2012年12月31日月曜日

2012年印象に残った演奏会

 朝夜行バスで石川着、雨、雪は残っておらず、雨はやがてみぞれに変わり、気が付くと青空、また気が付けば雪、また陽射し、そして雷一発とともに吹雪、と石川らしい天気です。

 今年の回顧第5弾は96回行ったコンサートの中から印象に残ったものを挙げることにします。

 まず強く心に残ったのは次の2公演。

MTT&サンフランシスコ響 マーラー5番 (2012/11/19)
 手兵ゆえのやりたい放題の解釈とサンフランシスコ響のブラスの上手さを満喫。

シモノフ&モスクワフィル ショスタコーヴィチ5番 (2012/12/5)
 ショスタコ、そしてアンコールの「くるみ割り」パ・ド・ドゥのド迫力。

 他には以下の公演も、印象度順に。

パンチャス&アジアユースオケ 海、幻想Sym (2012/8/29)
 アンコール、感動のニムロッドに。

上原宏&武蔵野市民響 マイスタージンガー、ハーリ・ヤーノシュ、シベリウス2番 (2012/11/25)
 爆鳴りブラス、激打ちティンパニ。

MTT&サンフランシスコ響 ラフマニノフ2番 (2012/11/20)
 アンコール「ロデオ」ホーダウンの巨大な音場に驚愕。

ジャッド&アジアユースオケ マーラー9番 (2012/8/28)
 終楽章前半に感動、そしてラストはアバド&BPOを超える66秒の沈黙。

長田雅人&オーケストラ・ダスビダーニャ ショスタコーヴィチ7番 (2012/3/11)
 ダスビさすがのド迫力、ロシアンブラス度80%。

ブロムシュテット&バンベルク響 ブルックナー4番 (2012/11/6)
 重厚なドイツ風のサウンドに。

ティーレマン&ドレスデン・シュターツカペレ タンホイザー、トリスタン、リエンツィ (2012/10/25)
 ケレン味だらけの解釈に、特にリエンツィの大迫力。

チョン&ソウルフィル 海、マーラー1番 (2012/1/16)
 ノリノリのオケで初めてチョンの意図するマーラーが100%再現された感あり。

 ボケ進行で記憶の風化が早くなっているため、半年前のP.ヤルヴィ&フランクフルト放響デワールト&ロイヤルフランダースフィル(共に6月)はやや割を食らって次点です。

 あと番外編で以下の公演も:

メルクル&国立音大オケ マーラー2番 (2012/7/16)
 シュテンツ&N響の50秒には及ばないにせよ30秒余の長大クレッシェンド、ラスト1音も最長記録レベル。

インバル&都響 ペトルーシュカ (2012/4/7)
インバル&都響 マーラー3番 (2012/10/28)
 Tpソロパートを2人で分奏させる怪しい解釈。

佐渡&日フィル マーラー6番 (2012/5/25)
 3度目のハンマー、しかも楽譜と違う場所。

十束&市川響 十束尚宏 交響曲 (2012/7/22)
 臆面も無いマーラー9番からの引用に。

2012年12月30日日曜日

2012年1番聴いた曲

 昨夜やっと大団円の「Piece」、中山優馬の二役が思ったより上手でした。

 終日の雨、気温も終日ほぼ6度±1度と低め安定、昨日に続いて職場で残務整理、途中で必要なデータが足らないことが判明(涙)、一部は新年に持ち越しです。

 今年の回顧企画第4弾は、例年通り実演で聴いた曲を集計してみました。

 2012年行ったコンサートは96回、毎年「減らさなきゃ」と言ってる癖に何と過去最高の数!我ながら情け無い限りです。

 で3度以上聴いた曲を挙げると、

10回: マーラー5番
7回: マーラー1番、シベリウス2番、ローマの松
6回: マーラー2番、マーラー9番
5回: ショスタコーヴィチ5番
4回: ラフマニノフ2番、火の鳥
3回: マーラー6番、家庭Sym、幻想Sym、シェエラザード、ローマの噴水、ペトルーシュカ、白鳥の湖、フィンランディア、未完成

となりました。1番と5番が多いのは例年通りながら、2番と9番が5回を超えるのはやや珍しいかも、あと「松」を7回、レアな家庭Symを3回聴けたのは幸せ。

 今夜はこれから夜行バスで雪国へ帰省、明日の大晦日は回顧企画の最終日として、上記96回の中で印象に残った演奏会を挙げることにします。

2012年12月29日土曜日

2012年観た映画、舞台

 夜半まで雨を降らせた雲のせいか、朝は7日振りのプラス気温、まずまず晴れた日中は11日振りの10度超え、平年値がこんなに暖かく感じるとは。

 昨日たっぷり遊んでしまったので、今日は職場で残務整理&年賀状書き、バイロイト中継の時間が近付いてもまだまだ仕事が残っているので、明日も出勤が必要となりそう、「ガールズトーク」最終投票公開イベントは諦めるか。

 年末恒例の回顧企画の第3弾は映画、今年観た映画は何とたったの13本! 目標の週イチ52本はおろか、昨年の34本と比べても半分以下、たぶん中学生以降最低の数値と思われます。しかも5月下旬以降、半年に亘りただの1本も観てません。

 一応言い訳をしておくと、以前は深夜枠でノーカット放送がふんだんにあったのに、最近はフジ「ミッドナイトアートシアター」を筆頭にそれが激減したのが最大の理由と思われます。

 とまあ、碌に映画を観ていないので、特に心に残った作品は無し、強いて挙げれば以下の2本:

きみがぼくを見つけた日 <'09 米>
 興味深いストーリーと激似の子役に。

ツォツィ <'05 南ア/英>
 独特の映像美に。

 一方、裏ベストは強烈なのが1本とほのぼのしたのが1本、どちらも印象深いです。

恋の罪 <'11 日>
 マーラー5番をバックにダイナマイト神楽坂恵の鮮烈シーンが2つ、「いらっしゃいませ」と放尿!

