あ、全米OP、知らない間に始まってる…。あと、動画は未だチェックしてませんが、B.J.がまた同じ相手(エドガー、よく知らない…)に負けたニュースを見て衝撃を受けてます。
昨日は試合後のシャワーで朝風呂を代用したため、本日が合宿後最初の体重測定、増加量は0.5kgと少なめ、昨日余り物を口にしなかったのが効いたかも。
よく晴れて最高気温35.6度と8月に入って10度目の猛暑日、ここ5日間のハードワークが祟って微妙に右膝に痛みを感じてますが、今後激減する猛暑日をいつくしむべく昼休みは壁打ち&日向ぼっこ。
本日はお盆の帰省時に読んだ本から、著者のシリーズ探偵の中でも最も高名な神津恭介、その最後の事件と記されています。実家近くのブックオフで100円購入、ただ高木彬光作品は昔かなり古本で買い溜めており、しかもその大半は未読、もしやと思い確認すると、実家に既にありました(涙)。
七福神殺人事件 高木彬光
神津恭介の元に届いた「七福神を殺す」というメッセージ通りに起きる、一見無差別な連続殺人、その真相は名探偵最後の事件としては物足りないものではありましたが、これが最後の事件となる事情も語られているあたり、著者自身の状況を重ねている様で感慨深いものがあります。
因みにこの神津恭介シリーズ、本作の後平成になって復活したそうです、余り評判が芳しくないようですが…。
同じ著者の墨野隴人シリーズも実家にいっぱい買い置きが、こっちは順を追って読まないと最終作の衝撃が味わえないそうなので、いつかまとめて読んでみたいと思ってます(いつの日になることやら…)。
2010年8月31日火曜日
2010年8月27日金曜日
ジャッド&アジアユースオケの5番
白子での合宿パート1から戻り、これからジャッド&アジアユースオケのマーラー5番、深夜に戻り明日は5時起きして合宿パート2、尾瀬へと向かうので、続きはたぶん週明けに。
<続き>
この日白子や都心は猛暑日だったようですが、南茨城は連続猛暑日は途切れて最高33.5度、まあそれでも十分気持ちのいい残暑です。
昼過ぎまで白子で練習し、職場に一瞬戻ってからオペラシティへ、ほぼ例年聴いているアジアユースオケです。ただ、音楽監督のR.パンチャスの指揮で聴くことが殆どで、ジャッドの指揮は初めてかも、当然彼のマーラーも初体験です、たぶん。
8月27日(金) オペラシティ
ジェームズ・ジャッド指揮アジア・ユース・オーケストラ シューマン チェロ協奏曲、マーラー Sym5番
この企画20周年とのことでオーディションでアジア各地から集められたメンバーは過去最大の108名、前半シューマンのソリスト、ジャン・ワンはアンコールにバッハ(たぶん)を2曲も、また何と彼は後半マーラーでもプルトの1番後ろで弾いてました。そのマーラー5番は新しい版らしく、第3楽章ではHrソロが起立して演奏、前半のTpソロと共になかなかの吹きっぷり、あと1stTbが見事でした。ジャッドは標準的テンポでアクは少なめ、旋律をより歌うために強弱を大きく付けたりテンポを揺らしたりする印象、第4楽章で時に拍を振らないフレージング主体の棒で弦から叙情的な歌を引き出した点と、終楽章で第4楽章を回顧する部分でのしみじみした表情が印象的、クライマックスでのブラスの鳴りとそれに消されない弦の音量もなかなか、そして最後の唖然とする程の急速なアッチェレにもオケはくらい付いてゆき、鮮やかな大団円、会場大興奮でした。アンコールは無し、たぶん翌日の最終日にとってあるんでしょう。
ジャッドのマーラー、前半はやや面白みが無いかも、と感じてましたが、最後の方にケレン味が出てきて楽しめました。
2010年8月23日月曜日
名作再訪:ポオとニッキ - 平石貴樹 「だれもがポオを愛していた」
