2009年2月22日日曜日

"花の章"オケ、第1回演奏会はマーラー1番 - 吉田貴弘&ブルミーネ・フィル

合宿2日目も晴れ、しかも昨日よりずっとポカポカ、筋肉痛は残れども(情け無い)手のマメも固まり、血が出たところはテーピングして快調に練習。

 皆より半日早く昼には上がり東京へ、と言うのもマーラー1番の削除された楽章「花の章」を冠したアマオケの第1回公演だけに外せません(同じ時間帯の飯森&東響の7番や菊池洋子のインストアイベントよりこっちを優先)。メインは当然その第1番、ただ何故か花の章付きバージョンでは無い模様。

2月22日(日) 練馬文化センター
 吉田貴弘指揮ブルミーネ・フィルハーモニー管弦楽団 ベートーヴェン プロメテウスの創造物、グラズノフ AltSax協奏曲、マーラー Sym1番
 さすがに旗揚げ公演のせいか無料なのにお客さんは少なめ。冒頭のベートーヴェンはVnがキレの良い響き、次はグラズノフの白鳥の歌とのこと、オケは弦楽のみで短めの曲、ソリストの細川紘希はアンコールにバッハ?のアルペジオ風の曲、息継ぎ(息接ぎ?)がシンドそうでした。後半のマーラーはやはり通常版、アクは少なめの演奏でしたが、Tp8本にHrは10本(起立は指定より遅いタイミング)も揃えてます。ただ一番鳴っていたのは4本のTbでまずまずの盛り上がりでした。アンコールに「花の章」かと予想してましたが、アンコールは無し。

 この後すぐに銀座へ移動して後輩の結婚パーティー、ギリギリ12時前に帰ってこれを書いている次第です。

2009年2月19日木曜日

幽霊が解く謎 - 有栖川有栖「幽霊刑事」

 昨夜、紙で指を切ってしまいました、しかも鮮やかに。血が流れるくらいに切ったのは久し振り。

 本日も冬晴れ、気温も平年かやや低め、切ったのが利き手である右手人差し指の内側だったので、壁打ちはお休み。

 因みに「ひとさしゆび」を最初「人指し指」って書いたんですが、「指」の字が重なって変な気がして「人差し指」に変えました。人を指で選んで「さす」時は「差す」より「指す」の方がしっくり来ますが、「ゆびさす」と書くとなると確かに「指差す」とは書いても「指指す」とは書かないですもんねえ…。

 本日は先週末読んだ本から。新本格の雄の非シリーズ長編で、舞台劇として書いたものを小説化したとのこと。

幽霊刑事 有栖川有栖
 殺された刑事が幽霊となって自分自身の殺人犯とその黒幕を探る、という展開の本格物、ミスディレクションも巧妙で、犯人を特定する論理などなかなか鮮やか(ただ材料が出揃うのがかなり終盤)、それだけに途中を(わざと?)冗長に書いているのが勿体無い気がします。切ない系ロマンス的要素もあり。

2009年2月17日火曜日

大植&大フィル、異形の5番

 ここ数日、目の周りが痒く、しかも今朝ふと気が付けば目の周りが腫れており、殆ど一重まぶた状態(涙)。野生児キャラゆえ周りからは認められてませんが、やはり花粉症なのでは。

 今朝は数日振りにマイナス気温で日中も冬晴れ、気温は平年並みかやや高めですが風があって寒く感じました。

 夜は大植&大フィルの引越し公演、このコンビでは以前に6番を聴いてます。その更に5、6年前にミネソタ管との5番を聴いた時には、彼にカリスマは感じましたが、マーラー指揮者としては凡庸かな、という印象でした。ただ、その後の6番の時にはマーラーっぽい濃さが出てきていたので、歳々年々同じからず、に期待です。