ハモンハモン <'92 スペイン>
 ペネロペ・クルスのおっぱい。

 ドラマでは「リーガル・ハイ」の見事な脚本、あと「コドモ警察」「主に泣いてます」「メグたんって魔法つかえるの?」も印象に残ってます。

 とこれだけでは例年より淋しいので、今年から舞台部門を加えます。今年観た舞台は12公演!間違いなく人生最多の数、全て奇特な方からの頂き物です。

 印象に残ったのは以下の2公演、どちらも前半の伏線を回収するミステリー的なプロットに唸りました。

SORAism company 第11回公演 「トーラスギフト」 (2012/12/21)

大人の麦茶 第十九杯目公演 BB [Bumpy Buddy] (2012/5/9)

2012年12月28日金曜日

葬儀の後の一幕劇 - スポンジ 「埋める日」

 昨夜のNHK「黒い十人の黒木瞳。」再放送(パート2の番宣)、なかなか面白かったです。

 昨日程ではないにせよ、マイナス5.7度と厳しい冷え込みで予報より天気悪く朝から曇り、日中も気温上がらず最高は4度台(涙)、夕方からは予報通りの雨、今朝の測定では2kg減に成功、あと1kg。

 例によって奇特な方から舞台のチケットが回ってきたため、仕事は明日以降にすることにして、今日は休みを取ってテニス納め&観劇としゃれこむことに。

 まずは早朝から東京に出て学生とがっつり練習、久我山駅からコートへの途中、紫サルビアがまだかろうじて咲いてました。

 午後1時半自分だけ先に上がり下北へ、2kg減らし(朝飯も抜い)たご褒美に、昨年辺りから評判になっているなんつっ亭ブランドの新店を訪問、たかだかタンメン中盛りでギブアップ寸前になり、胃袋がどんどん小さくなってるのを痛感。

 自由席だったので早めに小屋入りし、舞台から1m程の最前列に陣取って目の前で迫真の演技を楽しみました。

12月28日(金) 下北沢 OFF・OFFシアター
 スポンジ 公演 「埋める日」
母親の葬式を終えた三姉妹の前に色々な人が現れ、家族の間に埋もれていた様々な真実があらわになる一幕劇、セリフで余り説明せず、間と暗転を巧みに使った渋めの脚本&演出が印象的な80分でした。

 帰りの井の頭線、下北ホームで見知らぬ中年女性に「よくお見かけしますが、地方からですか?私は栃木です。」と声を掛けられてポカーン(笑)、「よくお見かけ」されるのが劇場なのか、下北なのか、東京なのかも分からずじまい。

 戻りは東京駅から高速バス、丸の内側駅舎を使った話題のプロジェクションマッピングの(当初予定)最終日、やってないかなー、と期待しましたがやはり中止(涙)、駅構内の各所で駅員さんが「中止」のプラカード持って立っていて大変そうでした。

2012年12月27日木曜日

2012年読んだ本

 昨夜も木星とお月さんはデート継続中、予報通り朝は今年1番の冷え込みでマイナス7.3度と12月としてはかなりの値、風が無かったので体感温度は昨日より高めながら冬晴れの日中の最高は6.4度、1日の平均気温がマイナスになるのはほぼ確実です。

 この2日間、昼飯抜きの朝晩シリアルのみ、の厳戒ダイエットモードで1kg減量に成功、あと数日は継続して帰省までにもう1kgは減らしたいところ。

 2012年の回顧企画第2弾はミステリー、今年読んだ本は46冊、と目標の週1ペース52冊には届かず、電車の中で本を読まずに寝ることが増えたせいか。

 一昨年の乾くるみ「イニシエーション・ラブ」や道尾秀介「向日葵の咲かない夏」ほど強烈な印象の作品はありませんでしたが、懸案だった三津田信三の刀城言耶シリーズを漸くまとめて読めた年、よって1番印象深かったのもこの1冊:

首無の如き祟るもの 三津田信三
 華麗なトリック、そして「顔の無い殺人」と不可分のあるテーマへのこだわりが凄かったです。

 ややインパクトは落ちますが、以下の作品も記憶に残っています、印象度順に:

山魔の如き嗤うもの 三津田信三
 クイーンばりのロジックとカーを思わせるぬけぬけとしたニシンのばら撒き方に。

陸軍士官学校の死 ルイス・ベイヤード
 やや読みにくかったにせよ、仕掛けには唸りました。

仮面よ、さらば 高木彬光
 この連作に込めた壮大な稚気が素晴らしいです。

密室の鍵貸します 東川篤哉
 溢れる本格マインドに。

二度のお別れ 黒川博行
 秀逸な語り口と絶妙なタイトル。

13階段 高野和明
 社会性、サスペンス、本格味などトータルバランスのよさに。

透明人間の納屋 島田荘司
 御大の新作(と言っても文庫での)が読めただけで満足。

 「ミレニアム」3部作は期待が大き過ぎたのと、本格テイストの薄さで惜しくも次点です。

2012年12月26日水曜日

2012年のお小遣い

 拾い物感のあった「遅咲きのヒマワリ」が昨夜終了、気になったのは出ずっぱりだった国仲涼子が"友情出演"とクレジットされてたこと。

 今年も残すところ1週間を割りました。ってことで例年通り1年を振り返ります。

 2012年、個人的にはシャラポワの全仏初優勝!これに尽きます。

 その流れで回顧企画の第1弾はテニス関連、今年貰ったお小遣いを集計してみると、計37,980円、例年より多かった2011年より更に多い額、負けまくった癖に…。ただ去年もそうだったんですが「今年で最後」と思って多めにエントリーした(特に夏場)せいと思われます。

 今夜からFMのバイロイト中継がスタートです!

2012年12月25日火曜日

スウェーデン発、世紀の3部作、その3 - スティーグ・ラーソン「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」

 あーあ、福留まで獲っちゃった…、西岡の場合は鳥谷がFAで去る懸念があったからいいとして、そうならなかった今、こんな巨人みたいな大型補強ばかりしてちゃ、育つ若手も育ちません(涙)、日ハムあたりを見習って欲しいところ。

 今夜からフジで5夜連続放送する(らしい)webTVドラマ「シニカレ」、 野島伸司脚本で桐谷美玲や本田翼が出ていて個人的注目、ですが「花のズボラ飯」「ガールズトーク」とかぶってるのが悩ましいところ。

 がっつり冬晴れ、冷え込み厳しく朝のマイナス5.5度は今季最低、日中の最高も4日連続しての7度台、まさにクリスマス寒波です。今頭上では木星とお月さんがランデブー。

 昨日のXmasケーキ三昧と宴会が祟ったか、体重は減るどころか更に1kg増加して人生最高値に到達(涙)、お正月の帰省で太るのは間違いないので、年末までは厳戒ダイエットモード突入、取り敢えず今日は朝晩のシリアル2食のみ、昼抜きです。

 先日、マジック種明かし系の特番を観ていて、1番興味があった超能力破りのネタはすぐ判る期待外れのものだった反面、怪しげだった「タイタニックの沈没は陰謀、しかもタイタニックは沈んでない」説(BBC発とのこと)には驚愕! ま、あれだけ傍証があるなら、とっくに小説か何かで使われていそうなので、知らなかったのは自分だけかも。