あうぅ、1勝すれば、の希望も空しく3連敗、ダメ元だった第2戦はいいとして、昨夜の第3戦は取りたかった…。ともあれ、これで勢いを付けてあげたんですから、次はちゃんと中日を叩いて下さい。
暦は「処暑」とのことですが、昨日から関東の夏も気合を入れ直したか最高36度超と連日の猛暑日、本日のガス使用量0.095m3、および書き忘れてましたが今月のガス使用量3m3(ガス代1345円)は共に最少記録更新です。
本日はお盆の帰省中に読んだ本から、個人的な好み(ロジック重視、パズラー大好き)では「人形はなぜ殺される」「りら荘事件」「占星術殺人事件」などに伍して国産ミステリーのオールタイムベストテンに入る大傑作と思っている作品です。
お盆のプチ同窓会の後、地元のブックオフに寄った際100円の棚で集英社文庫版を発見、(創元推理文庫版を有してるのに)装丁の可愛さに惹かれて購入、敢えて再読する積りは無かったのに、冒頭事件開幕の日付が自分の誕生日、つい運命を感じて?読んでしまった次第。
だれもがポオを愛していた 平石貴樹
その名もアッシャー家を思わせるボルティモアのアシヤ家で起こる、ポオ作品への"見立て"連続殺人に素人探偵ニッキが挑む、という稚気溢れるパズラー、何より読者への挑戦が嬉しいです。初読時ほどロジックに必然性が感じられず、やや評価は下がりましたが、「アッシャー家の崩壊」の絵解きは本当に見事、そのため評価が甘くなっていたかも。
間違いなく言えるのは、本作を読む前にポオ「アッシャー家の崩壊」を読んでおかないと、その妙味は半減するってことです。
暦は「処暑」とのことですが、昨日から関東の夏も気合を入れ直したか最高36度超と連日の猛暑日、本日のガス使用量0.095m3、および書き忘れてましたが今月のガス使用量3m3(ガス代1345円)は共に最少記録更新です。
本日はお盆の帰省中に読んだ本から、個人的な好み(ロジック重視、パズラー大好き)では「人形はなぜ殺される」「りら荘事件」「占星術殺人事件」などに伍して国産ミステリーのオールタイムベストテンに入る大傑作と思っている作品です。
お盆のプチ同窓会の後、地元のブックオフに寄った際100円の棚で集英社文庫版を発見、(創元推理文庫版を有してるのに)装丁の可愛さに惹かれて購入、敢えて再読する積りは無かったのに、冒頭事件開幕の日付が自分の誕生日、つい運命を感じて?読んでしまった次第。
だれもがポオを愛していた 平石貴樹
その名もアッシャー家を思わせるボルティモアのアシヤ家で起こる、ポオ作品への"見立て"連続殺人に素人探偵ニッキが挑む、という稚気溢れるパズラー、何より読者への挑戦が嬉しいです。初読時ほどロジックに必然性が感じられず、やや評価は下がりましたが、「アッシャー家の崩壊」の絵解きは本当に見事、そのため評価が甘くなっていたかも。
間違いなく言えるのは、本作を読む前にポオ「アッシャー家の崩壊」を読んでおかないと、その妙味は半減するってことです。
2010年8月22日日曜日
18切符で松本詣で - ヴェルバー&サイトウ・キネン・オケのサロメ
貧乏人には一生縁が無いと思っていた松本のサイトウキネンフェスティバル、不意に安くチケットが手に入り、急遽参戦となりました、勿論往き返りは青春18切符です。
今乗り換えの都合で途中下車した甲府駅前のマックで電波を拾ったところ、午前中なのにかなりの気温、目の前では「岸岡ちなみ」なる少女が伸びやかな歌声でストリートライブをやっています。
さっきまで乗っていたホリデー快速は鈍行ユーザーには珍しい2階建て車両、下層は脚フェチにはたまりません。
松本で時間があれば吉敷竹史推薦(「寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁」)のラーメンも食べてこようと思ってます。戻りは深夜になるので続きはまた明日。
