2007年10月13日土曜日

上岡&ヴッパータール響、牛歩のブルックナー7番

 ドコモ2.0CMに出てくる錚々たるメンバーの中、一人だけ「彼女、誰?」という疑問、それに答える昨夜の「モップガール」、その後の時間帯、エンバーミング(山口雅也「生ける屍の死」のアレです)が主題のテレ東「死化粧師」と「葬儀」というキーワードでかぶってるのは偶然でしょうか。

 初体験のプレーオフが今日からスタート、地上波放送が無く、スポーツニュースまでお預けなので、ちょっとソワソワしています。

 曇ったせいか予想ほど朝は冷え込まず、日中も20度くらい、午前中は10数年振りの懐かしいメンツと有明でテニスをし、午後はみなとみらいへ。寡聞にして知らなかった指揮者とオケのコンビなのですが、「チェリより遅いブルックナー」という噂につい惹かれてしまいました。

10月13日(土) みなとみらいホール
 上岡敏之指揮ヴッパータール交響楽団 モーツァルト PC23番、ブルックナー Sym7番
 前半は上岡自身の弾き振り。そして後半のブルックナー、確かにフレーズごとにじっくり歌い込む悠悠としたテンポ、パウゼも多用、ただ常識外れに遅い感じでは無く、演奏時間が長いのは自身で編んだ版を使っているせいもあるかも。オケは余り機能的では無いにせよ、弦など統一感のある音色。氏は弱音に拘るタイプの様で、時にはオケの技量を超えた要求も。第1楽章の開始、いつ始まったか分からないくらいの(そして奏者もいつ始めればいいか分からない感じの)弱音が印象的でした。また第2楽章後半の頂点へ向けてのいつ果てるとも知れないクレッシェンドが真骨頂、その後のクライマックスはオケがやや乱れましたが、それが静まった後にHrとワーグナーチューバ各4本で奏されるコラールが雄大でした。(この時点で既に1時間くらい経過。)
 この7番、前半に比べると終楽章がいつも物足りなく感じますが、今日の演奏では終楽章ではブラス(特にTb)陣が一段ボルテージを上げており、遜色無い盛り上がりが設計されていました。最後の一音の後、上岡は10秒余り指揮棒を挙げたまま静止、ブルックナーは余韻が大事、とは言いますが、ここまでやるのは初めて見ました。軽く90分を超える演奏の後、信じられないことにアンコールが!ローエングリン第1幕への前奏曲を、超ピアニシモから始めてゆったり雄大に奏しました。

 2時開始のマチネー、終わってホールを出ると5時近かったです。明日は昨日逃したラザレフのリターンマッチです。

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