2008年6月26日木曜日

ジュヴナイル+1 - 乙一「きみにしか聞こえない」

今週の「銭形海」、星野真里の「さよならみどりちゃん」内輪ネタで盛り上がってはいましたが、実は巧妙なフワイダニットでした。

 日中は予報ほどには雨は降らず曇り、気温はかなり低めで最高でも16度台、この季節にこの気温はかなり寒く感じます。

 先日は東北や北海道でも30度を超したそうですが、ここ南茨城では今年はまだ真夏日がありません、6月も終わるというのに。そのうち調べたいと思いますが、6月中に真夏日が来ないなんて滅多に無いことと思います。

 本日は最近読んだ本から。

きみにしか聞こえない 乙一
 かなり薄い短編集、ジュヴナイルっぽい2編と普通っぽい1編の3編を収録、後者の「華歌」の仕掛けが印象的(でも読み返してみると相当あざとい)、他の2編もそれなりに切なさとミステリー的仕掛けとが同居してはいます。

 読んだのは角川スニーカー文庫版、少年少女向けの挿絵がふんだんに配されていて、電車で中年オヤジが読むのはかなり恥ずかしかったです。普通の文庫に再編されていると後で知ってかなり後悔、まあ、1冊100円だからいいんですけれど。

 筆致的にジュヴナイルと感じましたが、ライトノベルと呼称されるものらしく、この新ジャンルの定義を知らないのでよく分かりませんが、大まかにジュヴナイルは小学生向け、ライトノベルは中・高生向け?なんでしょうか。違いはそれだけでは無いとは思いますが…。

 今夜はスペインvs.ロシアなのでソワソワ、既に終わっているドイツvs.トルコの結果を目にしないよう頑張っていますが「決勝で○○と対戦するのは」とか言われちゃうだろうから空しい努力かも、と言うか、準決勝は2試合とも放送するでしょ、普通、ねえTBSさん、と言いたいところですが、前回の欧州選手権も片方しか放送しなかったので、多くを望んじゃいけないんでしょうねぇ、多分。

2008年6月21日土曜日

ザネッティ&N響の爽快な松&祭

 もう夏至なんだそうな。昨夜のTVでは森田さんが「必ず、しかも強く降る」と言ってましたが、早朝少し降っただけで夕方まで殆ど降らず、雨を見越して自由参加となった練習、行ってみたら無人のコートに水溜り、水掃きをして待つこと2時間、結局誰も来ませんでした。

 こういう時は携帯を持ってないとやや不便かも、まあ、本は1冊読めましたけど。
 
 午後はコンサート、自由席参加なので、早めに移動して開演1時間前に現地入り、自由席の中では前の方、でもやはり舞台が遠い…。双眼鏡を取り出しました。

6月21日(土) NHKホール
 マッシモ・ザネッティ指揮NHK交響楽団 ラヴェル スペイン狂詩曲、フォーレ ペレアスとメリザンド、レスピーギ ローマの松、ローマの祭
 前半2曲はエモーショナルにやりつつもまとまっていた印象、そして期待の「松」、ザネッティの棒は時に拍よりフレージング重視となる流動的なもの、その割には出てくる音はオーソドックスでした。舞台裏のソロTpが合流したバンダは美人トランペッターとトカレフさん?を含むTp4本とTb2本、舞台最後列に並び吹く時には起立、本隊のブラス陣と併せ、よく鳴っている感じでしたが、いかんせんNHKホールの外野席、推測の域を出ません(涙)。バンダのTpのうち1本が本隊に合流し3本が3階R前方通路に移動しての「祭」、曲想のせいか表情にメリハリが増した印象、ただクライマックスの音響は松よりやや落ちるかも。また主顕祭でのブラスの諧謔味は先週の読響に比べるとかなり低め。