<続き>
この日甲府は余裕の猛暑日、松本ですら35度弱に達し、南茨城も35度超と全国的に暑かった模様。
松本に着き、まず吉敷竹史の推すフォルクスラーメン(現・松本ラーメン)へ、その後開演まで1時間以上あったので散策、金沢と比べると松本の街はずっと観光向けに整備されており、どこも歩道スペースが広くて快適、街なかを流れる川を挟む道ではドラマ「白線流し」の映像が浮かび、ついスピッツの主題歌を口ずさんでしまいました。
少し早めに会場入り、お隣が「白線流し」慎ちゃんの実家、深志神社だったまつもと市民芸術館は長細くて巨大な施設、入口からホールへと続く長く緩やかな傾斜が日常から非日常への移行感を高めます。心なしかロビーに佇む客層はハイソな感じ、また会場スタッフもリッチで丁寧な印象です。
サイトウキネンオケを聴くのはお正月の東京公演で小澤の振るマーラー(2番や9番など)をやっていた頃以来、また指揮のヴェルバーって誰?って感じですが、だからこそ安くチケットを入手出来たとも言えます。
8月22日(日) まつもと市民芸術館
オメール・メイア・ヴェルバー&サイトウ・キネン・オーケストラ R.シュトラウス サロメ
最上階の末席でも声やオケの音がよく届く音響、オケはさすがに上手で各パートの分離よく柔らかな音色でしかも迫力は十分、過去聴いた同曲で1番の演奏水準、ヴェルパーの解釈にはケレン味や官能性は余り感じませんが、奏者それぞれの表情でそれなりの色気が漂います。演出は(たぶん)オーソドックス、タイトルロールのデボラ・ヴォイトは胃のバイパス手術によるダイエットで見違える体型になったとのこと、それでこの重量感とは以前はどんなだったんだ? 7つのヴェールの踊りの最後は肌色タイツでした。
開演前のアナウンスに「身を乗り出しての鑑賞はおやめ下さい」とあり、「細かいなあ」と思ってましたが、自分の前の男性(4階1列)が開演と同時に手すりに乗り出さんばかりの前のめり、舞台の中央殆どがブラインドとなってしまい(涙)「成程必要なアナウンスだったんだ」と納得、さすがに7つのヴェールの踊りの時だけは彼の頭を避けるべく前後左右に動いちゃいました(笑)。
終演後ダッシュで松本駅へ向かい、地元誌で評判の高いラーメン屋を経由して帰途に、途中高尾で寝過ごして危うく甲府に逆戻りするところでしたが、何とか切り抜けて深夜1時半頃に無事帰宅。
今乗り換えの都合で途中下車した甲府駅前のマックで電波を拾ったところ、午前中なのにかなりの気温、目の前では「岸岡ちなみ」なる少女が伸びやかな歌声でストリートライブをやっています。
さっきまで乗っていたホリデー快速は鈍行ユーザーには珍しい2階建て車両、下層は脚フェチにはたまりません。
松本で時間があれば吉敷竹史推薦(「寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁」)のラーメンも食べてこようと思ってます。戻りは深夜になるので続きはまた明日。
<続き>
この日甲府は余裕の猛暑日、松本ですら35度弱に達し、南茨城も35度超と全国的に暑かった模様。
松本に着き、まず吉敷竹史の推すフォルクスラーメン(現・松本ラーメン)へ、その後開演まで1時間以上あったので散策、金沢と比べると松本の街はずっと観光向けに整備されており、どこも歩道スペースが広くて快適、街なかを流れる川を挟む道ではドラマ「白線流し」の映像が浮かび、ついスピッツの主題歌を口ずさんでしまいました。
少し早めに会場入り、お隣が「白線流し」慎ちゃんの実家、深志神社だったまつもと市民芸術館は長細くて巨大な施設、入口からホールへと続く長く緩やかな傾斜が日常から非日常への移行感を高めます。心なしかロビーに佇む客層はハイソな感じ、また会場スタッフもリッチで丁寧な印象です。
