2015年5月8日金曜日

ブラック、奇妙な味、ファイダニット、そして最後の一撃 - 米澤穂信「儚い羊たちの祝宴」

 丸1日情報遮断して臨んだCL準決勝バルサvs.バイエルン第1レグ地上波中継、メッシの2点目にはシビれました。

 晴れ、ただ最高24度台と夏日には届かず、米澤穂信プロジェクト、第2弾は先日の「秋季限定」と同様、所謂"最後の一撃"への拘りが感じられる連作短編です。

 色々な古典(が読了済であること)を前提とはしていますが、特にスタンリー・エリン「特別料理」およびロード・ダンセイニ「二瓶のソース」を未読の人は本作の前に読んでおくことを強くお勧めします。

儚い羊たちの祝宴 米澤穂信
 ある読書サークルに関わる人々を取り巻く5つのエピソード、本格物と言うより奇妙な味系、そしてほぼ全作"最後の一撃"的な趣向をややブラック調に添えています。続けて読むと似た語り口が単調な感もありますが、「身内に不幸がありまして」のオチ、「玉野五十鈴の誉れ」ラスト1行の破壊力が秀逸でした。

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