 やはりHNKホールは自分には鬼門でした。あとホールがデカ過ぎて3階にバンダを置くと距離が遠く音のタイムラグが生じるため、合わせるのが難しそうでした。

 今夜は我がオランダの準々決勝、相手がガチガチのスウェーデンじゃなくて美しいサッカーをするロシアなのが嬉しいです。ヒディング・マジックは怖いですが、美しい撃ち合いをして4-3で勝ちたいところです。

2008年6月19日木曜日

金&読響の開放松

 先発の片山って、誰? まあ、ともあれノムさん有難うございます。平野が故障すれば代わりに関本が活躍、と阪神何故か上手く回ってます。ホントに優勝するチームみたい。

 梅雨の合間も6日目、夕方に少しぱらつきました。昨日までの梅雨入り前っぽい雰囲気と違い、今日は湿度も高く、梅雨の中休みに相応しい陽気。昨夜「週刊真木よう子」の途中で意識喪失、パンツ一丁で朝まで板の間に転がっていたため、快方に向かう筈だった風邪がまたぶり返した感じです。
 
 夜は読響の番組「TANTOクラシック!」の公開録画へ出陣、アナウンスされた演目はトータル30分とかなり短め、大好きな「松」を聴ければその方が早く帰れていいかも。金聖響の「松」はシエナ・ウインド・オーケストラで一度聴いてますが、物足りなかった印象があります。
 
 現地に着いてみると苦手科目の大曲が手前に加わってました、残念。

6月19日(木) すみだトリフォニー
 金聖響指揮読売日響 ラフマニノフ PC3番、ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ、レスピーギ ローマの松
 前半ラフマニノフのソロはニコライ・トカレフ、終楽章クライマックスではオケを開放的に鳴らしており、後半への期待上昇。次のラヴェルは好きな曲ながら実演は初めてかも、Hrソロは綺麗でした。そしてお待ちかねの松、金はオーソドックスで各パートを明瞭にした音作り、アッピアのバンダ(ブッキーナはTb)は何と1階席真ん中通路に登場!1階席前方の皆さん、おめでとうございます。ブラスは全開一歩手前ながらかなり開放的、特にTb(4人中女性が2人!)はカタコンブでもアッピアでもよく鳴ってました。アッピア最後の1音はかなり長め、全体でもかなりの音響で十分満足出来ました。

 初めて座ったトリフォニーの3階RB、思ったより音は良かったのですが、空調の風が当たってシンドかったです。よりによってジャニコロで咳が出そうになり、その我慢で死にそうになりました(笑)。

 今夜はW杯南米予選、ブラジルvs.アルゼンチンの大一番が中継されるので、今からドキドキ、TBSさま、有難うございます!

2008年6月17日火曜日

ネゼ=セガン&ロッテルダム・フィルの主情型ショスタコーヴィチ5番

これからみなとみらいでロッテルダム・フィルのショスタコーヴィチ、帰りは遅くなるので記事のみにて。深夜にユーロ中継もある(けれどオランダが主力を休ませて負ければ消化試合となる)ので、感想はたぶん明日以降。

<続き>
 戻りました。いやー、強烈に面白かったです。この指揮者、注目です。

 今日も晴れてはいましたが気温は20度ちょっとかなり低めで5月に戻った感じ。心当たりは無いのですが昨日から風邪気味、今朝起きると喉が痛く、午後からはくしゃみ連発、夕方のコンサートの頃になると鼻水ダラリ。

 今夜の指揮者ヤニク・ネゼ=セガンはゲルギエフの後任とのことですが、寡聞にしてその存在を知らず、外来オケ料金高騰の時流(&ソリスト人気)に乗っての強気の価格設定もあって今夜の公演はパスの予定でした。が、かなり売れ残ったせいか、招待券を濫発したせいかは不明ですが、直前になって格安チケットが多量に流通、そう言えばロッテルダムってオランダじゃん、ってことでユーロ優勝祈願で急遽参戦した次第。

