2007年12月28日金曜日

だらだらオマージュ - 法月綸太郎「生首に聞いてみろ」 

 昨日のオダギリジョーに続き、今日の麻生久美子の結婚にビックリ!

 夕方から10度以上の生暖かい風が吹き、そのうち本格的な雨に、夜は女子フィギュアの全日本選手権を観に帰り、その後はバイロイトのFM中継。

 新本格の雄の久々の長編(「生首」「暗黒館」)がこの秋に待望の文庫化、年末の愉しみに取って置いて、まず短い方から読みました。

生首に聞いてみろ 法月綸太郎
 有名彫刻家の遺作石膏像の首が切断されたことから始まる、10数年振りの綸太郎ものの長編事件簿。某有名作品へのオマージュと思える部分が多いです。比較的シンプルなプロットなのに描写がだらだらとしており、そのため読者がゆっくり考える余裕が出来て真相が割れやすいのが難点。ただ、巻末対談(角川文庫版)によると意図的にぐだぐだ書いているとのこと、疑問です。以前はエラリー並に悩んでいた綸太郎が、自分のミスで犯罪を防げなかった割には恬淡としてるのにも違和感があります。トリックとプロットの有機的な結合はなかなかだと思いますが、個人的には著者の最高作とは感じません。

 事件当時の1999年時点、携帯電話を有していない綸太郎は「電話ボックスが見つからない」とか「連絡が取れない、と友人に怒られる」など、僕と同じ不具合を経験してますが、2007年の今も同じく無ケータイなんでしょうか。だったら嬉しいんですけれど。

2007年12月24日月曜日

剣闘士と虎 - グラディエーター

 昨日の有馬にはただただ唖然、ウォッカもサムソンも馬群に沈みましたが、ダイワスカーレットは敗れてなお強し、の印象。

 スカッと晴れて冷え込み甘めで日中の気温もやや高め、少し風はありましたがまずまずのテニス日和、例年イブは暇な人が集まってテニス&コンパです。

 ジンジャーエールを頼んだ筈がアルコール入りカクテルが出てきて、それを半分飲んだだけでアルコール不耐症ゆえグロッギー、頭痛が激しく1次会でリタイヤ、予定より2、3時間早く帰って来てしまいました。またちょっとズキズキします。

 好きな映画を何回も観る、とは言っても一番繰り返し観たのはせいぜい4、5回くらい、「ベン・ハー」「テキサスの5人の仲間」「燃えよドラゴン」(「萌えよ」って変換されて驚きました(笑)。)あたりでしょうか。

 お気に入りの後輩が「20回くらいは観た」と言っていたのがこの映画、その娘に気に入られるべく録りだめした数十本のテープから発掘して速攻視聴。「ベン・ハー」的でした。

グラディエーター <'00 米>
 ご存知数々のオスカーに輝く剣闘士の復讐スペクタクル史劇、リドリー・スコットらしく描写が少しエグイですが、映像もなかなか凝っていて迫力十分。最後の展開はオイオイと思いましたが、長尺を感じさせず楽しめました。存在感たっぷりの敵役はあのリバー・フェニックスの弟とのこと。コロッセウムでの戦闘シーンの音楽が、ホルスト「火星」をあからさまにパクっていて笑ってしまいました。

 天頂では満月が火星を圧倒、今夜は冷え込みそうです。明日はアマオケのマーラーです。

2007年12月19日水曜日

インバル&都響の明快6番

 このところ夜空に一際輝いている火星、今夜が最接近とのことです。

 朝はマイナス3度(と言っても平年がマイナス2度)、曇りがちで日中も7、8度と寒めの一日。

 今夜はインバル&都響の6番、6番と言えば、自分にとっては30年程前にFMオンエアされたインバル&フランクフルト放響の本拠地でのライブがこの曲の原点で、第3楽章の美しさと終楽章前半の緊張感が最高でした。今日はどうでしょう。

12月19日(水) サントリーホール
 エリアフ・インバル指揮都響 マーラー Sym6番
(1階最前列で真ん前がチェロ、という席だったため音のバランスが悪く、感想はいつも以上に当てになりません。)
 曲順は従来型でアンダンテは第3楽章、インバルは1-2楽章と3-4楽章をそれぞれほぼ続けて演奏しました。気心知れているオケのせいか、最初の2楽章は強引な表情付けは少なめでオケ任せの部分も多く、アクもほどほど、第1楽章コーダでの緩急の激しさがやや印象的。第3楽章では表情付けが一段細やかで、木管の美しさと矢部達哉率いる弦のチャーミングさもあってここが白眉か。終楽章はやや速めのテンポでメリハリくっきりの音作り。Hrは全体を通じてよく鳴ってましたがTp,Tbにより一層の迫力が欲しかった感じです。

2007年12月4日火曜日

クリスティー好みの英国本格 - D.M.ディヴァイン「悪魔はすぐそこに」


 昨夜は宿題がなかなか終わらず、ちょっと一服と思い職場の床で一休み、気が付けば翌朝同僚に起こされていました。

 本日は晴れて気温も平年よりやや高め。昨日実家から届いたミカン、数えてみると今日は15個も食べてます、小粒ですけど。

 今日は先週読んだ本から。著者のD.M.ディヴァインは90年代半ば、「兄の殺人者」「五番目のコード」が相次いで翻訳され、「こんな凄い作家がいたのか!」と喧伝された英国本格派。

 ただ、その時は期待し過ぎて読んだせいか、特に感心した記憶は無く、両作の内容もよく覚えてません。それ以来の翻訳、と思ったら、知らない内にもう2作翻訳されていたとのこと、要チェックです。でも久々であることには変わりありません。ちょっと期待です。

悪魔はすぐそこに D.M.ディヴァイン
 大学を舞台にした本格物、あるスキャンダルを基点として怪死事件に発展します。動きの少ないプロットはマニア以外には辛いかもしれませんが、最後の方にはサスペンスも用意されています。黄金時代の作品に比べると人物描写が豊かなのが特徴か。クリスティ好みのミスディレクションはなかなか巧みでしたが、謎解きの興趣は薄く、論理的に推理する、という面は希薄、その点が自分の好みと少し合わないのかも。まあ、そこがクリスティー派とクイーン派(自分はこっち)を分けるポイントなのかもしれません。

 巻末解説の法月綸太郎氏の薦め(「初読時より面白いかも」「ルービンの壷」「まさに圧巻」など、「赤毛のレドメイン家」の乱歩状態)に従い、ざっと再読してみましたが、却って気になる矛盾点を発見してしまいました。

 明日はミッチーのショスタコです。

2007年12月2日日曜日

挑戦のマーラー5番 - 正門憲也&千代田フィル

いやあー、上原って本気出すとホント凄いっすね。これを見せられては、藤川の出番が無くても文句は言えません。早く大リーグでやらせてあげればいいのに。

 日中は昨日を上回るポカポカ陽気、午前中テニス、午後アマオケと典型的な休日でした。

 今日聴いたのは(たぶん)初めてのオケ、公演予定がフロイデに載ってなく、他のアマオケ公演での挟み込みチラシでも見かけず、ほんの数日前コンサートスクエアでマーラーをやることを知り、急遽申し込んだ招待チケットでの出陣です。

12月2日(日) ティアラこうとう
 正門憲也指揮千代田フィルハーモニー管弦楽団 マーラー Sym5番
宣伝不足のせいかアマオケの日曜公演にしては会場はかなりガラガラ、Tpソロは柔らかめでなかなかの音色でした。老舗にしてはまだ発展途上の感のあるオケは苦労している部分もありましたが、大きな破綻無く進行し、クライマックスではTb始めブラスもしっかり鳴って大団円、1曲プロのためかアンコールもしっかり用意されており、カヴァレリア・ルスティカーナを情感たっぷりと聴かせてくれました。

 明日までにやらなきゃならない仕事があって夕方には戻ったのに、日本vs.韓国に観入ってしまい気が付けばもう夜中、今夜は寝られないかも。

2007年12月1日土曜日

ミッチーのショスタコ全集、4番 - 井上道義&東フィル

今日はここ数日では一番暖かで、15度近くになりました。昨夜遅かったせいで練習スケジュールを把握出来ず、それをサボって午前中は職場へ。

 少し仕事をしながら、夕方のミッチーのショスタコ4番の安いチケットがネット上に出ないかウォッチ、しかし世の中そんなに甘くなく、結局当日券での参戦となりました。

12月1日(土) 日比谷公会堂
 井上道義指揮東フィル ショスタコーヴィチ Sym4番
10&13番とか8&15番など重量プロもある中、1曲プロでは申し訳ないと思ったか(どうかは知りませんが)、開演前に何と内田裕也をゲストに招いての軽いトークがありました。エキストラも混じってそうな大編成オケの演奏は(余りリハ出来てなさそうな割には)しっかりしたもので、ク-ルでは無いけれど激烈という程でも無いミッチーの踊りながらの表情付けにかなり応えていました。第1楽章の高速フーガなど少しハチャメチャになってましたがそれが却って迫力を生んでいる感じで、去年聴いた2つの演奏(大野&新日アシュケナージ&N響)と比べても、完成度はさておき、訴求力は一番感じました。ブラスも全開というレベルでは無いにせよ、終楽章などもまずまずの迫力でした。

 最後の音が終わる前に拍手を始める気の早いお客さんがいて、ミッチーに「シーッ」とたしなめられていました。でもミッチーは後で「ごめんごめん、でも分かってね」といった感じのジェスチャーも。

 これから宴会でまた午前帰り、明日はアマオケのマーラーの予定です。

2007年11月23日金曜日

アルミンク&新日フィルの端正ショスタコーヴィチ5番

 聴きたいアマオケとプロオケの時間が重なり、まずアマオケの前半ラフマニノフを聴き、後半は諦めて移動して臨んだのがアルミンク&新日、このコンビはマーラーしか聴いたことありません(3番と6番)が、すっきりし過ぎて物足りない、という印象があります。ショスタコはどうでしょう。

11月23日(金・祝) すみだトリフォニー
 クリスティアン・アルミンク指揮新日フィル チャイコフスキー Vn協奏曲、ショスタコーヴィチ Sym5番
 上記理由によりショスタコのみの参加。アルミンクは遅めのテンポで丁寧に動機を積み重ねてゆく解釈、余り細かい指示はせず、淡々でも激烈でも無い中庸の表情付け。ただ弱音の精妙さには気を遣ってました。ObソロとHrソロはさすがの色気。Hr軍団は強奏でも見事な迫力。終楽章のテンポは(少し遅くした)バーンスタイン型、ただクライマックスですらブラスは弦とのバランスを保った音量で物足りなさを感じました。ま、全体としてはまとまっていたので、ショスタコ、しかも5番だとこういうスタイルもありかな、という気もします。またアンコールにくるみ割り人形の序曲を楽しく演奏してくれました。

 特筆すべきはコーダ前、Tpのファンファーレへと続く弦の上昇音型がムラヴィンスキー式だったこと、プロでこれをやるのを初めて聴きました。

尻上がりのシンフォニックダンス - 千葉芳裕&ル スコアール管

 昨夜は6chがW杯南米予選をやってくれて、久々にセレソンの試合を満喫、でもホームなのに危なかったです。

 今朝も零度近い冷え込み、ただ午後はだいぶ暖かくなった気がします(←気のせい、東京にいたからそう感じただけでした)。午前中練習、午後コンサートと典型的休日。

 ただ、聴きたいアマオケとプロオケが時間帯的に重なり、両方を半分ずつ聴くことに。まず練馬へ行き1時間早く始まったアマオケの前半を聴きました。

11月23日(金・祝) 練馬文化センター
 千葉芳裕指揮ル スコアール管弦楽団 ラフマニノフ 交響的舞曲、ブルックナー Sym6番
 ここはよく聴くオケで、このコンビは2度目くらい。第1楽章はややリズムにキレが無い感じでしたが、だんだん盛り返してきて終楽章はまずまずの盛り上がり、また第2楽章冒頭のファンファーレを弱く奏したのが個性的でした。終楽章ラストの一音、ゴワーンと鳴らしたドラの音だけがずっと余韻を残す、という演出だったのですが、それをすぐ拍手で掻き消すお客さんに阻止されてしまったのは少し可哀想でした。後半のブルックナーは上記理由により泣く泣く諦めました。

