2008年2月16日土曜日

チョン&N響の9番

 昨夜はあれから一転冷え込んでマイナス3、4度に、日中は平年やや暖かめ、ただ風は結構強めでした。連絡の不手際で練習がキャンセル、朝は目覚ましをかけずにゆっくり惰眠を貪ったせいか、久し振りに夢を見ました。内容は忘れましたけど。

 朝風呂の後にセーターをまとめて洗濯、気が早い?いや、逆です。去年の春、洗って片付けねば、と積んどく状態にしておいたもの、次の春が近づいてやっと重い腰を上げた次第。

 午後はチョン&N響、彼のマーラーは何度か(3番4番5番など)聴いてますが、表現は劇的だけれどマーラーっぽさは希薄、という印象。

 また会場のNHKホールは自分には鬼門、貧民席では音が来ないため隔靴掻痒の感を免れず、何度も「2度と来るまい」と思ってます。

 ただ、チョンの9番は2年前にダスビと重なって諦めているのでそのリベンジを期したかったのと、チョン&N響の組み合わせは数年前のチャイコ4番の様に伝説になった場合に、その場に居合わせなかったら後悔するかも、という懸念に苛まれたのが参戦理由、観劇を別にすれば、ノイマンやインバル、若杉あたりがマーラーを振った頃以来、このホールは10数年振りです。

 3階中央よりはサイドの方がまだマシ、とのことなので、Rのなるべく前の方に陣取りました。

2月16日(土) NHKホール
 チョン・ミュンフン指揮N響 メシアン 忘れられたささげもの、マーラー Sym9番
最初のメシアンは10数分、弱音の精妙さは余り感じられませんでしたが、強音部でHrがよく鳴ってました。そしてマーラー、FMで言ってましたが、弦はチョン好みの巨大編成(弦バス12人!)、テンポはほぼ標準的、分析的と言うより表情重視の解釈、その割には1、2楽章はやや平板で烈しさに欠ける印象、第3楽章ではお得意のアッチェレが出ましたが迫力はほどほど、またN響にしては落ちたりミスしたりも多め、ただ終楽章、特に前半では他の国内オケでは聴けない重心の低く分厚い弦の響きが圧巻でした。ブラスではHrはまずまず鳴ってましたが、TpはFMで聴いた昨夜より不調。終結部ではかなり追い込んだ弱音表現も聴けましたが、全体としてはやや期待外れ、FMと実演では比べられませんが、昨夜の方が出来が良かったのではないでしょうか。

 最後の音が消えて数秒後、まだ棒を降ろしていないのに拍手を始める人がおり、それを聞いてすぐチョンは諦めてました。

 この10数年、芸劇やオーチャードの外野席、そして京都会館(笑)で鍛えられたのか、NHKホールの外野は以前に比べるともどかしい印象は減りました。

 さっきお月さんと火星が異常に接近してました。今夜も冷え込みそうです。

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