昨夜のツール、アルプスステージ第1弾、ニーバリが得意の下りで仕掛けたとは言え、上位陣に劇的な動きは無く残念、今夜の最難関ステージ、獲得標高差5000m超の山頂ゴールに期待です。
1時間100ミリが数時間続く、という記録的豪雨を九州にもたらした低気圧が接近中、強風が吹き、雨が間歇的に降り、陽も時たま射す、と台風が接近する時と似た天気、その不穏な暖気で朝の最低25.5度と茨城では珍しい熱帯夜、ただ日中になってもほぼ25、6度台と気温は平行線でした。
午後に激しい縦揺れ、ただその後の横揺れは殆ど感知出来ず、どうやら震源は直下だった模様。
本日も昨日に続き墨野隴人シリーズ、ついに最終巻です。このシリーズ、オルツィ「隅の老人」は当然として、ドルリー・レーン4部作を意識していることは間違いなく、どんな結末が用意されているのか興味津々です。
仮面よ、さらば 高木彬光
またも主人公の未亡人の周りで起きる殺人予告と密室殺人、ただ墨野隴人はなかなか出馬せず、他にも協力を仰いだせいで、何と神津恭介vs.墨野隴人の推理対決!という趣向まで実現、犯人および墨野隴人の謎の真相はどちらも素晴らしいもの、ですが、著者に余り隠す意図が無いせいでサプライズ演出に欠けるのが勿体無い気も。そして巻末の作者の言葉には衝撃、このシリーズ第1作「黄金の鍵」の時点で既に、本作で筆を擱く覚悟で書いていたとは…。
<< 以下ネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい! >>
秘書の上松(!)の存在など絶妙、あと前作は元より第3作「大東京四谷怪談」のメタ的趣向が伏線になっていたこと、更に「刺青殺人事件」「人形はなぜ殺される」など初期作まで伏線になっていることなど、ホント凄過ぎます。またドルリー・レーン4部作のみならずクリスティーの某有名作まで踏まえ、シリーズ全体でカー、クイーン、クリスティーと3大巨頭全てにオマージュを捧げる趣向となってるのも凄いです。
本作で結実する著者の壮大な企図を味わうためには、本シリーズを通読するのは勿論、著者の他作品にもそれなりに馴染んでいることが必要です。
<追記>
バーナビー・ロスのひそみに倣い、本シリーズを覆面女性作家の作として発表、本最終作で種明かし、と言うのが最初のシナリオだったとのこと、いやはや、巨匠の稚気には頭が下がります。
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