2011年1月15日土曜日

歌姫とセレンディップ - 幸田浩子さんのソプラノ

 1月18日のボケ老人:
昨年11月"watermark"ウィルスにやられたノートPC、結局駆除出来ず、必要なファイルのバックアップを取りWindowsを再インストールする羽目に、ところが半分しかバックアップを取っていないのに(全部取った気になっていたらしく)実行してしまい、ここ数年のデータのかなりの部分が永遠に消去…(涙)。

 連日の冬晴れ、朝はやや低めで-5度近く、日中はやや高めで10度を超えて日較差は15度余り、週末の雪は殆ど消えましたが、軽めの壁打ちをしに出た際、日陰の水溜まりはお昼になっても凍ったまんまでした。
<以上1月18日に関する話題>

 2つのコンサートの前に寄った渋谷タワレコのイベントで聴いたのは幸田浩子さんのソプラノ、最新のアルバムから2曲だけ披露(去年もそうでした、声は消耗品だから?)、2曲目に歌ったリスト「愛の夢」は元々が歌曲とのこと、初めて知りました。

 とその時は思ったんですが、これはボケ老人の忘却力のなせる業(笑)、1年半程前に韓ドラ「ベートーベン・ウィルス」の流れでそのことを日記にしっかり書いてます(「愛せる限り愛せ」)、やっぱアホです。

 基本インストアイベントを聴きに、と言うより"見に"行っている身としては、ピアノ伴奏の梅田麻衣子さんの可愛さがより印象に残っています。

マリン&N響の個性派展覧会

 朝はマイナス5度割れ、日中も5度台と寒かった一日、何よりほぼ終日の曇りで、晴れなかったのは年末以降何と16日ぶり(都心では20日ぶり?)、さすが表日本です。

 午前は都内で練習、早朝-5度の中最寄のターミナル駅へ、そこで乗った上りのつくばエクスプレス、発車前は座席の下から温風が吹いていて人心地ついたのも束の間、発車した頃にはそれが停止、その後駅に停まるたんびに寒風吹き込み車内が冷え、アキバに着く頃にはすっかり凍えてました。冷房の時もこれだけケチって欲しいもの。

 当初午後はインストアイベント経由で学生オケのマーラー、とゆったりした予定でしたが、数日前教え子から「学校の課題でオーケストラを聴いてレポートを書く、というのを早急にやらなきゃいけない」とのことで、初心者でもそこそこ聴きやすく、かつ自分も聴く気になる公演としてマリン&N響をチョイスし参戦することに。

 本当はその前日、既に入手済みだった大野&東フィルのショスタコ&プロコに(学生の迷惑を無視して)連れて行く積りだったのですが、まさかの大野和士キャンセル(「トリスタン」は振ったのに…)で、即チケットを手放した(渡邊さんごめんなさい)ため、この日の強行スケジュールとなった次第。

 本日の指揮者のマリン、金曜のFM生放送を少し聴いた感じでは、何と「クープランの墓」ですらテンポをいじったり、ラストで思いっきり妙なタメを作ったりと、かなり個性的な解釈をする人のよう。

 ただ、行く気になっていた幸田浩子のイベントも捨てがたく、教え子をホールに押し込んだ後、前プロを諦めて渋谷タワレコへダッシュ(これについてはまた別記事で)、よって聴いたのは後半の「展覧会の絵」のみとなりました。

1月15日(土) NHKホール
 イオン・マリン指揮N響 ムソルグスキー 禿山の一夜、ラヴェル クープランの墓、ムソルグスキー 展覧会の絵
 着いたら丁度「クープランの墓」の終曲後半(の館内中継)、FMで聴いた通り、ラストで妙なタメを作ってました。後半の展覧会<ラヴェル編>でも冒頭Tpソロを始め、至る所で楽譜に無い強弱付けまくり、また基本的にはゆったりテンポで、最後のキエフの大門などチェリばりの悠然たる歩み、N響ブラス陣も頑張って吹いており、NHKホール外野席で無ければ同曲屈指の壮大な音場を満喫出来たかも。