6月17日(火) みなとみらいホール
 ヤニク・ネゼ=セガン指揮ロッテルダム・フィル ケッティング 到着、プロコフィエフ PC2番、ショスタコーヴィチ Sym5番
 小柄で短髪、若々しい感じのセガンはオレンジ軍団の中盤にいそうなタイプ(←でもカナダ人)。無窮動風の1曲目は現代曲にしては聴きやすかったですがやや長い印象(15分超?)、初めて聴くプロコPCも起伏があるにせよ長めの曲(カデンツァも長い!)、見かけによらずデカイ音を出していたユンディ・リはアンコールにお国もの(?)を披露。
 後半はお目当てショスタコ、前半では端整だったセガンの指揮が一転して激しく大仰に、遅めのテンポ基調にフレーズごとにテンポを揺らして大きく表情付けし、オケが時には乱れるのも委細構わず歌いまくり、こんなショスタコは初めてです。第2楽冒頭、重戦車の如き低弦に続く木管のしゃくり上げる表情など、マーラーかよ!とツッコミたくなるくらい。第3楽章の木管ソロは美しく、終楽章はゆっくり始まって強烈に加速、弦に激しく歌わせる緩徐部の後、コーダは遅いテンポを選択、上手い割には厚みの無いオケの特性もあってか、破壊的なレベルには至らなかったにせよ、十分な迫力の大団円。盛大な拍手に応えてのアンコールは「馬あぶ」から祝典っぽい曲、やる気満々のオケは次の楽譜を出してましたが、2曲目は無し、残念。

 グロッケンを手で扇いでヴィヴラートが綺麗にかかるのを初めて聴きました。あと第1楽章中盤のクライマックス、次のソロに備えてかHrのトップがずっと休んでおり不思議、Tpと同様アシ無しなのに。終楽章コーダの1stTpはハイトーンの前に休むよう楽譜が書かれてますが、この部分のHrもそうなってるのでしょうか? まあその甲斐あってその後のハイトーンは見事でした。
 
 さあ、これからイタリアvs.フランス、消化試合にならないことを祈りつつ。

2008年6月14日土曜日

ラザレフ&読響、ケレン味たっぷり豪快祭

 オランダやりました!フランスも撃破して決勝T進出! 故障中のロッベンとファンペルシも目処が立って嬉しい悲鳴です。

 昨夜の「Around 40」で肝に銘じようと思った言葉:「今日思ったことは、今日のうちに相手に伝える。」
それ以外にも「パズル」(基本のバリエーションながら今シーズンベストのトリック)や「キミ犯」(最終回!)もあって欧州選手権の前に仮眠など取る暇も無く、イタリアvs.ルーマニア戦後とオランダvs.フランス戦後に各30分の睡眠のみ、その後練習に東京へ。

 午前テニス、午後コンサートと典型的休日、今日もしっかり晴れた夏日でした。
 
 今終演後に芸劇近くのマックで電波を拾ったところ、夜の宴会までしばしの休息、ネットに接続して初めて東北で大地震があったことを知りました。ちょうど東京で京王線に乗っていた頃か。

6月14日(土) 芸術劇場
 アレクサンドル・ラザレフ指揮読売日響 ラフマニノフ 岩、パガニーニの主題による狂詩曲、レスピーギ ローマの祭
 実演は初めてだった1曲目は木管の指くるくると弦の厚い響きが印象的、2曲目で力強いピアノを聴かせたフランソワ=フレデリック・ギイはラフマニノフをもう1曲アンコール。後半はお目当てレスピーギ、舞台両端に配された2台のピアノが目を惹き、バンダは3階客席L側通路、マンドリンはオルガンと同じ正面高台左側でした。速めのテンポのチルチェンセスとテンポのオンオフの激しい主顕祭ではブラスとパーカッションは全開の迫力、50年祭でのTpのベタ吹きも見事、例によって指揮をしながら客席を向くパフォーマンスを交えたラザレフの解釈はケレン味たっぷり、これだけ節操無く暴れる祭を聴くのは初めてかも、楽しかったです。

