台風一過の晴天、気温も最高27度といい感じ、外の荒れ具合から推察するに、茨城は懸念された程の風雨ではなかった感じ。
夜はゲルギエフ&マリンスキーのショスタコ8番に参戦、このコンビのショスタコは7番、5番(3度、最新はここ)、15番、1番&10番など、これまで余り感心したことがないのですが、彼を初めて認識したのが90年代前半にBPOを振った8番のライブ、そしてこのコンビを初めて認識した(当時はキーロフ歌劇場管)のもやはり90年代の8番のライブだった(共にFM中継)だけに、外せないコンサートです。
10月14日(火) サントリーホール
ワレリー・ゲルギエフ&マリンスキー歌劇場管 ブラームス PC、ショスタコーヴィチ Sym8番
前半は苦手科目ゆえ、自分には拷問レベルの長さ、ソリストのフレイレは拍手に応えてしみじみ系のアンコール(グルック"精霊の踊り"とのこと)、後半お待ちかねショスタコ、オケは対向配置、ブラスは全部右側でHr,Tp,Tb全て4本ずつ、ゲルギーは今回も爪楊枝を使用し、この曲に期待する凄絶さは感じないにせよ、各フレーズを丁寧に表情付けし、鳴らすべきところはしっかり鳴らす堅牢な音づくり、オケも弦は重心低く、木管は妙技を見せ、ブラスもほぼ完璧、第2,3楽章のテンポの追い込み、ピッコロやラッパのスリリングなソロも鮮やか、静かに沈潜して曲が終わった後の黙祷は30数秒、これでアンコールあるの?って状況で始まったのが"ローエングリン"第1幕の前奏! 精妙と言うより、一筆書きで盛り上げてゆくサウンドでした。
終演は10時近く、しかも明日はストラヴィンスキーの3大バレエ、うち「火の鳥」が全曲版!と本日を上回る重量プロ、とこのコンビならではの精力、是非聴きたいけれど安価入手ならず、当日の出物に期待するのみ。
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