2011年12月21日水曜日

カラスとクローンの島 - 有栖川有栖「乱鴉の島」

 ビックリのニュース: 森田芳光監督が急死…61歳、急性肝不全で
えっ… 

 朝はそこそこ冷え込みマイナス3度、日中は雲りがちで余り上がらず最高8度台と低め、半月振りに講義で横浜へ、早めに出て実家石川の地銀の口座を東京支店で開設、たかが口座を作るのに30分も掛かるとは知らず、遅刻しそうになりました。大学の講義室は暖房が入っていて暖かいです。

 少し前気になったニュース: カラスの記憶力、色に関しては1年
以前カラスの知能と認識能力がスゴイって書きましたが、記憶力も自分以上であることが判明。

 でカラスと言えば、先日読んだ本、有栖川有栖の火村シリーズの1冊、初の孤島ものとのこと。

 現代のクイーンたらんとし、"トリックよりロジックを"重んじる著者の姿勢には100%賛成ですが、そのスタイルで量産は難しいのか、それを体現する江神シリーズは僅か4作、その最新作「女王国の城」が待望の文庫化なって読み始めたのは今年の2月、「読者への挑戦」で立ち往生し気が付けば年末に(涙)。

 で先日、余り感心したことのない火村シリーズ(「マレー鉄道の謎」「朱色の研究」)のうち、ほぼ同時期に書かれそこそこ評判の良かった本作を100円棚で発見、推理再開のウォーミングアップとして読むことに。

乱鴉の島 有栖川有栖
 カラスが跋扈し携帯も通じない孤島に迷い込んだ火村と有栖の前にはいわくありげな集まり、そして起こる殺人、いわゆる"孤島もの"かと思いきや、ITやクローン技術など現代風の話題を盛り込みつつ、殺人より寧ろ島の集まりの目的をメインの謎として話が進行、その真相の是非はともかく、シンプルなロジックで犯人を1人に同定する部分は(その論理展開は首肯出来ないにせよ)さすがでした。

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