2012年6月3日日曜日

経血のサロメ - 演劇「サロメ」

 あーあ、阪神また借金生活。

 午前中は雨予報ながら降らず、午後はだんだん好転し夕方前にはほぼ青空、気温はほぼ平年、数日前発生した謎の蕁麻疹、朝から昼過ぎまではポツポツした痕だけで大人しくしてるのですが、午後から夜になると活動再開、そそれらポツポツの周りが俄然モコモコ盛り上がってきます、人体の不思議。

 午前中の練習が対抗戦に変更となりテニスの予定はキャンセル、ただ都心に出る用事は既に入れてしまっていたので、朝から東京に出て新国のZ席に並んでみました。

 とは言ってもオペラじゃなくて普通の演劇です。ただ演目は「サロメ」、2001年にアンハルト歌劇場の引越し公演でラッパライネン様演じるフェルゼンシュタイン演出に度肝を抜かれて以降、「サロメ」となると何か語り草となる事件があるかも、と気になる体質になっており、しかも主演が多部未華子(デカワンコ)となると、何が起きるか証人になっておきたい、という欲求が出てしまったから。

 とは言え演劇は所詮守備範囲外、たまに観ることはあっても招待券が回ってきた時だけ、お金を出して参戦したことは殆どありません。なので、Z席1500円が上限ギリギリです。

 9時に現地着、自分は前から13番、10時までに並んだ数は24名、「大劇場と違って中劇場だと少ないかも」と懸念したZ席は26枚!余裕でした。

 開演の午後1時までは少し時間があり、無線LANの入る新国脇のマックで時間潰し、シャラポワの全仏3回戦をロシアの揚げ職人からダウンロードしました。

 その後知人との待ち合わせ経て、人生2度目(前回はバレエ)の中劇場へ、まあ、そこそこ名の売れた多部未華子だけに、(蜷川演出ならともかく)お色気度は期待薄とは思いつつ、双眼鏡片手に2階席最後列の隅っこへ、オペラハウスと違い、Z席でも視界は考慮されて設計されているらしく、見切れは殆どありませんし、前列の人による塞がり具合も少なめ。

6月3日(日) 新国立劇場 中劇場
 演劇「サロメ」
客席の前9列を潰して舞台がせり出し、更にその周囲を水を湛えた堀が囲み、地下牢もそこに、堀の中は2階席からは見えますが1階席からは見えないので舞台上方には大きな鏡が。衣装は現代風、サロメ役多部未華子は長ゼリフを楽々とこなしてヘロデ王役の奥田瑛二(監督・演出に専念した方がいいのでは?)より安定感あり、宮本亜門の演出は純真無垢(子供)のサロメ像ゆえ7つのベールの踊りを含め官能性ゼロ(残念)、珍しくもキーとなる"赤い月"が舞台上には描かれず、代わりに終段白い舞台を血の海で赤く染めることでサロメの月のもの(初潮?)、少女から女への変化を象徴していました。

 新国中劇場で芝居を観たのは初めてですが、普通の小屋だと声を張らないと客席まで届かないのに、音響がいいことを利して小声のセリフを多用していました。

 終演後外に出ると、陽が射していい感じの天気になっていたので新宿まで散策、南茨城と全く同じ種類と色のツツジが満開となり濃いピンク花を咲かせている高層ビル街の一角がありました。これが真紅の花だと劇とぴったりだったんですが。

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