 でも、まあ、ブルックナーとどちらか片方だけ、と言われれば、ラフマニノフだったので、不幸中の幸い(?)でした。

 この後、錦糸町へ移動してプロオケの後半へ、聴いたのはアルミンク&新日のショスタコ、それはまた次の記事で。

2007年11月14日水曜日

ゲルギエフ&マリンスキーのショスタコーヴィチ、淡々チャカポコ15番

 昨日「ブルノフィルの展覧会忘却ブッチ」の衝撃で書き忘れましたが、神様、仏様、稲尾様、の訃報には驚き。また弱り目にたたり目ついでに書いておくと、週末はチョン&東フィルのライブのFM留守録に失敗し、そしてビデオデッキが壊れました(涙)。

 おまけに3日前に出てきた謎の蕁麻疹、最初は腰周りだけだったのが一昨日はパンツ全域、昨日は背中にまで上がってきました。もしかして帯状疱疹?と思い調べてみましたが症状は違うよう。ただ今日が峠かも。

 本日も秋晴れ、月曜から3日連続して朝は5度前後、昼は20度弱のパターンです。

 これからゲルギー&マリインスキーのショスタコーヴィチ、このコンビは期待通りの演奏が少ない、と言いつつ、この秋これで3公演めです。

11月14日(水) サントリーホール
 ワレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場管 チャイコフスキー Sym2番、プロコフィエフ PC3番、ショスタコーヴィチ Sym15番
 まずはチャイコの2番、実演では初めてなのでよく判りませんが、終楽章はテンポの追い込みや金管の吹かせ方は予想よりだいぶ大人しめでした。次のプロコでのソリスト、ブロンフマンは盛大な拍手に応え豪快系(プロコフィエフ)と穏やか系(スカルラッティ)の2曲をアンコール、この時点で既に1時間20分以上経過。そして後半のショスタコ15番、実はこの曲もアマオケでしか聴いたことが無く、これまた定かではありませんが、曲に混在する軽さや重さを特に強調せず、楽譜通りきっちり演奏すれば十分、というスタイルと感じました。従って盛り上がり部分での迫力はまずまずですが、恐怖を感じるレベルでは無いです。Tbソロはまずまず、チェロのソロがデカイ音でした。曲想のせいかアンコールは無し。

 終演は9時半過ぎ、連れが仕事で来られなくなり、余ったチケットを知人に託しましたが、これまた仕事でダメだったみたい。フツーのサラリーマンは大変ですね。

2007年11月12日月曜日

ルイージ&ドレスデンのマーラー2番

出張の間に野球のアジアシリーズは大変なことになってましたが、中日何とか面目を保ったようです。一方、ウオッカの出走取り消しには衝撃を受けました。

 夜半から晴れ上がり、朝は5度位まで冷え込み、日中は20度近くまで上昇。昨夜から謎のジンマシンがパンツのゴムひもあたり中心に発生しており、消えたかと思うとまた出る、を繰り返しています。

 実家から職場にミカンが到着、自分好みの青くて少し酸っぱいやつなんですが、意外と同僚にも好評、やはりもぎたてなのがいいのかも。

 今日はルイージ&ドレスデンのマーラー、ルイージはウィーン響で1番を聴いているのですが、はっきり言って余り印象無し、ただ前にも書きましたが、ドレスデンはハイティンクで聴いた時「オケの音が違う」ことを感じた初めてのオケだけに、やはり気になるところ。チケットがバカ高で諦めていましたが、掲示板にて半額以下でお譲りいただいての出陣となりました。

11月12日(月) サントリーホール
 ファビオ・ルイージ指揮ドレスデン・シュターツカペレ マーラー Sym2番
初めて近くで見るルイージは思ったより熱血型、第2楽章ではかなりテンポを揺らしてましたが、基本的には旋律線を重視した表現で、マーラー臭さはやや薄めです。(←前回は「対位法重視」とか書いてます、我ながらいい加減) また弦中心の音作りは前と同じ。停滞することなくどんどん進む感じでしたが、終楽章の合唱が入るあたりからクライマックスへの歩みがじっくりになったのが印象的。
 (演奏精度はさておき)オケはさすがに重厚な音、ただ前回は弦の音色・奏法が統一されているのは勿論、管も含めて均質な音と感じましたが、今回はそんな印象は無し。木管はやや不器用ながらffでは金管並みの大音量、合唱入りの前のFlソロが個性的。ブラス陣では(P.ダムの頃とはかなりキャラが違うにせよ)Hrのバリバリ吹きが大迫力、6本すべてロータリーのTpとコントラバスTbっぽい大きな楽器も使っていたTbは弦とのバランスが取れた音量で爆発度は低め、それでも帯同した合唱団(男女ほぼ同数で90名程)のさすがの迫力もあって見事なクライマックス。でも、まあ、このオケならこの位は当然、というレベルの演奏と感じました。

 今回は「そもそもオケの音が違う」とは感じませんでした。3年でオケの音が変わるとは思えませんし、(当たり前のことですが)やはり指揮者による音の違いの方が大きいんでしょうか。また席位置(Pの左側と同様に苦手なLAブロック)の違いもあるかもしれません。あ、でもハイティンクの時もPブロック左だったかも…。

2007年11月10日土曜日

ミッチーのショスタコ全集、千葉県少年少女オケの1番、サンクトペテルブルグ響の7番

 今日は雨、テニスはキャンセル、夕方はミッチーのショスタコ7番、その後宴会で午前様ゆえ、記事のみ作成。

<続き>
 ロシアオケで7番と言えば数年前のテミルカノフ&サンクトペテルブルクフィルの演奏を思い出しますが、バンダはオケに混じって舞台に乗るわブラスは余裕を残した吹きっぷりだわで不満の残る演奏でした。今日はどうでしょう。

11月10日(土) 日比谷公会堂
 井上道義指揮千葉県少年少女オーケストラ、サンクトペテルブルグ響 ショスタコーヴィチ Sym1番、7番
まずは10代で構成されるユース(ジュニア?)オケで1番を、アマオケの平均値より上手、と言うか弦の音程などはトップクラス!ミッチーは先週よりも細工の少ないストレートな表現、1番なのに4管の巨大編成(たぶん次の7番より大人数)だったこともあり、かなりの迫力でした。
後半はチクルスに戻って7番、2番や3番の時は少しアヤシかったオケも、さすがにこの曲は自信たっぷりの趣、ミッチーも余りいじらずオケ任せの直球勝負、バンダは左右に分かれて舞台脇の張り出しへ、まず第1楽章はかなりの吹きっぷり、そして後半2楽章では重心の低い弦セクションもよく鳴り、木管も頑張ってスケール雄大、クライマックスではバンダが起立してバリ吹き、他のブラス陣も全開半歩手前で吹ききり、ブラスの鳴りでは同曲過去最高、満足の迫力でした。サントリーなど響くホールでは飽和してたかもしれません。

2007年10月27日土曜日

ラザレフ&日フィルのネフスキー

 雨また雨。これから出掛け、戻りは1時以降になるので、取り敢えず記事のみ作成。

<続き>
 これから宴会、池袋駅で電波を拾ったところ。今日のラザレフ&日フィル、結局格安チケット入手作戦は失敗し、「当日券売り場前で情け無い顔でウロウロしてブルジョアの御婦人に恵んでもらう作戦」を敢行、無事聴くことが出来ました。感想はまた明日。

 翌日に続きを書いてます。「アレクサンドル・ネフスキー」は節操無く盛り上がるので好きな曲なのですが、実演はテミルカーノフ&サンクトペテルブルグフィルによる一度だけ。かなり迫力ある演奏だった筈なのですが、録音ではアバド&LSOの豪演が自分の基準ゆえ、まずまず、という程度の印象でした。

10月27日(土) サントリーホール
 アレクサンドル・ラザレフ指揮日フィル リャードフ ヨハネの黙示録から、挽歌 グラズノフ Vn協奏曲 プロコフィエフ アレクサンドル・ネフスキー
 リャードフは1曲目は激しく、2曲目は静謐に、グラズノフは短めの曲でラッキー。お目当てのプロコはPブロックを覆う大人数の合唱(推定200名)の頑張りもあってまずまずの迫力でしたが、ビックリする程でも無し。最大のヤマ場「氷上の戦い」前半でのヴィオラの激しい表情付け、および低弦が弱音で刻む部分で異様にスローダウンして不気味な感じを出し、そこから徐々にテンポアップしてクライマックスへ向かったところが効果的でした。ただ期待した爆演レベルでは無かったです。

 ちなみに上記チケット入手作戦、券が余っているお金持ちは多いらしく、自分におこぼれが1枚来る前に既に2名、同パターンで見知らぬブルジョア人に貰っている方がいらっしゃいました。

2007年10月23日火曜日

プチ科学から本格へ"移行る" - 東野圭吾「予知夢」

 今日もまずまずの秋晴れ、昨夜少し雲が出て冷え込みが甘かったせいか、気温も昨日より上がって22度くらい。ただ今夜は月が綺麗です、冷え込むかも。

 昨夜の「ガリレオ」の次回予告から判断するに、もう第3話にして第2巻「予知夢」のエピソードが使われそう、ネタばらしされる前に、と第2作を購入、一気に読んでしまいました。

予知夢 東野圭吾
 「探偵ガリレオ」に続く連作短編シリーズ第2作、今回も天才科学者湯川が未来予知やポルターガイストなど5つの謎に挑みます。前作は科学的トリックがキモとなる話が多く、それとは別に本格風の仕掛けを含むものは5編中1編だけでしたが、今回は3編が本格テイスト、しかもうち2編は科学的トリックすら無し、だったらこの連作に入れる必然性は無い、と言われそうですが、マニアには喜ばしい方向転換で、世評の高い次作「容疑者X」はその延長上にあると期待されます。

 ちなみに文春文庫版を読んだ方ならご存知でしょうが、湯川学のモデルは佐野史郎です。ドラマとはだいぶ違いますね。

 ドラマで「容疑者x」のネタばらしまでされたらどうしよう、と懸念してましたが、そっちは映画版になるとのこと、一安心です、文庫化までまだ時間が掛かりそうなので。

2007年10月14日日曜日

ラザレフ&日フィルの颯爽ショスタコーヴィチ5番

 あーあ、やっぱりナゴヤドームでは完敗。まあ、仕方無いっす。

 雲が多く、少し肌寒い一日、気温も20度に達せず。練習をサボって朝寝、午後におっとりとコンサートへ。先日一旦は諦めたラザレフ&日フィルのショスタコーヴィチ、以前スルーした11番が今や伝説となっているだけに、また新たな伝説を逃すかも、と思ったらいてもたってもいられなくなり、ちょっと無理して入手しました。

10月14日(日) サントリーホール
 アレクサンドル・ラザレフ指揮日フィル チャイコフスキー 眠りの森の美女、PC3番、ショスタコーヴィチ Sym5番
 1曲目は最初からブラス全開のド迫力、ラザレフは指揮棒を持たず両手を巧みに使ってオケをコントロールします。2曲目は実質未完曲の第1楽章部分とのこと、後半に4分弱もの大変なカデンツァがあり、ソリスト小山実稚恵はがっつり弾いてました。そして注目のショスタコーヴィチ、第1楽章は速めのテンポで、それなりに鳴りつつも特に大見得を切ることも無くサクサク進行。第2楽章は冒頭の低弦の暴力的な表現が印象的。美人ピッコロ奏者は今日も存在感たっぷり。第3楽章も表情豊かながら予想よりは淡々。Obソロがチャーミング。終楽章はゆっくり始まって徐々に加速するスタイル、そしてコーダは遅めのテンポ。アシ無しだった1stTpのパワー不足もあってブラスの爆発度は期待をかなり下回りましたが、逆に弦が意外とよく鳴ってました。アンコールは同じくショスタコの「馬あぶ」からやはり弦のよく鳴る曲でした。

 チャイコは爆演系でしたが、ショスタコは思ったよりスマート。初めて見るラザレフは、振りながら客席を見たり、組曲の途中で拍手を促したりと、ノリントンと同様「オモロイおっさん」と言う印象。最初の組曲の1曲目が終わった時点で、遅れてきたお客さんを入れるための時間を作ったのを見て、一遍で好きになりました。

 これから阪神の今季最終戦(たぶん)を応援します!