2008年6月11日水曜日

死神は雨男 - 伊坂幸太郎「死神の精度」

 残念なニュース:水野晴郎さん死去
淀川さん、小森のおばちゃま、そして水野さんまで…、子供の頃に馴染んだ顔が皆さん故人になってしまいました。

 予報はまたも好い方に外れて雨は降らず、陽が射してきた夕方頃には25度を超しました。

 今日は一昨日試合会場で読んだ本から、日本推理作家協会賞短編賞を受賞した連作短編集です。

死神の精度 伊坂幸太郎
 死に値するかを判断すべく対象者と接触する死神を通して描く6つの人生、「しにがみのバラッド。」(2007/3/27)を想い出します。また死神のキャラはヴェンダース「ベルリン・天使の歌」(又はリメイクの「シティ・オブ・エンジェル」2008/1/25)を意識させるもの、ただ数多く出てくる映画の引用の出典は全く分からず。クローズドサークル物の「吹雪に死神」での設定を活かしたトリックと感動の予定調和を迎える最終話が印象に残りますが、全体としてはミステリー的仕掛けは少なめ、偶然でしょうけれど作中リンクのある「重力ピエロ」に近い印象です。
<以下ネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!!> ただ、第1話で既にDVDプレーヤーが存在していることから考えると、テクノロジーの進歩を低く見積もり過ぎでしょう。

 「恋愛で死神」でのセリフ:
「自分と他の人が同じことを考えたり、同じことを言ったりするのって、すごく幸せに感じるんですよ」
を読んで、テニス仲間の元カレを思い出しました。そいつ、仲良くなった、つまり彼女候補となった娘には好きなゴダールの映画を見せ、その感想を聞いてから付き合うかどうか決める、という、ある意味夢見がちでちょっとスノビッシュな奴でした。

2008年6月8日日曜日

コバケン節炸裂のチャイコ - 小林研一郎&日フィル チャイコフスキー5番


 あーあ、例年だと今頃は全仏の決勝を観戦してる筈、と思うと悲しくなる週末です。

 予報は好い方に外れ、日中は雨が落ちてきませんでした。気温は低めながら、先週の様に寒い程ではなく、午前テニス、午後コンサートと典型的休日。

 今日のコンサートはテニスの先輩からのお誘い、この先輩のテニス仲間がコバケンと縁がある方で、2年に1度位招待して下さいます。前回は確か一緒に幻想を聴きました。今日はオールチャイコプロと、自分から能動的には余り聴かない演目かも。

6月8日(日) 芸術劇場
 小林研一郎指揮日フィル チャイコフスキー 「エフゲニー・オネーギン」よりポロネーズ、Vn協奏曲、Sym5番
 最初の曲は定番ながら実演では初めて、やや粗い感じがしました。続くコンチェルト、体格がよく音も大きなソリストの有希・マヌエラ・ヤンケは盛大な拍手に応えアンコールに指くるくる系の変奏曲。後半の5番では、デフォルメした表情付けやテンポの激しいオンオフなど、やりたい放題のコバケン節が炸裂、日フィルは慣れているのか、しっかり応えてます。解釈に賛否はあると思いますが、コーダでのTpハイトーンがこれだけ朗々と鳴り響いた演奏は初めてなのでそれだけで満足(とは言っても5番の実演は10回に満たないです)。アンコールは大人しめで、コテコテのハンガリー舞曲1曲のみ。

 コバケンの振るチャイコを(たぶん)初めて聴きましたが、成る程と感じるアクの強さでした。マーラーだと曲自体がコテコテでアクだらけのせいか、意外と炸裂しなかったりするのですけれど。

 終演後、先輩方にはお食事までご馳走になってしまいました。有難いことです。

2008年6月4日水曜日

ヤルヴィ長男の9番 - P.ヤルヴィ&フランクフルト放響のマーラー

むむむむ、最早楽天が弱小チームで無いのは判った積りなんですが、でも楽天に負けるのはやはり我慢ならない気がします。

 昨日書き忘れた、気になったニュース:テイタム・オニール、ドラッグで逮捕!
中学生の頃の僕のアイドル、ドラッグには驚きませんが、まだ現役だったことに驚き、写真が意外と若かったのにも驚き。

