2006年6月15日木曜日

飯守&読響の王道マーラー1番

情け無い…、阪神またも楽天と競っちゃいました。

 昨夜のスペインvs.ウクライナは職場の大画面TVで観戦。プジョルはバルサでの活躍を維持していて見事。やはり大きなTVはいいですね、迫力が違います。

 スペインやチェコなど、予選で苦労してプレーオフにまで回ったチームは本大会では好調なのに、ウクライナやセルビア・モンテネグロなど予選で好調だったチームは力が出ていない感じ、特に中盤のチェックが甘い印象。初出場の緊張や気温の影響などあるんでしょうか?

 今夜は飯守泰次郎のマーラー、彼のマーラーは2番をシティ・フィルで聴いたことがあります。その時はオケの調子が悪く、余り冴えない演奏でしたが、解釈自体は今時珍しい重厚なものだったと記憶しています。今日は機能性の高い読響なので楽しみです。例によって感想はまた後で。

 4日続けて曇りかと思ったら夕方からは雨、演奏はビックリするくらいコテコテなマーラーでした。

6月15日(木) 新宿文化センター
 飯守泰次郎指揮読売日響 ワーグナー ジークフリート牧歌、メンデルスゾーン Vn協奏曲、マーラー Sym1番
 読売日響の公開録画なんですが、それにしては豪華なプロ。最初のジークフリート牧歌、先日の大植と比べ飯守の解釈はより旋律を歌わせるもの。にも拘らず、ハノーファーの木管陣が素晴らしかったので、歌い回しの点ではやや不利な感あり。読響も上手なんですけど。2曲目のメンデルスゾーン、16歳のソリスト南紫音がとても初々しい印象。
 後半のマーラー、飯守はゆったり目のテンポで、主題を受け持つパートにはかなり伸び伸びと吹かせる(弾かせる)印象。ある程度奏者に自由にさせつつも、フレーズ内で大きくタメを作ったり、ケレン味たっぷりにしゃくったりと、今時珍しい、アクのあるスタイル。対位法や特殊な響きの強調は薄いのですが、歌い回しはこれぞマーラー、と言う感じです。圧巻は終楽章、金管、特に1stTpの吹きっぷりは最高で、クライマックスの迫力も見事。また印象的だったのは、冒頭の嵐の後、静かに弦が歌いだす部分。これだけ表情豊かな演奏にお目に掛かったことが無いくらい。ただ、欲を言うと、リハが足りないのか、全楽章にわたってこの部分ほどの綿密な表情作りにはなっていなかったので、それが出来ていれば、大名演になっていたんじゃないでしょうか。こんな凄いマーラーを、より音のいいホールで、定期で聴けないのは残念な気がします。

 特に根拠も無く氏をブルックナー・ワーグナー指揮者だと思っており、自分の中ではブルックナー指揮者とマーラー指揮者は相容れないものなので、ここにマーラー指揮者あり!みたいな演奏は少なからず驚きでした。

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