2012年9月25日火曜日

セミジュヴナイル本格? - 島田荘司「透明人間の納屋」


 昨夜激しい閃光、そして地響きと共に雷鳴の轟音、こりゃ近くに落ちたんじゃ、と思っていたら、同僚の住むビルに落ちたとのこと。

 朝から10度台と寒々、深夜から早朝に降ったらしくそこら中濡れてます。ただ日中は曇り、気温は余り上がらず最高21度台、セミの声もツクツクボウシだけになってきました。

 観たいと以前日記に書いた「灰の迷宮」のドラマ版が先日再放送されており、6年越しに念願の視聴、ミステリー的内容は完全に忘れているのですが、ラーメンの挿話だけは記憶に残っている作品、案の定、ラーメンネタを膨らまして前面に出した演出になってました(笑)。あとドラマ中で鹿児島ラーメンの代表として「三平ラーメン」が出てきてました。

 で本日はその島田御大の作品、先日文庫化されているのを発見し、即買即読です。

透明人間の納屋 島田荘司
 時代は昭和、日本海側の小都市を舞台に少年の視点で青年との交流が語られ、そこに密室からの人間消失が絡みます。一応はジュヴナイルとして書かれたようですが、それにしては挿画が怖いし、筆致もそれ程子供向けでは無く、かつテーマもやや大人向け、ともあれ、パッとしない密室トリックながらそれと有機的に結び付いて絵柄を一変させる"透明人間"の正体が素晴らしいです。

 「松下謙三」によるルポ部分、高木彬光の文体模写をしている様には感じられませんでしたが、実際どうなんでしょう?

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