サイトウキネンオケを聴くのはお正月の東京公演で小澤の振るマーラー(2番や9番など)をやっていた頃以来、また指揮のヴェルバーって誰?って感じですが、だからこそ安くチケットを入手出来たとも言えます。
8月22日(日) まつもと市民芸術館
オメール・メイア・ヴェルバー&サイトウ・キネン・オーケストラ R.シュトラウス サロメ
最上階の末席でも声やオケの音がよく届く音響、オケはさすがに上手で各パートの分離よく柔らかな音色でしかも迫力は十分、過去聴いた同曲で1番の演奏水準、ヴェルパーの解釈にはケレン味や官能性は余り感じませんが、奏者それぞれの表情でそれなりの色気が漂います。演出は(たぶん)オーソドックス、タイトルロールのデボラ・ヴォイトは胃のバイパス手術によるダイエットで見違える体型になったとのこと、それでこの重量感とは以前はどんなだったんだ? 7つのヴェールの踊りの最後は肌色タイツでした。
開演前のアナウンスに「身を乗り出しての鑑賞はおやめ下さい」とあり、「細かいなあ」と思ってましたが、自分の前の男性(4階1列)が開演と同時に手すりに乗り出さんばかりの前のめり、舞台の中央殆どがブラインドとなってしまい(涙)「成程必要なアナウンスだったんだ」と納得、さすがに7つのヴェールの踊りの時だけは彼の頭を避けるべく前後左右に動いちゃいました(笑)。
終演後ダッシュで松本駅へ向かい、地元誌で評判の高いラーメン屋を経由して帰途に、途中高尾で寝過ごして危うく甲府に逆戻りするところでしたが、何とか切り抜けて深夜1時半頃に無事帰宅。
2010年8月21日土曜日
乙一流童話 - 乙一「暗黒童話」
うう、巨人に粉砕されてもた、ま、3試合のうち1回勝てばいいんですけど。
朝から雲多く、今日も寒いんかいな、と思いつつ早起きして東京へ出てテニス、日中はそこそこ晴れて気温も33度前後まで上がりまずまず、昼過ぎまでプレーを満喫し、午後は古本屋等でまったり過ごした休日。
日々テニスをしてるため、肌の日焼けはもうサチってるかと思ってましたが、帰省で少し褪めたのか、両腕が真っ赤に焼けてます。
本日は帰省時に地元の古本屋で買って読んだ本から、天才乙一初の長編とのことです。
暗黒童話 乙一
やや不気味な内容の童話をモチーフに、事故で片眼と記憶を失った少女が移植で新しく得た左眼の"記憶"を探る旅に出るサスペンス、勿論この著者のことですからミステリー的趣向があしらわれており、しっかりミスディレクションに引っ掛かってしまいました。
文庫版(集英社文庫)では、著者自身によるあとがきが相変わらず滅茶苦茶楽しいです。
明日は青春18切符でサイトウキネンフェスに行ってきます!
朝から雲多く、今日も寒いんかいな、と思いつつ早起きして東京へ出てテニス、日中はそこそこ晴れて気温も33度前後まで上がりまずまず、昼過ぎまでプレーを満喫し、午後は古本屋等でまったり過ごした休日。
日々テニスをしてるため、肌の日焼けはもうサチってるかと思ってましたが、帰省で少し褪めたのか、両腕が真っ赤に焼けてます。
本日は帰省時に地元の古本屋で買って読んだ本から、天才乙一初の長編とのことです。
暗黒童話 乙一
やや不気味な内容の童話をモチーフに、事故で片眼と記憶を失った少女が移植で新しく得た左眼の"記憶"を探る旅に出るサスペンス、勿論この著者のことですからミステリー的趣向があしらわれており、しっかりミスディレクションに引っ掛かってしまいました。
文庫版(集英社文庫)では、著者自身によるあとがきが相変わらず滅茶苦茶楽しいです。
明日は青春18切符でサイトウキネンフェスに行ってきます!
