2007年5月7日月曜日

チョン&フランス国立放送フィル、熱狂の幻想

 風邪からはゆっくりと快復、咳のし過ぎで腹筋(横隔膜?)が痛いのと、鼻のかみ過ぎで鼻血がちなのを除けばまずまずの体調。

 夏日にはならないまでも平年よりやや暖かめの穏やかな一日。今日と明日はチョン&フランス国立放送フィルの東京公演、数年前来日時のプロコ「ロミジュリ」の激しい劇的表現が強く印象に残っているだけに聴きたいところですが、その時に比べチケットはほぼ倍額、このコンビで最安9,000円は無いでしょう、普通。

 ところが今朝、ネット掲示板に今夜のチケットが半額で出ているのを発見、運良くGETしていざ出陣。その前に家に寄り、先週CS-PCMで放送の同コンビによる幻想のライヴを4、5楽章だけつまみ聴き。最後の一音以外ブラスは意外と抑え目、そして弦がかなりデカイ音、まあ、後者は録音のバランスでしょう。あと、チョンはアンコールが凄い、と言う印象もあるので楽しみ。

5月7日(月) オペラシティ
 チョン・ミュンフン指揮フランス国立放送フィル ラヴェル マ・メール・ロワ、ベルリオーズ 幻想Sym
マ・メール・ロワ全曲はプロオケでは初めて、よってはっきりとは言えませんが、たぶん誰がやっても盛り上がるラストは置いといて、全体的には美しさ・楽しさより不気味さを感じる音作り。そしてお目当ての幻想、まず第1楽章の激しさはこれまで聴いたことの無いレベル、第2楽章ワルツは余りサマになっておらず、第3楽章は中間部で弦がマックス弾きこむ重厚な表現、そして第4、5楽章はブラスもかなり鳴らし、弦がそれに負けない音量、熱狂のクライマックスの迫力はかなりのものでした。
 オケは取りたてて上手いという程ではない代わり穴が無く各パート無難な上手さ、特筆すべきは若いコンマスに率いられた弦セクション、潤いのある音色ではないにせよ、皆一所懸命弾いていて相当なボリューム(録音のマジックではなかったみたい)、低弦などドスドスいってました。第3楽章草笛と終楽章の鐘は舞台裏、アンコールは前回同様「カルメン」前奏曲、既にスタンディング・オーベーションの出ていた会場は大興奮です。

 幻想はそれほど聴いていない(10数回位?)のですが、トータルで過去最高の演奏だった気がします。中学時代ブラス部で集って聴きに行った伝説のショルティ&CSOは行かなかったので(涙)。

 実は前半は咳との格闘がかなり大変で、それがたたって腹筋がつったのか、はたまた単に冷えたのか、幻想の第4楽章あたりでお腹に強烈な差し込み、それにも打ち勝つ熱演でしたが、アンコールのカルメンの頃にはその腹痛と咳の発作が重なってグロッギー状態、コンサートに行ける体調でないことを再認識。

0 件のコメント:

コメントを投稿