2月17日(火) サントリーホール
 大植英次指揮大阪フィル モーツァルト PC9番、マーラー Sym5番
前半のソリストJ.=F.ヌーブルジェは拍手に応えてアンコールに「月の光」、これなら僕も楽しめます。後半のマーラー、オケは対向配置で弦バスが最後方にずらっと1列に、のっけから大植はゆったりした重厚長大系の解釈で、クレンペラー、いやエッシェンバッハかよ、と突っ込みたくなるくらい、全編その調子でトータル演奏時間90分弱?は自分が聴いたプロの実演では最遅、そのスローテンポに堪えるには細部の磨き込みが不足してはいましたが、面白かったのは事実です。でも隣の人はシンドそうでした(笑)。Tpソロ、Hrソロはまずまず、クライマックスのブラスの鳴りもまずまずでした。そしてアンコールは六甲おろし、では無くて、聴いたことの無いチャイコフスキーのしみじみ系の曲、しかも音が消えてから大植が緊張を完全に解くまで何と50秒!マーラー9番ですか?

 いやぁー、10年前とは別人でした。さすがに今日はやり過ぎですが、この延長上だとするとハノーファーとの9番はトンデモ無いことになりそうで興味深いです、オケも違いますし。

 極私的意見で恐縮ですが、マーラーの前プロにモーツァルト(やベートーヴェン)をやるのを禁ずる法律を制定して欲しいです。

2009年2月15日日曜日

タコオケの10番 - 長田&オーケストラ・ダスビダーニャのショスタコーヴィチ10番

 曇ってはいましたが、(昨日程では無いにせよ)今日も平年より遥かに高い気温、この2日間で梅の花も全開になったのでは、そして気の早い桜は咲き始めたかも。

 今日も午前に練習、午後アマオケと休日の基本パターン、聴いたのは毎年熱い演奏をするショスタコ専門オケ、通称ダスビです。

2月15日(日) 芸術劇場
 長田雅人指揮オーケストラ・ダスビダーニャ ショスタコーヴィチ 森の歌、Sym10番
前半は森の歌をオリジナル版で、特別編成の合唱&少年少女合唱の頑張りとオルガン前バルコニーに陣取った12本!のバンダ(Tp6,Tb6)の参入でラストはかなり壮大な響きではありましたが、ダスビらしい鋼の激しさが薄めだったのも事実。ソリストとの呼吸もいま一つ。ただ後半の10番ではTpとTbに破壊的なサウンドがかなり戻った感じで、第1楽章中盤での吹きっぷりと第2楽章の凶暴さもなかなか。また例年よりHrが迫力不足に感じましたが、第3楽章ソロの"ロシアンヴィヴラート"はさすが。拍手に応えてのアンコールは凶暴な第2楽章をもう1度。

 第3楽章のHrのパッセージが恋人?の名を表すことは聞いたことがありましたが、同時に「大地の歌」冒頭の引用にもなっていることを、(例年通り密度の濃ーい)パンフを読んで初めて知りました。

2009年2月8日日曜日

人の声に一番近い楽器 - 新倉瞳さんのチェロ

 今日も冬晴れ、お月さんもだいぶ円くなっています。気温は平年より高めながら、昼前から強風が吹き荒れて体感温度は低かった一日。

 午前中は東京で練習、早起きして出掛ける時間、外がもう暗くないのが春近しを感じて嬉しいところ。

 テニスは昼過ぎで上がって、午後はアマオケでV.ウィリアムス、と思っていたんですが、気が変わって渋谷タワレコのインストアイベントへ、V.ウィリアムスより美人を選択してしまう自分が情け無く、かつ自分らしいところ。

 聴いたのは新倉瞳さんのチェロ、トロイメライ、G線上のアリア、シューベルトのセレナーデ、愛の挨拶、ブラームスの子守唄と有名曲を表情豊かに、かつ正確な音程で披露してくれました。また曲の合間のお話も心に響くものでした。

 チェロは人の声に一番近い楽器と言われます。これまでそんなことを感じたことは無く、ピンと来ない表現だなあ、と思ってましたが、今日新倉さんの音を聴いてそれを初めて実感しました。

 因みに金管ではトロンボーンが一番人の声に近い、と言われていますが、自分の音を聴く限り、そんなこと微塵も感じたことが無いのは言うまでもありません(笑)。