2010年8月20日金曜日
2転3転フレンチミステリー劇 - W~ダブル
いやあ、3日連続で書きますが、ホント横浜サマのお蔭です! 特に林の調子を上げてくれたのが嬉しいっす。
曇りがちで気温も上がらず30度割れ(涙)、2日連続して気温は西高東低傾向のよう、実家の小松(石川)ですら真夏日が36日続いているというのに…。
閉め切って保温に努めている自室、深夜の室温も帰省以降、32度台→31度台→30度台と日々じりじり降下中です(涙)。
夜は銀座で観劇、例によって奇特な方からの頂き物、主演の中越典子に惹かれての参戦ですが、ロベール・トマ原作のミステリー劇ってところもポイント、因みにオゾン作品「8人の女たち」もそのトマ原作です。
8月20日(金) ル テアトル銀座
舞台「W~ダブル」
放蕩三昧の夫に愛想を尽かした妻が、夫に瓜二つの弟がいると聞き一計を案じる、というお話。前半ややテンポ遅めながら、休憩後の後半は2転3転、予想したオチを更にひっくり返されて大満足、長台詞もきっちりこなす中越典子は美しく、他の俳優陣もメジャーな人達ばかり、堀内敬子(ドラマ「CHANGE」の女医さん)を見られたのもちょっと嬉しく、終演後には楽しいアフタートークのオマケも。
曇りがちで気温も上がらず30度割れ(涙)、2日連続して気温は西高東低傾向のよう、実家の小松(石川)ですら真夏日が36日続いているというのに…。
閉め切って保温に努めている自室、深夜の室温も帰省以降、32度台→31度台→30度台と日々じりじり降下中です(涙)。
夜は銀座で観劇、例によって奇特な方からの頂き物、主演の中越典子に惹かれての参戦ですが、ロベール・トマ原作のミステリー劇ってところもポイント、因みにオゾン作品「8人の女たち」もそのトマ原作です。
8月20日(金) ル テアトル銀座
舞台「W~ダブル」
放蕩三昧の夫に愛想を尽かした妻が、夫に瓜二つの弟がいると聞き一計を案じる、というお話。前半ややテンポ遅めながら、休憩後の後半は2転3転、予想したオチを更にひっくり返されて大満足、長台詞もきっちりこなす中越典子は美しく、他の俳優陣もメジャーな人達ばかり、堀内敬子(ドラマ「CHANGE」の女医さん)を見られたのもちょっと嬉しく、終演後には楽しいアフタートークのオマケも。
2010年8月11日水曜日
背後は重い軽妙ハードボイルド - 道尾秀介「片眼の猿」
あーあ、ついに5連敗、まあ、いいですけど。それより横浜さんグッジョブですっ!
そこそこの晴れながら台風の影響か雲多く風も強め、気温も先週の予想程は上がらず33度台、実家の石川では37度台を記録したとのこと、羨ましい限りです。
本日は先日の試合の時に読んだ本から、「向日葵の咲かない夏」で驚かせてくれた道尾秀介の第5作、ノンシリーズ作品です(たぶん)。
片眼の猿 道尾秀介
盗聴を得意とする私立探偵が産業スパイの調査をするうち殺人に遭遇、個性的な仲間達と事件の解決へ、という軽妙なタッチのハードボイルド、と思わせておいて終盤色んな真実が炸裂、仕掛けを見破ったと思っていてもそれ以上のサプライズを味わうと共に、軽いノリで書かれた理由まで最後に浮かび上がる仕組み、ちょっとあざといけど。
処女作「背の眼」あたりに比べると格段にリーダビリティも向上してます。
因みに著者の書下ろし原作によるドラマ「月の恋人」は、結局ミステリー的オチの無いオールドファッションな恋愛ものでしたが、一つだけ小ネタ(硬貨4枚の示すもの)でオチがあってちょっとビックリ。
そこそこの晴れながら台風の影響か雲多く風も強め、気温も先週の予想程は上がらず33度台、実家の石川では37度台を記録したとのこと、羨ましい限りです。
本日は先日の試合の時に読んだ本から、「向日葵の咲かない夏」で驚かせてくれた道尾秀介の第5作、ノンシリーズ作品です(たぶん)。
片眼の猿 道尾秀介
