2007年11月20日火曜日

ヤンソンス&バイエルン放響のマーラー5番

 昨夜想定外の雨に見舞われ濡れ鼠、堪え切れず今季初のコタツ点灯。日記を紐解けば過去の点灯日は11/13(2006)、11/15(2005)だったので無難なところ。

 昨日ほどでは無いにせよ、朝は3度くらい、日中も12度くらいと低め。ここ数日の、冷気が目に沁みて涙を呼び、鼻の奥をつーんと刺激する感覚は、最早冬の空気感です。

 今夜はヤンソンス&バイエルン放響、RACOと交互に4年連続の来日です。彼のマーラーには、時折クセのある表情はあるけれど、全体としてはアクが弱めで豊かにまとまった演奏、という印象がありますが、今日はどうでしょうか。

11月20日(火) サントリーホール
 マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送響 メンデルスゾーン Vn協奏曲、マーラー Sym5番
 スポンサー関係のお客さんも多く、会場はほぼ満員、前半のソリスト、サラ・チャンは少し暴れながら余裕の弾きっぷり。そして後半のマーラー、速めのテンポで旋律線を明瞭に描いた第4楽章を除いては、ゆったりしたテンポを基調に、随所にマーラーっぽい節回しを細部拡大的に強調しテンポも揺らす表現、ただ共感してやっているというより、面白く聴かせるための方便としてやっている感じ。第1楽章最後のピッツィカートを弱音でやったのには驚き。ソロTpと白髪のソロHrは柔らかな音色でなかなか。盛り上がり部分でもけっして激しい程にはならない音作りながら、オケに地力があるのでそれなりに豊麗な響き。第2楽章や終楽章ですらブラスが全開にならないのは不満でしたが、終楽章クライマックスのコラールで弦を金管に負けずに掻き鳴らすサウンドが個性的でした。アンコールは無し。

 ヤンソンスを4年連続して聴きましたが、マーラーをやってもショスタコをやっても(2005/11/28)、クセのある表現をする割には音楽がよく流れ、良く言えばゴージャスな、悪く言えば厳しさの感じられない音作りをする人だなあ、という印象です。

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