2010年5月13日木曜日

ノリントン&シュトゥットガルト放響の爽快エニグマ

がーん、先週留守録で収録し切れなかったヴァント&ベルリンドイツ響のライブ盤(ブルックナー5番、9番など)、昨夜の再放送をうっかり忘れて再度失敗してしまいました。

 その代わり、逃したと思っていたカリコマのテレ朝デビュー、実は昨夜の「学生ヒーローズ」でやっており、きっちり収録出来てハッピー。

 爽やかな晴れ、ただ気温は平年よりやや低め、春というより秋の空気感でした。昨日ひいた風邪の症状は今日辺りがピーク、咳が止まらず夜のコンサートでは難儀しました。

 聴いたのはノリントン率いるシュトゥットガルト放響、6年程前にこのコンビでマーラー1番を聴いてます(2004/12/30の記事参照)が、ノリントンはおもろいオッサンという印象、またシュトゥットガルト放響はチェリで聴いた時に比べると弦セクションが伸びに欠け音程が悪くなった印象でしたが、思い返せばそれはノンヴィヴラート奏法のせいだった気がします。

5月13日(木) サントリーホール
 サー・ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送響 ハイドン Sym1番、ブラームス Vn協、エルガー エニグマ変奏曲
 最初のハイドンは弦(たった9本!)がほぼ起立し輪になってノリントンを囲み、その背後に管が5人並ぶ極小編成、すっきりサウンドでした。次のブラームスのソリストはまだ10代で愛らしいパク・ヘユン、拍手に応えディエス・イレをモチーフとしたイザイの曲をアンコール。
 曲想によって棒の有無を使い分けるノリントン、後半エルガーでは指揮棒を使用し、各変奏の表情の描き分けが巧みでした。対向配置で最後列に弦バスがずらっと並んだオケ、若そうなコンミス(!)率いる弦はノンヴィヴラート奏法に慣れたのか、前回の来日時に比べると透明感と伸びを併せ持つ個性的な響きを確立、中盤のヤマ場ニムロッドではかつて聴いたことの無い独特のサウンドで盛り上がりました。また終曲の1つ手前での精妙な表現(指で叩くティンパニ!)も印象的、そしてラストの見事に決まったサウンドも最高、爽快なブラスはまるでイギリスオケの様でした。アンコールはまず前回と同じローエングリン第3幕前奏曲を中間部は表情たっぷり、両端部は激しく奏し、次にウォルトンの短くて陽気な曲を奔放に。

 チケット価格は安めなのに、やや癖のある招聘元のせいか会場は6-7割程度の入り、とてもいい演奏会だったのに勿体無いです。

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