2016年2月4日木曜日

驚くべき先見性 - 海堂尊「ナニワ・モンスター」

 冬晴れの立春、暦に春は付くとは言え、朝の最低マイナス3.1度、日中は10度に届かず、とまだまだ真冬、昼休みの壁打ちはボールを場外に打ち込みロストし5分で終了(涙)。

 ただ2月ともなるとここ茨城でもそこここに梅が咲いています。

 本日はこの本、桜宮サーガ番外編、と言うより新たなサーガ開幕を告げる作品か。

ナニワ・モンスター 海堂尊
 新型インフルエンザ騒動、官僚の収賄、橋下氏の政治改革など、当時話題だったテーマに関し、その背景に桜宮サーガにおける権謀術数を豪腕で結び付ける内容、従来キャラの彦根に加え多くの新しいキャラを迎えた群像劇スタイルで、物語的な時系列としては「ケルベロスの肖像」の頃、驚くのは現実の事件とリアルタイムに近い執筆時期であり、しかも部分的にはその後起こったことも予言していること、大団円的な結末は無く、内容的には新たなシリーズの導入編、といった趣。

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