 本日は昨日読了した、年内の懸案「ミレニアム」3部作の最終話です。

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 スティーグ・ラーソン
 一命を取り留めたリスベットを巡り、彼女に巻き込むことになった大元の陰謀をもみ消す側とそれを暴く側の丁々発止の争いが繰り広げられ、今回はスパイ物と法廷物のテイストまで加わり、最後にはボーナストラックも。ほぼリアルタイムで両サイドの進行が描かれるスタイルは、片方を隠せばディーヴァーの如く大小のサプライズを演出出来るのに、と勿体無さを感じる反面、安心して予定調和的な興奮を味わえるよさもある点も否めません。未回収の伏線もあるにせよ、著者急逝により続きが読めない今、本作でかなりの大団円となっていて良かったです。

 3作通して読み、キャラクター造形の巧みさは別として、この3部作の最大の魅力はミステリーの諸要素をそれこそコングロマリット的に盛り込んでいる点であることが判りました。

2012年12月23日日曜日

豪快Hrのシベリウス2番 - 広井隆&東京学芸大管

 一橋大国立キャンパスでマーラー9番を聴いた後、小平へと移動して聴いたのは学芸大のオケ、ただ中央線が乱れて予定の電車が遅れたため、最初の1曲目グリーグには間に合わず(涙)、同じ一橋でも小平キャンパスだったら激近だったのに…。

 あと会場のルネこだいらは「初めての会場だなぁ」と思ってましたが、小平駅を降りたら間違い無く来た記憶あり、さすがボケ老人。

12月23日(日) ルネこだいら
 広井隆指揮東京学芸大学管弦楽団 グリーグ 序曲「秋に」、プロコフィエフ 「シンデレラ」組曲第1番、シベリウス Sym2番
 上記理由によりグリーグとプロコの合間に到着、係の人に導かれて1階席前方に潜入、よって舞台上はよく見えず、シンデレラでは終曲のクライマックス12点鐘、ロミジュリ「タイボルトの死」に似た曲想でのバストロが豪快でした。
 後半シベリウスは2階席中央前方に移動、Tpのアシや弦後方プルトなど、トレーナーなのかOB/OGなのか年配の奏者がチラホラ、5本のHrの鳴りが抜群で、これだけHrが豪快に目立つ同曲は初めて、終楽章クライマックスではTp、Tbもまずまず鳴っての大団円。それが終わると管楽セクションとパーカッションが大量合流しアンコールやる気満々、パーカッションとその前に並ぶブラス陣がサンタの帽子をかぶり、時節に因んで2曲、「くるみ割り人形」から聴いたことの無い賑やかな舞曲、および「ホワイト・クリスマス」を楽しく演奏してくれました。

 シベリウス後の拍手の時、膝から双眼鏡が床へ落下、光軸がずれて使い物にならなくなってしまいました(涙)、結構スグレモノのニコンだったのに…。

今年3度目の国立第9 - 齊藤栄一&国立マーラー楽友協会管のマーラー9番

 晴れ予報にしては雲多く、朝はマイナス1度と冷え込み甘めながら、日中は連日の最高7度台と寒々、金曜からこっち、宴会→昼夜ラーメン→宴会と続いたせいか、この3日間で体重何と2kg増(涙)、明日も宴会なので今日1日はダイエットモードです。

 早起きして東京に出て午後2時までみっちり練習し、その後アマオケの2連荘、まず聴いたのは一橋大オケ現役&OB/OGを母体とする国立(くにたち)マーラー楽友協会による、冬の恒例第9です。

 例年は年末にやっていたこの年中行事、ここ数年は新年にずれ込んており昨年度も今年の1月だったんですが、本年度は従前通りの年末開催、しかもGWには社会人中心で"おとな第9"をやっているため、オケのメンバーこそ毎回違えど、同じ団体による9番を今年は3度も聴くことに、しかも今年は久々に前プロ付き。

12月23日(日) 一橋大学兼松講堂
 齊藤栄一指揮国立マーラー楽友協会管 チャイコフスキー 1812年、マーラー Sym9番
 まずは1812年、大砲の大太鼓が舞台左脇1階客席前で豪快に鳴り、鐘のチューブラーベルがその上方2階席バルコニー、クライマックス突入前、下降音型を延々と繰り返す部分でどんどんリタルダンドしていったのが印象的、当然その後の頂点はスローテンポでシンドそう、でもブラスの鳴りはまずまず。
 休憩を挟んでのマーラー、オケはいつも通り2ndVnとVlaを入れ替えた形の対向配置、メンバーは若手中心で、Hr6本、チューバ2本は多めながら、Tpは前プロから減って女子ばかり3本、中でもOGと思われるトップが美音で安定度高く、チェロトップおよび前プロのコンマスから交替したコンミスのソロも見事、また弦バスに楽器より大きい身の丈2m(推定)の巨人がいて目を惹きました。終楽章クライマックス、ブラスが余り爆発しなかった代わりその後の弦の強靭な響きが印象的、最後の音が消えた後の黙祷は15秒程度。

 明るかった往き道は気付かなかったんですが、すっかり暗くなった帰り道、国立駅へと続く大学通りの両サイドに並ぶ5-6階建てビルの高さはある街路樹(銀杏?)に、ずらっと10本以上巨大ツリーの電飾がなされていて壮観でした。

 そこからダッシュでルネこだいらに向かい、聴いたのが学芸大オケのシベ2、この感想はまた次の記事で。

2012年12月22日土曜日

ややクール系チェリスト - 水野由紀さんのチェロ

 予報より長めの雨模様、雨雲のせいか朝は零度台と4日振りのプラス気温、早朝茨城を出る時は上がっていたのに、東京に着いた頃はしっかり降っており、午前中のテニスは中止(涙)。

 聴きたいアマオケも無く、夜の宴会まですっかり暇になり、午前中はコート近く、広尾のマックで雨宿り&無線LANで午後の計画を練り、渋谷タワレコのインストアイベントに行くことに。

 聴いたのは水野由紀さんのチェロ、時間に余裕があったので開演1時間前にタワレコ入りすると、水野さんらしき方が楽器を脇に店内で普通にCDを見てました。

 ラフな恰好でのリハの後、本番は華やかなピンクのドレスで登場、桐朋4年在学中とのこと、ややクール系ながらまだ初々しい感じも、デビューCDから「愛の挨拶」「鳥の歌」など4曲、正確な音程で披露してくれました。

 最高でも7度強と午後も寒々、ただタワレコに入りする前はまだ小雨模様だったのに、出た時はすっかり青空になっていてちょっと驚き。

 夜は室蘭赴任中の懐かしいテニス仲間と旧交を温める飲み会、室蘭では"焼き鳥"が何故か豚になる(つくねも豚肉!)ことを知りびっくり!あと「ゴーイング マイ ホーム」でも紹介されていたラーメンサラダ、これが北海道では定番中の定番だということも驚き、どちらも美味しかったです。

 明日はアマオケのハシゴ、マーラー9番シベリウスの2番です!

