2012年11月15日木曜日

第4作はマリー・セレステ号と見立て殺人、プチ講義もアリ - 三津田信三「山魔の如き嗤うもの」

 朝は1.6度と今季1番の冷え込み、TVでは「東京が今季初めて10度を割った」と言っており、10度近い差に驚き、冬の最低気温はここ南茨城と都心との差は5度位って認識だったのに…。

 とは言え11月中旬ともなれば、この辺りではマイナス気温になってもおかしくない時期、今夜は夜8時の時点で5度を下回っており、明朝は初マイナスかも。

 午後は15度台と平年やや低め程度、昼休み同僚との週一テニスはコート満杯のため断念して壁打ちへ、壁とアスファルトの隙間から生えたセイタカアワダチソウは先日ボールをぶつけたためか半分枯れて倒れてましたが、その隣では野菊が生えて赤紫の花を咲かせています。

 本日は昨日読了の本から、刀城言耶シリーズ再着手企画の第3弾は長編第4作です。

山魔の如き嗤うもの 三津田信三
 "山魔"の出るとされる禁忌の山で遭遇したマリー・セレステ号ばりの一家消失を語った手記の謎を解くべく山村を訪れた刀城言耶の前に起きる数え唄になぞらえた連続殺人、読み易さは更に向上、今回「見立て殺人講義」の趣向はプチ程度ながら、お約束の終盤のツイストはかなりのもので、しかもこれまで希薄だったロジック(クイーンを意識したもの)もあり、衝撃度では「厭魅」、トリックの華麗さとオリジナリティでは「首無」に一歩譲るものの、トータルでは遜色無い印象、見事に作者の用意したニシンに食らい付いてしまいました。

 前作といい本作といい、改めて序文から読み直すと、ニヤリとさせられる内容がぬけぬけと書かれていて、ディクスン・カーを彷彿とさせます。

 明日は未知の女性指揮者、三ツ橋&東フィルによる火の鳥&展覧会です!

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