2007年10月13日土曜日

上岡&ヴッパータール響、牛歩のブルックナー7番

 ドコモ2.0CMに出てくる錚々たるメンバーの中、一人だけ「彼女、誰?」という疑問、それに答える昨夜の「モップガール」、その後の時間帯、エンバーミング(山口雅也「生ける屍の死」のアレです)が主題のテレ東「死化粧師」と「葬儀」というキーワードでかぶってるのは偶然でしょうか。

 初体験のプレーオフが今日からスタート、地上波放送が無く、スポーツニュースまでお預けなので、ちょっとソワソワしています。

 曇ったせいか予想ほど朝は冷え込まず、日中も20度くらい、午前中は10数年振りの懐かしいメンツと有明でテニスをし、午後はみなとみらいへ。寡聞にして知らなかった指揮者とオケのコンビなのですが、「チェリより遅いブルックナー」という噂につい惹かれてしまいました。

10月13日(土) みなとみらいホール
 上岡敏之指揮ヴッパータール交響楽団 モーツァルト PC23番、ブルックナー Sym7番
 前半は上岡自身の弾き振り。そして後半のブルックナー、確かにフレーズごとにじっくり歌い込む悠悠としたテンポ、パウゼも多用、ただ常識外れに遅い感じでは無く、演奏時間が長いのは自身で編んだ版を使っているせいもあるかも。オケは余り機能的では無いにせよ、弦など統一感のある音色。氏は弱音に拘るタイプの様で、時にはオケの技量を超えた要求も。第1楽章の開始、いつ始まったか分からないくらいの(そして奏者もいつ始めればいいか分からない感じの)弱音が印象的でした。また第2楽章後半の頂点へ向けてのいつ果てるとも知れないクレッシェンドが真骨頂、その後のクライマックスはオケがやや乱れましたが、それが静まった後にHrとワーグナーチューバ各4本で奏されるコラールが雄大でした。(この時点で既に1時間くらい経過。)
 この7番、前半に比べると終楽章がいつも物足りなく感じますが、今日の演奏では終楽章ではブラス(特にTb)陣が一段ボルテージを上げており、遜色無い盛り上がりが設計されていました。最後の一音の後、上岡は10秒余り指揮棒を挙げたまま静止、ブルックナーは余韻が大事、とは言いますが、ここまでやるのは初めて見ました。軽く90分を超える演奏の後、信じられないことにアンコールが!ローエングリン第1幕への前奏曲を、超ピアニシモから始めてゆったり雄大に奏しました。

 2時開始のマチネー、終わってホールを出ると5時近かったです。明日は昨日逃したラザレフのリターンマッチです。

2007年10月12日金曜日

バレンボイム&ベルリン・シュターツカペレ、自在放埓の9番

 昨夜の日本人対決の世界戦、感情的になってしまったか、やや見苦しい展開になってしまいました。また深夜の「恋する日曜日」再々放送、他愛も無い話でしたが、舞台の明治村にはかなり昔、名古屋での学会を抜け出し、宇治山田郵便局や路面電車など「占星術殺人事件」の舞台巡りをしたことを思い出し、懐かしさでウルウル。

 本日も穏やかな陽気で気温も25度弱、と思ってたら午後から雲行きが怪しくなりました。

 今夜はバレンボイムのマーラー9番、以前にシカゴ響とのコンビで同曲を聴きましたが、オケの実力からすると期待外れの感じでした。オケのキャラが違うとどうでしょう。(うっかり同じ時間帯のラザレフ&日フィルのショスタコーヴィチのチケットを買ってしまったのが痛恨。)

 いやあ、ビックリです。シカゴ響の時とはまるで別人、やりたい放題でした。

10月12日(金) サントリーホール
 ダニエル・バレンボイム指揮ベルリン・シュターツカペレ マーラー Sym9番
オケは対向配置、弦バスが最後列にずらっと並ぶのはアバド&BPOの9番を思い出します。バレンボイムは速めのテンポを基調に、テンポは揺らすわ、あざといアクセントは連発するわでやりたい放題、指揮っぷりもある時は派手に指示、またある時はすっかりオケ任せとケレン味たっぷり。そしてこのコンビでやりこんでいるのか、オケに任せても全員きっちりアクの強い表現を見せてくれます(特に木管)。また両端楽章など通常速くない部分で妙に速かったりして、慣れてる筈のオケでもついてこれない程。オケ全体では強烈な音響は余り無いにせよ、意思と音色の統一感は見事でした。ブラスの爆発度もいま一つでしたが、終楽章の頂点でffの弦だけが残る部分の後、入ってくるHrの音を割った吹きっぷりは過去最高クラスの豪快さ。スローダウンしかなりの弱音になって終わった後は、流行り(?)の黙祷はやらず、10秒弱で指揮棒を置きリラックス、こういった潔さもいい感じ。

 これだけの表現ができるのなら、シカゴ響との15年は何だったんでしょう? 天下の銘器を並のオケにしただけ? ただ本日会場で知り合った方によると、バレンボイムの出来はその時のノリによるとのこと、シカゴ響との前回の来日だけで判断してはいけないのかも。

 明日は上岡のブルックナーです。

2007年9月16日日曜日

開放的な夜の歌 - 森口&東京楽友協会響のマーラー7番

昨夜の深夜ドラマ「新宿スワン」に武田幸三がヤクザ役で現われてビックリ! その後F1スパ予選を観戦し、3時頃に職場へ、星空がとても綺麗でした。しかしその中心はオリオン座、えっ、もう冬?って感じです。

 また4時過ぎに家に帰る頃には金星(明けの明星)が上がっており、他を完全に圧倒していました。

 1時間半睡眠で東京に出て昼まで練習、午後はアマオケと典型的な休日(学会準備未だなのに)。気温も32度程とテニス日和、これこそが残暑!ずっと続いて欲しいもの。

 アマオケはしばらくぶり、聴きたいコンサートは重なるもので、同時間帯にシベリウス7番&コルンゴルトの日本初演曲、ってのもありましたが、やはりマーラーを選択、このコンビは昨年の6番に続き2度目です。

9月16日(日) すみだトリフォニー
 森口真司指揮東京楽友協会交響楽団 ワーグナー 「パルジファル」より場面転換の音楽と聖金曜日の奇跡、マーラー Sym7番
 前半のワーグナーはやや不安定でしたが、盛り上がり部分ではTb中心になかなかの厚み。後半のマーラーはオケがよりしゃっきりし、森口氏の細部拡大こってり系の解釈に応えていました。第1楽章からブラスは全開に近い吹きっぷり、終楽章はやや息切れの感はありましたが、Hrは最後までかなりの迫力でした。アンコールは無し。

 その後はなるべく早く帰って学会準備に専念してますが、これから一休みして一番好きなコース、スパの本戦です。

2007年9月13日木曜日

アッピアの思い出

 あーあ、ホント今年の広島は助けてくれません。まあ、相変わらず金本とシーツは打たせてくれているので、勝てないこっちが悪いだけか。

 今日は一日薄曇り、気温も昨日よりは上昇、とは言っても25度程度、ただやっと洗濯が出来ました。

 金管(トロンボーン)出身のためか、とにかくブラスがド派手に活躍する曲が好きで、特に「ローマの松」は中学時代の思い出もあって大好きな曲です。

 あれは忘れもしない中学2年の吹奏楽コンクール北陸大会(当時は北陸3県で1校しか全国大会に出られなかった)、自分達の演奏を終えた(結果は福井勢に完敗)後の高校の部、富山商業高校、通称トミショーが演奏した「アッピア街道の松」が原体験、その鼓膜を破壊する轟音にただただ唖然とし、こんな音響があるのか、とある意味カルチャーショックでした。

 そして翌年、中学最後のコンクールに木管陣の反対を押し切ってアッピアを自由曲にして臨むも、トミショーのサウンドには遠く及ばず、またも北陸大会で福井勢に完敗。が、それ以来、自分には思い入れが強い曲です。

 ただ、それ以降、オケによるオリジナルに吹奏楽の編曲版、実演でトータル数10回は聴いていますが、トミショーの如き圧倒的破壊力を感じる演奏には未だ巡り会っていません。理想の「松」探しの旅はまだまだ続きます。

2007年9月10日月曜日

小劇場のサロメ - 劇団鹿殺し 殺RockMe! ~サロメ~

何とこれで10連勝!25年振りだとか。あれだけ拙攻を繰り返しても結局は上原を打って勝っちゃうなんて出来過ぎ、というかツイてます。これであと2、3日は首位気分にひたれそう。一方フェラーリはこれで9割方アウトですね。

 降ったりやんだりの一日、仕事休んで大磯まで試合に行って中止、また休暇が無駄に(涙)。今日9月10日は夏季青春18切符の最終日、それを利しての試合遠征だったのに…。

 夜に新宿で用事があり、一度帰るのも馬鹿馬鹿しいので、18切符で行ける場所をぶらぶらすることに決定。まず最近奇特な方から戴いた図書券(今は図書カード?)を活用すべく本屋さんへ、そして折角滅多に買わない新刊を買うなら一般書店では見かけない本を、と飯田橋のミステリー書店「深夜プラス1」へ。

 ところが、あれ? 前あった場所(とは言っても5年程前ですが)に無い! 代わりにBookOffになっちゃってます。移転したんでしょうか。口惜しいので古本を漁っていたら止まらなくなり、ブランドの「はなれわざ」など13冊!も買ってしまいました。

 次に新宿の有名な塩ラーメンのお店へ、週末の夜だったら並ぶんでしょうが、ド平日の午後とあって余裕、太さにバリエーションを持たせた細麺が特徴的でした。

 そして夕方はこれまた奇特な方から戴いたチケットでミニシアターの「サロメ」、しかし劇場慣れしていない田舎モノゆえ大失敗、参りました。

 と言うのも会場のスペース・ゼロは初めての場所、大体の場所を把握した積りで開演40分前に新宿に着いたんですが、正確な場所が分からず、尋ねた人も知らず、見つけた交番は無人、しまいにはPC入りのラケットバッグ、ジャグボトル、そして13冊の文庫本入りのビニール袋を手に夜の新宿を走り回る羽目に。そのうちBookOffのビニール袋は破れ、雨が強くなるに至り、一瞬途方に暮れました。

 とそこで見つけた2つ目の交番、でもまたも無人、ただそこに詳細地図がありやっと会場位置を確認、数分遅れで到着出来ました。

9月10日(月) スペース・ゼロ
 劇団鹿殺し 殺RockMe! ~サロメ~
ワイルドの原作を生かしつつ、近未来の日本を舞台にしたロックミュージカル風の演出、歌もセリフもサロメ役の方がなかなかの存在感(あとヘロデ王ならぬエロド王も)。パワーたっぷりの2時間超の舞台でした。

2007年8月31日金曜日

"掘る女"のぼちぼちサスペンス - 噛む女

 昨日最終回を迎えた「雪の女王」、ここ2話ほどは泣きませんでしたが、ボラが1111を素数だと思っていたことにビックリ、友愛数(220と284)まで教わったのに。

 また昨夜の陸上、ゲイの走りも凄みがありましたが、男子走り幅跳びの最終6回目のジャンプが一番熱かったです。阪神はぼちぼちです。

 今日も雨混じりで30度には届かず、でも、まあ昨日よりはマシです。

 本日は先日観た映画から、ノーカット日本未公開サスペンスで女優陣がなかなか、そして原題が"Double Cross"とくれば、チェックしない訳にゆきませんでした。

噛む女 <'94 米>
 人生出直しを図る男が謎のブロンド美女と軽い事故を起こし、陰謀に巻き込まれてゆくサスペンス。お目当ての女優陣、まずケリー・プレストンの露出度が意外と低め、そしてもっと妖艶に描ける筈、またジェニファー・ティリーも(←メグ・ティリーと混同してるんですが、調べてみたらお姉さんとのこと)もっと魅力的に撮れる筈。プロットも原題から予想される程度のもので、ヒネリが足りない感じです。

2007年8月22日水曜日

伊坂流バトルロイヤル - 伊坂幸太郎「グラスホッパー」

 0-7から逆転させてくれるとは相変わらずお世話になります。また甲子園決勝は想像を超える展開、ただ押し出しの判定はちょっと可哀想。

 今日はこの3日間で最高の陽気、猛暑日になったかも(都心は余裕の37度らしいです)。ただ夕刻にキョーレツな雷一発、ザッと夕立ちがあり、気温は5度以上急降下です。

 本日も先週読んだ本から。昨夏よく読んだ伊坂作品、角川からは初の文庫化です。

グラスホッパー 伊坂幸太郎
 妻の復讐を期す男と2人の個性的な殺し屋、3人の視点で交互に語られる物語は、更にもう一人の奇妙な殺し屋も交え、バトルロイヤル的にクライマックスへと収束してゆきます。テンポの良い語り口と、結末へ向けた伏線の鮮やかさがなかなかです。またやや陰惨な話の割には読後感が爽やかなのはさすが。他の伊坂作品とのクロスオーバーは少なめです。

2007年7月11日水曜日

曲者によるオイディプス王伝説 - 連城三紀彦「青き犠牲」

 昨日、テレ東の「週刊赤川次郎」をうっかり録り忘れてガッカリ。ま、でも阪神勝ったからいいか。

 同じくテレ東では本日のお昼、「初体験リッリモンド・ハイ」をノーカット放送、2度くらい観てるのに保存用に収録し要所だけ鑑賞、改めてフィービー・ケイツとジェニファー・J・リーに拍手!