盗聴を得意とする私立探偵が産業スパイの調査をするうち殺人に遭遇、個性的な仲間達と事件の解決へ、という軽妙なタッチのハードボイルド、と思わせておいて終盤色んな真実が炸裂、仕掛けを見破ったと思っていてもそれ以上のサプライズを味わうと共に、軽いノリで書かれた理由まで最後に浮かび上がる仕組み、ちょっとあざといけど。
処女作「背の眼」あたりに比べると格段にリーダビリティも向上してます。
因みに著者の書下ろし原作によるドラマ「月の恋人」は、結局ミステリー的オチの無いオールドファッションな恋愛ものでしたが、一つだけ小ネタ(硬貨4枚の示すもの)でオチがあってちょっとビックリ。
2010年8月10日火曜日
結末が個性的なSF系青春ミステリー - 米澤穂信「ボトルネック」
この試合の2日間、移動時や待ち時間で本は沢山読めました。ただ今日はその前、先週末に読んだ本から。やや分別臭い内容を持つ青春ミステリーの多い筆者の個性が前面に出た作品です。
ただ金沢や東尋坊に土地鑑のある(石川出身の)自分には、その舞台の描写だけで十分楽しめましたが、一般の読者にはそのあたりが微妙かも。
ボトルネック 米澤穂信
恋人を弔うべく訪れた東尋坊で意識を失い、金沢で目覚めた時に周りの世界に感じる違和感、その謎が氷解するに従い主人公が冷厳な事実に直面するというお話、謎の解明にはミステリー的語法が使われていますが、内容はSF仕立ての青春小説、それでも以下のネタバレの項で述べる印象的な結末ゆえ、やはりミステリーとして楽しめました。
<< 以下ネタバレにつき未読の方は飛ばして下さい!! >>
結末に至り、本作が「女か虎か」に連なるリドルストーリーとなっている仕掛けに唸りました。
ただ金沢や東尋坊に土地鑑のある(石川出身の)自分には、その舞台の描写だけで十分楽しめましたが、一般の読者にはそのあたりが微妙かも。
ボトルネック 米澤穂信
恋人を弔うべく訪れた東尋坊で意識を失い、金沢で目覚めた時に周りの世界に感じる違和感、その謎が氷解するに従い主人公が冷厳な事実に直面するというお話、謎の解明にはミステリー的語法が使われていますが、内容はSF仕立ての青春小説、それでも以下のネタバレの項で述べる印象的な結末ゆえ、やはりミステリーとして楽しめました。
<< 以下ネタバレにつき未読の方は飛ばして下さい!! >>
結末に至り、本作が「女か虎か」に連なるリドルストーリーとなっている仕掛けに唸りました。
2010年8月8日日曜日
ジャンプのマーラー - 金子建志&千葉フィルのマーラー9番
あーあ、やっぱ12球団(11球団じゃなくて)で唯一山本昌を打てないのが阪神のよう、これで目標の1勝が怪しくなってきました。
あと昨夜テレ東で放送のUFC、済みません、今の五味ならタイソン・グリフィンにも負けると思ってました。
空にはうろこ雲が見えたりもしましたがそこそこの晴れ、気温は少し盛り返して最高34.5度、この半月は部屋の温度が常時31-2度を維持しており、日記を付け始めて以降、最高の夏です。ま、それは環境の話であって、私生活的には100%夏は終了してしまいましたが(笑)。
早起きして午前中テニス、午後アマオケ、と典型的休日。先々週だったか、乗った電車(TXと中央線)がことごとく冷房が効き過ぎ(含む弱冷房車)で凍死するかと思いましたが、今日はまだ許容範囲、と思ったら八重洲から有明へ向かう都バスが激寒でした。
ま、乗ってきた人達は口々に「冷房効いてる!」と嬉しそうでしたが…。
午後聴いたのは昔のFMライブ番組の名解説でお馴染み金子建志の振るマーラーです。特に9番はバーンスタインが1度だけBPOを振った同曲のFM放送時の体験が彼のマーラー感の大きな転機となったことをどこかに書いてました(自分にもそうだったかも)ので、彼にとって思い入れの強い曲であることは間違い無さそう。
ただこの季節、ホール内の冷房にも悩まされるため、共にマーラーだった昨日も今日も、終楽章になる頃にはお腹がゴロゴロ、トイレ警報発令状態で聴く羽目になるのが辛いところ(涙)。ああ、冷房の無い国に住みたい!(ってか、俺が子供の頃はそうだった…。)