 マリンは新日との1番を聴いてますが余り印象に残っておらず、こんな変な人だったかなあ、と日記を読み返してみると、その時もかなり個性的だった様です、忘れてました、さすがボケ老人…。

 その後ダッシュで川崎へ向かい、東大オケのマーラー1番、これはまた別の記事で。深夜地元に戻ると雪、しかもかなり降っており、積もりそうです。

2011年1月10日月曜日

年末恒例の9番、今年は成人の日 - 齊藤栄一&国立マーラー楽友協会管のマーラー9番

最低気温はマイナス3度とほぼ平年並みながら日中は余り上がらず最高6度と低め、午前中は東京に出て練習、ここ数日昼休みに壁打ちしたり同僚と軽くプレーしたりはしましたが、実質これが今年の打ち初め、強い北風が吹いて気温以上に寒く感じました。

 練習は昼過ぎに終り、夕方のコンサートまで時間があったので渋谷に出てタワレコのインストアイベントへ、これについては明日にします。

 夕方は国立(くにたち)まで遠征してマーラー、一橋大オケおよびその卒業生を中心とするアマオケ水響のメンバー(中のマーラーマニア)で組織していると思われる、国立マーラー楽友協会(くにたち、笑)なる謎の団体があり、そこは毎年「年末には第9(もちろんマーラー)を」と9番を演奏しており、以前は毎年の様に聴きに行ってました。

 ところがここ数年は演奏会の案内が来なくなり、「活動が中断してるのかな」くらいに思ってましたが、単に連絡してくれなくなっただけで、ずっと毎年やっていたことを昨年2月に知ってショック(2010/2/14)、この年末はアンテナを張りまくってましたがどこにも告知無く、「今年(2010年)は無いのかあ」と思って正月を迎えたところ、親切な方より当方のブログ(楽天の方)に「今年度はお正月の10日」との情報提供あり、喜び勇んでの参戦、会場は組織の本拠地、一橋大キャンパス内にある講堂です。

1月10日(月・祝) 一橋大学兼松講堂
 齊藤栄一指揮国立マーラー楽友協会管 マーラー Sym9番
オケは2ndVnとVlaを入れ替えた形の対向配置、メンバーは若手中心、Hrが4本と少なめ、Tp5本(うち4本女性!)、Tb4本、チューバ2本は多め、木管は全パート4-5人いて弦バスは4本のみ、と色々です。第2楽章の躍動感と第3楽章の激しいパーカッションを中心とした豪快なサウンドが印象的、終楽章では2ndVnを筆頭に弦がまずまず鳴ってました。淡々と進んだ結尾、最後の一音が消えてから拍手までの沈黙は20秒弱。

 入館時、講堂の改築前には無かった暖房が効いていてホッとしたのも束の間、「演奏の都合上」とアナウンスがあり暖房停止、第3楽章あたりから寒くなり終楽章後半にはお腹に差し込みが、腹痛に悶えながらの鑑賞となりました(笑)。

 終演後ダッシュでトイレへ、改装して数年しか経っていないため読み通りウォッシュレット付きの洋式、ところが個室のドアが見たこともないモダンな半円形のスライド回転式、しかも貼ってあるインストラクションが何故か左右反対、つまり鏡像対称に書いてあった(のと焦っていた)せいで、閉めるのに手間取ってしまいました、幸い漏れませんでしたが。

 国立も星が綺麗らしく、終演後の夜空は東にオリオン座やシリウス、西に木星と三日月のランデブーと華やかでした。

2011年1月7日金曜日

聴き初めは飯森&東響のマーラー1番

昨夜「おねマス」を2週分録画で観たところ、何と先日の「AKBINGO!」同様、中1の課題曲「高度な技術への指標」が使われていてビックリ! たまたま同じ製作者だったのか、思ったよりメジャーなのか。

 朝の冷え込みはマイナス3度とほぼ平年並みながら、寒風吹きすさぶ日中は余り気温が上がらず、かなり寒く感じた一日。帰省前は12、3度あった部屋の温度が帰省後は10度台、そして今日は遂に10度割れ、ただ7、8度だった実家に慣れたせいか、余り寒く感じません。

