2010年4月26日月曜日

巧妙にしてリーダビリティ高い処女作 - 湊かなえ「告白」

 NBAプレーオフ、レイカーズがまさかの連敗でタイに持ち込まれて個人的にビビッてます。

 あと吉田の引退興行にエンセン井上の名前を発見してビックリ! 麻薬所持で有罪になって選手生命終わったと思ってたのに、更生して?頑張ってるようです。

 本日もよく晴れて最高気温は更に上昇し19度とポカポカ感あり、ただこれでも平年より低め(平年値は20度)、また午後は風が出てきて体感温度は下がりました。

 近所のツツジも本格的に咲くようになりましたが、同じ並びの植え込みなのに、ある樹は満開で隣の樹は蕾すら見かけない、と例年より開花時期の個体差が大きい気がします。

 本日は昨日読んだ本から、新人の処女作なのに'08年の「このミス」4位に輝いた作品、知人に薦められた作でもあり、映画化のお蔭かビックリするくらいに早い文庫化に狂喜し即定価購入、後輩の応援の往き返りに一気に読めました。

告白 湊かなえ 
 中学校で起きた変死事件とその余波がリレー形式の1人称で語られます。第1章だけを単独作品と考えた方が伏線の収束度などミステリーとしての完成度は高いと思います(たぶんこの章を起点として長編へと拡げたと思われます)が、その後の展開と最後のオチの付け方もなかなかのもの。少年犯罪などテーマ性もそれなりにありますが、何より処女作とは思えない手馴れた筆致による読みやすさが最大の特色です。

 1人称の"告白"ってことで、読む前はニコラス・ブレイク「野獣死すべし」法月綸太郎「頼子のために」の系譜に連なる作品だろう、と警戒しつつ読み進めましたがやや勘違い、寧ろ同じ事象が多面的に見える点は貫井徳郎「プリズム」を思い出しました。

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