8月8日(日) 習志野文化ホール
金子建志指揮千葉フィルハーモニー管弦楽団 バーンスタイン 管弦楽のためのディヴェルティメント、マーラー Sym9番
メインが9番ゆえか前半はバーンスタイン、実演で全曲聴くのは初めての楽しい曲、金子氏はバーンスタインを意識してか何度もジャンプ!そして後半のマーラー、氏によると9番は1stVnと2ndVnの掛け合いが重要なので対向配置は譲れないけれど、アマゆえ弾きやすさを考慮して低弦の位置は変えず2ndVnとVlaだけ入れ替えたとのこと、冒頭から無理に抑えることなく各動機をしっかり鳴らしてゆく音作り、HrとTpソロが見事、またも何度かジャンプの出た第3楽章は躍動感とブラスの鳴りが激しく、終楽章前半では非力でやや不安定な弦セクションから訴求力ある響きを丁寧に紡ぎ出しており少し感動、クライマックスでのTpの鳴りも豪快、終幕の静かな部分では早い段階からVlaを強調するバランスが印象的、そして余り粘らずに到達した最後の1音、どこで音を止めていいのか判らない振り方のため、かなり長めに音が消えてゆき、その後20秒程の黙祷が続きました。
今年9番はこれで4度目ですが、今日の演奏が一番オケが未熟なのに一番感動した演奏でした。金子氏の9番はこれで2度目(か3度目)ですが、確実に彼の中で深化が進んでいると思います。
例によってパンフには金子氏の詳細な解説があって楽しく、様々な発見がありましたが、9番の第3楽章の主題が1番の第3楽章"フレール・ジャック"の早回しになってるとは知りませんでした。
あと昨夜テレ東で放送のUFC、済みません、今の五味ならタイソン・グリフィンにも負けると思ってました。
空にはうろこ雲が見えたりもしましたがそこそこの晴れ、気温は少し盛り返して最高34.5度、この半月は部屋の温度が常時31-2度を維持しており、日記を付け始めて以降、最高の夏です。ま、それは環境の話であって、私生活的には100%夏は終了してしまいましたが(笑)。
早起きして午前中テニス、午後アマオケ、と典型的休日。先々週だったか、乗った電車(TXと中央線)がことごとく冷房が効き過ぎ(含む弱冷房車)で凍死するかと思いましたが、今日はまだ許容範囲、と思ったら八重洲から有明へ向かう都バスが激寒でした。
ま、乗ってきた人達は口々に「冷房効いてる!」と嬉しそうでしたが…。
午後聴いたのは昔のFMライブ番組の名解説でお馴染み金子建志の振るマーラーです。特に9番はバーンスタインが1度だけBPOを振った同曲のFM放送時の体験が彼のマーラー感の大きな転機となったことをどこかに書いてました(自分にもそうだったかも)ので、彼にとって思い入れの強い曲であることは間違い無さそう。
ただこの季節、ホール内の冷房にも悩まされるため、共にマーラーだった昨日も今日も、終楽章になる頃にはお腹がゴロゴロ、トイレ警報発令状態で聴く羽目になるのが辛いところ(涙)。ああ、冷房の無い国に住みたい!(ってか、俺が子供の頃はそうだった…。)
8月8日(日) 習志野文化ホール
金子建志指揮千葉フィルハーモニー管弦楽団 バーンスタイン 管弦楽のためのディヴェルティメント、マーラー Sym9番
メインが9番ゆえか前半はバーンスタイン、実演で全曲聴くのは初めての楽しい曲、金子氏はバーンスタインを意識してか何度もジャンプ!そして後半のマーラー、氏によると9番は1stVnと2ndVnの掛け合いが重要なので対向配置は譲れないけれど、アマゆえ弾きやすさを考慮して低弦の位置は変えず2ndVnとVlaだけ入れ替えたとのこと、冒頭から無理に抑えることなく各動機をしっかり鳴らしてゆく音作り、HrとTpソロが見事、またも何度かジャンプの出た第3楽章は躍動感とブラスの鳴りが激しく、終楽章前半では非力でやや不安定な弦セクションから訴求力ある響きを丁寧に紡ぎ出しており少し感動、クライマックスでのTpの鳴りも豪快、終幕の静かな部分では早い段階からVlaを強調するバランスが印象的、そして余り粘らずに到達した最後の1音、どこで音を止めていいのか判らない振り方のため、かなり長めに音が消えてゆき、その後20秒程の黙祷が続きました。