2012年12月21日金曜日

サプライズギフトのクリスマス - SORAism company 第11回公演 トーラスギフト

 朝の冷え込みは思った程厳しくなく、とは言ってもマイナス4.6度で霜柱ザクザク、日中はまたも上がらず最高9度弱と低め、午後から曇ってきて明日にかけて下り坂、そのせいか夜11時を過ぎても5度あって風は暖かめです。

 横浜まで遠征して講義するのも今日で今季は最終日、(通常の水曜じゃないため)昼飯には横浜駅近くの水曜定休の大分ラーメンを、夜は帰り道に観劇、例によって奇特な方から回ってきたチケット、夕食は劇場最寄り日暮里駅近くの鶏白湯ラーメンを、どちらも満足の味でした。

 会場は民家の中にふと気がつくとある綺麗な小劇場、自由席だったので早めに行き最前列の真ん中で鑑賞しました。

12月21日(金) 日暮里 d倉庫
 SORAism company 第11回公演 「トーラスギフト」
見知らぬ人から渡された指輪のプレゼント、その指輪には周りの人の望みを叶える代わり、同じだけの不幸を指輪を嵌めてる人にもたらすシロモノ、それを巡る人間模様を描く前半はややテンポ遅く感じましたが、後半の意表をつく展開と、伏線を回収してクリスマスストーリーへとなだれ込む結末が素敵な2時間休憩無し、お目当ての女優さんが怪我で代役になっていた落胆を忘れる位見事なプロットに唸りました。

 終演後は役者さんが見送りに出てきて、お菓子のプレゼント(手書きメッセージ付き)を手渡ししてくれ、アットホームな感じがよかったです。

2012年12月19日水曜日

さすがは先駆者 - 京極夏彦選「スペシャル・ブレンド・ミステリー 謎004」

 うーん、昨夜の「34丁目の奇跡」、120分の放送枠で110分余の映画が95分にまでカットされてました(涙)、よって即消し。フジ「ミッドナイトアートシアター」って、昔は「完全ノーカット字幕放送!」(途中CMすら無し)を謳っていたのに、何年か前からどんどんポリシーを失い、今やこの体たらくです。

 3日振りの冬晴れ、朝はマイナス気温ながら平年より高め、日中は予報通り上がらず最高でも8度、風も強くて寒々、これでここ5日間は気温が低→高→低→高→低と連日5度以上の幅で上下しており、雨も多め、今年の12月は例年より天気が不安定な感じ。

 昼休み、同僚との週一テニスの時、近所の何処かからコートに"いんがし"(煎り菓子、ポン菓子)の甘くて香ばしい匂いが漂ってきました。

 読書中の本が出先で読了してしまった時に禁断症状に陥らないよう、予備にアンソロジーを1冊テニスバッグに突っ込んどくことがままあります。現在「ミレニアム」3部作を一気読破中なんですが、その合間にポツポツと1冊読み終わってしまいました。

 年代の離れた3つの年度から選者がセレクトして編んだアンソロジーで、これまで東野圭吾選恩田陸選の2冊を読んでます。今回の選者は京極夏彦。

スペシャル・ブレンド・ミステリー 謎004 京極夏彦選
 「謎」「疑」「譚」「情」と4つのセクションに各2編の計8編、セクション毎の選者のコメントが楽しいです。印象に残ったのはガラス張りの電話ボックスが密室と化す都筑道夫「マジック・ボックス」での"不可能状況に至った必然性"の扱いの巧さです。

2012年12月16日日曜日

スウェーデン発、世紀の3部作、その2 - スティーグ・ラーソン「ミレニアム2 火と戯れる女」

 雲は朝方まで残り、昨夜の暖気も残ったか朝は連日のプラス気温、早朝東京に出てテニス、コートに着いた頃にはすっかり晴れてました。

 昼前には雲ひとつ無い快晴に、気温もぐんぐん上昇し、予報の14度を軽く超えて最高18.1度!マフラーはテニスバッグに収容です。

 テニスの後は昨日に続いて教え子の団体戦応援でまた郊外へ、しかも本選ながら負け続けて遂に最下位決定戦(涙)、でもやっと勝ってくれました。

 本日はこの週末の読了本から、「東西ミステリーベスト100」平成版で今世紀作品で唯一トップ20入りしたミレニアム3部作、その第2部です。2009年度「このミス」では第9位。

ミレニアム2 火と戯れる女 スティーグ・ラーソン
 第1部の主人公ミカエルとリスベットが連続殺人事件に巻き込まれ、リスベットの過去が明らかになってゆく過程が、今回はやや警察小説風のスタイルも注入して描かれるサスペンス、前作と違って現在の事件なのに前半の展開が遅いのが難点か、あとリスベットがレクター博士並みにスーパーマン、いやスーパーウーマン化してるのも気になりました。怒涛の終盤はあざとさ含めなかなかですが、展開の意外性など前作より落ちる印象です。

 実在の人物(元ボクサー)が主要キャラとして登場し、本国の映画版では本人が演じている、って点が凄いです。因みに"金髪の巨人"をキャスティングするなら断然セーム・シュルト!映画出演経験もある(「トランスポーター3」)し。

 第1部で話はそれなりに完結してはいますが、この第2部で盛大にネタバレしてるので必ず第1部からお読み下さい。一方この第2部は第3部へ続く、って感じの幕引きになっていて、「スターウォーズ 帝国の逆襲」や「ロード・オブ・ザ・リング」第1作を観終わった時の感覚を思い出しました。

2012年12月15日土曜日

ジャジー&セクシー - 矢野沙織さんのSax

 未明から雨、雨雲のお陰で冷え込み無く朝は9日振りのプラス気温、ただ雨の予報は当たりこそすれ「13度から15度くらいまで上がる」との予報はガン外れ、小雨が降ったりやんだりの日中は最高7度台とバリ寒。

 朝から高尾山近くまで遠征して教え子の応援、予報を信じず今季初めてベンチコート&靴下を着用して出て正解でした。

 団体戦は結構シバかれて1時過ぎには終了、夜の宴会まで暇になり、まず渋谷タワレコに寄ってインストアイベントへ、聴いたのは矢野沙織さんのSaxです。

 装いも新たな渋谷タワレコには開演時ぴったりに到着、ジャズフロアは確かクラシックの1階下、と6Fをウロウロしても見当たらず、何か上方からSaxの音が、あれ?7Fクラシックフロアのイベントスペースでやってるの? 慌てて上がるとクラシック系アーティストでは滅多に見られない黒山の人だかり。

 改装に伴いイベントスペースを減らして統一したんでしょうか、以前はクラシックフロアでの演奏の最中に1-2階下のイベントの音も聞こえてくる、ってことがよくありましたけれど。

 大勢の立ち見客の後ろで聴いたのはアルトSax、ピアノ、ベースのトリオ、矢野沙織さんはデビュー10周年(デビュー時16歳!)を記念して、ファンのリクエスト選曲によるアルバムを発売したとのことで、その収録曲を中心にたっぷり30分以上ジャジーな空間を醸成、ナイトクラブ出演の如く紫のドレス(しかも超ミニ!)に身を包んだお姿がセクシーでした。

