2014年3月15日土曜日

インバル&都響、雄弁な弦の9番

 冬晴れと春の晴れの中間の陽気、朝の最低-1.4度と軽く冷え込み、日中の最高は11度強とやや低め、結局今年は春一番が吹かないのでしょうか。

 朝ゆっくりしてから昼過ぎに東京に出てコンサート、インバル&都響の新チクルスの最終回(かその1回前)、9番です。

 このコンビの9番は以前聴いてると思ってましたが、かなり昔らしく、日記の範囲内(過去9年)には記述が見当らず、ベルリン響フィルハーモニア管とのコンビしか見つかりませんでした。

3月15日(土) 芸術劇場
 エリアフ・インバル指揮都響 マーラー Sym9番
弦は音域順に並び、ブラスはHr5,Tp3,Tb3、都響はローテーションしているらしく、8番の時は矢部&四方のツートップ体制でしたが、今日は山本コンマス、管も少し入れ替わっておりTbセクションに小田桐さん不在!インバルはやや速めテンポ基調に弦にメリハリを付けるいつもの音作り、オケは全く同じ席位置(3階最後列左側)で聴いた先週のオスロフィルとの比較では、弦はより厚く、ブラスは弱め、そのせいか第1楽章は弦管共に安定感は感じましたが、弦の鳴りに比してブラスのスケールやや小さめ、あとティンパニの音程悪し、第2楽章では冒頭の2ndVnの鳴りが出色、第2楽章後には最早恒例のインバル一旦退席、そのインターバルは8番では2分程でしたが、今回は約3分と長め、第3楽章も整然と盛り上がりつつ最後はそれなりの追い込み、続く終楽章、冒頭数音の弾かせ方の目一杯さが印象的、その後も前半は弦を相当強く弾かせつつぐんぐん進むため、途中かなり乱れる箇所も、ただその分訴求力はかなりありました。また後半のクライマックス、ブラスが爆発した後に高弦が残る部分、より大きな音を出したいのか下降音型になっても弓を盛んに上下させるボウイング(もしかしたら揃えてすらいなかったかも)、音量は出てますが音の純度は犠牲になって一長一短か、例によってぐっとテンポを落としたコーダ、最後の1音が完全に消えると間も無くインバルは緊張を解きました。過去の経験から黙祷してもフライング拍手に遮られるだけ、と思ってるのかも(笑)。

 ベルリン響フィルハーモニア管との同曲と比べると、弦がよりインバルの意図通りに雄弁な表現を見せた印象、明日以降、サントリーやみなとみらいならホールに充満する響きになるのでは。

 第3楽章の途中、3階席中央右寄り最前列付近で慌ただしい人の出入り、どうやら人事不省になった方がいて運び出された模様です。

 明日は広上&京響の1番です!と言いたいところですが安価入手ならず、見送り公算大です。

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