 一日雨、気温は依然低め、ただ夕刻になって雲が割れ、キレイな夕焼けが見られました。今日は先週読んだ本から。

青き犠牲 連城三紀彦
 息子を溺愛する母と「オイディプス王」を耽読する息子、とくれば何が起こるかは想像が付くというもの、その通り事件は起きますが、そこは手練れの著者のこと、物事が見掛け通りでは無いと疑いつつ読み進ることに。真相はうすうす気付きつつも、それを実現する方法が浮かばず、結局見事にダマされました。さすがは騙しのプロです。

 明日はブラスアンサンブルです。その前に今夜は南米選手権、我がセレソンが準決勝に臨みます!

2007年7月10日火曜日

インバル&フィルハーモニアの9番

 あれえ、海外出張から帰ってきた同僚に「ツール・ド・フランスに出会った」と言われ初めてツールが開幕してるのを知りました。地上波は勿論のこと、今年はYahoo動画も無いのか…(涙)。

 それに引き換え、南米選手権は準々決勝から地上波放送、日テレを見直しました。しかしテベスやアイマールがベンチスタートとはさすがアルゼンチン。我がセレソンは予選2位通過なのに楽な組み合わせになってラッキー。

 小雨の混じる梅雨空で気温も低め、今夜はインバルのマーラーシリーズの掉尾を飾る9番です。

7月10日(火) 芸術劇場
 エリアフ・インバル指揮フィルハーモニア管 マーラー Sym9番
比較的淡々とした開始、曲自体が複雑なためかアクの強い表現もやや少なめな印象、それでも昨日同様オケが着いてこられず乱れる部分がちらほら(特に第1楽章)、ただ乱れても委細構わず速めのテンポでグイグイ進むインバルはさすがの貫禄。過去3日間でもかなり吹きまくっていたHr(6本)が今夜はそれを上回る凄い吹きっぷり、相変わらずTpとTbが全開にならないこともあり、至るところで完全にオケを制圧、これだけHrが鳴る9番は未曾有の体験です。お互いの齟齬も第3楽章後半の一気呵成の追い込みでだいぶ解消し、終楽章前半は弦もかなり鳴ってグイグイ進行、後半クライマックスもHrの咆哮中心に盛り上がった後、終結部に来て極端にスローダウン、以前もこんなだったっけ?指揮も分かりにくくなり、昨日の第4楽章のことがあるのでかなりスリリング、でも(たぶん)破綻無く消え入るように終わりました。黙祷時間は10数秒、勿論アンコールは無し。ここ数日と同様、インバルの意図が上手くいったりいかなかったり、という感じではありましたが、オケの地力ゆえか鳴るところはしっかり鳴ったのでほぼ満足です。

 一緒に聴いた友人は「却って即興的な所が良い」と言ってました。

 「下品」「やり過ぎ」と感じる人もいるかとは思いますが、今回のインバル&フィルハーモニア、私的MVPはピッチのずれも音の割れも構わずブイブイ飛ばしたHrとティンパニです。

(以下自分用の覚え書き)

夕方5時3分、東京行きバス乗り場前、再会。

2007年7月9日月曜日

インバル&フィルハーモニアの5番

 昨夜のウィンブルドン男子決勝の激戦、テニス史上に残るハイレベルの争いでした。フェデラーが凄いのは当然として、ナダルのコートカバーリングとパスの凄さは往年のボルグを思わせ、当時と今のスピードの違いを考えると恐ろしい限り。またファイナルセット前半のフェデラーの危機的状況はボルグ5連覇の時のファイナルセットとそっくり。

 昨夜はF1に加えサッカー南米選手権もあったので、スポーツニュースをチェックし切れませんでしたが、阪神またうっかり勝った模様。

 今日はまずまずの晴れ、気温はまたも低め、これからインバルのマーラー第3夜、例によって感想はまた後で。

<続き>
 戻りました。少し冷え込んできた気がします。インバルの5番、このアルツハイマー脳が記憶するだけでも過去3度(フランクフルト放響×2、ベルリン響)は聴いてますが、それに比べるとスケールは大きい代わり、一番表現の統一が取れていない演奏だった気がします。

7月9日(月) 芸術劇場
 エリアフ・インバル指揮フィルハーモニア管 マーラー 亡き子をしのぶ歌、Sym5番
1曲目はリュッケルトだと勘違いしていたせいもあってピンと来ない感じ。そして5番、基本的には1、2番と同様、随所にお得意のクセのある表情付け、ただ上手く表現出来ていない部分もあり、オケの調子も今ひとつで、3日間では一番粗さの目立つ演奏でした。良くも悪くも印象深かったのは第4楽章、速めのテンポを基調として揺れる棒にオケが何度か混乱し、気のせいか後半コンマスのアクションが大きくなったのがご愛嬌、また内声を重視した表現が上手くいった箇所は魅力的でした。Tpソロはぼちぼち(期待値よりは低め)、Hrソロはそれなり(音を割った表現とタンギングの使い方に個性)、ティンパニは今日も目立ち(過ぎ?)、弦は先週よりやや伸びに欠ける気もしましたが、席位置のせいかも。ともあれ、終楽章クライマックスでは(全開の半歩くらい手前ながら)ブラスが開放され、弦もそれに消されず頑張って壮大な響きが聴けてそれなりに満足。アンコールは無し。

 インバルの唸り声(歌う声?)が前より大きくなっていると感じるのは気のせいでしょうか?

2007年7月8日日曜日

パッパーノ&聖チェチーリア管の松、噴水

昨夜は職場でF1予選を観ていて意識喪失、気が付くと少し明るくなってました。

 本日も気温低めの薄曇。午前テニス、午後コンサートと休日の基本パターン。

7月8日(日) よこすか芸術劇場
 アントニオ・パッパーノ指揮ローマ・サンタ・チェチーリア管 ベートーヴェン Sym5番、レスピーギ ローマの噴水、ローマの松
前半は2度目の苦手科目ゆえ大半意識を失ってました、済みません。「噴水」では始めと終わりがかなりのピアニシモ。途中から驚速テンポになるトレヴィの泉でのブラス、特にTpの吹きっぷりは過去最高クラス。「噴水」の終結部、もう次の楽譜を出す楽員がいて「気の早いやっちゃなあ」と思っていたら、何と休止をおかず「松」がスタート!ボルゲーゼ荘ではHrとTpが全開でこれは疑いなく過去最高の迫力(と言うかこの曲で迫力を論ずること自体初めて)、次のカタコンブでは1stTb(先日のうっかりさん?それともHrの後ろにいた人かも)のベタ吹きのド迫力がこれも過去最高、アフロっぽい1stTpは噴水からずっと全開で、アッピアまで持つのかちょっと心配。ジャニコロの鳥の声は鳥笛(?)使用、アッピアのバンダは舞台前方の両袖、左にコルネット2本、右にユーホ2本、そして舞台奥パーカッション後方にワーグナーチューバっぽいのが2本。コルネット2本では迫力不足だったのが残念でしたが、舞台のアフロTpは最後まで全開、余裕のハイトーンの凄さはこれまた過去最高。最後の音のケレン味たっぷりの伸ばしを含め、全体としても過去屈指の迫力でした。先日書き忘れましたが、オケは対向配置、アングレ始め木管ソロは味がありなかなか、弦はぼちぼちでした。今日のアンコールは少なめ、まず「カヴァレリア・ルスティカーナ」、次はパッパーノが歩いている途中なのに「ウィリアム・テル」がスタート、更なる楽譜を準備してる人もいましたが、パッパーノはおやすみポーズで本日終了。

 このオケをよく聴く友人によると、「ウィリアム・テル」はここの定番とのこと。ちなみにパッパーノ、今日はずっと指揮棒を使ってました。マーラーで使ってないと思ったのは気のせいだったのか?近眼だし…。

 明日はインバル第3弾、その前にイギリスGPとウィンブルドン男子決勝です。

2007年7月6日金曜日

パッパーノ&聖チェチーリア管のオペラティックマーラー1番

昨夜のイワノビッチとバイディソバの死闘、ペースを握っていた方が負けたのは残念。また横浜は本来業務に目覚めたのに、ヤクルトが奉仕活動を放棄し始めたのが気になるところ。

 本日も結構いい天気、今日こそは30度越えを期待。インバルのマーラーは中休み、今夜はパッパーノのマーラー、初めての指揮者に初めてのオケです。

 家に戻った12時過ぎ、盛大に鳴いている変なセミがいました。いやあ、アンコールが凄かったっす。

7月6日(金) オペラシティ
 アントニオ・パッパーノ指揮ローマ・サンタ・チェチーリア管 ベートーヴェン Sym5番、マーラー Sym1番
いわゆる「運命」を実演で聴くのは初めて(と言うか録音でも無し)、よって全く分かりませんが、攻撃的な演奏という印象。お目当てのマーラー、パッパーノは棒を使わない(←後日、近い(つまり高価な)席で見ていた友人より「棒を使っていた」との指摘がありました。我ながらいい加減で済みません。)柔らかめの指揮、そのせいか一部シャープさに欠ける反面、叙情的な部分が持ち味。マーラーっぽいアクは薄めながら、旋律を歌い込む所ではテンポを動かすスタイルで、終楽章前半、最初の嵐が過ぎた後に弦が歌いだす部分の情緒たっぷりの表現が印象的。また第3楽章冒頭の弦バスソロを聴いたことが無い程に抑えて弾かせていました。オケは木管がノリノリでなかなか、ベートーヴェンではよく鳴っていた弦がここではやや伸び不足、金管はどのパートもまずまずの迫力。1stTpの柔らかな音が印象的。クライマックスでは起立する7本のHrの後ろ、出番だけ出てきたアシのTpとTbが座ったままで迫力のベタ吹き、他のブラス陣もよく鳴って大団円。
 しかしこの夜の本番はこれからでした。まずアンコール1曲目は定番の「カヴァレリア・ルスティカーナ」を情緒豊かに、次に「運命の力」を激しくかつラストは驚速テンポで。普通はこれで終わりですが、オケはさっさと次の楽譜を準備し、音合わせまでしてます。3曲目は「マノン・レスコー」間奏曲?(自分には初めての曲)、これが弦セクション唸りまくりで白眉。パッパーノはもう寝る(これで終わり)というジェスチャーをしたのに、オケはまたも楽譜を準備してやる気満々、少しお客さんも帰りだす中、「ウィリアム・テル」の後半がスタート、もう会場大興奮です。マーラーの後にアンコールを4曲やった演奏会は、ちょっと記憶にありません。ちなみに後の3曲では指揮棒を使ってました。

 マーラーの終楽章半ば、TpとTbがファンファーレをやや弱音で最初はミュート付き、早業で直後にミュート無しで演奏する部分、1stTbだけが完全に逆に演奏(ミュート無しからミュート有りへ)したのには笑ってしまいました。彼らマーラーを滅多に演奏しないのか?

