久々にすっきりとした晴れ、とは言え最高28度弱と真夏日に届かず、と言うかこの9月の真夏日は初旬に1度あっただけ(涙)、ただ日記を読み返していて去年の9月も同じ調子だったことを思い出しました。
職場で終日国際会議の発表準備、構内では先週からもうキンモクセイのあの自己主張の強い香りが漂い、赤白の彼岸花が咲き誇り、ツツジの狂い咲きが始まってます。
昨日まで学会で博多出張(ラーメン5杯、3勝2敗)、本日これから国際会議でワルシャワへ、連休と丸かぶりだったためか予約当初希望する通路側の席を取れず(涙)、ただ(飛行機が苦手なため旅慣れないながら)前回のスペイン行で学んだ24時間前webチェックインで通路側の席をGET出来てご満悦。
本日は先日までの博多出張の際手にした本から、著者の第3長編にして、第1回本格ミステリ大賞に輝く作品です。
壺中の天国 倉知淳
ある地方都市で起きる不可解な連続殺人、その顛末がシリアルキラーっぽい内容とは裏腹に、ある家族の視点を軸としてほのぼのした筆致で描かれます。その筆致の陰にこっそり忍ばせた伏線により、ミッシングリンクの有無から一見不可能に思えた犯人の同定まで、鮮やかになされる手腕には脱帽でした。
視点によって活字や組版(42字×19行と40字×18行)を変えている点も面白いです(角川文庫版)。
法月綸太郎が著者を"天然カー"と評しているとのこと、天然か意図的かはさておき、読者の集中力を失わせて(カーの脱力ドタバタギャグ、本作ならほのぼのホームドラマや文庫600頁超の長さなど)伏線を仕込む手口は確かに似ています。
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