2006年5月23日火曜日

フェドセーエフのDSCH - フェドセーエフ&モスクワ放響のショスタコーヴィチ10番

 ついに阪神、首位まであと僅か。昨夜の夜行バスは臨席の人が100キロ超の巨漢で窮屈でした。

 今夜はフェドセーエフ&モスクワ放響、ショスタコイヤーの6曲目は10番。フェドセーエフの指揮する同曲は東フィルとのコンビで聴いたことがありますが、ソロ楽器の表情など、やけに指示が細かかったのと、迫力がいま一つだったことを覚えています。手兵との演奏はどうでしょうか。10番を海外オケで聴くのは初めてなので楽しみです。

5月23日(火) サントリーホール
 ウラディーミル・フェドセーエフ指揮モスクワ放響 チャイコフスキー Vn協奏曲、ショスタコーヴィチ Sym10番
 (前半は置いといて←ソリストは樫本大進?)お目当ての10番、東フィルの時は違って細かく指示を出さなくともオケから希望通りの音が出てくる印象で、さすが手兵といった感じ。弦セクションの厚みのある響きは、特に第2楽章など重戦車の様で迫力満点。また今回はFlやFgなど、木管が印象的、特にClは、第1楽章前半、弦に続く入りでの驚異のppから終楽章の金管顔負けのffまで存在感たっぷりでした。
 逆に金管は常に抑え気味で、「バリバリロシアンブラス」をつい期待してしまう自分には大いに不満。特にHrが迫力不足、ただ3楽章のヴィヴラートビンビンのソロは良かったです。まあ、ここ10年くらいこのコンビを聴いた感じ、このバランスの取れたサウンドがフェドセーエフの音造りなので仕方ないんですけれど。
 フェドセーエフの解釈で一番印象に残ったのは、(個人的にはやや退屈する)第3楽章における表現の振幅の大きさ、特にピッツィカートの部分でした。アンコールはショスタコーヴィチの劇伴音楽や映画音楽から2曲、Saxが活躍するワルツと、管楽器のみによる行進曲風の短い曲で、このコンビ十八番のアンコールじゃなくて面白かったです。

 30年前、このオケに就任した頃の野卑さが完全に失われており、フェドセーエフの意図とはいえ、ちょっと淋しい気がします。

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