2014年3月6日木曜日

大雪と交換殺人のアクロバット - 東川篤哉「交換殺人には向かない夜」

 新宿付近で渋滞に巻き込まれ高速バスは予定より30分遅れで新宿着、更にアキバに付くと想定外のTX運行停止、慌てて東京駅からの高速バスに路線変更、職場に直行で会議にぎりぎりセーフ、本来なら家に寄ってひと風呂浴びる積りだったのに…。

 朝から晴れ、ただ昨夜半まで雨だったらしく、その雲のせいか冷え込み無く最低1度台と高め、午後は気温上がらず最高は12時台に記録した8度強と低く、風も強かったので体感は更に低め。

 本日は先日に続き「ドラマ観るために原作を読む」プロジェクトの一環として読んだ本から、烏賊川市シリーズの第4作にして最高傑作との評判高い作品です!

交換殺人には向かない夜 東川篤哉
 烏賊川市周辺に降る大雪を背景に、2手に分かれた探偵達、そして警察側、3つの視点で(一見)関係の無い事件が描かれ、終盤驚くべき合流を果たします。ハイスミスやヒッチコックに加え、某国産有名作へのオマージュが感じられます。これまでのロジック志向からは毛色を変えて大技が炸裂、タイトルに堂々と「交換殺人」と謳っているのに(謳っているからこそ?)サプライズを演出する点が憎いです。途中ちょっと疑ったんですが、読み直してみて「それは無い」と確信、見事にダマされました。
<< 以下ややネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 森博嗣の某シリーズでも感じましたが、「個体発生は系統発生を繰り返す」そのものです。

 マニア以外にも受けそうな仕掛けとサプライズの大きさ、この2点で確かにシリーズ最高作の評価も肯けます。

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