 夜は2011年の聴き初め、マーラーイヤーの2年目はやはりマーラーからスタートです。

1月7日(金) ミューザ川崎
 飯森範親指揮東響 ウェーバー オイリアンテ、リスト PC1番、マーラー Sym1番
オケは対向配置、最初のウェーバーは弱音が繊細、続くリストでのソリストはスレンダーな身体をパールホワイトのドレスに包んだアリス=沙良・オット、拍手に応えて珍しく?も「エリーゼのために」をアンコール。
 後半のマーラー、開始では一旦棒を上げたのに会場の静まり方が物足りなかったのか棒を下ろして仕切り直すコダワリ、ところが納得の静寂を得て第1音を開始したと同時に大きな咳が出たのは可哀想。第2楽章後に改めてチューニング、指揮者が違う時もそうだったのでオケの方針かも。飯森は基本すっきり系ながら遅めのテンポを取りマーラーの指定した細かい強弱をきっちり押さえて各動機を丁寧に組み上げている印象でしたが、何となく説明口調と感じ、勢いや色気が不足気味、それでも8本のHrが補助のTb,Tpと一緒に起立したクライマックスは悠然としたテンポから最後は加速してそれなりの盛り上がりでした。

 意図したのかどうか判りませんが、第1楽章舞台裏のTpのファンファーレが過去聴いたどの演奏よりも遠く小さく聞こえました、またその3本が舞台に戻るタイミングも1stだけすぐ(ソロがあるので)、2nd、3rdはかなり遅れて、と変化球。ミュート着脱早業部分はミュート時最後の1音だけ(アシ無しだったので2nd以下が)肩代わりする作戦。

 「ラストコンサート」の"ステラに捧ぐ"コンチェルト、ラフマニノフやベートーヴェンに加え、今日新たにリストPC1番にもそっくりな部分を発見、まあ、自分が協奏曲を聴かないため気付かないだけで、まだいっぱいあるんでしょうけど。

2010年12月29日水曜日

朝活オケ、午後の7番 - 高橋勇太&モーニングフィルのマーラー7番

年末年始の留守録用にテープを整理していて、途中まで観た後散逸してしまっていたイオンカップを発見、近年新体操はオリンピックですら放送してくれないだけに貴重、さすがにベッソノワは引退してしまったのでしょうか(涙)? そのベッソノワと同様、新女王カナエワの陰でいつも2位のコンダコワ、ボールでブルックナー9番の第2楽章(スケルツォ)を使っていてビックリ! あと以前観た部分ゆえ定かではありませんが、カナエワはハルサイを使ってたような。

 今日も冬晴れ、風はやや強め、朝は意外に冷え込まずプラス気温、そのせいか日中も平年よりやや高め、昼過ぎまで職場で残務をこなし、これから"朝活"オケの午後公演でマーラー7番を聴きます。春の旗揚げ公演の9番(本当に午前中!)は素晴らしかったので期待です。 

 例年年末に9番(勿論マーラー)を演奏する国立(くにたち)マーラー楽友協会も今年は告知が無いので、これが聴き納めとなります。夕方以降は夜行バスで帰省とバタバタするので、取り敢えず記事だけ作っときます。感想はまた改めて。

<続き>
 戻りました。会場は何と代々木オリンピックセンター、この中にコンサートホールがあるなんて、自分は勿論のこと、殆ど誰も知らないんじゃないでしょうか。7-800人収容の綺麗な中規模ホールでした。

12月29日(水) 国立代々木オリンピック記念センター大ホール
 高橋勇太指揮モーニングフィルハーモニー管弦楽団 マーラー Sym7番
第1楽章のソロはユーホ、第2楽章のHrの掛け合いでは冒頭だけ片方が舞台袖で演奏、9番の時と違って演奏経験者が少ない(たぶん)せいか、9番より手こずっている印象はありましたが、ホールが小さめなこともあって両端楽章は迫力十分、低弦がしっかり響き、2nd、3rdTpがよく鳴ってました。

