2011年2月19日土曜日

ペーター・フロール&東響のユニークブルックナー5番

 5番をハシゴした土曜、みなとみらいでマーラー5番を聴いた後、サントリーへ移動して聴いたのは同じ5番でもブルックナーです。

2月19日(土) サントリーホール
 クラウス・ペーター・フロール指揮東響 ハイドン Sym101番、ブルックナー Sym5番
初めて見るペーター・フロールは小柄・小太りで人の良さそうなおっさん、って感じ、前半ハイドンは棒を使わず全身で様々な表情を演出する雄弁な指揮、ただ30分は長かったです。そして後半お目当てブルックナー、オケは午後の神奈川フィルと同じくチェロと弦バスが左にくる対向配置、7本のHr(ハミルは1stアシ)は左側、それ以外のブラスを右端に固め、ずらっと6本並んだTp(倍管?)が壮観、ここでは棒を使用し指揮姿は少しオーソドックス、でも内容は楽譜に書いて無さそうなテンポのオンオフや強弱など個性的表現のオンパレード、第2楽章第1主題でピッツィカートに極端な抑揚を付け、続くアルコによる第2主題で思いきりたっぷりと弾かせたのが特に印象的、第2-3楽章は続けて演奏、終楽章はHrを筆頭(時に一斉にベルアップ!)としてブラスは豪快、Tp、Tbは全開の1歩手前ながら、全体の鳴りは過去最高かも。

 第1楽章では最後の音の余韻が消えてからもたっぷり5秒は指揮棒を下ろさず、「終楽章はこれは通用しないだろうなあ」と思っていると案の定、最後の1音が鳴ってるうちにブラボーって拍手する人がいました(笑)。

 ブルックナー好きには眉をひそめられそうですが、自分の中でのこの曲の位置は「楽譜通りに演奏するだけで終楽章は鼻血が出そうなド迫力」というもの、ところが(まだ10回にも満たないとはいえ)実演でその期待に応える演奏にはお目にかかってません(チェリの5番を聴きたかった…)。ただこの日(と千代田フィル)が今までそれに1番近かった気がします。

 終演後ホールを出た所で京都時代の研究室の後輩に遭遇、えっ!そんな趣味あったっけ?と訊くと奥様とお母様のお迎えとのことでした。

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