2007年7月5日木曜日

インバル&フィルハーモニアの2番

ああ、シャラポワ負けちゃいました、化け物姉に。一昨年準決勝の同対決は女子テニス史上屈指のハイレベルのストローク戦でしたが、昨夜はずっとレベルが低く、致し方なし、と言ったところ。一方、化け物退治に成功したエナン、動きの良さは昨年を上回るもの。阪神はまあ、2勝1敗ペースでいいでしょう。

 人と人、或いは自転車と人が歩道をすれ違う際、お互いに脇を空けようとして左右に動いたら、その動きが妙にシンクロしてしまいはち合わせ、ってことがよくありますが、夕刻職場から最寄駅への道すがら、自転車で人を追い越そうとしてそのパターンに。停まって「ごめんなさい」と言って振り返ると、そこには田舎には珍しい美少女! 声を掛けたら犯罪なので勿論スルー。まあ、最近「雪の女王」にハマっているので妄想少し入ってるかも。

 今日は梅雨の晴れ間で、気温も30度に迫る勢い(←勘違いでした。正午前から気温は下降に転じ、午後は平年より低め)、今夜はインバル&フィルハーモニアのマーラー第2弾、またも記事のみにて。

<続き>
 また翌日に書いてます。ウィンブルドン開催中はこのパターン。今日は昨日にも増してスケール大きな響きが聴けました。来週の5番と9番も楽しみです。帰ったら奇しくもノリントン&シュトゥットガルト放響の「復活」ライブがオンエア中。

7月5日(木) 芸術劇場
 エリアフ・インバル指揮フィルハーモニア管 マーラー Sym2番
今日はインバル流のアクセントの指示が特に弦セクションを中心に昨日より多めの印象、そのため第1楽章などユニークな響きが多く聴けましたが、第2、3楽章あたりは流れが悪くなったかも。ただ第2楽章の強烈なまでのピッツィカートは強く印象に残りました。派手めティンパニ奏者(今日は左側)のキレは昨日よりは落ちましたが、Tb、Tpが出し惜しみする感のあるブラスは今日も見事で、Hrは7本でも十分の豪快さ(舞台裏バンダの合流無し)、弦も昨日同様厚みがあり、合唱(推定200人!)も迫力十分、クライマックスの音響の壮大さは、もしサントリーだったら飽和したかも、ってほど。ホールの音響の悪さを考慮すれば、ラストの迫力はここ数年の同曲では、昨年のセゲルスタム&読響と双璧かも。もちろんアンコールは無し。

 ホールの好き嫌いは人それぞれでしょうけれど、個人的には会場が芸劇だったのが残念でなりません。すみだなんか、どうでしょう? 明日はオペラシティ、パッパーノのマーラーです。

2007年7月4日水曜日

インバル&フィルハーモニアの10番、1番

 阪神、対戦相手の厚意により3連勝、このまま中日・巨人との対戦が無ければいいのに。

 本日は雨、気温も昨夜より日中の方が低いくらい。(←午前0時から深夜12時まで、24時間掛けて21度から19度まで徐々に下がるという1日でした。)今夜からインバル&フィルハーモニアのマーラーシリーズ、第1弾が10番と1番、帰りが遅くなるので、まずは記事のみにて。

<続き>
 帰ったら丁度ウィンブルドンのシャラポワvs.ウィリアムズ姉だったのでそれに集中、翌日にこれを書いています。10番は大人しめ、1番はスケール大きな演奏でした。

7月4日(水) 芸術劇場
 エリアフ・インバル指揮フィルハーモニア管 マーラー Sym10番第1楽章、Sym1番
最初の10番はインバルにしては細部拡大的な表現は少なくあっさりめ、不協和音のクライマックスも含め全体的に柔らかめのサウンド、テンポもやや早めで停滞するところがありませんでした。1番になるとお得意のアクセントを付けた表現は明確になって、アクがありながら音楽は流れると言った感じ。第1、2楽章を続けて演奏したのには驚きましたが、数年前のベルリン響の時もそうだった気もしてきました。オケではティンパニ奏者の一人(右側)が抜群の存在感、またさすがに金管は安定しており、特にずらっと横一列に8人並んだHrの響きは圧巻、やや抑え目だったTp、Tbが終楽章クライマックス(Hr起立の少し前)で爆発したのには感動しました。弦も(芸劇の3階後方ゆえ定かではありませんが)色気は少な目ながらまずまず鳴っており、ラストの壮大さはここ数年の同曲でもトップクラスでした。Hrは補助のTp,Tbとともに指定通り起立、アンコールは無し。

 指揮者は年を取るとともにテンポは遅くなるものですが、インバルにその傾向は全く無し。明日(今日)の2番も楽しみです。

2007年6月24日日曜日

エッティンガー&東フィルのジャンプ1番

 今日はまた梅雨空に逆戻り、どうやら今度の梅雨入りはホントのよう。午前中は曇りで練習、午後からは雨、コンサート前のひと時、渋谷のマックで電波を拾ったところ。

 これからエッティンガー&東フィルのマーラー、彼の指揮を聴くのは初めてです。

6月24日(日) オーチャードホール
 ダン・エッティンガー&東フィル ワーグナー 「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死、マーラー さすらう若人の歌、Sym1番
 小柄な指揮者が多い中エッティンガーは長身、かなり大きな身振りで指揮します。最初のトリスタンが非常に振幅の大きな表現で最も印象的。次の歌曲は続く1番と共通の主題を持つもの、オケのフォルテ部分が豪快でした。そして1番、左手で比較的こまめに表情付けも併せ指示するタイプで、アクは少なめながらフレーズごとの強弱は大きい表現。またテンポの変化が激しめで、とりわけ速い部分は相当な速さ、第1、2楽章のラストなどオケが部分的に崩壊しても委細構わずアッチェレ。対向配置のオケは全体的に粗めで不安定、ただ右に位置したHrが強奏時はよく鳴っており、座ったままだったラストのハレルヤ主題など、アシのTp,Tbを含め過去最高レベルの鳴りっぷりでした。一方他のTpはキレが無くTbもぼちぼち、それでも指揮台の上で何度もジャンプする派手な演出のお陰か、よく盛り上がる楽しい演奏でした。

2007年6月10日日曜日

マーラーオケの小じんまり1番 - 井上喜惟&ジャパン・グスタフ・マーラー・オーケストラ

 トホホ、昨夜は1時頃に戻り、「デスパレートな」を録画しつつ、「死ぬかと」「ティッシュ」、全仏オープン、F1予選とハシゴする予定が1つめですぐ人事不省になり気が付けば朝、ホントに夜が弱くなりました。特に全仏決勝を逃すとはテニスプレーヤーとしては恥。

 午前中は晴れたりもしてましたが、昼には強い雨、気温も急降下、その後は降ったり晴れたりと不安定な一日。まだ不安の残る右膝を休ませて、午後おっとりとアマオケへ。

 マーラーの名を冠した今日のオケJMO、プロ奏者が要所に混ざっているとは言え、入場料はアマオケとしては高め。自分が演奏者の場合「お金を頂くなんてトンデモナイ、こちらが払って聴きに来て貰う」という感覚だったので、アマオケに2,000円払うのは主義に反するのですが、我がマーラー協会公認(?)のオケなので、2年に1度くらいは(前回は3番)聴いています。勿論マーラー協会員割引、ってのがある訳ではありません。(少なくとも自分の場合は。)

6月10日(日) ミューザ川崎
 井上喜惟指揮ジャパン・グスタフ・マーラー・オーケストラ マーラー 交響詩「葬礼」、Sym1番
 料金とプログラムの兼ね合いか、さすがに会場はガラガラ。1曲目は2番第1楽章の原型、明らかに異なる部分も多いのですが、微妙に違って聴こえる箇所は楽譜の違いなのか解釈の違いなのかは判然とせず。終始遅めのテンポ、その割にはメリハリは余り付けない解釈、また各奏者には伸び伸びと吹かせ、弱音を抑えて音程が怪しくなるよりしっかり吹くことを重視している感じ。
 後半の1番はほぼ標準のテンポ、弱音のコントロールやテンポの変化はより濃くなったのですが、却って小じんまりとまとまってしまった印象。オケは各パートそれなりに上手なのですが、他の専門オケで受ける印象、例えばダスビだと「ショスタコを演奏できるのが嬉しくて堪まらない」といった感じはこのオケからは余り伝わってこず、聴いてて若干消化不良でした。通常通りHrの起立する(補助のTp,Tbは座ったまま)ラストの燃焼度も今ひとつ。アンコールは無し。

 3楽章冒頭の弦バスソロ、新しい楽譜(1992年版?)では何とユニゾンになってるらしく、今回はパートの半数(4人)で演奏、そう言えば別の団体でもそんなことがありました。(がその時はソロに自信が無いからそうしてるのかと思ってました、ゴメンナサイ。)

2007年6月9日土曜日

チョコレートの万華鏡 - 貫井徳郎「プリズム」

 昨夜の全仏オープン、男子シングルス準決勝はそっちのけ(ナダルなんてたったの10分!)でダブルスをずっと放送したのには閉口、テニスはそもそもシングルスでしょう。だって、誰がグランドスラム大会のシングルス以外の優勝者を覚えてます?

 ところで阪神、楽天やオリ相手に勝つ時はやっとこさ、負ける時はボロ負け、って、「PLより弱い」と言われていた頃に逆戻りしたみたい。

 気温は平年並み、時たま雨のぱらつく一日、朝から昼過ぎまで練習し、夜の宴会までのひと時、池袋のマックで電波を拾ってこれを書いてます。帰りは遅くなるので記事のみにて。土曜の夜は概して遅くなるので、「春のワルツ」と「ライアーゲーム」の片方は留守録出来ないのが痛いところ。

 今日は先週末&昨日の定期検診の際に読んだ本から。

プリズム 貫井徳郎
 女性教師の変死事件に教え子の小学生が挑む、といった比較的穏当なストーリー、それが中盤から意外な展開を見せます。睡眠薬入りのチョコレートが鍵になることからも分かる通り、A.バークリー「毒入りチョコレート事件」へのオマージュ風、ただ著者あとがきによるとポー「マリー・ロジェの謎」をより意識したとのこと。試みに比して論理的興趣は薄い気はしますが、「失踪症候群」と同様、作者の間口の広さを感じます。

 明日はアマオケのマーラーです。

2007年6月2日土曜日

プレトニョフ&ロシア・ナショナル管のショスタコーヴィッチ5番

25度前後まで上がるまずまずの陽気ながら、よく練習する大学がはしかの影響で閉鎖、コートも使用禁止、朝寝して午後はコンサート、夜は宴会で帰ったのは1時過ぎ、これを書いてるのも翌日曜です。

 今日のオケ、ロシア・ナショナル管を前に聴いたのは少し前、当時ロシア国立響と喧嘩していた(?)スヴェトラーノフがマーラーを振る筈が、健康を害しキャンセルになってスピヴァコフになっちゃった時です。その時はロシア臭さの全く無いニュートラルな音色で、アメリカオケか?という印象でした。今回はどうでしょう。

6月2日(土) みなとみらいホール
 ミハイル・プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管 チャイコフスキー イタリア奇想曲、ラフマニノフ PC3番、ショスタコーヴィチ Sym5番
 オケは対向配置でパーカッションが右後方に位置しているのがユニーク。1曲目は当日追加のプレゼント、プレトニョフの指揮は極めてコンパクトなものながら、手兵ゆえかオケは敏感に反応、また弦セクションは記憶よりずっと豊かなのに驚き。2曲目は実演では始めて、自分にはやや謎の曲でしたが上原彩子は颯爽と弾きこなしていた感じ。
 そしてお目当てのショスタコ、大まかには標準的テンポでクセの無い表情付けと、メリハリはっきりの音作り。ただ部分的にはかなり個性的な表現も。特に終楽章ではスローで始まり、金管の主題提示の後瞬時に超快速テンポへ移行、展開部に入る手前でまた超スロー、コーダはロシア標準テンポながらラストの1音はあざとく大見得切っての大団円、6、7分程度の入りだった会場は大興奮です。弦は音の終わり方がカッコ良く、可も無し不可も無し程度に思えた木管も、第3楽章のソロ(特にOb)は味がありました。金管ではHrソロが美しく、難所の第1楽章再現部フルートとの掛け合いでは、ハイトーン部分までノーブレス全スラーでやったのには驚き。Tp、Tbも要所ではほぼ満足の迫力、特にラストのTpのハイトーンの鳴りは過去最高の部類でした。
 アンコールは2曲、シュトラウス風の快速ポルカとハチャトゥリャン「レスギンカ」、単調になりがちな後者では強弱を付けつつ、ラストのド派手さはこれまた過去聴いた中で最高のものでした。 相変わらずロシアっぽさは少なめでロシアンブラス度は40%位ですが、ブラス爆発度は80%と、満足の演奏会でした。

 ところで「手兵」って「しゅへい」と書いても変換されないのに、「てへい」と書くと変換されるって、このワープロ(IME)一体何を考えているんだぁ?(もちろん広辞苑では「しゅへい」です!)