 今回は午後開催ということもあってか、聴衆は100人以上はいたので、演奏者より少ない、ってことは無さそうでした(笑)。

2010年12月27日月曜日

2010年観た映画

 昨夜はスポーツイベントが充実、まず有馬記念最後の直線はつい身を乗り出して叫んでしまいました、ブエナが軽く勝つと思っていたので。また女子フィギュアの全日本選手権、上位3人が現状のほぼベストで滑ったのは圧巻、また個人的注目の庄司理紗はぼちぼちでしたが、同じく全日本ジュニアで気になっていた大庭雅のフリーは見事、そして何だかんだ言っても亀田家長男の3階級制覇は偉業、相手がムニョスだし。

 このところ天気は安定してきて今日も冬晴れ、気温も平年並み、週イチの横浜外勤を年内で終わらせるべく本日は午前中に補講、帰りに学生が「世界で一番おいしい料理」と評する大分ラーメンをまた食べ、横浜VIVREにオープンしたブックオフを発見し突入、100円棚が充実していてつい14冊も購入。

 2010年もあと僅か、ってことで例年通り年末回顧企画、第2弾は映画です。

 今年観た映画はたったの25本(劇場0本)、これは昨年と同じく中学以降の最低値、しかも映画らしい映画は少なかったです。

 そんな状況なので強く印象に残った作品はゼロ、そこそこ印象に残ったのは以下の3つ。

エターナル・サンシャイン <'04 米>
 予想外でポップな展開に。

ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ <'09 日>
 大好きなTVシリーズの続編をそのままのテイストで観られたので。

処女 <'01 仏/伊>
 姉妹の脱ぎっぷりと衝撃のラストに。

 今年は裏ベストも少なめです(上記「処女」を表に入れてしまったので…)。

ドッペルゲンガー <'93 米>
 ダイナマイトD.バリモアの血のシャワー!

 ドラマでは(かなり忘れてますが)「トラブルマン」「モテキ」などテレ東深夜枠が味わい深く、あと「Mother」の子役の存在感が鮮烈でした。

2010年12月24日金曜日

懐かしのメロディ - ラストコンサート

がーん、今夜から年末恒例バイロイト、「ラインの黄金」がちゃんと留守録されているか不安になり、宴会を1次会で抜けて帰ってみると、またも昨年末悩まされたブームノイズが復活(涙)、原因はいまだ不明ながら対処法は既にマスターしており、別系統のアンプ電源を一旦ONにすることで消しましたが、前半1時間全てノイズまみれだと悲しい、というか、コンパを抜けて早く帰ったこといい、イブの夜が「ラインの黄金」で留守録がノイズまみれになったことといい、1年前のイブの夜の再現です。

 悲しい(というか、家に戻ってまたノイズを監視しないといけない)ので、この続きはまた明日。

<続き>
 翌日にこれを書いてます。この日は朝軽く零下にはなりましたが晴れて平年よりやや高め、イブは例年仕事を休んでテニス&宴会、その宴会を途中で抜けて上記の羽目となった次第。

 昔、特に地方ではロードショーは常に2本立て、お目当ての映画よりノーケアだった併映作の方が印象深かったことがままありました。中学の時に「スコルピオ」(たぶん)を観に行って同時上映「燃えよドラゴン」にハマったのがその典型です。

 本日はそんな映画から、やはり中学の時「カサンドラクロス」(たぶん)を観に行って同時上映だった本作の方が印象に残ったと記憶してます。先日テレ東で放送、カット2分は許容範囲だったので録画して視聴、改めて観ると、イタリア・日本合作なのにセリフは英語、と奇妙な作品です。

ラストコンサート <'76 伊/日>
 初老のピアニストが奔放な少女に出会って再生するお話、昔ほど涙腺を刺激されなかった代わり、ヒロインのパメラ・ヴィロレージ(ビロレージ)が記憶程可愛くなかった(ジュヌヴィエーヴ・ビジョルドと記憶混濁)ことや、リチャードの弾くピアノ曲以外劇中にかかる音楽はメインテーマのみ(アレンジは色々ですが)だったことに驚き、そしてリチャードが初めてピアノを弾く時の音楽をすっかり忘れていたのには愕然としました。