 その後六本木に出て、とんこつラーメンとマックでのネットサーフフィンを挟んで宴会に突入、帰宅は深夜1時、ただ深夜になっても5度以上と昼間と気温変わらず、生暖かい感じでした。

2012年12月11日火曜日

シモノフ&モスクワフィルのチャイコフスキー5番+ぼちぼちアンコール4連発

 試合スコシバされ、10時半頃には暇になったんですが、夜はコンサートがあり、電車賃節約のため当初都心でぶらぶら過ごす予定、でしたが、何となく家のコタツを切り忘れた気がして不安になり昼過ぎに茨城復帰、冬晴れの日中は最高11度台とやや低め、それでもここ数日寒かったせいかポカポカ感あり。

 で、勿論コタツは大丈夫、と言うか気になった時は100%消していて、逆に気にすらしなかった時には帰宅時に点けっぱなしになっているのを発見して驚く、というパターン。

 その後職場に1時間程寄ってから改めて出陣して聴いたのは、先日のアンコール、特に豪壮華麗な「くるみ割り」パ・ド・ドゥが凄かったシモノフ&モスクワフィル、オールチャイコプロの松戸公演のS席がe+から直前値引き販売4000円で出ていて、テミルカノフ&旧レニングラードフィルをも凌ぐパ・ド・ドゥをもう1度!と急遽参戦することに。

 開演1時間前から先着順でチケット交換、と書かれていたため、どうせ仕事は休みだし、と1時間10分前に会場入りして1番乗り!なのに予め決まった席を渡され「話ちゃうやろ!」とがっかり、しかも1階舞台そば端っこ、と自分の最も苦手な席位置で2度がっかり、これなら最安席の方がマシ、申し訳ありませんが後半はガラガラだった2階に移動させていただきました。

12月11日(火) 松戸・森のホール21
 ユーリ・シモノフ指揮モスクワ・フィル チャイコフスキー ロミオとジュリエット、VnC、Sym5番
 最初のロミジュリは期待より激しさが足りない印象、席位置のせいかも、あとステージ間近で聴くとこのオケの味でもあるピッチや縦の線の大らかさがより耳についてしまいます。続くVn協は先日と同じなので省略、ただアンコールは増えて2曲、指くるくる系無窮動風のバッハ?とディエス・イレをモチーフとしたイザイ、後者は先日と同じか。
 そして後半は2階席に潜入しての5番、初めてこのコンビを聴いた際に前プロでやった同曲の明らかにセーブした演奏よりずっと力が入っていて、全体にブラスの鳴りもよく、木管や5本のHrなど時にバランス無視の吹きっぷり、ヴィブラート多めのHrトップが通常優美に吹くソロを終始朗々と吹いた第3楽章では弦の鳴りよくTpもベタ吹き、Tpが4本もいて倍管?と思ったら3、4本目は終楽章まで出番無し、その分終楽章は朗々と吹き、コーダ最後のファンファーレではTpトップがまたもピッコロっぽい短い管に持ち替えて、同曲史上最高(と言っても10回位しか聴いたことありませんけど)のブラスの鳴りで、ロシアンブラス度7-80%。
 5番が終わるやいなや何名もの団員がぞろぞろ合流してアンコールやる気満々、まずはびっくりシベリウス「悲しきワルツ」を弦たっぷり系で、続く2曲、ソロVnフィーチャーのグラズノフとソロVcフィーチャーのチャイコフスキーは先日と同じ、で最後はお待ちかねパ・ド・ドゥ、と思ったらさにあらず、またもグラズノフ「ライモンダ」から、ブラスも活躍する激しめの舞曲だったので、それはそれで悪くないんですが、桁外れのパ・ド・ドゥを期待していた身にはガッカリ、とは言え、この1週間ほぼ毎日の演奏なのに、4曲アンコールをやるサービス精神には頭が下がります、終演は約3時間後。

 チケット交換から開演までの1時間、滅多に降りない新八柱の駅ゆえ、近所の注目ラーメン店を訪問、先日のこともあるのでニンニク投入は我慢、それでも臭かったかも(笑)。

昭和の森オープン 12月大会

 仕事を休んで昭島で試合、朝は連日の冷え込みで最低-3.1度、早朝出た時はまだマイナス2度で、この時期の試合にエントリーしたことを一瞬後悔、1回戦シード選手に0-6,1-6と相手にならず、これで今年の全試合は終了、お小遣いは1700円。

 本日貰ったアドバイス:
サーブをもっと散らすこと、特に2ndは真ん中しか来ない、散らすか、せめて弾まない球種で。

2012年12月10日月曜日

ソヒエフ&トゥールーズの幻想

 衝撃のニュース:6階級覇者パッキャオがKO負け
ネット観戦するまで情報遮断、をする間も無くYahooトップニュ-スで飛び込んだ衝撃!

 もう一つがっかりのニュース:BJペン、復帰戦飾れず
一つの時代が終わったのか、悲しい…。

 日本海側では大雪、こっちは冬晴れ、ただ風強め、朝の最低は昨日を更に下回ってマイナス4.7度、ただ平年値もマイナスに転じるのが今頃、日中も最高8度台とかなり低めでした。

 ボケ老人 靴下忘れて 裸足で壁打ち (しかもサンダル)

 夜はサントリーへ、ソヒエフ&トゥールーズの第2夜です。

12月10日(月) サントリーホール
 トゥガン・ソヒエフ指揮トゥールーズ・キャピトル管 サン=サーンス VnC3番、ベルリオーズ ローマの謝肉祭、幻想Sym
 最初はローマの謝肉祭、Tp4本のうち2本はコルネットっぽい楽器、ラスト1音はTp、Tb共にしゃっきり朗々。続くサン=サーンスのソリストは3年前も共演した諏訪内晶子、金ラメのドレスで登場し、かぶらないよう(笑)美人コンミスはその前に退場、アンコールは無し。
 後半幻想では美人コンミス復帰、Tp4本、うち2本コルネットっぽいのはローマの謝肉祭と同じ、ですが第2楽章はコルネット付きじゃありません、草笛と鐘は舞台裏左方、全体にアクの強さは思ったより少なくぼちぼち程度、第2楽章速い部分での速さと第3楽章の細かい表情付けとテンポの動かし、特に後半雷鳴の少し前でやたらと遅くなったのが印象的、その雷鳴ティンパニ、今日も4人で叩いてましたが(自分が知らないだけで)それがデフォルトか? 第4、5楽章はケレン味も増して雰囲気十分、(自分は区別付きませんが)ファゴットじゃなくてバスーンだったとすればそれも一因かも、第4楽章断末魔のイデーフィクスのCl、および終楽章鐘が鳴る直前の低弦を極端に大きくやらせていたのが個性的、クライマックスもブラスが全開に近い鳴りで大迫力でした。
 アンコールは3曲、まず「カルメン」から有名なしみじみ系の曲、続いて知らない曲(レオンカヴァッロ「道化師」間奏曲とのこと)、名前はよく見る曲ですが初めて、線が細いと思っていた弦がよく鳴ってスケール大きな盛り上がり、個人的には本日の白眉でした。そしてシメはお約束「カルメン」前奏曲、会場大興奮です。

