2012年11月2日金曜日

竜頭蛇尾への挑戦 - 内藤&ニューシティ管のブルックナー7番

 連日の秋晴れ、朝は8度台とやや高く、日中は17度台とやや低め、気が付くと職場構内でも、赤と白、それぞれサザンカが咲いてます。

 一方先週まで頑張っていたサルスベリは終了、例年より長持ちする2種のムクゲ(又はフヨウ)ですら、先に咲いた方から花が消えていました。

 あとコート脇の空き地には何故かタンポポが! ツツジと同様狂い咲きか。

 夜は知人のご馳走でコンサート、聴いたのは内藤&ニューシティ管による一連の新校訂版によるブルックナー、このコンビで今年マーラーを聴いてますが、彼ら本来のフィールドは独特な原典版によるブルックナー、前回聴いたのは9番の終楽章付き!でした。

 今回は7番、「竜頭蛇尾への挑戦」と題したチラシには「ブルックナー当初の意図-それは決して竜頭蛇尾には陥っていない-を復元することであり、壮大なフィナーレ終結を持つバランスのとれた交響曲を目指して」いると記されており、尻すぼみ感のあるこの曲が壮麗に終わりそうな点に期待です。

 ホールに入ると白い反響板が天井からオルガン全面を覆う形で下がってます。再オープン以降何度か入った時には気付かなかったので可動式なんでしょうか。その反射板があったせいか、3階席の聞こえが少しよくなった気がしました(特に弦)。

11月2日(金) 芸術劇場
 内藤彰指揮ニューシティ管 吉松隆 Sax協奏曲"サイバーバード"、ブルックナー Sym7番 <川崎校訂版>
 前半は邦人作品、2管程度のオケの手前にAltSax、ピアノ、ドラムスが並び、ソリスト3人は皆20歳前後の芸大生、急緩急の3楽章構成の約30分、第1楽章はジャズ調、第2,3楽章はややポップス調でした。休憩時に指揮者が舞台に登場し曲と演奏に関し解説を、前回のマーラーと同様、作曲当時には無かったヴィブラート奏法を可能な範囲(笑)で排しているとのこと。
 その後半ブルックナーは独自校訂による版の世界初演、と言ってもブルックナー初級者の自分には猫に小判、Hrなどの出番が違うかも、といった程度の印象、オケではブラス陣の左端に5本のHrが、右端に専業のワーグナーチューバ4本が配されていたのが印象的、それらによる第3楽章終盤のコラールはなかなか壮麗でした。全体にテンポは速めで、表現は粘らず純朴系で、ノンヴィブラート系の弦の響きともマッチ。ただ期待の終楽章コーダ、それまでと違いぐっとテンポを落とし、従来譜には無い動機も加わったブラスの鳴りも一段アップした感はありましたが、小節が増えた訳ではなさそうで、劇的な違いは感じられず、"竜頭蛇尾の解消"とまではならなかった気がします。

 今日も芸劇の3階席に降り注ぐ空調の風が寒く、4-5列前の女性は途中でオーバーを羽織ってました。自分も脱いだ上着を羽織りたかったのですが、音を出さずにやる自信無く断念、確実に風邪をひいた気がします。

 明日はインバル&都響のマーラーです!

0 件のコメント:

コメントを投稿