応しい音の洪水を満喫し、続くチャイコフスキーもむせ返るような弦の厚みと表現の幅、同曲実演ではベストだったかも(ま、回数は少ないけど)。後半はTpが減って2本に、スッペはつまらない曲と思ってましたが初めて?プロで聴くとブラスの豪快さと弦の聴かせ所などそれなりの良さを感じ、続くボロディンは労多くして実り少ない感のある曲、Hrソロが見事、締めはR=コルサコフ、ブラスの鳴りはぼちぼち程度ながら、ラストのテンポアップの畳み掛けが印象的。マイクによる口上の後、アンコールは"エフゲニー・オネーギン"ポロネーズを弦が腰を浮かせたり、指揮者が客席を向いたりとノリノリで。

 所謂名曲寄せ集めプロ、を本気でやる姿勢に感服しました。

 明日はアマオケのマーラー、1番です!

2015年7月18日土曜日

ポリャンスキー&旧文化省オケの個性的チャイコフスキー4、5、6番

 曇りがちながら連日の真夏日、東京に出て午前テニス、午後はポリャンスキー&ロシア国立響、と言ってもあのスヴェトラーノフのゴスオケではなくて、ロジェストヴェンスキーの率いていた文化省オケの現在形、紛らわしいネーミング(邦訳、わざと?)はやめて欲しいものです。

 プログラムは何とチャイコ4,5,6番の一挙演奏、この3曲を一気に聴くのは初めての体験、指揮するポリャンスキーも未知の指揮者です。

7月18日(土) 芸術劇場
 ポリャンスキー&ロシア国立響 チャイコフスキー Sym4番、5番、6番
 最初の2曲はHr4,Tp2,Tb3、6番のみHr5,Tp4,Tb3、オケは全体的にまずまずのレベル、弦ではVnがいい鳴り、最初の4番はTpがいきなりいい吹きっぷり、ポリャンスキーは表情が時に個性的で、テンポ設定は更に個性的、2楽章はゆっくりで表情豊か、3楽章は速め、終楽章はテンポのオンオフ激しめ、ただブラスの爆発度低め、ラストの追い込みも無し。
 続く5番は全体にブラスやや抑えめ、何故か第1楽章中盤と終楽章コーダでピッコロTp使用(先日の旧モスクワ放響と同様、やや謎)、テンポは遅く、特に第1楽章第2主題(第3主題?)の遅さは強烈、第2楽章Hrソロは見事、続くワルツは寝ちゃいました、済みません、終楽章も遅め、コーダの爆発度も低め。
 最後の6番はブラスが本日で1番の吹きっぷり、特に第1楽章中盤クライマックスTbの下降音型が豪快、テンポはやはり全体に遅め、第3楽章は期待程激しくなく、棒を降ろさず終楽章へ、ここは普通のテンポ、と思ったら後半突然倍速に!まさに未曾有のテンポ(笑)、コーダでのTbコラール時は棒を振っていなかった感じ、その後低弦の刻みを明確にしつつラスト1音が消えた後の黙祷は10秒程度、しかもその後拍手には応えず、すぐ舞台袖へ退席、この曲に対する何らかの思い入れか、その後戻ってきて応えてました。

 終演後外は雨、池袋駅の山手線ホームから見上げると、パルコの上に見事な2重の虹、内側の虹と外側の虹では色の順番が逆なのを改めて認識。

2015年7月17日金曜日

尾高&東フィルのゆったり9番

 夜行バスのWiFi調子よく、昨夜はピレネー最難関ステージを車中でweb観戦、付近住民らしいホアキンの雄叫びに熱くなり、コンタ、ニーバリ、バルベルデ、キンタナ、そしてフルームと代わる代わるのアタック合戦も見応えありました。

 高速バスを乗り継ぎ定時に職場へ、昼までの雨が上がった午後、太陽が顔を出し気温も30度超え。

 今年は開花が遅れてる感のある構内の百日紅、いつの間にか紅い花を付けてます。一方正門脇にある並木のサルスベリはまだ花を付ける気配無し。

 夜は東京に出て尾高&東フィルの9番、今季の東フィルは最安席5500円と正気の沙汰とは思えぬ価格設定ゆえ聴く予定は無かったんですが、直前に安価入手しての参戦。

7月17日(金) サントリーホール
 尾高忠明&東フィル マーラー Sym9番
Hr5,Tp3,Tb3、弦は標準配置、テンポは全体的にゆったり、各動機を粘らず丁寧に表現する音作り、やや厚み不足の感ある弦セクションの中、2ndVnが頑張り、コンマス、Vlaトップ、Vcトップのソロはさすが、HrトップとTpトップも吹きっぷりよし、第2楽章後に音合わせ、第3楽章までは遅いテンポの割には淡々、との印象でしたが終楽章冒頭いきなり1音1音を激しく気張って弾かせ、そのまま前半は頑張って弾く(でも表情は濃厚って程でもない)、とやや温度上昇、後半クライマックスからからコーダに掛けてはまた淡々と行くかと見せて最後にスローダウン、とは言えラスト1音は余り引っ張らず、音が消えた後の黙祷も10秒前後と短め。

 明日はポリャンスキー&旧文化省オケのチャイコ3大Sym一挙演奏です!

2015年7月15日水曜日

シリーズ第2作は○○競演! - マイクル・コナリー「真鍮の評決」

 昨夜のピレネー初戦を今ツール初のweb観戦、コンタの失速に衝撃を受け、ポルトを筆頭にチームスカイ磐石のアシスト陣に感服、今後流れは変わることはあるのか?

 風強めながら今日も晴れて最高33.9度と高値更新! 夜は夜行バスでスポット帰省、明日は終日自転車で活動するだけに台風の影響がちと心配。

 本日もM.コナリー作品から、「リンカーン弁護士」ハラーを主人公としたシリーズ第2作、何ともうボッシュが登場します!

真鍮の評決 マイクル・コナリー
 前作の事件の影響で休業していたハラー、復帰戦として降りかかってきたのは盟友の死およびマスコミ注目の殺人事件の弁護、ボッシュと協力?して複雑に絡んだ謎を解きほぐします。やや強引ながら結末の意外性もなかなか。また終段明かされる(事件とは関係の無い)真実は著者作品を続けて読んでいる人には周知なのでは。