 ソヒエフは静かに終わる曲想では棒をなかなか下ろさないタイプで、一昨日のシェエラザードの最後では15秒、本日も幻想第1楽章ですら約10秒、ただ今日は会場の咳払い攻撃でかなり邪魔されており、しかもアンコール2曲目のレオンカヴァッロに至っては音が消える前に拍手を始める人まで、気を悪くしてお約束のカルメン前奏曲をやらないんじゃないかとヒヤヒヤしました(笑)。

2012年12月8日土曜日

ソヒエフ&トゥールーズの火の鳥、シェエラザード

 デュトワ&N響でローマ3部作を聴いた後は、ソヒエフ&トゥールーズ・キャピトル管のみなとみらい公演です。

12月8日(土) みなとみらいホール
 トゥガン・ソヒエフ指揮トゥールーズ・キャピトル管 バラキレフ イスメライ、ストラヴィンスキー 火の鳥、リムスキー=コルサコフ シェエラザード
 最初は(多分)初めて聴くイスメライ、リャプノフ編とのこと、急緩急で元気な10分、Tpが4本もいました。続くストラヴィンスキーは1919年版組曲、Tpが減って2本になり、Hrは1本増えて5本に、やや遅めテンポで部分部分はシャープな表現、特に終曲の前半が遅く、途中テンポアップしてのファンファーレでのTbの豪快な鳴り、最後のコラールのブラスの爆発度、そしてラスト1音のケレン味たっぷりの長さが本日の白眉。
 後半シェエラザードはブラスの本数は火の鳥と同じ、冒頭の1音から豪快に鳴らし、やや遅めのテンポベースに独特な強弱や思い切ったタメなどアク強めの表現、弦はやや音量が無い反面明るく瑞々しい音色で、美人コンミスのVnソロは清純系、木管は味のある系、3年前の来日時は棒を持たずゲルギーっぽい指揮ぶりでしたが、今回は棒を使用し左手のヒラヒラも無し、終楽章もやや遅めだったのに終盤ピッコロソロ後のパウゼから低弦に移る箇所から急速にテンポアップ、クライマックスでのブラスは全開一歩手前ながらまずまずの迫力で最後のドラの一撃にかぶせたHrを長く強めに残す表現が印象的、静かになり最後の1音が消えた後、ソヒエフは棒を上げたまま15秒の黙祷、この曲でこの長さは初めて。アンコールは2曲、まずドヴォルザークのスラブ舞曲第1番?をかなりアク強めに、続いてカルメン前奏曲を歯切れよく。

 実はこの公演、ハシゴする人を配慮した(?)のか、休日なのに開演は夜7時半と遅め、その前のデュトワ&N響が重量プロの割には早く終了し、時間が余って渋谷で寄ったとんこつラーメンでは、うっかり大さじ一杯のニンニクを投入。

 (自分では気付かなかったんですが)かなりニンニク臭かったらしく、みなとみらいでの隣席女性、気が付くと「火の鳥」の頃にはハンカチで顔を押さえており、後半はどこか他の席へ行ってしまわれました。本当に申し訳ありませんでした!

 明日は上記コンビの第2弾、幻想Symです!

デュトワ&N響のローマ3部作


 いやあ、昨夜の地震、停電こそありませんでしたがエレベーターは軒並み停止、夜に職場(6階)から自宅(8階)まで2往復して洗濯する予定でしたが、階段何度も上り下りするのがダルくてやめました。

 朝はマイナス1度台と連日のマイナス気温、その零下の時間帯に家を出て東京に行き午前中はなごなごテニス、気温は上がって最高14度弱と高めだった午後と夜はコンサートのハシゴでした。

 まずはデュトワ&N響のロ-マ3部作、大好物ではありますが会場は苦手なNHKホール、行って良かったと思ったことはまずありません。実のところ、同時間帯のハーディング&新日のショスタコ10番が第1候補、予算2000円で探してダメならN響は当日券で、と思ってました。

 しかしハーディングはヤフオクで最も惜しかった時でも2300円と全て敗北、ただやはりヤフオクで同日のN響自由席が安く出ていて、こっちは上限900円で入札、結果1000円ちょっとまで上がってまた敗北、ま、元より当日券だし。

 と思っていたら、忘れた頃に「繰り上がり落札」のお知らせが!この種の詐欺メールなら何度も貰ってますが、本当の繰り上がり当選は初めての経験です。

 前日の(地震緊急放送ででボロボロになった)FM生中継からアッピアのバンダが右上方のオルガン席との情報を得ていたので、3階自由席L側の張り出しちょっと手前に陣取りました。

12月8日(土) NHKホール
 シャルル・デュトワ指揮N響 ベルリオーズ ローマの謝肉祭、リスト PC2番、レスピーギ ローマの祭り、ローマの噴水、ローマの松
 デュトワは前もそうでしたが、最初のベルリオーズでは長く輝かしいラスト1音が鮮やか。続くリストPCは珍しい2番、(済みません、半分意識失ってましたが)ソリストのルイ・ロルティはかなり禿げてました。後半はお目当てレスピーギ、デュトワは3曲続けて演奏する趣向で、舞台転換が無いためTp5、Hr5と余裕を持った編成、Tpトップは短いものと2本使用(使い分け方は不明)。まずは祭から、読み通り右上方のオルガン席だったバンダはTp3本でややソフトな吹きっぷり、全体でもメリハリ系の音作りでチルチェンセス、主顕祭共に爆発度はほどほど(外野席ゆえ推定)、弦はVnが3階にもかなり届いていたので鳴りはよかったのでは(これも推定)、あと十月祭での弱音Hrソロがなかなか、デュトワは指揮台を降りず軽い拍手を経てすぐ噴水、トレヴィでの迫力もぼちぼち、そして最後の松、カタコンブでの舞台裏ソロだったTp奏者も加わるバンダ(オルガン席)はTp2、ワーグナーチューバ2、Tb2と変わった編成、本隊含めアッピアでの迫力はこれまたまずまず(推定)、やはりNHKホールでいい思いした試し無し。

 前半に協奏曲があって、後半に3部作を全て、とかなり重いプロと思えたのに開演から2時間以内で終わって驚き、余った時間は渋谷で新規ラーメン店を開拓して、みなとみらいへ、ソヒエフ&トゥールーズ・キャピトル管です。が、この続きは次の記事で。