 以前書いたことによると、劇中の"ステラに捧ぐ"コンチェルトは誰が聴いても似ているラフマニノフのPC2番以外にも、ベートーヴェンのPC5番も少し入ってるっぽいです。

2010年12月22日水曜日

ケイゾク祭り - ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer

 夜明け前轟然と降っていた雨は朝には上がり、午後には陽光も、昨夜来の熱気は続き朝の最低気温9度は10月並み、午後は16度まで上がり完全冬装備で出掛けた外勤先の横浜では汗だくになりました。

 「月9」を連発しつつ劇場版を示唆して終了した「SPEC」、元々は実現しなかった企画「ケイゾク」シーズン弐の10年越しのリバイバル、そこで以前ネットで拾っておいた「ケイゾク」映画版を観ることにしました。

 ただ、その前に先日の再放送を機に発掘した「ケイゾク」を本編&特別編共に観直し、西荻弓絵とは思えない前半の巧妙なミステリー部分と、「24」も真っ青の終盤の絶体絶命度を改めて満喫するとともに、その後の「トリック」の元ネタとなる登場人物、例えば山田奈穂子(1字違い?)や矢部謙三の原型が出ていたことなど、新しい発見もありました。

 で、評判の悪い映画版です。

ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer <'00 日>
 特別編からダイレクトに続く内容から始まり、中盤は孤島の連続殺人、という黄金プロット、そして終盤は謎の展開へ、TV版に親しんでいない人(親しんでいる人でも?)には理解不能でしょう。キャスティングが映画っぽくない(つまり余り豪華ではない)のがいい感じ(笑)、中では小雪の胸元と(近年とんと見かけなくなった)大河内奈々子がGOOD、確かにミステリー部分や話のまとめ方は微妙でした。幻の企画となったシーズン弐の宣伝もしています。

 ただ、野々村係長に関する謎は深まるばかり、本編では"バツイチ独身"とされ、雅(みやび)ちゃんとの婚姻届を捨てられたりしていたのに、何故か映画版では妻との離婚が成立してません。また特別編と映画版で出てきた雅は高校生くらい、よって10年後の「SPEC」で顔出ししていた雅とは別人と思われますが、一方「SPEC」では雅に離婚を迫られていたので、「ケイゾク」の雅と無事結婚したと推定され、「SPEC」最終回でその通りであることが示唆されてました。

 もしかしたら、"雅ちゃん"は3人かそれ以上いるのかも、某驚愕ミステリー(ネタバレになるので言えませんが)の様に。

 明日はアマオケでマーラーです!

<追記>
 「ケイゾク」シーズン壱および映画版のノベライズ本に載っていたシーズン弐の企画書を見る限り、シーズン弐の基本プロットは仲間由紀恵が出ていた「アンタッチャブル 事件記者・鳴海遼子」で使われてしまったようです。

2010年12月10日金曜日

インキネン&日フィルの爽快系1番

今日も冬晴れ、気温は平年並み、ただ朝はやや高めで今季いまだにマイナス気温無し。昨日テニス仲間からこちらに納品で来るとメールがあり、本日の昼休み職場のコートで落ち合って練習、試合形式でボコボコにシバかれました。

 その後東京に出てコンサート、の筈が夕方虎ノ門で特別講義を仰せつかっており、まずそっちへ、虎ノ門駅から会場へ向かう際、とある高層ビルの1階のあたりになぜか金毘羅さんの市が立っており、露店まで出てました。ここは毎日こうなんでしょうか?