2007年5月31日木曜日

遅咲きの葉桜 - 歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」

 久し振りに勝った気がします、阪神。ウィリアムズまで離脱した今は、落ちない程度に耐える時期かも。

 朝には雨もあがって試合、初戦の相手が現れず次のラウンドへ。ただ大きめの大会ゆえ予選会場では自分が一番下のランキング、よって次は格上の相手に瞬殺、故障から復帰して計3戦、取ったゲームはたったの1コ。まあ、これが今の状態でしょう。

 途中雨が降ったりもしたため、待ち時間は5時間、そして試合は小1時間。まあ、本が1冊読めました。著者の最高作との誉れ高く、2003年のベストミステリーの呼び声も高い本作、期待通り文庫化なったので即購入しました。

葉桜の季節に君を想うということ 歌野晶午
 探偵の心得のある主人公が知人の頼みで霊感商法の調査に乗り出すメインプロットに、過去のエピソードや他の視点も交錯します。一筋縄では行かない筈、と警戒しつつ読んだので気になる点は多々ありつつも、出先ゆえ確認も出来ず読み進め、見事にヤられました。素晴らしい仕掛けです。自分の迂闊さと著者のあざとさを確認するためにもう一度読み返したくなる作品。ただマニアからの支持は納得ですが、一般向け作品込みでその年のベストミステリーかというと疑問な気はします。とにかくタイトルが秀逸。

 本格系の作家は初期作が華々しくても、その後先細りになることが多いのですが、歌野氏はパッとしなかった初期に比べると、随分後になって開花した感があります。

2007年5月7日月曜日

チョン&フランス国立放送フィル、熱狂の幻想

 風邪からはゆっくりと快復、咳のし過ぎで腹筋(横隔膜?)が痛いのと、鼻のかみ過ぎで鼻血がちなのを除けばまずまずの体調。

 夏日にはならないまでも平年よりやや暖かめの穏やかな一日。今日と明日はチョン&フランス国立放送フィルの東京公演、数年前来日時のプロコ「ロミジュリ」の激しい劇的表現が強く印象に残っているだけに聴きたいところですが、その時に比べチケットはほぼ倍額、このコンビで最安9,000円は無いでしょう、普通。

 ところが今朝、ネット掲示板に今夜のチケットが半額で出ているのを発見、運良くGETしていざ出陣。その前に家に寄り、先週CS-PCMで放送の同コンビによる幻想のライヴを4、5楽章だけつまみ聴き。最後の一音以外ブラスは意外と抑え目、そして弦がかなりデカイ音、まあ、後者は録音のバランスでしょう。あと、チョンはアンコールが凄い、と言う印象もあるので楽しみ。

5月7日(月) オペラシティ
 チョン・ミュンフン指揮フランス国立放送フィル ラヴェル マ・メール・ロワ、ベルリオーズ 幻想Sym
マ・メール・ロワ全曲はプロオケでは初めて、よってはっきりとは言えませんが、たぶん誰がやっても盛り上がるラストは置いといて、全体的には美しさ・楽しさより不気味さを感じる音作り。そしてお目当ての幻想、まず第1楽章の激しさはこれまで聴いたことの無いレベル、第2楽章ワルツは余りサマになっておらず、第3楽章は中間部で弦がマックス弾きこむ重厚な表現、そして第4、5楽章はブラスもかなり鳴らし、弦がそれに負けない音量、熱狂のクライマックスの迫力はかなりのものでした。
 オケは取りたてて上手いという程ではない代わり穴が無く各パート無難な上手さ、特筆すべきは若いコンマスに率いられた弦セクション、潤いのある音色ではないにせよ、皆一所懸命弾いていて相当なボリューム(録音のマジックではなかったみたい)、低弦などドスドスいってました。第3楽章草笛と終楽章の鐘は舞台裏、アンコールは前回同様「カルメン」前奏曲、既にスタンディング・オーベーションの出ていた会場は大興奮です。

 幻想はそれほど聴いていない(10数回位?)のですが、トータルで過去最高の演奏だった気がします。中学時代ブラス部で集って聴きに行った伝説のショルティ&CSOは行かなかったので(涙)。

 実は前半は咳との格闘がかなり大変で、それがたたって腹筋がつったのか、はたまた単に冷えたのか、幻想の第4楽章あたりでお腹に強烈な差し込み、それにも打ち勝つ熱演でしたが、アンコールのカルメンの頃にはその腹痛と咳の発作が重なってグロッギー状態、コンサートに行ける体調でないことを再認識。

2007年5月6日日曜日

高関&桐朋、爽快なハルサイ

 ラ・フォル・ジュルネのコンサート巡り、オーベルニュ室内管に続き、この日最後に聴いた公演の会場は、地下のイベントスペースのど真ん中に舞台をこしらえ、360度全方向に客席を配した形。正面の席を取るべく、文庫本片手に一つ前の公演が終わる頃から陣取りました。

5月6日(日) 東京国際フォーラム 展示ホール地下イベントスペース
 高関健指揮桐朋音大オケ ストラヴィンスキー 春の祭典
ブラスはそこそこ程度の迫力でしたが、打楽器群の小気味よい打ち込みと、弦楽器の激しい刻みが際立っており、久し振りに野性味と爽快感の溢れるハルサイを聴けました。皆思い切りよく出られるのも、高関氏の明快な指揮に拠るところが大きいかも。弦セクション、特にVnがffでも金管に埋もれない位鳴っていたのが印象的。

 午前中同じイベントスペース(ここのコンサートは無料)で、足立十一中のブラスを聴きましたが、木管は言うに及ばず、金管ですら(チューバも!)探さないと男の子を見つけられません。今やブラスは女子の部活なのか…。

ヴァン・ベーク&オーヴェルニュ室内管、細やかな表現のセレナード

 ラ・フォル・ジュルネのコンサート巡り、午前中のリス&ウラル・フィルに続き、お昼に弦楽合奏を聴きました。Vnをやる友人のために買ったチケットですが、当の本人が来られなくなりガッカリ、まあ、守備範囲外とはいえ好きな曲なのでOKですけれど。

5月6日(日) 東京国際フォーラム ホールB7
 アリ・ヴァン・ベーク指揮オーヴェルニュ室内管 チャイコフスキー 弦楽セレナード、ドヴォルザーク 弦楽セレナード
 この会場はホールとは名ばかりで、ただの会議場に椅子を並べただけ、弦楽合奏を聴くにはやや遠目の席で音がダイレクトに飛んでこなかったのですが、室内オケらしく非常に統一感のある演奏、しかも指揮者の個性もきっちり反映した細やかな表現でした。ヴィオラやチェロなど中低弦がチャーミングだったのが印象的。チャイコの第3楽章はなかなか泣かせましたが、ドヴォルザークの第4楽章は今ひとつ泣かせが足りない感じ。

リス&ウラルフィル、喧騒の中の展覧会

 昨夜の「ライアーゲーム」、最初の必勝法はすぐ思いつくものでしたが、それを利した真の必勝法には感服しました。

 本日は終日雨、気温は昼間では高めで午後からはダラ下がり傾向。昨夜は咳が止まらず余り眠れず、とは言え日中寝てるので寝不足でもなく、「くしゃみは風邪のひき始め、咳は風邪のひき終わり」と解釈して予定通り朝からラ・フォル・ジュルネへ。

 やはり日中も咳が止まらず、かなりしんどかったですが、国際フォーラムで何とか3公演聴いてきました。今日から1公演ずつ感想を。

 まずは朝イチのウラル・フィル、このコンサート、「0才からのコンサート」と称して、乳幼児入場大歓迎、とは言ってもそんなに朝っぱらからお子様連れは来ないだろう、と思っていたらさにあらず、殆どの観客がお子様連れ、試しに前の列を数えてみると15名中5名が膝の上に乳幼児、それ以外も全員がその家族若しくは4歳以上のお子様という状態、それで5000人収容のホールがかなり埋まっている訳で、乳幼児だけでも1000人近く、勿論泣いてもOKというコンセプトのため、会場は大変な騒ぎ、この条件で演奏を聴くのはかなり貴重な体験でした。演奏する方もそうでしょう。

 ともあれ、咳の止まらない人間にはプレッシャーの少ない環境ではありました。

5月6日(日) 東京国際フォーラム ホールA
 ドミトリー・リス指揮ウラル・フィル ムソルグスキー 展覧会の絵、ラヴェル ラ・ヴァルス
取った席は20数列目なれど前の方がかなり空いていたので10列目に移動(ごめんなさい、巨大ホールAなので…)、そこそこ聴ける位置でした。まず展覧会、上記事情により細かいニュアンスは判り辛かったのですが、比較的オーソドックスな解釈の印象、シュミイレのTpが異常な速さだったのが強烈(ピッコロ使ってなければかなり凄い)。先日のラフマニノフよりは金管を鳴らしていましたが、やはり全開の1、2歩手前、でもそれなりのスケール感のあるクライマックスでした。ロシアンブラス度60%くらい? 後半のラヴェルの方が各パート明確でより個性を感じました。迫力もまずまず。

 空いた時間に新しくオープンの新丸ビルを覗いてきましたが、案内嬢や店員さんなどレベルが高かったです。

2007年4月22日日曜日

大友&幸田&東響のマーラー4番

 昨日深夜は「デスパレートな妻たち」(やけっぱち、とかどう訳すのかと思ったら、カタカナかよ)、「死ぬかと思った」(毎回読み切りで面白い)、「ティッシュ」(テレ朝がテレ東的なお色気注入)、「スカルマン」(「シン・シティ」を意識した画面作り?)などが微妙に重なりてんやわんや、トリを務める「NBAマガジン」の頃には意識を失ってました。

 昨夜は一晩中15、6度あり、その勢いで本日も日中は20度超、ただ風が相当強かったです。6時前には起きて午前中は軽く練習し、午後はマーラー4番。この曲をプロで聴くのはたったの2度目。

 と言うのも、Tb出身のせいか金管が派手に活躍する曲しか興味が無く、特にマーラーにこだわりがある訳では無いし、逆にマーラーでも金管の活躍しない曲は聴かないため。よって4番や「大地の歌」は滅多に聴きません。アマオケでたまに聴くことはありますが、コストの掛かるプロとなると、その両曲を合わせて実演はたったの1度だけ、しかもその1回もソリストが森麻季さんだったから見に行った感じ。。(逆に、よく演奏される1番や5番となると年4、5回は聴くので、それぞれ100回くらいは実演で聴いていることになります。我ながら極端。)

 今回もその路線でソリストが幸田浩子さんだから。しかも間違って同じ時間帯の佐渡&東フィルのショスタコ5番も入手してしまい、迷った挙句、曲の好み(ショスタコ5番)よりビジュアル(幸田浩子)を優先してしまいました。いや、佐渡さんは都響でほぼ同じプロを以前聴いているので…(苦しい言い訳)。

4月22日(日) ミューザ川崎
 大友直人指揮東響 ハイドン Sym101番、マーラー Sym4番
大友氏の指揮は10回位(うちマーラーは2回ほど)聴いていますが、フィルハーモニア管との「幻想」の大爆演以外は全く印象にありません。今回Pブロック最前列でゆっくり見てみましたが、フレージングを一つずつきっちり押さえつつも、表現はかなりオケに任せている感じ、今日の東響は木管がノリがよく、弦もそこそこ表情豊かだったので、全体的にはそれなりの格好になってました。

 幸田さんは可愛い感じの方で、昔インストアイベントで見たお姉さん(幸田聡子)に余り似てないなあ、と思いました。

 先日のスクロヴァ&読響でもそうでしたが、最後の一音が消え入る前に拍手を始める人がいて、大友さんは少し残念そうでした。

2007年4月17日火曜日

ミスターS就任、明晰豊麗のブルックナー4番 - スクロヴァチェフスキ&読響

 今朝は昨日より更に寒い印象、まだ雨の残る中、これから試合に出掛け、夜はスクロヴァ&読響のブルックナーで戻りは12時以降、取り敢えず記事のみにて。

<続き>
 戻りました。雨の合間に試合が出来、過去全敗の相手と4度目の対戦でまたも負け、過去3戦は全て接戦だったのに今回はあっさり、これが現在の状態を如実に物語ってます。

 夜はスクロヴァチェフスキの読響常任指揮者就任記念コンサートでお得意のブルックナー、過去このコンビで7番を聴いてますが、なかなか見事な演奏でした。ただ、同じ年にブロムシュテット&ゲヴァントハウス管の名演があったのでやや割を食らった感じ。

 ブルックナーは余り聴かない上に、聴くとしても7番以降が多く、4番をプロオケで聴くのはたったの2度目です。

4月17日(火) 芸術劇場
 スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮読売日響 ベートーヴェン 大フーガ、ブルックナー Sym4番
メインのブルックナー、ミスターSの表現は各パートがクリヤーで、これまで気付かなかったフレーズに光が当たる感じです。またフレーズ毎の強弱の付け方もかなり細やかでした。オケではHrがソロ、そしてパート全体の音を割ってまでの強奏、どちらも見事。弦セクションもよく鳴っており、7番の時と同様、とても分厚い響きを堪能しました。終楽章にシンバルやドラが活躍してましたが、単純なノヴァーク版では無さそう、これもミスターSの芝居っ気か?

