2010年6月23日水曜日

ホラー+本格の処女作 - 道尾秀介「背の眼」

 昨夜のウィンブルドン、ナダルと互角に打ち合い、かつよりショットにバラエティーのある錦織はポテンシャルの高さを証明、また相手がやや悪かった伊達、ことサーブに関しては復帰前より良くなっている気がします、忘れてるだけか。

 朝から断続的な雨、時には晴れ間もあり時には激しい降り、風も強めと台風接近中の天気みたい、そう言えば今年は台風未だ来てません。右膝は徐々に快復傾向、雨で壁打ちもお休み。

 本日は先週読んだ本から、自分の中での今年の課題図書ならぬ課題作家である道尾秀介、処女作がなかなか手に入らず第2作「向日葵の咲かない夏」を先に読んでしまい(驚愕し)ましたが、第5回ホラーサスペンス大賞の特別賞受賞作を改稿したデビュー作をやっと読むことが出来ました。

背の眼 道尾秀介
 著者の分身たる主人公が神隠しの起こった山村で遭遇した怪異現象を旧友の"霊現象探求家"に相談、自殺者の背中に「眼」が写り込む心霊写真とも関連することが分かり、殺人事件も絡んでくる展開、処女作だけに描写がやや冗長ですが、ホラーであると同時に本格物にもなっているため、通常の謎解きに加えて、これは純然たる怪異現象なのか?論理で解体されるべきなのか?というメタな判断も必要となる趣向(二階堂黎人「人狼城の恐怖」第1部で似た体験をした記憶あり、勘違いでしたが(笑))、また幕切れにはしみじみ部分まであって盛り沢山、京極堂シリーズのエピゴーネン的内容となってはいますが、それを逆手に取ったヒネリまであって楽しめました。

 次は「骸の爪」「シャドウ」と進みます!

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