2012年12月6日木曜日

スウェーデン発、世紀の3部作、その1 - スティーグ・ラーソン「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女」

 今日からクラブW杯が開幕、番組マスコットガールが佐藤ありさじゃなくなったのがちと残念。

 「悪夢ちゃん」の裏ゆえ全く観られていなかった「実験刑事トトリ」を再放送でチェック、「トトリ」「MONSTERS」共に倒叙形式(後者はセミ倒叙ですが)、しかもオリジナル脚本なのが原作ネタバレ気にせず観られていいところ、、脚本が丁寧なのは「トトリ」ですが、より本格マインドに溢れているのは「MONSTERS」か。

 本日の最低気温は深夜零時の3度台、その後深夜に暖気が流れ込んだか未明に早や10度に到達、よく晴れたけれどやや風のあった日中はぐんぐん上がって最高16度台、15度を超えたのは、と言うか最高気温が平年を上回ったのすら、何と半月振りです。

 昼休み同僚との週一テニスへと向かう構内の小道、いち早く咲いた白いサザンカの隣で、ピンクのサザンカも咲き始めてました、でも例年よりかなり遅め。

 今日は昨日読了した本から、先日買った「東西ミステリーベスト100 2012年版」海外作品最大の驚きは「ミレニアム」3部作の評価の高さ、21世紀作品としては唯一のTop50ランクインにして、「僧正」「X」「三つの棺」「死の接吻」をも上回る12位!

 で読んでみようと思い立てども、さすがに文庫化されて間も無いため100円棚では見つけられず、やむなく通常棚から全作半額購入し、年内はこの3部作に専念です。まずは第1作、このミスでも2009年度の第2位です(因みに第1位は「犬の力」))。

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 スティーグ・ラーソン
 経済界の大物との訴訟に破れた失意の敏腕ジャーナリストと、奇矯だけれど凄腕の女性調査員、この2人の人生が35年前の不可解な少女失踪の調査を機にクロス、背後に潜む大きな謎が明らかになってゆくサスペンス、前半やや展開が遅い反面、終盤の急展開は読ませます。謎の設定から期待した本格テイストこそありませんでしたが、スウェーデンを軸としたヨーロッパの現代史を含む壮大なエンターテイメント(の序章)といった趣、ただ訳題も悪くは無いけれど原題「女を憎む男(たち)」の方が内容にピッタリ。

2012年12月5日水曜日

シモノフ&モスクワフィルの豪快ショスタコーヴィチ5番+怒涛のアンコール4連発

 昨夜の世界戦、ウーゴ・ルイスが思ったよりスピード無くがっかり、判定は妥当だったと思います。

 朝は0度台と軽く冷え込み(とは言えほぼ平年値)、ほぼ晴れた日中は12度台とこれも平年値、午後横浜へ講義に行った帰りは自分にとっての今年期待度No1のコンサート、シモノフ&モスクワフィルです。

 ここ10年近くヘンテコな招聘元での来日でバックバンド扱いだっただけに、招聘元が変わってオケ中心のプログラミングになったのは嬉しい限り、しかも来日オケでは珍しくもティアラこうとう、と最安席でも音響的に心配無用なやや小さめホール公演、ダブり入手で日時が重なってしまった高関&東京音大「巨人」(音大フェス公演)を躊躇わずに切っての参戦です。

12月5日(水) ティアラこうとう
 ユーリ・シモノフ指揮モスクワ・フィル グリンカ ルスランとリュドミラ、チャイコフスキー VnC、ショスタコーヴィチ Sym5番
 客席で携帯を派手に鳴らしている人がいるのを意に介さずスタートしたグリンカは勿論快速テンポ、ベルアップするなど木管は茶目っ気とケレン味たっぷり、弦はゴリゴリ唸ってましたがブラスは抑えめ、続くチャイコフスキー、セミ地方公演ゆえ長ーい第1楽章後に盛大な拍手が起こるのはご愛嬌、合いの手で時にソリストよりデカい音を出してしまう木管ソロの吹きっぷりと終楽章の驚速テンポが印象的、Vnソロは長身の青年ニキータ・ボリソグレブスキー、アンコールにはディエス・イレをあしらったイザイの曲を。
 後半のショスタコーヴィチ、第1、第2楽章の冒頭など気張らず大人しめの低弦の入り、全体的にも深刻ぶった表情は少なめで一筆書きの表現ながら、時折交じる独特な強弱やアクセントがロシア訛りか、ブラスとパーカッションは意図的に抑える部分が意外と多め、それでも第1楽章頂点や終楽章コーダなど要所では爆発、4+1アシのHrは全体ではいい鳴り、トップはヴィブラート多めでロシアっぽいけれどやや雑、第1楽章ソロの前もしっかり休んだのにハイトーンで少しミスってました(笑)。第3楽章はそこそこ弦を煽ってましたが、ルスランから期待した程の鳴りは無し、木管ソロではFlとObが存在感、あと最後の通常ハープに隠れがちなチェレスタが目立っていたのが印象的、終楽章は遅く始まってすぐ加速するタイプ、強音部でもかなり強弱を付けていたのと、緩徐部前半で弦を思いっきり鳴らしていたのが印象的、再現部とコーダは遅いテンポ、コーダに入ると3+1アシのTpトップがいきなり短い管に交換、その甲斐もあってかTpのハイCは過去同曲ぶっちぎりの貫通力、ただその箇所以降ラスト1音までTp,Tb共にやや抑えめだったのが少し残念。それでもロシアンブラス度70%と過去同曲では最高レベル。
 そしてアンコールは怒涛の4曲! まずはラフマニノフ「ヴォカリーズ」をしみじみ系ではなく弦をたっぷり鳴らす表現で、続いて起立したコンマスソロをフィーチャーしたグラズノフの曲、更にチェロ首席の指くるくる系のソロが延々続くチャイコフスキーの曲、そしてシメは「くるみ割り人形」パ・ド・ドゥ、ゆったりテンポでケレン味横溢かつ最後のブラス轟然、お腹一杯言うこと無しの大団円でした。

 奇しくも先日のゲルギエフ&マリンスキー管とのショスタコ5番+同アンコール曲対決となりましたが、ブラスの迫力ではモスクワフィルの圧勝でした。

 ただ残念なのはこのモスクワフィル、次回来日はまた以前の変な招聘元に戻ってしまってるらしいこと(涙)。(←抱き合わせソリストが以前に戻っただけで、招聘元は変わってないそうです。)