 前半は初めて舞台脇の席(ごめんなさい、後半はより良い席へ移動しました)で聴きましたが、外野席と違って、舞台に近い席だと芸劇でも弦の音が届いてバランスよく楽しめました。今後芸劇の最安席は舞台脇を狙うことにします。

2007年4月16日月曜日

ハーディング&LSO、リズムの5番

 昨日FMでチョン&東フィルの1月公演、トゥーランガリーラSymを少し聴いたんですが、ラストの和音のクレッシェンドはハンパじゃない凄さ、まるでスヴェトラーノフの「法悦の詩」みたいでした。豪華メンバーだったこともあり、行こうかと思ってた公演だけに、かなり後悔。

 何とかもっていた空も昼前から泣き出して、気温も10度位までしか上がらず、たった2日で冬装束に逆戻り。予定の試合は当然ながら雨で中止。有給休暇を無駄遣い、ってのも悔しいのでダメもとでオペラシティへ向かい券が余ってそうな人ウォッチンング、首尾良く裕福なご婦人から高めの席を半値でGET!

 ハーディングの指揮は去年2番を聴いたことがあるだけですが、拍を細かく取らず、フレージング毎に何拍かまとめて流れるように振る棒が印象的で、表情深い響きを東フィルから引き出していました。

4月16日(月) オペラシティ
 ダニエル・ハーディング指揮ロンドン響 モーツァルト PC17番、マーラー Sym5番
守備範囲外の前半は半ば意識を失ってましたが、ソリストのラン・ランのアンコール、激しく楽しい中国の小品(?)で目が覚めました。そしてお目当てのマーラー、ハーディングの指揮は今回もフレーズ重視の滑らかなもの、やや速めのテンポをベースに表情付けとテンポの揺らしが一体となってます。今回はリズムの強調も特徴的。ただ、オケの団員に温度差があり、一体となって応えているとは言い難く、ハーディングの意図は十全に表現出来ていない感じ。低弦のアクセントおよびドラやタムタムなど鳴り物の強調と4楽章における内声重視の表現が印象に残りました。
 オケは弦バスが左手奥となる対向配置、弦がいま一つ伸びに欠け、ブラスは相変わらずソツ無い上手さ、1、2、5楽章などクライマックスでは開放的に鳴らすので、それなりに満足の響きでしたが、まあ、LSOならこのくらい当然、の域を出ない感じ。会場は大盛り上がりでしたが、アンコールは無し。

 Tbのお姉さんは今年もいました。アシを従えてのトップで(たぶん)。明日はスクロヴァのブルックナーです。

2007年3月18日日曜日

物量のマーラー6番 - 河原哲也&Post Komaba Orchestra

 朝はマイナス4度とかなり冷え込み、日中も冷たい風の吹く一日。午前テニス(1週間振り)、午後アマオケと典型的パターン。地元では50m以上は自転車に乗る癖に、出先では交通費をケチって駅→コート→ホールと数キロ歩く間、寒風に飛ばされそうでした。歩いてる時に比べるとプレーしてる方が右膝は痛くないかも。

 午後はこの10日間ほどで5度目のマーラー。本日は卒業生による常設オケの無い東大オケのOBによる一発オケっぽい楽団で、(聴き逃した)4、5年前の第1回は5番、この第2回では6番を採り上げます。

3月18日(日) 杉並公会堂
 河原哲也指揮Post Komaba Orchestra P.グラス チェロ協奏曲、マーラー Sym6番
前半のグラスは大編成で30分余りの曲、日本初演とか。そしてマーラー、通常よりプルトの多い弦、全パート5人(楽譜通り?)の木管、(終楽章まで出番の無い人を含め)Tp6本、Tb4本、Hr9本の金管と、昨年のルツェルンを思わせる巨大編成、それに相応しく、冒頭の低弦から重量感たっぷりで、全体的になかなかの密度の音響。ただ弦は東大オケにしては伸びに欠ける音色、ボリュームはありましたけど。またソロはともかく、パートでの強奏は金管・木管共にかなりの迫力。(最後はTpがやや疲れた感はありました。) 終始中庸のテンポで癖無く進む河原氏の指揮はシンプルでキュー少なめ、それで各パート自信を持って出てましたから、全員が曲をしっかり把握してることが伺われます。(マーラーだとプロでも「この人達、曲を知らないんじゃないの?」というミスがよくあるので。) 特筆すべきは終楽章3つ目のハンマーの復活(個人的には賛成)、また曲順は今風に旧第3楽章が2番目(個人的には反対、大好きな楽章はなるべく後に聴きたいので)。重量プロのため、アンコールは無し。

2007年3月17日土曜日

メータ&IPOのゆったり7番

昨夜は2時頃職場に行き、4時頃そのまま意識を失って最初は机、その後は床で睡眠、目が覚めたら10時でした。ちょっと損した気分。

 天気は良いながら、少し肌寒い一日。右膝がまだ不安なので練習はお休み、夜のコンサートに備え日中はごろごろ過ごしました。

 今夜はメータ&IPOのマーラー、数年前にこのコンビで6番を聴いてますが、オケは巧いけれど上品にまとまり過ぎで、特に金管が抑え目で弦とのバランスを常に保つところが不満だったと記憶してます。7番はどうでしょうか。

3月17日(土) サントリーホール
 ズービン・メータ指揮イスラエル・フィル シューベルト Sym5番、マーラー Sym7番
オケは先週の群響と同じ対向配置、テンポは逆に(第4楽章以外は)遅め、それなりに動かしはしますが基本はゆったりじっくりオケ任せの表情作り、オケが巧いのでそれで十分聴き栄えはします。弦主体の音作りで上品にまとまってはいるけれど毒とインパクトに欠ける点は前回の6番と全く同じ。最後の最後にTbが少し吹くなど、今回の方がややブラスは派手だったかも。逆に弦セクションは前回(東京文化の5階)感じた潤いと艶は余り感じられず、ボリュームのみ感じました。席位置(RAブロックP側)のせい? 遅めのテンポで各パートの名手が入れ替わり楽しそうに紡いでゆく終楽章が一番印象的。あとオケの団員が専門外のマンドリンとギターを担当する趣向(たぶん)がお洒落でした。アンコールは無し。

 立派な演奏でしたが、これだけのオケならもっともっと凄い演奏を、と期待してしまいます。明日はアマオケで6番、その前に今夜から開幕のF1です。

2007年3月11日日曜日

高関&群響、推進力の7番

今土曜の深夜、日曜は午後に高関&群響のマーラーを聴き、その足でテニス合宿に行ってしまうので、今のうちに記事だけ作っときます。

 このコンビはこの時期の「地方都市オーケストラ・フェスティバル」で毎年の様にマーラーを採り上げています。前々回の3番を聴きましたが、可も無し不可も無しといった印象、ただ第4楽章(「ビン、バン」の前の超陰気な楽章)の振幅の大きな表現だけ憶えています。<この項続く>

<続き>
 この日は晴れたり降ったりの不安定な天気、朝から気温は下がり続け、午後の気温は真冬並みでした。暖かい場所へ合宿に行くから半袖にしたのに…。

3月11日(日) すみだトリフォニー
 高関健指揮群馬交響楽団 マーラー Sym7番
アクは無く、各パートを明確にし、キビキビと推進力のある演奏、雰囲気重視になりがちな第1、4楽章ですら、速めのテンポで行進曲的な要素が感じられ、また第3楽章では今まで気にしてなかったパートが浮き彫りに。オケでは対向配置で左側に回った低弦の厚みのある音と、フォルテシモでも周りに消されない木管群の頑張りが印象的。ブラスではHrがよく鳴っており、あとバスTbがいい音でした。終楽章は速めのテンポで一気呵成か、と思ったらそれ程でもなく、クライマックスもそれなりでした。

 昨日の読響よりオケの音は薄い筈なのに、同じ3階でもすみだと芸劇の音響の違いで、今日の方がずっと豊満に響きました。ホールの違いは重要ですね。

2007年3月10日土曜日

ホーネック&読響のメリハリマーラー1番

平年より少し高めのそこそこの陽気、午前中は流しての練習(まだ右膝が痛いので)、コート近くの梅干屋さんの梅の花はほぼ散ってましたが、その近くの早咲きの桜にはうぐいすが戯れており、絵に描いたような景色でした。

 午後はホーネック&読響のマーラー、の予定をすっかり忘れておりチケット未入手。夕方公演なので、取り敢えず開演2時間前に芸劇で偵察。当日券発売開始30分前から並び、いざ窓口へ、「A、B席のみ」と書いてあるのに、何故か販売用の座席表には最安席らしき位置に1つだけ蛍光ペンの印!「これなんですか?」「はいC席1,800円」とあっさりGET!行ってみるもんです。

 このコンビのマーラーと言えば数年前の3番、弱音への拘りは昔のアバドを思わせ、それにアクの強さを加えた感じの見事な演奏でした。

3月10日(土) 芸術劇場
 マンフレート・ホーネック指揮読売日響 シューベルト 未完成、マーラー Sym1番
最初のシューベルト(これが未だに7番か8番かは知りません)、ホーネックらしくピアニシモに拘った振幅の大きな解釈。途中「楽譜にそんな指示は無いだろう」と思えるうなユニークなボウイングが散見。 そして後半のマーラー、弱音の精妙さは勿論ですが、メリハリがよく効き、激しいところはより激しく、という表現がより印象的、特にピッツィカートやアタックを強調した弦が特徴で、第2楽章での弦の刻みは野趣溢れるもの。リハ不足なのか、昨年の定期に比べると精度の高い演奏ではありませんでしたが、それでも十分凄い演奏でした。ブラス陣では1stTpの音が見事、Hrもまずまず鳴って、クライマックスもバッチリ、芸劇(の外野席の最上方)でなければ、かなり興奮したかも。Hrの起立は指定通り、アンコールは無し。

 サントリーホール改修で、これから数ヶ月は芸劇で聴く機会が増えるかと思うと憂鬱です。

2007年3月4日日曜日

タコオケの15番 - 長田&オーケストラ・ダスビダーニャのショスタコーヴィチ15番

 いやあ、さっきまで観てたK1GP開幕戦は凄かったっす。でも今日は書くことが多いのでこの話題はまた明日。

 本日は昨日より更に暖かく20度弱、もう五月晴れの趣。午前中はテニス、そして午後は楽しみにしていたショスタコ専門アマオケ、今年も昨年のような破壊的な演奏が聴けるでしょうか。

 今年のメインは15番、引用だらけのこのチャカポコ交響曲、4番に近くそれ以上に謎の曲という印象で、これまでアマオケで2回くらい聴いただけです。

2007年3月4日(日) 芸術劇場
 長田雅人指揮オーケストラ・ダスビダーニャ ショスタコーヴィチ 映画「ピロゴフ」の音楽による組曲、Vn協奏曲1番、Sym15番
 2階に配したTpソロから始まる最初の「ピロゴフ」は、粋なワルツあり8番の自己パクリありの賑やかな曲、要所のブラスのベタ吹きと破壊的なパーカッションはさすが。VnC1番はこの一年で4回くらい聴いてますが、自分には少しキビシイ曲、ソリストの荒井英治氏は熱演の後にショスタコのアンコール(「馬あぶ」から?)。
 そして後半の15番、Tbとパーカッションは昨年ほど破壊的ではなかったにせよ、Tpはたった2本なのに圧倒的な貫通力、とにかくフォルテシモのベタな響きはこの曲では初めての体験。あとHrソロがお見事でした。開演から2時間半以上経過していたせいか、アンコールは無し。

 花粉症なんでしょうか、真後ろの席の人が3秒に1度のハイペースで盛大に鼻をすすりまくっており、前の列の人まで振り返ってました。(僕じゃないです!) 連れの人注意してあげて下さい。鼻血が出た時の様にティッシュでも詰め込んで口で呼吸すると効果があると思います。(風邪の鼻水では実験済み。)

