チョン&東フィルのブルックナー8番を聴いた後、コンセルトヘボウの3番は聴きたいけれど券は無し、でも渋谷から川崎はそう遠くないし、と「チケット売ります/買います」状況を様子見するべく夕方ミューザへ盲進。
観察の結果「売ります」の人は高い席ばかり、そしてやはり「買います」の人の方が多く、それに加わる根性も出ず、そろそろ帰ろうか、と思っていたところで知人と遭遇、「折角ですから挑戦なさっては」とマジックまで出して勇気付けてくれたので、遅ればせながら「チケット求む」立ちんぼに参戦することに。
何人か声を掛けていただきましたが、自分の予算で買える最安席9000円は無く、何度も断っているうちに、10年程前、アバド&BPOのやはりマーラー3番で同様にサントリー前で立ちんぼしつつ、高い席の申し出を断るだけで終わった空しい記憶が甦ってきました。
とそこへ、上品な感じの女性二人連れから「どうせ余って無駄にしてしまうので、よろしければ。お金は要りません」とS席29000円!が差し出され、お言葉に甘えることに、しかも場所は3階正面最前列!(ミューザは4階は遠いけれど3階はそこそこ近い)
たぶん席は並びだろうから、お礼(と言っても気持ちだけですが…)は席に着いてからゆっくり、と思っていたらお二人は全く違う場所だったらしく、その後会えずじまい。十分にお礼の言葉もお伝え出来ず済みません、本当に有難うございました!
11月21日(土) ミューザ川崎
マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管 マーラー Sym3番
弦は音域順に並ぶ通常配置、Tb,Tpの左に9本ずらっと並んだHrが壮観、女声合唱は正面奥、児童合唱は左手奥、その前方にソリスト、アンナ・ラーション(で、デカイ…)が第1楽章後に登場、舞台裏のポストホルンは前半が右袖、後半が左袖と移動する趣向、Tpっぽい音でしたがカーテンコールではバルブ付きのポストホルンを手にしてました。オケは序盤のTpソロのミスからやや連鎖反応を起こしてました(神っぽかったHrトップまで!)が、まあそれなり、ただコンセルトヘボウにしては弦が伸びと厚みに欠ける感じ、まあ、来日の度にそう書いてる(2006/12/3、2008/11/11)のでそれが本来のキャラかも。楽想によって棒の有無を使い分けるヤンソンスは時折楽譜に無い強弱を付けつつも基本は無難でアクの無い表現、終楽章クライマックス前の弱音コラールではTp、Tb共にミュート代りに黒い布をベルにかぶせて吹いていたのが印象的、その後のクライマックスではそれまで不満だった弦が鳴ってなかなかの高揚感、そしてラスト1音はかなり長めでした。
同じコンセルトヘボウとの3番だと、完成度では8年前のシャイーの時に及びませんが、前半楽章の楽しげな表情と終楽章ラストの高揚感なら上だったかも、ただ、コンセルトヘボウでマーラーをやればこの位は当然、という演奏と感じました。
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