2005年10月24日月曜日

ゴシック本格 - 乙一「GOTH」

今日も秋晴れで20度を少し上回る陽気。そろそろ25度超えして欲しいものです。

 先日、乙一の跳躍点とされる「GOTH」を新刊で購入(かなり読みたかったので)し、一気に読みました。しかし、1冊にしても400頁に満たない本を2分冊にする角川文庫さんの商法には納得できません。

GOTH 乙一
 ややホラー風でありながら、しかし本格のテイストにこだわった連作短編集にして第3回本格ミステリ大賞受賞作。(広義の)本格ミステリーの語法が、あの手この手と各編に盛り込まれており、期待以上の佳作揃いでした。かなりあざといのもありましたけれど。個人的な好みはやはり正統的スタイルの香りを持つ「暗黒系」「リストカット事件」あたり。ただ、話が理に落ちることで、ゴシックホラーとしての凄みや完成度は犠牲になっているとは思います。また2分冊にした唯一のメリットは、楽しい著者あとがきが2度読めることです。

 明日からは日本シリーズ本番。昨日までのはオープン戦ですから。しかし、明晩はマゼールの「ローマの松」に行く(これも超楽しみ)ので、TV観戦は無理っぽいです。そう言えば2年前も、バレンボイム&シカゴ響とシリーズ第6戦(たぶん)が重なって落ち着かなかったことを思い出します。

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