 隣の女の子二人の会話:
「1947年作曲?現代曲じゃん」「ショ、ショスタコーヴィチ?だれ、それ?」「何か全部ショスタコー何とかさんの曲だよ」「えーっ!」
す、凄い、マニア(タコヲタ)以外に聴きに来てる人がいたのか…。

2007年3月3日土曜日

かなり早い夏限定 - 米澤穂信「夏期限定トロピカルパフェ事件」

朝はゆっくりして午後はテニス、抗日運動の記念日なのか要人が来てるのかよく判りませんが、朝鮮関連のデモや機動隊で東京駅界隈は大渋滞、バスもそれに巻き込まれ遅れるかとヤキモキ。

 今日は15度超の初夏の陽気(大げさ)、と言うことで、先日の「春期限定」の続編「夏期限定」を手に出かけました、「春」同様小部なのですぐ読了。

 夏が舞台ゆえ暑さの描写で一杯、夏大好き人間の自分には気持ちいいんですが、ただその感覚が正反対、特に次の表現:

エアコンがよく効いていて、外の不快指数と共に高まっていたぼくの不快感は一気に降下した。涼しいだけでこんなに寛大な気分になれる。

は、炎暑大好き冷房大嫌いの自分には、全く裏返しの感覚。あとエアコンの設定温度二十七度が高いという記述とか、まあ、これが世間の大多数の意見らしいけれど。

夏期限定トロピカルパフェ事件 米澤穂信
 「小市民」を目指す小鳩くんと小佐内さんの夏、今回は連作短編風の長編、小さな事件の終わりに大きな事件も待ってます。二人の内面にも斬り込んだ内容になっているところが印象的ですが、ミステリー的にはそれなり。タイトルから推察されるように、甘いものが苦手な人は最初の数十頁で胸焼けするのでは。

 前作の「羊の着ぐるみ」と「狐狼の心」の題名の理由が判らないと書きましたが、こと後者に関しては、(僕の様な鈍い読者のために?)本作の序章に解説してありました。前者に関してもヒントとなる記述があったような…。

 明日はタコオケ"ダスビ"の公演、ショスタコイヤーだった昨年、20回余り聴いたショスタコの中でここが一番だっただけに今年も楽しみです。

2007年2月27日火曜日

ちょっと早い春限定 - 米澤穂信「春期限定いちごタルト事件」

今読んでる本が後20ページくらいなんですが、これから「翼の折れた天使たち」を観るので、取り敢えず記事のみ作成、感想はまた深夜以降に。

<続き>
 いま観た「翼の折れた天使たち」の主人公がはるか、そして今朝はマイナス3度まで行ったけれど、昼には14度とすっかり春の陽気、と言うことで(かなり強引)、春にちなんだ本を一つ。

 昨年度「このミス」ランクイン企画第4弾として、気になってはいたけれど、名前も読めず、性別も知らない米澤穂信作品を読むことに(「ほのぶ」と読むらしい、では女性か?)。ただ当該作品の「夏期限定トロピカルパフェ事件」は連作の2作目、よってその前の「春期限定」をまず手に取ることにした次第。(本当なら更にその前の「氷菓」や「さよなら妖精」も読まなくちゃいけないんだけど、まあ、これは同じシリーズでは無いそうなので…。)

春期限定いちごタルト事件 米澤穂信
 探偵としての才能抜群ながら、それを抑えて目立たない「小市民」をひたすら目指す男の子と女の子が、皮肉にも小さな事件に遭遇してしまう連作短編。不思議な絵、美味しいココアの謎など、典型的な「日常の謎」系作品、青春小説としても楽しく読めます。ミステリー的には唸るほどでもなく、最後のケメルマン風「狐狼の心」に至ってはやや無理があるなあ、と思っていたら、何と、ここで事前に仕掛けておいた地雷が爆発!この一点でマニアも納得かも。

 最後の「狐狼の心」もややそうなんですが、冒頭の「羊の着ぐるみ」に至っては、何故このタイトルなのかさっぱり判りません。読み方が未熟なのか…。

2007年2月15日木曜日

オラモ&フィンランド放響のケレン味シベリウス2番

朝から生暖かく、強い風、春一番か。最低気温の7度は平年の最高気温に近い値。気が付けば構内の梅(桜?)も咲き始めています。

 今夜はオラモ&フィンランド放響のシベリウス、オラモは数年前にバーミンガム市響とやはり2番を聴いていますが、とにかく煽る人という印象を持ってます。

2月15日(木) ミューザ川崎
 サカリ・オラモ指揮フィンランド放送響 ブラームス 悲劇的序曲、チャイコフスキー ロココ風の主題による変奏曲、シベリウス Sym2番
 2曲目のチャイコフスキーはチェロパートをフリューゲルホルンで吹く特殊バージョン、細かいパッセージが大変なのは勿論、金管楽器は弦楽器より音域が狭いので、音域的にもかなり大変な曲をナカリャコフは眉一つ動かさず(ウソです、後ろの席だったので顔は見えませんでした。)、軽々と柔らかに吹きこなしていました。アンコールは弦楽合奏と一緒にG線上のアリア。
 そしてメインのシベリウス、オラモの表現はメリハリをつけた抑揚の大きいもの。第1、2楽章を続けて演奏したことと、2楽章では中盤を抑え目にして、楽章の最後にクライマックスを持ってくる解釈が印象的。オケは小振りながら統一感のある音色で、弦が美しくHrが秀逸。そして前回同様ブラスを開放的に鳴らした終楽章ラストのコラール、ここだけ全開になったTpが凄い迫力でした。
 アンコールはまず「ペール・ギュント」より朝、そしてお約束の「悲しきワルツ」、どちらもケレン味たっぷりに聴かせてくれました。

 折角のシベリウスイヤーなので、オールシベリウスプロを、そして2番以外を聴きたかったところです。

<追記> 前回のバーミンガム市響も今回のフィンランド放響も白眉はラストのコラールでしたが、前回はTbを中心としたピラミッド型の分厚い響き、今回はTpの突出した貫通力が魅力と異なるサウンド、オケの特色の違いかなあと思い、FRSOとのFMライブを聴き直してみたところ、こちらは前回のCBSOと同じピラミッド型サウンド、やはりその日によって違うもんなんですね。

2007年2月4日日曜日

暖色系シベリウス2番 - 新田ユリ&オーケストラ エレティール

 あちゃぁ、シャラポワ負けちゃいましたね。彼女のコンディションはさておき、相手のセルビアの娘の球のスピードはハンパじゃなかったっす。

 朝に見た天気予報の「立春に相応しく3月中旬の陽気」は無残にも外れ、肌寒い一日(それでも平年並み)。強かった風も、とても春一番とは呼べそうにないシロモノ。

 午前中テニス、午後アマオケと典型的休日、出掛けに招待ハガキをポーチに入れる際、別の招待ハガキを発見、な、な、何と先日招待券を見つけられず断念したエルガープロのもの。ショック…、忘れない様に事前にポーチに入れておいたのに、そのことを忘れて部屋を探し回ったらしく、バカさ炸裂。

 今年はエルガーイヤーであるとともに、シベリウスイヤーでもあります。という訳で今日のメインはシベリウス。

2月4日(日) 杉並公会堂
 新田ユリ指揮オーケストラ エレティール ベートーヴェン フィデリオ、サン=サーンス VnC3番、シベリウス Sym2番
 前半は守備範囲外のため半分意識が飛んでました。ソリストの宮川正雪氏は拍手に応えバッハっぽいアンコール。そして後半、キレのあるコンマス率いる弦セクションと木管はそこそこまとまっており、シベリウスを得意とする新田氏の棒の下、暖色系の響きを形作っていました。金管ではHrとTbがよく鳴っており、終楽章再現部へ向けての豪快な盛り上がりが印象的。アンコールもシベリウス、マイナーな弦楽曲とフィンランディアの2曲、2番のラストもそうだったのですがフィンランディアの最後の一音、弦だけが最後に一瞬残るサウンドがキマってました。

2007年1月29日月曜日

広辞苑とフィクション - 伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」

 朝から暖かめ、ただ午後は気温が上がらず。本日は試合、サックリ負けて、今年に入って2戦連続予選の初戦負け。まあ、冬場は例年勝てないので結果はいいとしても、パフォーマンスレベルが低く練習不足を痛感。

 「小説」、「ノベル」、「フィクション」は本来同じ物を指すのかもしれませんが、日本の小説の主流が一時私小説になった影響でしょうか、「フィクション」というと荒唐無稽なものもOKだけど、「小説」というと虚構に仮託して真実を語るにせよある程度リアリティを重んじる、と何となく違った語感を感じます。自分だけの感覚かもしれませんが。

 「事実は小説より奇なり、されどフィクションはそれを遥かに凌駕する。」という言説もアリかと思いますし、伊坂幸太郎の処女作「オーデュボンの祈り」ではまさにそれに近い感じを受けました。

 彼が過去4作で一貫して主張していた「人間の命は他の生物の命に比べて特別なものじゃない、むしろ邪悪な分だけ価値が低い」というテーマ、それが前面に出た第5作を読みました。

アヒルと鴨のコインロッカー 伊坂幸太郎
 「ペット殺し」の事件を幹として、数人の若者を巡る物語が2つの異なる時間軸で語られ、それが悲しくも美しい収束へ向かって突き進みます。タイトルが絶妙。またお約束の他作品とのクロスオーヴァーは少なめ。この小さな宝石のようなきらめきを持つ物語は青春小説としても読めますし、「重力ピエロ」と同様、初期作より小説としては巧くなっていてより広い読者に支持されるでしょう。ただ、ミステリーマニア的には却って物足りなさを感じるのも事実です。

 「きらめき」って「燦き」だと思ったんですが、変換すると「煌き」しか出てこなくて、しかも広辞林、いや広辞苑もその字しか載ってません。でもこれだとイメージが違うのでひらがな書きにしました。まあ「燦き」だと「かがやき」とも読まれてしまうか。

 広辞苑で小説、ノベル、フィクションの違いでも調べてみます。

2007年1月25日木曜日

コバケン初の9番

 朝はかなり冷え込みましたが、日中は昨日以上のポカポカ陽気。

 今夜は日フィル音楽監督の集大成、コバケンが初めてマーラー9番に挑みます。帰りが遅くなるので記事のみにて。

<続き>
 戻りました。今夜は星が綺麗です。予想とはかなり違う演奏でした。

1月25日(木) サントリーホール
 小林研一郎指揮日フィル マーラー Sym9番
やや遅めのテンポで各声部を明確にした音作りで、想像よりずっと端整な演奏。特に弦はボウイングを工夫し音を粒立たせる表情付け、音にキレがあり、ピッツィカートの強調と併せ印象的。最初は冴えなかったけれど段々調子の出てきたHrを始め、ブラス陣もまずまずの出来。
 終楽章の前半でこそコバケンらしいうねりが炸裂してはいましたが、第3楽章後半などはオケの方が先走りする位で、トータルとしてはビックリするほど地道で明晰な演奏でした。特に終楽章後半のクライマックス、弦とのバランスを取ってブラスを抑え気味にしたのは驚きでした。(個人的には爆発して欲しかったのですが。)
 本日の私的MVPは第1、第2楽章の最後の音など、数々の弱音を見事にこなした美人ピッコロ奏者です。

 時にショーマン的な姿勢が取り沙汰されるコバケンですが、初めての曲ということもあってか、思ったより謙虚に真摯に楽譜と向き合っていることを感じさせられた一夜でした。(とかなり生意気な物言いでスミマセン。)

2007年1月7日日曜日

漫画芸術家? - 恋の門

 年末に続き爆弾低気圧第2弾が来襲中、ただ関東地方の雨は昨日まで、本日は晴れ、風が徐々に強まる中、午前中はテニス、午後にブラスを聴きに行こうと思ってたんですが、雑用が残っているので自重。

 本日も年末に観た映画から。鬼才松尾スズキの初監督作品、演技者「マシーン日記」のオチに感動して以来、彼を尊敬してるので、ちょっと期待です。

恋の門 <'04 日>
 オタク的な面を持つ者同士の異種格闘技的な恋愛を描いた作品、これも原作はコミックとのこと。映像的にもギャグ的にも部分部分は面白かったです。が、終わり方はスッキリ感が足りない感じ。原作がある以上仕方の無いところかも。次は監督自身の作品の映像化に期待です。あと半分も気付いていないとは思いますが、芸能界と漫画界から大勢のカメオ出演が凄いです。