2012年10月15日月曜日

フェドセーエフ&チャイコフスキー響の弦楽セレナード、悲愴

 昨日とは打って変わっての秋晴れ、気温も午後25度を超えて久々の夏日、週末は姪の結婚式で飽食したのに体重増は0.5kgで済みひと安心。

 今夜からフェドセーエフ&(旧)モスクワ放響の3連続公演、第1夜はオールチャイコプロ。

 モスクワ放響からチャイコフスキー・シンフォニー・オケ(オブ・モスクワ)と改名して大分経ったらしいのですが、フェドセーエフと言えばモスクワ放響、と刷り込まれてるのは自分だけではないらしく、改名後も来日公演ではずっと旧名称で呼ばれてました、が遂に新しい名称で呼ぶことにしたらしく、自分もそれに倣います、まだ馴染めませんが。

 このコンビは近年ロシアンブラス度は低めながら、アンコール込みで常に期待通りの水準の演奏をしてくれるため、来日の度に1公演は聴いてます(前回もチャイコプロ前々回はショスタコ10番)。

 ただ今回は、円高に反し来日オケのチケット代が高騰する一方のこのご時勢なのに、最安席が4000円! 10年前レベルの定価を付けてくれた招聘元の心意気に感謝して、全公演発売日に買ってしまいました。

 しかし、開演直前に客席入りして衝撃! 自分のいる貧民ブロック(PおよびRA、LA)のみほぼ満員で、他の席はガーラガラ、半分はおろか3分の1程度の入り。こんなに安いのに…、言っちゃ何ですが、ここより格も実力も落ちるオケに倍近い定価を付け、それでも埋まってたりするのに…。売り方が悪いのか、買う方が悪いのか、ホント悲しいです。怒って2度と来なかったらどうしましょう。

10月15日(土) サントリーホール
 ウラディーミル・フェドセーエフ指揮チャイコフスキー響 チャイコフスキー エフゲニー・オネーギンより、弦楽セレナード、Sym6番
 オケは前回同様対向配置でチェロは左で弦バスは最後列にズラリと9本、その前にブラスが横1列で左からTp2,Tb3,Tuba,Hr4の順、最初は「エフゲニー・オネーギン」から3曲抜粋し、締めは有名なポロネーズ、前半は棒を手にしなかったフェドセーエフは全体的に抑えめの音作り、Hrソロが激ウマ、続く弦セレでは管がハケて木管の場所に弦バスが移動、ゆったりテンポを基調もわっとした音の入りとしみじみした表情が印象的で本日の白眉、第3楽章は勿論のこと、いつも騒がしい、と感じる第1楽章も叙情的でした。
 後半は悲愴、第1楽章展開部前のpppのFgはバスクラで代用(意外と多いんですね)、ここでは棒を使用したフェドセーエフはここ数回の来日と同様、弦中心の音作りでブラスは大人しめ、展開部最後のTbの吼え所ですら朗々ながら7-8分程度の吹き、要所でタメたりせず速めインテンポで走り抜けた第3楽章も弦とブラスのバランスを維持、そして終楽章はゴリゴリした低弦をベースに弦がよく鳴り、静かに消え入った後の黙祷は10秒程、コーダ前でゲシュトップHrがベルアップしていたのが印象的。
 アンコールは2曲、ハープが搬入され、大好物の「くるみ割り人形」パ・ド・ドゥだ!と思ったら同じ3大バレエでも「眠れる森の美女」からパノラマをしみじみと、続いて「白鳥の湖」からスペインの踊りを賑やかに。

 フェドセーエフ&モスクワ放響でこの入りなら、個人的にこの秋1番期待のシモノフ&モスクワフィルはもっとガラガラになるのが懸念されます、悲しい…。

 明日の第2夜はシェエラザードです!

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