今年9番はこれで4度目ですが、今日の演奏が一番オケが未熟なのに一番感動した演奏でした。金子氏の9番はこれで2度目(か3度目)ですが、確実に彼の中で深化が進んでいると思います。
例によってパンフには金子氏の詳細な解説があって楽しく、様々な発見がありましたが、9番の第3楽章の主題が1番の第3楽章"フレール・ジャック"の早回しになってるとは知りませんでした。
2010年8月7日土曜日
立秋のマーラー3番 - シュピーラー&フィルハーモニックアンサンブル管
うーむ、やはりナゴヤドームでは勝てません。でも広島はよくやった!ただ前田の3勝以外巨人に勝ってないのはどうかと思います。
今日は立秋、これを過ぎると"残暑"と呼ばれる訳ですが、たぶん統計的にはこの立秋の頃が暑さのピークなのでは、本日もよく晴れて34度には届きましたが、2日連続して微妙に低下傾向です。
練習場所が無く日中は教え子の試合の応援へ、勝つべき試合は勝ってくれて一安心。
夕方はマーラーを聴きにサントリーへ、演ずるのは挟み込みチラシで以前から気になっていたアマオケの老舗、ただその価格設定が異様に高く(最安券だとプロより高い!)、これまで聴く機会に恵まれませんでしたが、知人の奢りで初の参戦です。
パンフを見ると、何とこれまで演奏旅行でムジークフェライン、コンセルトヘボウ、フィルハーモニー、カーネギーなど名だたるホールで演奏してます。す、凄い…。
8月7日(土) サントリーホール
カルロス・シュピーラー指揮フィルハーモニックアンサンブル管弦楽団 マーラー Sym3番
まずHrが12本もいるのにビックリ、オケは弦が安定しており管も全パート達者、確かにアマオケでもトップクラスの実力か((元)プロも混じってる感じ)。第3楽章が終わると驚きの20分休憩、この間に女声約100人、児童約50人の合唱とソリストが加わって後半戦へ、終楽章クライマックスでは弦管バランスの取れた雄大な響きを満喫しました。ただオケにこれだけの力があれば、指揮者の個性によるプラスアルファが欲しいところ、シュピーラーの紡ぎ出す音には余りそれが感じられず少し残念。
明日もアマオケでマーラー、金子建志の振る9番です!
今日は立秋、これを過ぎると"残暑"と呼ばれる訳ですが、たぶん統計的にはこの立秋の頃が暑さのピークなのでは、本日もよく晴れて34度には届きましたが、2日連続して微妙に低下傾向です。
練習場所が無く日中は教え子の試合の応援へ、勝つべき試合は勝ってくれて一安心。
夕方はマーラーを聴きにサントリーへ、演ずるのは挟み込みチラシで以前から気になっていたアマオケの老舗、ただその価格設定が異様に高く(最安券だとプロより高い!)、これまで聴く機会に恵まれませんでしたが、知人の奢りで初の参戦です。
パンフを見ると、何とこれまで演奏旅行でムジークフェライン、コンセルトヘボウ、フィルハーモニー、カーネギーなど名だたるホールで演奏してます。す、凄い…。
8月7日(土) サントリーホール
カルロス・シュピーラー指揮フィルハーモニックアンサンブル管弦楽団 マーラー Sym3番
まずHrが12本もいるのにビックリ、オケは弦が安定しており管も全パート達者、確かにアマオケでもトップクラスの実力か((元)プロも混じってる感じ)。第3楽章が終わると驚きの20分休憩、この間に女声約100人、児童約50人の合唱とソリストが加わって後半戦へ、終楽章クライマックスでは弦管バランスの取れた雄大な響きを満喫しました。ただオケにこれだけの力があれば、指揮者の個性によるプラスアルファが欲しいところ、シュピーラーの紡ぎ出す音には余りそれが感じられず少し残念。
明日もアマオケでマーラー、金子建志の振る9番です!