試合後は涼しい顔で職場復帰、しつつも夕方再び脱出して上野へ、聴いたのはカエターニ&都響のショスタコ11番、このコンビは一昨年7番を聴いてますがなかなかの快演だったので11番も楽しみ。
また都響の11番と言えばデプリーストとの演奏が評判ですが未聴(デプリーストでは8番のみ)、寧ろインバルとのコンビでこの11番の他、5番、4番、10番とそこそこ聴いてます。
あとこの公演、前プロが苦手なコンチェルトじゃなく管弦楽曲なのも嬉しいところ、ただ2曲とも初めて聴く曲です。
6月29日(月) 東京文化会館
オレグ・カエターニ指揮都響 ブリテン ロシアの葬送、タンスマン フレスコバルディの主題による変奏曲、ショスタコーヴィチ Sym11番
最初のブリテンはHr4,Tp3,Tb3,Tubaとパーカッションのブラス曲、後半のショスタコ11番第3楽章第1主題と同じ歌がモチーフで、柔らかでかつ朗々たるサウンドを楽しみました。続く未知の作曲家タンスマン、原曲は2管オケらしいのですが今回は弦楽版、矢部コンマス率いるフル編成の弦からクリヤーな響きを引き出してました。
後半ショスタコはHr5,Tp4,Tb3、前半使わなかった棒を手にしたカエターニは第1楽章をやや速めテンポで開始、Hrソロが絶妙、全体に凄みや鋭さはそれ程でもない代わり、個々のフレーズに抑揚を持たせて表情豊か、それでも第2楽章、第3楽章中盤や終楽章はブラスをかなり吹かせ、パーカッションも激しく大迫力、あと先日のラザレフ&日フィルの同曲との比較で言えば、頂点での迫力は互角、そして(ホールと席位置の違いかもしれませんが)低弦をベースとする弦の厚みと揃い具合は今日の都響が上でした。鐘の音が強烈だったラスト、お行儀のいいお客さんだったので鐘の音を「カーン…」とずっと残しても誰も拍手は始めなかったでしょうに、(たぶん)早めに奏者に余韻を止めさせてました。
インバルとの筋肉質でソリッドな響きのショスタコより、デプリーストとのややメロディックで豊満な響きのショスタコに近い印象を持ちました。
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