2009年9月3日木曜日

古典再訪その2: マクロイのスーパーナチュラル - ヘレン・マクロイ「暗い鏡の中に」

 3ゲーム差、はっきり背中が見えてきました

 西日本では真夏日だというのに、こちらは今日も曇りがちで夏日に届かず朝晩は10度台、夕方外に出た時、虫の声は半端じゃありませんでした。

 朝のTVで「虫はワニと同様変温動物、そのため気温が高い方がよく動けて鳴き声も激しくなる」と言ってましたが、この涼しさであの鳴き声はどうも解せません。

 本日は1949年刊の古典再読の第2弾、オカルト系ミステリーの金字塔「暗い鏡の中に」、これは大のお気に入りで、海外作品でベストミステリーを10作挙げよ、と言われればたぶん入りそうな位。

 ただこの作品、文庫裏のあらすじが既にネタバレ、とも言われてますので、いきおい感想もすぐそうなりますのでご注意を。

暗い鏡の中に ヘレン・マクロイ
 謎の理由で解雇された女性教師を助けるべく出馬したウィリング博士の前に起こる、超常現象としか思えない殺人、オカルト系本格の名作です。
<< 以下バリバリのネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 ドッペルゲンガーをテーマにした内容の不気味さと、シンプルながら鮮やかな手がかりは見事、本作をを読んで以来、「レモン・ヴァービーナ」という単語が(それがどんな香りか知らないまま)頭にこびり付いて離れなくなっています。

 ただ再読してみると伏線によっては余り公明正大とは言えない部分もあり、昨日の「ジェゼベルの死」とは反対に、再読で少し評価が減じました。

 ともあれ、三津田信三「厭魅の如き憑くもの」を読む前に是非読んでおいて欲しい作品です。

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