2010年5月6日木曜日

将軍登場、ミステリー度低めの第4作 - 海堂尊「ジェネラル・ルージュの凱旋」

 数日前から日没後の西の空には久々に金星が輝き、地ではミミズの鳴き声がジージーと(ミミズは鳴きません)賑やかです。

 今夜から下り坂だそうですが、今日も晴れて気温も昨日同様28度弱と夏を思わせる陽気、これでゴールデンウィークはずっと晴れた訳で、やはりずっと晴れていたのに5月5日に降ってしまった昨年のGWでも書いた(2009/5/4)ので覚えているのですが、晴れっぱなしのGWは史上初めてレベルだと思います(←東京では25年振りとのこと、何か昨年のニュースと話が違う気も)。

 原作が未読ミステリーの場合、映像化作品は極力観ないことにしてるので、今クールは「新参者」「ジェネラル・ルージュの凱旋」「臨場2」など録っただけで観ない"積ん録"テープが溜まる一方です。

 「ジェネラル・ルージュ」はとっくに文庫化されているので読める範囲内、ただ大した分量じゃないのに上下巻にして出す商法が納得行かず、「1冊100円でしか買わないぞっ!」と頑張っているせいで下巻しか手元に無し、だんだん空きテープに余裕が無くなって、先日遂に堪え切れずの通常価(古本なので半額程度)で上巻を購入、即読むことに。

 シリーズ第3作「螺鈿迷宮」も未読ながら番外編的内容らしいので飛ばして読んでもOKと判断、しかも本作は「ナイチンゲールの沈黙」と時系列的には並行して起きる事件とのことなので、「ナイチンゲール」を忘れないうちに読む方が得策かと。ただこの同時進行の趣向は森博嗣の作品にもありましたが、本作と「ナイチンゲール」の場合、趣向と言うより、元は1つだった物語を編集者に唆されて2つに分割した、と言った趣、つまり1冊の本を各上下巻4分冊にして売っている勘定です。

ジェネラル・ルージュの凱旋 海堂尊
 ジェネラルと渾名される救命救急センター部長に起きた収賄疑惑に「チーム・バチスタの栄光」のコンビが挑みます。内容的にミステリー度低め、と言うか既にミステリー部分は放棄し医療エンターテイメントに徹した内容、これが今後の行き方なのか、はたまた「ナイチンゲール」と2つに分けた影響なのかは分かりません。

 3作読んでみて、著者の狙いはミステリーよりもAI(オートプシー・イメージング)や救急医療、ドクター・ヘリなど現在の医療の抱える問題について現場から訴えることの方が主眼らしいことが判ってきました。

 明日はバシュメット率いる新ロシア国立響です!

0 件のコメント:

コメントを投稿