2008年6月17日火曜日

ネゼ=セガン&ロッテルダム・フィルの主情型ショスタコーヴィチ5番

これからみなとみらいでロッテルダム・フィルのショスタコーヴィチ、帰りは遅くなるので記事のみにて。深夜にユーロ中継もある(けれどオランダが主力を休ませて負ければ消化試合となる)ので、感想はたぶん明日以降。

<続き>
 戻りました。いやー、強烈に面白かったです。この指揮者、注目です。

 今日も晴れてはいましたが気温は20度ちょっとかなり低めで5月に戻った感じ。心当たりは無いのですが昨日から風邪気味、今朝起きると喉が痛く、午後からはくしゃみ連発、夕方のコンサートの頃になると鼻水ダラリ。

 今夜の指揮者ヤニク・ネゼ=セガンはゲルギエフの後任とのことですが、寡聞にしてその存在を知らず、外来オケ料金高騰の時流(&ソリスト人気)に乗っての強気の価格設定もあって今夜の公演はパスの予定でした。が、かなり売れ残ったせいか、招待券を濫発したせいかは不明ですが、直前になって格安チケットが多量に流通、そう言えばロッテルダムってオランダじゃん、ってことでユーロ優勝祈願で急遽参戦した次第。

6月17日(火) みなとみらいホール
 ヤニク・ネゼ=セガン指揮ロッテルダム・フィル ケッティング 到着、プロコフィエフ PC2番、ショスタコーヴィチ Sym5番
 小柄で短髪、若々しい感じのセガンはオレンジ軍団の中盤にいそうなタイプ(←でもカナダ人)。無窮動風の1曲目は現代曲にしては聴きやすかったですがやや長い印象(15分超?)、初めて聴くプロコPCも起伏があるにせよ長めの曲(カデンツァも長い!)、見かけによらずデカイ音を出していたユンディ・リはアンコールにお国もの(?)を披露。
 後半はお目当てショスタコ、前半では端整だったセガンの指揮が一転して激しく大仰に、遅めのテンポ基調にフレーズごとにテンポを揺らして大きく表情付けし、オケが時には乱れるのも委細構わず歌いまくり、こんなショスタコは初めてです。第2楽冒頭、重戦車の如き低弦に続く木管のしゃくり上げる表情など、マーラーかよ!とツッコミたくなるくらい。第3楽章の木管ソロは美しく、終楽章はゆっくり始まって強烈に加速、弦に激しく歌わせる緩徐部の後、コーダは遅いテンポを選択、上手い割には厚みの無いオケの特性もあってか、破壊的なレベルには至らなかったにせよ、十分な迫力の大団円。盛大な拍手に応えてのアンコールは「馬あぶ」から祝典っぽい曲、やる気満々のオケは次の楽譜を出してましたが、2曲目は無し、残念。

 グロッケンを手で扇いでヴィヴラートが綺麗にかかるのを初めて聴きました。あと第1楽章中盤のクライマックス、次のソロに備えてかHrのトップがずっと休んでおり不思議、Tpと同様アシ無しなのに。終楽章コーダの1stTpはハイトーンの前に休むよう楽譜が書かれてますが、この部分のHrもそうなってるのでしょうか? まあその甲斐あってその後のハイトーンは見事でした。
 
 さあ、これからイタリアvs.フランス、消化試合にならないことを祈りつつ。

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