2019年2月10日日曜日

異形チャイコフスキーの衝撃 - クルレンツィス&ムジカエテルナ&コパチンスカヤ

 相変わらずフジのスケート中継は頭がおかしい、日本勢のどーでもいい控室状況やリンクイン&ウォームアップ風景を延々流す一方、最終グループくらい全員ちゃんと観られるだろう、の期待も空しく6人中2人のスローVTRを割愛(涙、生放送でもないのに)、マライア・ベルなんてショート、フリー両方ともスローをカットされてるし…、世界選手権、他局でやってくれないかな。

 昨夜の時点で雪はほぼ消えていたので安心していたら、朝起きると一面の雪景色!

 気温は最高1度台、最低マイナス1度台だった昨日よりメリハリあって最高7度弱、最低マイナス4度弱。

 都心の雪は茨城程でも無く、午前は予定通り練習、午後は渋谷で鬼才クルレンツィス率いるムジカエテルナでチャイコ6番!

 今回の初来日はオーチャード、トリフォニー、サントリーと3公演、演目のみならず値段もそれぞれ違います。マーラーをやってくれればいいのにオールチャイコ、となると許容予算は抑えめ、最安席の1番安い(それでも7000円)オーチャードを狙って掲示板をまめにチェックしてGET、演目的にはチャイコ4番のトリフォニーの方がより好みだったのですが…。

 しかも直前になって当日立見席(5000円)発売の告知、だったらテニスサボって並んだのに、音響的にもそっちが良かった…。

2月10日(日) オーチャードホール
 テオドール・クルレンツィス&ムジカエテルナ チャイコフスキー VnC、Sym6番
 弦は対向配置、クルレンツィスとVnのパトリツィア・コパチンスカヤは舞台右手から登場(そう言えばギリシャではそうでした)、指揮台が無く、何とコパチンスカヤが中央に立ち、クルレンツィスはその右隣で指揮棒を待たず流麗な動き、コパチンスカヤはかなり独特な強弱と節回し、特に弱音が小さく、オケ伴もそれに合わせて凄い弱音、派手なピッツィカートがあったり、止まりそうに遅くなったり、極端に速くなったりと終楽章はもうお腹いっぱい。アンコールもノリノリで3曲、まずClトップとデュオで、続いてコンマスとデュオで楽しそうな曲、最後に彼女に捧げられた現代曲を叫び声付きで。
 後半は指揮台が登場、ただ椅子が少ない!何とチェロとバスクラ、チューバ以外の奏者は基本立って演奏(ブラスのみ出番で立つスタイル)、弦の本数が増え(弦バス9本!)、ブラスはHr6,Tp2,Tb3、前半程極端な味付けは無いにせよ独特の強弱やバランス多く、第1楽章提示部最後のClは冗談の様な弱音、当然それに続くのはバスクラ、展開部頂点のTbは遅めで朗々、再現部は攻撃的、第1楽章消音後に約10秒の、終楽章消音後に約40秒!の黙祷、弦セクションはキレ鋭く、ふくよかなタイプじゃないのに全員全力で弾くと迫力ある響きになることを実感、要所でのティンパニの激烈な打ち込み、終楽章クライマックスTpの吹きっぷりは過去同曲最強、クライマックス後の弦の上昇半音階に合わせてティンパニのロールを強弱させる表現が印象的。

 いやぁ、何かトンデモなく異様なものを聴かされている、という点ではチェリビダッゲ以来の衝撃でした。ただ前半がより強烈だったので、コパチンスカヤのキャラとの相乗効果もあるのかも。

 オーチャードのクロークは大渋滞で、開演前預けるのに15分、終演後回収するのに20分要する始末、ま、A-Gとあって、端が空くと考えC-Eを避けてGにしたのが浅間山、最後まで残ったのがGでした(涙)。

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