 講義の時間は5-7時とコンサートと微妙にかぶってますが、サントリーまで歩ける場所ゆえ、「6時半に終わらせてコンサートに間に合わせよう」との心づもりでスタート。

 しかし、そうは問屋が下ろさず、ぴったり7時まで掛かってしまい質問に対応していると7時20分に(涙)、ダッシュでサントリーに着いた時は丁度休憩に入ったところでした(涙々)。

12月10日(金) サントリーホール
 ピエタリ・インキネン指揮日フィル シベリウス クリスティアン2世、マーラー Sym1番
前半の滅多に聴けないシベリウスに間に合わなかったのは痛恨の極み、ってことで聴いたのはマーラーのみ、初めて見るインキネンは貴公子然とした風貌にオーソドックスで判りやすそうな指揮、冒頭明らかに弾きにくそうと感じられる程に弦を抑えていて、おやっ、と思わせましたが、その後は標準的なテンポにアク無しスマート系の表情付けをベースにロマンティックな部分はそれなりに粘る、というスタイルと、リズムしっかり歯切れよい音作り、オケは全体に粗さを感じましたが、ffではパーカッションとブラスを開放的に鳴らすため爽快感がありました。(その是非はともあれ)弦バスソロはとても上手に弾いており、外人のTpトップ(前からいたっけ?)は浮き沈みありつつもラストのハイトーンの突き抜けっぷりは見事、7本のHrと補助のTp,Tbは楽譜通りに起立、PブロックでHrのベルが目の前の席だったため全体とのバランスは不明ですが、かなり鳴っていた気はします。

 終楽章のミュート早業ファンファーレ部分は先日のロンドン響と同様、完全分業制でした。

 日フィルはこのインキネンと継続的にマーラーをやってゆくようですが、いわゆるマーラー指揮者ではないと思うので、ちょっと不思議です。

 明日は音大オケフェスの最終日でローマの祭です!

2010年12月1日水曜日

ゲルギエフ&LSOのマーラー9番

 気が付けばもう12月、朝の冷え込み甘く、よく晴れた日中は17度を超えて昨日以上のポカポカ陽気でした。

 昼は横浜へ週イチ外勤、夜は東京でコンサート、と先週の水曜と似たパターン、赤坂駅から地上に出ると綺麗な電飾、そしてサントリーホール前も、特に噴水の辺りがクリスマスツリーの電飾で一杯です。

 聴いたのは先週の1番に続くゲルギー&LSOのマーラー、彼の振る9番は過去に2度(マリンスキー歌劇場管とロッテルダムフィル、ただどちらも日記開始(2005)以前らしく日記に記述があったのは5番のみ)聴いてますが、どちらも「ゲルギーならもっとやれるのでは」という印象があります。

 またロッテルダムフィルとの9番の際、ずっと「キーン」という電子音が鳴り続け、それ以降「補聴器をご使用の方は…」という例のアナウンスが入る契機となったことを思い出します。

12月1日(水) サントリーホール
 ワレリー・ゲルギエフ指揮ロンドン響 マーラー Sym9番
オケは先週と同じ対向配置、女性Tb奏者はアシ無しのトップ、Tp,Hrはアシ付き、やや濃密さに欠け淡白に感じた第1楽章、最後の1音を通常の倍近い長さに引っ張ったせいでピッコロ奏者が死んでました(笑)。第2楽章での一部個性的な強弱、第3楽章前半での色んなパートの強調と後半の快速テンポが印象的、また同楽章中間部での見事な弱音Tpソロでは1度目と2度目で楽器を替えてましたが、近くで見てもどっちもB管にしか見えませんでした。そして終楽章、過去2度の演奏と同様最初の数分は遅めのテンポで細かく表情を付け濃厚な表現、途中からテンポアップして迎えた前半クライマックスは過去2度の演奏に比べるとやや抑えめ、そして速いテンポの中間部を経た後の頂点部、Tpの凛とした鳴りは過去2度の演奏を凌駕し、その後残った弦のユニゾンは痛切さは無い代わり純度の高い響き、かなりテンポが揺れ、パウゼも多かった結尾部、最後の1音はどこで音を止めればいいか判らない指揮スタイル、音がいつともなく消えいってからゲルギーが緊張を解くまで概算30秒弱ありました。

 大まかには過去2度と同じ印象で、第4楽章前半と同じ位ねちっこく全体(特に第1楽章)をやってくれると嬉しいのに、と感じました。

 明日(正確には今日ですが)もまたサントリー、西本&ラトビア国立響です!