2012年12月2日日曜日

すみだ15周年、新日40周年の松 - 小泉和裕&新日フィル

 土曜放送「悪夢ちゃん」、セーラーマーズ北川景子にとって「モップガール」以来のいい役なのでは。

 今朝は強烈に冷え込んでマイナス3.9度、雲多めの日中も上がらず最高7度台、どちらも真冬の気温です、部屋の温度も11度まで下がって勿論今季最低値。

 東京に出て午前中は四谷で教え子の応援、じっと立ってるだけだと厚着してても凍えました、が圧勝してくれたのでOK。

 午後は高関&東京音大の「巨人」が北千住の中学校で開演2時、小泉&新日による「松」を含む名曲プロがトリフォニーで開演3時半、両者の移動時間30分弱ゆえハシゴ出来る、と思ったんですが、マーラーに前プロがあると知り、ハシゴを断念、アッピア優先でマーラーを諦めました。

 ってことで午後に聴いたのは新日フィル創立40周年とすみだトリフォニー開館15周年を兼ねたファン感謝コンサートです。

<続き>
 昨夜はFMのライブ番組2件、飯守&東フィルのティルとバレンボイム&シュターツカペレ・ベルリンのブルックナー5番があったので帰ってそれに備え、翌日にこれを書いてます。

 楽団のゴタゴタから新日フィルが旗揚げしたのは1972年とのこと、ならば自分が中1の時聴き、驚くほど下手だったドサ回りの同楽団は創立してまだ2-3年目、下手でも仕方なかったんですね。ただその時の演奏がトラウマとなり、以降何10年も新日を避けていました。

 またてっきり創成期の音楽監督は小澤だと思ってましたが、本日タクトを執る小泉和裕が初代音楽監督とのこと。えっ!じゃ、小泉は一体いくつで音楽監督になったの?って感じです。(←何と25歳で就任!)

 お目当ては勿論アッピア、となるとバンダの位置によって座る場所が肝心、トリフォニーだとオルガン脇バルコニーの可能性が高いのですが、数年前に1階中央通路ってパターンもあったので侮れず、座席は当日引換え、余り早く行くと主催者にとってはいい席だけれど自分には苦手な席(1階席前方など)になる虞があるので、引換え時刻も重要。

 東京音大「巨人」を断念し時間に余裕があったので、まず引換え開始時刻の2時に様子見にホールへ、すると既に長蛇の列が出来ており、かつ待ち人数が多かったせいか、2時以前に引換えを開始した気配あり、その列を眺めていると「満員札止めになったらどうしよう」と不安になり、ふらふらと最後尾へ、15分後貰ったチケットは1階4列目(涙)、やはりギリギリまで粘って3階席を狙うべきだったと反省。

12月2日(日) すみだトリフォニー
 小泉和裕指揮新日フィル 運命の力、くるみ割り人形、アルルの女、カヴァレリア・ルスティカーナ、アッピア街道の松
 事務局の方の司会を挟んでの休憩無しの1時間、最初のヴェルディは緩徐部分が柔らか、続くチャイコフスキー「くるみ割り」からは"行進曲"と"花のワルツ"、ビゼー「アルルの女」からは"パストラール"と"ファランドール"が、オルガンが加わってのマスカーニは有名な間奏曲で、新日の顔Obが美しかったです。最後はお目当てアッピア、アングレソロも雰囲気たっぷり、バンダはオルガン両脇、左にTp2、右にTp2,Tb2、1階席前方だとややベル下向きだったバンダはまずまず聴こえましたが、舞台のブラス本隊が頭上を抜けて殆ど聴こえず、期待した豪快な音響は味わえず残念、たぶん爆裂系ではなくてまとまり系のサウンドだったと想像されます。

 途中、上からスクリーンがするすると下りてアルミンク、ハーディング、小澤によるヴィデオメッセージの趣向も、アルミンクが英語じゃなくてドイツ語で喋っていたのがやや驚き。

2012年12月1日土曜日

ショスタコものいはざれど、下おのづから - 高井優希&成蹊大管 フィンランディア、ショスタコーヴィチ5番

 むむむ、つい先日部屋の温度が15度を割ったと思ったのに、今やここ数日は12度前後にまで下がっており、10度割れも目前(涙)、ま、コタツ導入したから問題は無いんですが。

 東京に出て午前テニス、午後アマオケ、と典型的休日、早朝外に出た時は暖かめ、しかも小雨が!「晴れるけれど寒い」って予報、両方外れてるじゃん!

 東京に着くと雨は上がっており、練習は予定通りスタート、ただ11時半頃また降ってきて待機、小1時間しても上がらずそのまま中止に(涙)。

 昼以降に関しては「寒い」という予報のみ当たっており、(地元で言えば)朝9-10時に8度あった気温が日中どんどん下がって午後はずっと5度未満、練習時はまだ半袖短パンで、その恰好にダウンを羽織った状態で1時間待機していたら凍えました(風邪をひいたことが翌朝判明)。

 午後のコンサートは4時開始とやや遅め、後楽園駅近くに新規開店したとんこつラーメンを訪問後、まだ30分程時間があり、後楽園駅地下のマック前で買い物もせず無線に繋いでいると後輩に遭遇!してちょっと動揺、ここでバイトしてるとのこと。

 で聴いたのは成蹊大のオケ、パンフを読んで成蹊の名が「史記」の「桃李言はざれど下自蹊を成す」から採られていると初めて知りました(って一再ならず書いているかも)。

12月1日(土) 文京シビック
 高井優希指揮成蹊大学管弦楽団 シベリウス フィンランディア、チャイコフスキー くるみ割り人形、ショスタコーヴィチ Sym5番
 成蹊の創立100周年記念演奏会とのことで、最初にまず校歌、続くフィンランディアではブラスがまずまずの鳴り、ラスト1音の最後に弦だけ残すのもシベリウスっぽく、次のくるみ割りはチャイコ自身による組曲版で可愛い曲が中心。後半のショスタコーヴィチ、やや高井氏の棒は遅めのテンポベースに旋律のタメやテンポの揺れがふんだんに、オケは美音のコンマス率いるVnが2nd含めいい響きで、細かい表情と激しい盛り上がりの第3楽章が白眉、また終楽章は前半かなりスローに始まって徐々に徐々にアッチェレしてゆき、コーダもかなり遅めで最後の1音で更に遅く、と最近珍しいタイプ、ブラスもまずまず鳴っての大団円、そしてアンコールはくるみ割りからスローでド派手な曲を豪快に。

 Hrは6本いたせいか、例の第1楽章頂点部ではトップは9割方休んでおり、その後のソロのハイトーンは何とか絞り出してました。

 今日のボケ老人:
成蹊オケは初、と思いアンケートに堂々と「初めて聴く」と記入、でも実際は何度も聴いている(ラフマニノフ2番シベリウス2番)らしく、家には本公演の招待状が!
ま、過去のボケ度からすればまだマシな方か。

 因みに明日は高関&東京音大「巨人」と小泉&新日「松」のどっちに行くか迷ってます。