2012年11月29日木曜日

東西ミステリーベスト100平成版

 昨夜帰る時、頭上にはかなり円くなったお月さんと木星が二人並んで輝いてました。そのせいか朝は冷え込み-1.4度と連日のマイナス、薄曇の日中は最高12度台と今日も低め。

 一昨日の帰り道、そろそろ今年の「このミス」出てるかな?と本屋に寄ったところ、「このミス」は発見出来ず、その代わり「東西ミステリーベスト100」の21世紀版がブックレットとして刊行されていてビックリ!即買いました。

 この文春の「東西ミステリーベスト100」、前回80年代に出た時は、本格物、しかも海外作品しか読まなかった自分にとって、他のジャンルや国内作品に手を広げる際の指針となりバイブルともなった文庫本でした。

 また当時海外では廃れてしまっていたガチガチの本格を、日本人が書き続けている(泡坂妻夫、連城三紀彦、島田荘司、笠井潔など)ことを知った本でもありました。

 あれから30年近く経った今、顔ぶれはどう変わっているんでしょうか。

東西ミステリーベスト100 2012年版
 大規模アンケートを元に選出した東西ミステリーの上位各100作品をあらすじと薀蓄を交えて紹介するブックレット、ます国内では、「占星術殺人事件」の3位躍進、「十角館の殺人」のトップ10入閣が嬉しく、笠井潔「バイバイ、エンジェル」、赤川次郎「マリオネットの罠」の落選は残念、「容疑者xの献身」(13位)の高評価が驚きで(「生ける屍の死」(15位)より上!)、「葉桜の季節に君を想うということ」36位、「首無の如き祟るもの」62位、「七回死んだ男」70位、「煙か土か食い物」72位、「アヒルと鴨のコインロッカー」73位、「イニシエーション・ラブ」74位のランクインが嬉しいところ。
 海外では「Yの悲劇」(2位)が「そして誰もいなくなった」(1位)の軍門に下ったのが残念、でも「九尾の猫」がランクイン(78位)したからいいか。あと「ミレニアム」3部作(13位)の評価の高さにはビックリ!年内一気に読むことにします。「ジェゼベルの死」のランクアップ(24位)は嬉しく、「ジャンピング・ジェニイ」49位、「チャイルド44」56位、「荊の城」82位、「半身」88位、「犬の力」87位あたりの高評価がやや驚き、そしてニコラス・ブレイク「野獣死すべし」が落ちたのと、ヘレン・マクロイが入っていない(「暗い鏡の中に」とか…)のが残念。

 信奉者として知らなかったのは恥ずかしいんですが、最大のサプライズは50位以内のクイーン作品4作「Xの悲劇」(14位)「Yの悲劇」(2位)「ギリシャ棺の謎」(23位)「エジプト十字架の謎」(42位)全て同一年、1932年の刊行であったことです(薀蓄の項に書かれました)。

<追記>
 人の感想を読んで気付いたんですが、法月綸太郎が1作もランクインしてないとのこと、ショックです…。

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