 午後に陽は射しましたが、本日も曇りがち、気温も20度そこそこと低めでした。

 今夜は楽しみにしていたヤルヴィJrのマーラーです。

6月4日(水) サントリーホール
 パーヴォ・ヤルヴィ指揮フランクフルト放送響 R.シュトラウス 最後の4つの歌、マーラー Sym9番
前半のR.シュトラウスは歌曲ゆえ滅多に聴かない曲、自作の引用が多くHrにキビシイ曲だなあ、という印象、ソリスト森麻季は記憶より太め?と思ったら知人によれば身重とのこと(←その後ご本人のブログで確認)。後半のマーラー、ヤルヴィJrの音作りは様々なパートに光を当てる分析的なタイプでありながら、各所で大袈裟な表情付けがあったり意外なところでテンポが遅かったりと、明晰さとアクの強さが同居していて飽きません。オケはインバル時代と同様、木管はぼちぼち程度で弦は響きが薄めでしたが、ボウイングを工夫しメリハリを強めた表現が効果的でした。第3楽章後半は過去1、2を争う快速テンポ、そして終楽章結尾の弱音度も過去有数で(ドホナーニ&クリーヴランド管を思い出すほど)、オケも(咳一つせず聴いてる)お客さんも頑張ってました。最後のヴィオラの4音なんてケレン味たっぷり。オケの特性上、ffでの響きの分厚さはそこそこレベルでしたが、それでも十分満足の面白さでした。

2008年6月1日日曜日

マーラーオケの2番 - 井上喜惟&ジャパン・グスタフ・マーラー・オーケストラ

 昨夜のNBAダイジェストで初めてファイナルがレイカーズvs.セルティックスになったのを知り狂喜、コービー、ダンカンに次いで好きなのがKGなので。でも勿論レイカーズに勝って欲しいところ、昔のマジックvs.バードの頃の恨みもあるし。ってか普通に考えれば勝つでしょう、ウェスト代表なんだし、レイ・アレンはその日次第だし。ただチームが若く、経験が無いのが不安材料。地上波で観たい…。

 昨日の午後は暇でぶらぶらしてましたが、渋谷タワレコのインストアイベントに行くのをすっかり忘れてたことに今気付きました(涙)。最近この種のイベントは激減し貴重になりつつあるのに…。

 今日は爽やかに晴れ、気温も昨日に比べ10度程上昇、テニス日和ながら練習場所が無く、午前中は教え子の応援をして、午後はアマオケへ。

 聴いたのはマーラーの名を冠したアマオケ、一昨年は3番昨年は1番をやったので、今日の2番で初期3作の仕上げとなります。

6月1日(日) ミューザ川崎
 井上喜惟指揮ジャパン・グスタフ・マーラー・オーケストラ マーラー Sym2番
バンダの位置が通常の舞台裏の他、「荒野の呼び声」が2階席外の廊下、フルートとの掛け合いのTpが最上階L,R席の四箇所、と工夫がありました。また「荒野の呼び声」はワルターのレコードの如くTpの補助付き(たぶん)。合唱と独唱者はPブロック、その出入りを利用して第1楽章後に5分強の休み。井上氏のテンポは遅めで「間」の多いもの、その割には表情付けは淡白で全体的に平板な印象。トップ奏者はなかなかの音色だった金管陣も、全体ではバランスを崩さない程度の吹きっぷりなので、バンダが舞台入りしてTp,Hr各10本になったクライマックスですら激烈な響きにはならず、アマオケには小じんまりとまとまるよりハジけて欲しい自分には少し物足りない感じ。ただパーカッションのみ要所でバランスを破壊する響きを出してました。あと4楽章、身体を動かして芝居っ気たっぷりにやる独唱(蔵野蘭子)を初めて見ました。

 このマーラーオケ、昨年も思いましたが、演奏にマーラーへの愛が余り感じられませんでした。ダスビと比べちゃいけないのかもしれませんけれど…。